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ジェイアールバス関東宇都宮支店(ジェイアールバスかんとううつのみやしてん)は、栃木県芳賀郡芳賀町にあるJRバス関東の営業所。2013年4月1日より現在の場所に移転した。移転前は宇都宮市一の沢にあった。
totra利用者限定で以下のサービスが宇都宮市及び芳賀町による施策として実施されている。
totraでジェイアールバス関東もしくは関東自動車の路線バスを利用すると運賃利用額の2%分の交通ポイントが自動で付与される。貯まったポイントが運賃利用額を上回った場合自動で使用される。ポイントの有効期限は最終付与または利用日から1年間である[3]。宇都宮市の地域内交通もしくは宇都宮芳賀ライトレール線(芳賀・宇都宮LRT)の電車への乗車と運賃の決済を行っても、ポイントが付与される[4]。
totraで市内路線バスと宇都宮芳賀ライトレール線の電車を乗り継ぐと、2乗車目の運賃から100円が、地域内交通を乗り継ぐと200円が自動的に割り引きとなる。先述の上限運賃制度との併用も可能[4]。
宇都宮支店・烏山営業所とも、もともと「鉄道線の先行」という使命があった。改正鉄道敷設法別表によると、以下のような路線が計画されていたことがわかる。
現在宇都宮支店が担当している水都西線は、この第37号の先行路線に近いものであり、また水都東線(一部は水戸支店が担当するが本線は宇都宮支店が担当)と直通することによって第38号の先行路線という使命も持っていた。近年まで茨城交通との相互乗り入れで、宇都宮 - 水戸の直通運行が行われていた(線名の「水都」もこれに由来する)が、1979年に相互乗り入れは中止され、翌年には長倉宿以東が廃止された。1994年5月までは茨城交通との乗換えで移動することはできたが、これも現在は廃止となっている。路線の沿革等詳細は別項で詳述する。
一方、烏山車庫が担当していた常野線は、第36号の先行路線に当たるものであり、建設に先行して営業を開始した。結局、鉄道が開通することはなく、国鉄 - JRバスによる運行が続けられていた。末期には茂木駅 - 須藤を宇都宮支店の担当とし、途中で接続する形態を取っていたが、その後常野線は廃止となり、「鉄道線の先行」という使命は失われた。なお、茂木駅を始発とする真岡線は、1922年(大正11年)の鉄道敷設法施行前に開通していた。
烏山支店は、その後宇都宮支店に統合されることになるが、宇都宮支店が担当する水都西線は県庁所在地発着であることや、住宅地を持つことが幸いして都市型路線へと変貌を遂げた。区間便も多く設定され、最終バスも21時台まで延長される(一時期深夜バスも運行されていた)など、水都西線の使命は真岡鉄道沿線と東北本線を直結する「鉄道線の短絡」、そして東北新幹線宇都宮駅の利用促進や宇都宮ライトレールの系譜へとつながる「鉄道線の培養」へ変化しているともいえる。
かつて宇都宮支店のあった宇都宮一の沢は東武宇都宮駅前より1.9km西にあり、朝夕の通学便(支店隣に作新学院がある)が支店近くにあった「作新正門前」バス停まで運行されていたのを除いては、東武駅前 - 宇都宮支店間はすべて回送で運転されていた。この間の停留所も関東自動車のエリアということもあり、長らく2箇所しか設置されていなかった。2001年のバスカード導入に際して、乗車方法並びに停留所ポール統一化の際に、東武駅前 - 宇都宮支店においては、関東自動車に合わせて停留所を設置。ちなみに、東武駅前停留所は以前は宇都宮一条町と呼ばれて、東武宇都宮駅と大通りの間に宇都宮一条町駅という、自動車駅があった。
また、宇都宮支店との出入庫便についても全便の旅客取扱を開始した。同時に作新学院 - JR宇都宮駅の区間においても、運行当初は上記の理由で停留所が設置されておらず、クローズドドア扱いだったが、関東自動車に合わせて停留所が設置されている。
将来宇都宮ライトレールが開通した際には、水都西線のバスルートが変更され、芳賀町内にトランジットセンターが設けられることになった。これを見越して、JRバス関東は2012年11月、芳賀工業団地内に用地を取得[5]、2013年4月1日、宇都宮支店は従来の宇都宮市一の沢(作新学院隣)から同地に移転。運行ダイヤも見直され、東北新幹線上り始発便に間に合う便などが新設された。なお、支店の移転にあわせて、芳賀町によって支店隣接地に芳賀バスターミナルが整備され、2014年6月6日に供用開始、バスターミナル内には、トイレ付きの待合室、駐車場や駐輪場も設置された[6]。2023年(令和5年)8月27日の宇都宮ライトレールの開業翌日に、芳賀バスターミナルは芳賀町工業団地管理センター前停留場の近傍に位置する芳賀町工業団地管理センターの敷地内に新設される「芳賀工業団地トランジットセンター(芳賀TC)」に機能を移管し、バスからLRTへの乗り継ぎができるようになった。
佐野新都市バスターミナルにある窓口は、宇都宮支店の派出所の形で運営していた(現在は佐野支店が運営)。
TRAIN SUITE 四季島 “深遊探訪”メニューの日光ルートで使用するバスも当支店で担当する。このバスの運行には6名があたり、貸切バスの運転経験があり、渋滞時には臨機応変にルートを変更でき、道路事情も熟知している者が選ばれた[7]。
また、真岡鉄道のSL運行に合わせて茂木駅接続で道の駅もてぎへのアクセス便の運行、茂木町焼森山に咲く"ミツマタ"の開花時期に合わせて宇都宮駅から最寄りの「いい里さかがわ館」まで直行の「ミツマタ特急」を運行、モビリティリゾートもてぎ(旧:ツインリンクもてぎ)でのビッグレース開催に合わせて宇都宮駅から直行シャトルバスを運行、芳賀町や茂木町での花火大会開催における臨時バスの運行、宇都宮大学での入試における臨時バスの運行など、沿線でのイベント特需に合わせた臨時輸送が頻繁に行なわれている。なお、定期路線バスとしてのモビリティリゾートもてぎへの乗り入れは2023年8月26日をもって終了し、以降のJRバスでの運行は同施設でのMotoGPなどのビッグレースや大規模イベントの開催に合わせて臨時運行される芳賀・宇都宮LRTと乗継が便利な芳賀町工業団地管理センター前と同施設内を直接結ぶ予約制直通シャトルバス(関東自動車と共同運行)のみとなる。
2021年3月21日より、Suica機能に地域独自のサービスを付加した地域連携ICカード「totra(トトラ)」が導入された。これに伴い2021年1月4日をもってバスカードの取り扱いを終了した[8]。totra対応工事の完了した車両から乗降方法の変更(前乗り前降り→後乗り前降り)を順次実施した[8][9][10]。
水都西線においては、2023年(令和5年)に大きな転機を迎えた。同年8月26日の宇都宮ライトレール宇都宮芳賀ライトレール線(芳賀・宇都宮LRT)の開業に際し、宇都宮と芳賀地域を結ぶという使命を同路線へと譲るため、JR宇都宮駅方面へ乗り入れる系統の多くが廃止され朝夕の僅かな本数の運行となった。また先述したモビリティリゾートもてぎへの乗り入れ廃止をはじめとする系統の大規模な廃統合が行われた。こうして水都西線は宇都宮市、芳賀町より運行を受託する各地域の循環バス路線を含め、LRTのフィーダー路線として転換されることとなった[11]。
2023年4月1日現在、13台(一般路線車11台、貸切車2台)が配置されている[12]。
この節の加筆が望まれています。 |
現在は所管路線なし。ただし、佐野支店で乗務員不足などが発生した場合、同支店が担当しているマロニエ新宿・東京号などの乗務を応援として行うことがある。
2022年3月末現在、下記の2両が配置されている。
<2023年8月26日までの運行経路>
水都西線・水都東線は、かつて茂木線(もてぎせん)と呼ばれ、帝国政府鉄道省(省営自動車)が1937年(昭和12年)3月31日、栃木県宇都宮市を基点とし、同県芳賀郡に亘る東部を網羅する(一部茨城県中西部にも営業路線を有していた)路線として、宇都宮 - 祖母井 - 茂木間などで営業開始した。その後、宇都宮側の水都西線と水戸側の水都東線に分割され、一部便は茨城交通の運行となった。
茂木線と呼ばれた当時は、国鉄真岡線茂木駅を中心に栃木県東部地域(現在の芳賀町、市貝町、茂木町など)や茨城県西部地域(現在の常陸大宮市、常陸太田市、城里町など)を結んでおり、その全区間を運行する宇都宮 - 水戸便のほか、宇都宮一ノ沢や一条町を起点とし栃木県東部地域を網羅する区間便(宇都宮 - 御前山、宇都宮 - 茂木駅、宇都宮 - 祖母井、宇都宮 - 下桑島、宇都宮 - 板戸、宇都宮 - 木内、宇都宮 - 道場宿、宇都宮 - 道地など)や、東茨城郡御前山村(現・常陸大宮市)から旧大宮町の国鉄水郡線常陸大宮駅を経て常陸太田市の常陸太田駅に至る便、茂木町 - 御前山村間の区間便(茂木駅 - 山内)など、多数の系統が設定されていた。
なお、最も距離の長い宇都宮 - 水戸便は、宇都宮一条町駅(自動車駅)を起点とし、宇都宮駅、芳賀町氷室、祖母井、茂木町市街地、御前山村、桂村御前山駅、常北町石塚を経て水戸駅を終点としており、茨城交通は水戸駅から更に大野経由の那珂湊駅発着で運行していた。戦後昭和30年代初頭には1日3往復運行されていたが、全区間を通し運転する便は1979年(昭和54年)に廃止された(廃止時、直通便は1日1往復にまで減便されていた)。
現在、宇都宮 - 水戸間を一般道経由で運行する路線バスは運行されていないが、2009年9月以降、関東自動車、茨城交通・関東鉄道の共同運行による高速バス(北関東ライナー)が、北関東自動車道等を経て運行を開始している(関東鉄道は2011年3月に運行から撤退。JRバス関東は2015年12月現在では参入していない)。ツインリンクもてぎと水戸の間には、茨城交通の45系統が土曜・休日に限り運行されている。
宇都宮一条町駅 - 大通り(当時の国道4号) - 宇都宮駅 - 国道123号 -(峰町 - 石井町 - 鐺山 - 氷室)- 栃木県道69号道場宿芳賀茂木線 -(祖母井 - 市塙)- 国道123号 -(茂木駅 - 那珂川橋 - 長倉宿 - 那珂川大橋 - 御前山駅(赤沢) - 上阿野沢 - 下阿野沢 - 阿波山十文字 - 上圷 - 石塚上町 - 那珂西駅口 - 岩根 - 飯富駅口 - 茨城大学前)- 水戸駅
茂木線の主な区間の運賃の経緯を以下に示す。参考として、その当時の宇都宮 - 水戸間鉄道(当時は国鉄東北本線、水戸線、常磐線、営業キロ:95.6 km)運賃を併記する。
路線車はいすゞ・日野・UDトラックス(旧:日産ディーゼル)の3メーカー車11両を使用している。都市型路線を擁する当支店の車両は、都市型の路線車がメインで、かつては土浦支店など他支店からの移籍車や中古車も導入していた。一時期JRバス関東では初の大型ノンステップバスの新車が継続導入されていたが、その後は再び中古車が導入されている。
2011年には東急バスから三菱ふそう・エアロスターノンステップバスが移籍。これにより宇都宮支店には国内4メーカーのノンステップバスが揃うこととなった。2016年5月以降路線車は全車ノンステップバスとなった。2017年3月には久々に新車(いすゞ・エルガノンステップバス)が3台投入され、同数の在来ノンステップバスが土浦支店へ移籍した。
なお、当支店の路線車は、支店制度導入後から1992年(平成4年)までは引き続き旧国鉄時代の標準塗装で導入されていた(JRバス関東全体でも最後の国鉄バス色であった)他、現在は栃木県バス協会の指導により競合他社に合わせ、方向幕の位置も他の地区と異なる仕様になっており、部内やバスファンからは「宇都宮仕様」と呼ばれていた。これも支店レベルでの決定事項の一例である。
黄色と緑の車体に動輪やつばめマークを付けて国鉄の表記がされた国鉄バスを復刻させた国鉄復刻デザインバス「黄色いつばめ」(L538-02503)が、土浦支店や館山支店などを経て、2015年5月に宇都宮支店に配置され、5月14日より水都西線で運行を開始した[25]。宇都宮支店配属後も塩原渓谷の紅葉シーズンに合わせて西那須野支店に貸し出されて塩原本線で運行したこともあった。
以前配置されていた高速車は、三菱・日野が主体であり、マロニエ新宿号の運行開始当初は他支店からの移籍車や貸切車からの転用車が多かった。2009年11月1日の佐野支店開設に伴い、宇都宮支店が担当していた高速バス路線は佐野支店に移管され、車両も転属した。
貸切車両は、他支店の高速車を転用した車両が配置されている。高速転用車は車内トイレが残置されているが、基本的に使用禁止である。
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