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神奈川県藤沢市にある東日本旅客鉄道・小田急電鉄・江ノ島電鉄の駅 ウィキペディアから
藤沢駅(ふじさわえき)は、神奈川県藤沢市藤沢および南藤沢にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・小田急電鉄・江ノ島電鉄(江ノ電)の駅である。
1887年(明治20年)7月11日に官営鉄道の旧・横浜駅 - 国府津駅間[注釈 1] 開通と同時に東海道の藤沢宿の玄関口として開業した。しかし、線形の問題で駅が当時の藤沢宿の中心街(東海道沿い)から1kmほど南に設置されたため、開業時の駅周辺は閑散としていたという。
その後、藤沢市役所をはじめとする多くの公共施設が駅周辺に移転し、藤沢駅前に多くの百貨店などの大型店が出店したこともあって、駅周辺は湘南地域でも有数の繁華街に成長した。しかし、1990年代後半よりこれら大型店の撤退が相次ぎ、やや空洞化も見られていた。
近年では2012年3月に策定された「藤沢駅周辺地区再整備構想・基本計画[1]」により北口、南口のデッキ等の再整備が大規模に行われており、周辺地域への利便性が向上しつつあり、さらに「南北自由通路拡幅整備事業及び藤沢駅改良[2]」により、南北自由通路の拡幅とともに小田急江ノ島線とJRの乗り換えが同階で可能とする改良がおこなわれる。また、2017年12月藤沢市役所新庁舎が完成で駅周辺で新たな変化もみられる。
藤沢駅前には多くのバス路線が乗り入れ、バスと鉄道を乗り換える客の利用も多く、市内の公共交通の結節点にもなっている。
名実共に藤沢市の玄関口となる駅である。
以下の3社3路線が乗り入れ、相互間の接続駅となっている。
東海道本線旅客線上と貨物線上にそれぞれ1面2線、合計2面4線の島式ホームが設置されており、その上に橋上駅舎を持つ地上駅[15]となっている。駅構内にはみどりの窓口が営業している。
湘南・相模統括センター管内の直営駅であり、管理駅として辻堂駅を管理している。
旅客線ホームに当たる3・4番線ホームの辻堂寄りには上下線間に引上線があり、当駅から東京方面への折り返しが可能である。しかしこの引上線は途中に一本松踏切があり、使用している間は踏切が閉じたままとなってしまうことから、使用例は緊急時や工事等による計画的な区間運休を行う際に限られる。
3・4番線ホームの辻堂寄りには、「湘南電車キオスク」と呼ばれる国鉄80系電車をあしらった形の売店が設置されている。これは、同じ塗装で親しまれた113系電車がJR東日本の東海道本線から2006年3月17日に撤退したことを記念して設置されたものである[注釈 4]。2016年にリニューアルが行われ、運行番号の表示がそれまでの『KIOSK』から『NewDays』に変更された。 NewDaysは駅コンコースの改札外にも設置されている。
(出典:JR東日本:駅構内図)
かつては全番線で東洋メディアリンクス制作の発車メロディを使用していたが、2024年10月1日に、3・4番線のメロディを「藤沢市歌」(米山正夫作曲)に変更している[14]。これはシティプロモーションの一環として藤沢市が企画したもので、市歌の認知度向上、および郷土愛の醸成を狙いとしている[16]。メロディは番線ごとに異なる部分のアレンジを使用している。音源はスイッチの制作で、編曲は塩塚博が手掛けた[17]。
なお、「藤沢市歌」の使用開始にともない、それまで3・4番線で使用されていたメロディは、1・2番線での使用に変更されている。
1 | Humpty Dumpty[注釈 6] | |
---|---|---|
2 | Humpty Dumpty | |
3 | 藤沢市歌 | |
4 | 藤沢市歌 |
JR東日本の駅の南側に設置されている頭端式ホーム2面3線を有する地上駅。駅舎はJR東日本の駅と階段で接続されているが独立した建物であり、ホーム東端の車止めの先の地平部に設置されている。相模大野方面 - 片瀬江ノ島駅を直通する列車は当駅でスイッチバックを行う。
江ノ島線の相模大野方面 - 藤沢市街地間の建設に際しては、用地買収の手間が掛からない西側を通すことになったが、当駅でそのまま江ノ島へ進むと現在の江ノ島電鉄線と完全に並行することとなり、それを避けるように鉄道省から指導されていたため、当駅でスイッチバックして西側を進むルートをとった。なお、路線建設時の時点で現在のJR藤沢駅周辺が発展していたため、スイッチバックを行い現在の位置に駅を開設したとする説も存在する[19]。
ホーム西側にJR東日本との間の乗り換え用跨線橋があり、その中に連絡改札口として11通路の自動改札機と自動精算機が設置されている。なお、以前は通路が狭く、自動改札機が両端に1台ずつ設置されていた[注釈 7]。
特急ロマンスカーの「えのしま」と「ホームウェイ」(下りのみ)、「モーニングウェイ」、「メトロえのしま号」が停車する。管区長・駅長所在駅であり、「藤沢管区」として中央林間駅 - 片瀬江ノ島駅間の各駅を、「藤沢管区藤沢管内」として六会日大前駅 - 片瀬江ノ島駅間の各駅を管理している[20]。快速急行は全列車当駅始発・終着である。 2022年3月のダイヤ改正以降、特急ロマンスカーや一部の各駅停車、急行を除き、藤沢駅で系統分離となった。
2009年3月頃、行先案内表示標がフルカラーLED式に更新された(小田原線秦野駅も同様)。
2012・2013年度中に、各ホームの上屋(屋根)増設工事を実施した[21]。
2023年3月 改札外に存在した箱根そば・セブン-イレブン・横浜銀行は藤沢駅の再開発により閉店した。
江ノ電の駅は、JR・小田急の駅の南口からバスターミナルを挟んだ南側にある小田急百貨店の2階部分にある。JRの改札続きの南口からはペデストリアンデッキで直接つながっており、屋根も設置してあるので雨天時でも濡れずに行き来できる。PASMO・Suicaやタッチ決済・QRコード決済等対応の自動改札機が設置されているが、自動改札機自体は、鎌倉駅とともにPASMO導入前から設置されていた。
トイレは乗車ホームの先端(石上駅側)に設置されている。2006年7月から、ホーム中央に多目的トイレも設置された(ベビーベッドおよびオストメイト対応設備あり)。
改札外には「江ノ電グッズショップ」が設置されている。喫茶店「江ノ電の珈琲屋さん」も隣接していたが2018年5月閉店した。[24]
初期には国鉄や小田急と並行する形で線路とホーム(現在のリエール藤沢付近に出改札駅舎[国鉄と共同使用]があり、現在のタクシー溜りに向けて線路が走っていた)2面2線のホームを有する構造の地上駅であった。駅周辺の再開発に伴い、現在の駅ビル方式階上2面1線の構造になった。(駅ビル横の緑地帯は元の軌道跡である)当初は地下化する計画もあったが[25]、当時は木造車両が主で、難燃化などの問題から高架式が選択された。
戦後の一時期は小田急と線路のみが繋がっており、こちらで譲渡車や東京急行電鉄から購入した貨車の搬入がされていたという。
線路終端は第二種車止めとしてドイツ・RAWIE製(ローウィー / ラヴィ)の車止めが設置されている。RAWIE社の歴史は江ノ電並みに古く、主に関西と関東の一部の大手民鉄の新線と支線で見受けられる。江ノ電のような中小私鉄が使用しているのは珍しい。
1線のみの線路両側に降車・乗車に分かれたホームがあり、改札口から入って左側が乗車ホームであり、旅客向けの数字で表す番線表示は無い。江ノ電の列車には2両編成と4両編成があり、次列車の案内として自動放送や発車案内標で、乗車列の案内が示される。
乗車ホーム中央下に0kmポストがある。(降車ホーム側から見ることができる)
乗車ホームは平成に入り拡幅工事が施工された。以前はチューブ状の乗り場だった。
大船軒がJR改札外横に出店している。主な駅弁は下記の通り[26]。
藤沢市の中心駅で、2012年度(平成24年度)の各社合計の乗降人員は1日平均約39万人であり、これは藤沢市のみならず、湘南地域の鉄道路線全駅で最も多く[28]、全国的に見ても34位である。
1930年度(昭和5年度)以降の1日平均乗降人員の推移は下表の通り。
年度 | 小田急電鉄 | 江ノ島電鉄 | ||
---|---|---|---|---|
1日平均 乗降人員 | 増加率 | 1日平均 乗降人員 | 増加率 | |
1930年(昭和 | 5年)1,955 | |||
1935年(昭和10年) | 1,862 | |||
1940年(昭和15年) | 4,556 | |||
1946年(昭和21年) | 18,979 | |||
1950年(昭和25年) | 21,671 | |||
1955年(昭和30年) | 28,612 | |||
1960年(昭和35年) | 40,239 | |||
1965年(昭和40年) | 65,948 | |||
1970年(昭和45年) | 84,713 | |||
1975年(昭和50年) | 98,948 | |||
1980年(昭和55年) | 118,798 | |||
1985年(昭和60年) | 138,261 | |||
1990年(平成 | 2年)161,123 | |||
1993年(平成 | 5年)166,924 | |||
1995年(平成 | 7年)165,038 | |||
2000年(平成12年) | 142,096 | |||
2002年(平成14年) | 138,215 | 19,018 | ||
2003年(平成15年) | 140,228 | 1.5% | 19,670 | 3.4% |
2004年(平成16年) | 141,484 | 0.9% | 19,349 | −1.6% |
2005年(平成17年) | 142,109 | 0.4% | 19,658 | 1.6% |
2006年(平成18年) | 144,419 | 1.6% | 20,048 | 2.0% |
2007年(平成19年) | 151,985 | 5.2% | 20,886 | 4.2% |
2008年(平成20年) | 153,515 | 1.0% | 20,785 | −0.5% |
2009年(平成21年) | 153,314 | −0.1% | 22,953 | 10.4% |
2010年(平成22年) | 154,045 | 0.5% | 26,001 | 13.3% |
2011年(平成23年) | 153,771 | −0.2% | 23,542 | −9.5% |
2012年(平成24年) | 157,819 | 2.6% | 20,275 | −13.9% |
2013年(平成25年) | 160,538 | 1.7% | 20,870 | 3.8% |
2014年(平成26年) | 159,074 | −0.9% | 21,478 | 2.9% |
2015年(平成27年) | 162,345 | 2.1% | 22,165 | 3.2% |
2016年(平成28年) | 164,255 | 1.2% | 22,769 | 2.7% |
2017年(平成29年) | 165,124 | 0.5% | 23,240 | 2.1% |
2018年(平成30年) | 166,999 | 1.1% | 23,722 | 2.1% |
2019年(令和元年) | 165,663 | −0.8% | 22,968 | −3.2% |
2020年(令和 | 2年)[小田急 2]122,034 | −26.3% | 14,978 | −34.8% |
2021年(令和 | 3年)[小田急 1]134,657 | 10.3% | 17,532 | 17.1% |
1995年度(平成7年度)以降の1日平均乗車人員の推移は下表の通り。
年度 | JR東日本 | 小田急電鉄 | 江ノ島電鉄 | 出典 |
---|---|---|---|---|
1995年(平成 | 7年)103,085 | 82,215 | 12,327 | [乗降データ 3] |
1998年(平成10年) | 99,985 | 77,254 | 12,246 | [神奈川県統計 1] |
1999年(平成11年) | [JR 1]95,373 | 72,825 | 11,984 | [神奈川県統計 2] |
2000年(平成12年) | [JR 2]92,640 | 70,187 | 12,107 | [神奈川県統計 2] |
2001年(平成13年) | [JR 3]92,231 | 69,233 | 12,064 | [神奈川県統計 3] |
2002年(平成14年) | [JR 4]92,187 | 68,348 | 11,677 | [神奈川県統計 4] |
2003年(平成15年) | [JR 5]93,411 | 69,159 | 11,909 | [神奈川県統計 5] |
2004年(平成16年) | [JR 6]94,192 | 70,422 | 12,040 | [神奈川県統計 6] |
2005年(平成17年) | [JR 7]95,436 | 70,788 | 12,322 | [神奈川県統計 7] |
2006年(平成18年) | [JR 8]97,128 | 71,836 | 12,471 | [神奈川県統計 8] |
2007年(平成19年) | [JR 9]101,691 | 75,490 | 14,004 | [神奈川県統計 9] |
2008年(平成20年) | [JR 10]102,629 | 76,197 | 14,105 | [神奈川県統計 10] |
2009年(平成21年) | [JR 11]102,240 | 76,115 | 15,154 | [神奈川県統計 11] |
2010年(平成22年) | [JR 12]102,284 | 76,484 | 16,520 | [神奈川県統計 12] |
2011年(平成23年) | [JR 13]102,054 | 76,397 | 15,645 | [神奈川県統計 13] |
2012年(平成24年) | [JR 14]104,300 | 78,359 | 10,053 | [神奈川県統計 14] |
2013年(平成25年) | [JR 15]106,254 | 79,684 | 10,596 | [神奈川県統計 15] |
2014年(平成26年) | [JR 16]105,361 | 78,920 | 10,893 | [神奈川県統計 16] |
2015年(平成27年) | [JR 17]107,447 | 80,393 | 11,226 | [神奈川県統計 17] |
2016年(平成28年) | [JR 18]108,205 | 81,315 | 11,525 | [神奈川県統計 18] |
2017年(平成29年) | [JR 19]108,917 | 81,685 | 12,096 | [神奈川県統計 19] |
2018年(平成30年) | [JR 20]109,617 | 82,554 | 12,410 | [神奈川県統計 20] |
2019年(令和元年) | [JR 21]108,873 | 81,966 | 11,957 | [神奈川県統計 21] |
2020年(令和 | 2年)[JR 22]81,065 | 60,623 | 7,430 | [神奈川県統計 22] |
2021年(令和 | 3年)[JR 23]87,586 | 66,800 | 8,705 | [神奈川県統計 23] |
2022年(令和 | 4年)[JR 24]95,857 | 74,199 | 10,307 | [神奈川県統計 24] |
2023年(令和 | 5年)[JR 25]100,464 |
駅周辺は湘南地方でも随一の繁華街で、百貨店や大型スーパーが林立する他、数多くの商店や飲食店が並ぶ商店街も各方向に伸びている。また、数多くの銀行、証券、保険会社が駅付近に支店を設けており、特に五大都市銀行グループと三大証券会社グループの支店がすべて揃っている。近隣には住宅も多い。
以前は多くの住宅が商店街や商業施設よりも遠い地区にあったが、1990年代後半以降は駅付近にもマンションが進出している。駅東側の藤沢市役所は国道467号を跨ぐように立地しており、その周囲には主要な行政機関が並んでいる。
地形は近くを流れる境川に向けて緩やかに下る傾斜地になっており、駅東側ではその地形を利用して、国道467号が東海道本線の下を通る形で立体交差している。
道路が駅から放射状に延びており、東海道本線を南北に横断できる道路も少ないことから、休日には駅周辺の道路がしばしば渋滞する。
藤沢駅北口にある排気塔(1979年建設、高さ約13m、幅約9m)は藤沢駅前のシンボルになっており、藤沢駅北口東西地下通路リニューアルの一環で新しいデザイン(北側には遊行寺の門前町や藤沢宿、南側には湘南海岸の海やヨット)に塗り直され、2022年1月23日に完成した[29]。
のりば | 運行事業者 | 系統・行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 神奈川中央交通東 | 藤01:高山車庫 | |
2 | 「藤06」は平日のみ運行 | ||
江ノ電バス | 藤04:辻堂団地 | ||
3 | F9:鵠沼車庫 | ||
4 | 神奈川中央交通東 | 船32・船33:大船駅西口 | |
5 |
| ||
6 | 「藤102」「藤103」は平日朝のみ運行 | ||
|
富士急ハイランド・河口湖駅線:河口湖駅 | ||
成田空港交通 | 空港連絡:成田空港 | ||
7 | 神奈川中央交通東 | 藤40:湘南ライフタウン |
|
神奈川中央交通 | 藤07・藤08・藤21:茅ヶ崎駅 | 「藤08」は平日のみ運行 | |
8 | 神奈川中央交通東 |
| |
9 | 江ノ電バス |
|
「N61」は終バスのみ |
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