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日本のお笑いコンビ (2006-2024) ウィキペディアから
和牛(わぎゅう)は、水田信二と川西賢志郎からなる、吉本興業東京本社に所属し活動していた日本の元漫才師。NSC大阪校26期出身で、2006年結成、2024年解散。THE MANZAI 2014ファイナリスト、M-1グランプリ2016・2017・2018 準優勝。
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2018年4月、阪神競馬場にて (左:水田、右:川西) | |
メンバー |
水田信二 川西賢志郎 |
結成年 | 2006年 |
解散年 | 2024年 |
事務所 | 吉本興業 |
活動時期 | 2006年12月 - 2024年3月 |
出身 | NSC大阪校26期 |
出会い | 同期であるバイク川崎バイクの紹介 |
現在の活動状況 | テレビ・ライブなど |
芸種 | 漫才、コント |
ネタ作成者 | 両者 |
現在の代表番組 |
テレビ 和牛のA4ランクを召し上がれ! ラジオ 和牛のモーモーラジオ |
過去の代表番組 |
和牛のギュウギュウ学園 アキナ・和牛・アインシュタインのバツウケテイナー 和牛の以上、現場からお伝えしました。 ヒルナンデス! |
同期 |
かまいたち 天竺鼠 藤崎マーケット 山名文和(アキナ) 河井ゆずる(アインシュタイン)など |
公式サイト | 公式プロフィール |
受賞歴 | |
2013年 オールザッツ漫才 優勝 2014年 第44回NHK上方漫才コンテスト 優勝 2018年 第53回上方漫才大賞 奨励賞 2021年 第6回上方漫才協会大賞 特別賞 |
2006年、2人から同時期にそれぞれ相方を探しているという相談を受けていたバイク川崎バイクが、仲を取り持ち出会った。バイク川崎バイクからお互いの連絡先を渡され、ビックカメラなんば店前で初対面を果たす[1]。NSCにおいて同期であったが、紹介されるまでお互い面識はなかった[1]。水田はすぐさまの結成には至れず一度断ったものの、M-1グランプリへ出たいと思った中で今まで出会った人を振り返ってみて一番真面目で素直に話を受け入れてくれた川西に連絡を取り、2006年12月にコンビ結成[2]。コンビ名の由来は、水田の働いていたアルバイト先のステーキ屋で一番値段の高いコースが和牛のコースだったため[3]。各々解散を繰り返したのちの同期から数年遅れた結成な上、劇場所属となるのにも1年半を費やした。その間はインディーズライブにて出演していた。結成当初の目標はM-1出場[4]だった。
2008年 baseよしもとワラbでオーディション組から昇格し、12月には『オールザッツ漫才』(毎日放送)にてテレビ初出演を果たす[5]。2009年3月 ワラbメンバーに初昇格。6月に和牛初の単独ライブを開催。2009年にはABCお笑い新人グランプリ決勝戦進出、M-1グランプリ準決勝進出、2010年にはキングオブコント準決勝進出と賞レースで結果を残し始める。2010年5月にはラジオ「オンスト」(YES-fm)のレギュラーもスタートした。2010年12月Baseよしもとの閉館に伴い、5upよしもとに拠点を移し活動。2011年にソーセージ、アインシュタインと共に毎月1回新ネタを披露するライブ『ソーセ牛シュタイン』をスタート。
2012年、よしもとのランキングシステムで後輩に抜かれるなどスランプ[6]に陥る。他の人がやっていないことをやらないと埋もれてしまうことに気付き[4]、「へりくつ漫才」の原型を作り上げる[7]。2012年10月からは、アキナ・和牛・アインシュタインの3組でユニットライブ『アキナ牛シュタイン』を定期開催。
2013年4月、『おはよう朝日です』(朝日放送テレビ)のレギュラーに抜擢される。第2回ytv漫才新人大賞への決勝進出を皮切りに、第3回THE MANZAIサーキットランキング13位、12月には第4代「煌〜kirameki〜Member」(キラメン7)に選ばれ賞レース常連組の仲間入りを果たす。年末のオールザッツ漫才ドリームジャンボ1分バトルでコント「公園」を披露し優勝した。
2014年、NHK上方漫才コンテストで賞レース初の優勝を成し遂げる[8]。その後も第3回ytv漫才新人賞準優勝、THE MANZAI 2014決勝進出、M-1グランプリ2015決勝進出と結果を残し続けた。
2016年8月、コンビ結成10年目の節目に単独ライブを大阪・東京で開催。M-1グランプリ2016は準決勝敗退に終わったが、決勝当日に行われた敗者復活枠から決勝進出となり準優勝。この日以降人気が急上昇した。
2017年に入り和牛が出る日のチケットは即完売となるなど、吉本でライブのチケットが一番早く売り切れる若手芸人[9]と言われるようになる。 春に大阪から東京に活動拠点を移し[10]、8月から「和牛がチャンピオンになるための全国ツアー!!」を敢行。約2ヶ月で全国9箇所11公演を行い計68本の漫才を披露した[11]。11月、和牛初となる単独DVDが発売された[12]。M-1グランプリ2017では決勝までストレートで勝ち進むも、前年に続いて準優勝だった。
2018年、様々なメディアでブレイクしそうなお笑い芸人ランキングで1位に選ばれ[13][14]、テレビの露出も増加した中、4月には和牛にとっては初であり水田の念願だった地元愛媛での冠番組『和牛のA4ランクを召し上がれ!』(南海放送)がスタートした[15]。4月、第53回上方漫才大賞奨励賞を受賞。全国ツアー『ホールでみんなで騒ごやないか!近隣の人達に迷惑かけんとこな!』を1,000人近いキャパシティを持つホールを中心に全国6箇所で行った[16]。またこのタイミングでネットにも正式進出。クックパッド提供ネット生配信番組『和牛キッチン - 川西シェフと助手水田 - 』がレギュラースタートした。12月、M-1グランプリ2018は決勝までストレートで勝ち進んだが霜降り明星と1票差でまたしても準優勝[17]。3年連続での準優勝となった。
2019年4月には初の全国レギュラーでMCを務める番組『断ちごはん〜和牛もいただきます〜』(BS日テレ)がスタート[18]し、全国放送の番組に呼ばれるようになる。その傍ら企業プロモーションの仕事も入るようになり、2019年テレビCMブレイクランキング第3位[19]にも選ばれた。『日経エンタテインメント!』(日経BP)で行われた2019年お笑い芸人人気調査「好きな芸人」6位[20]「この1年で最もブレイクした芸人」3位[21]、週刊文春(文藝春秋)「好きな芸人」ランキング4位[22]にも選ばれる。単独ライブツアー『和牛の全国ツアー2019「いま、会いにいきます 〜そして漫才します〜」』を全国8箇所で敢行。特に愛媛県の会場であるIYO夢みらい館(伊予市文化交流センター)は本単独ライブがこけら落とし公演となった。
M-1グランプリ2019は準決勝敗退となり、それがYahoo!ニュースのトップページに載るなど、M-1の歴史に残る敗退が話題となった[23]。その後行われた敗者復活戦を制し、決勝本戦へ進出。しかしながらぺこぱに2点差で敗れ4位、最終決戦にはあと一歩及ばなかった[24][25]。2019年12月25日放送の『和牛のモーモーラジオ』(文化放送)内で、2019年を最後にM-1グランプリから卒業する意向を示した[26]。
2020年6月、生配信料理番組『和牛キッチン 川西シェフ・助手水田』が書籍化。この中で累計視聴者数が38万人以上だったことが明らかとなった[27]。週刊文春オンライン「好きな芸人2020」ランキング2位[28]。
2021年1月2日、なんばグランド花月で行われた本公演にて初めて[29]、12月5日には全公演トリを務めた[30]。2021年3月放送の『情熱大陸』(TBSテレビ)では年間500ステージ舞台へ立つ漫才師として取り上げられた[31]。第6回上方漫才協会大賞 特別賞を受賞。
2023年12月12日、お笑いに対する熱意などの格差を理由に、2024年3月末をもって解散すると発表した[32]。
2024年3月31日をもってコンビを解散した。コンビ解散以降もそれぞれ芸人の活動を継続する。
高い演技力と緻密な構成力を活かした漫才を得意とする。「正直で細かいところが気になる」水田と、「物腰柔らかいが決めたことは曲げない」川西2人の素のキャラクターに演技力が加わった形式が多い。ネタを作るにあたっては「整合性・一貫性を持たせる」こと、「嘘をつかない」ことを意識している[2]。
和牛結成前に別々のコンビで活動していた2人は、共にボケ担当で、さらにネタ作り担当でもあった。どちらがボケをやるかについては、互いにネタ帳を見せ合い、既にネタの構成に色が出ていた水田をボケとすることに決めた。結成当初は水田が全てのネタ作りを務めており、川西は「てにをは」まで指示を受けていたが、途中からは2人のみで話し合いながら、作家を入れることなくネタを作りあげるようになった。細部にこだわる部分に変化はなく「漫才を行うにあたって無駄な言葉は1つもない」とお互い理解して作成している[7]。
2015年までは水田の地のキャラを強めに出した「へりくつ漫才」「ネチネチ漫才」といわれているしゃべくり漫才を多く披露していた。へりくつ漫才は、水田をかわいがっていた先輩の西森洋一(モンスターエンジン)から「しゃべくり漫才をやったほうがよい」というアドバイスを受け、川西から「水田の細かい性格を活かしてネタを作ったらどうか」という提案を受けた水田が作り上げたのが起点となっている[33]。
「前半に伏線を張り、後半に伏線を成立させる『伏線回収』の技術を盛り込んだコント漫才」をM-1グランプリ2016にて披露し、準優勝の成績を収めて以降、へりくつ漫才に続く「和牛漫才」の特徴とされている。
賞レースにて準優勝が多くシルバーコレクターとも称される[34]。舞台を降りた直後、後輩たちが止めに行った方がいいのか?と考えるほどの激しい話し合いへ発展。本人たちは舞台に出たあとネタの改善のために行っており、悪気はない。漫才とは「生きざま」であり、「一生やっていこうと2人で決めていること」だった[7]。
漫才師として舞台を第一にすると心がけており、他の仕事を断ってでも年に500回は劇場に立つと決めていた[35]。
コンビ仲が良いことをエピソードとして関係者から指摘されていた[36]。一方、本人たちもそれを認める旨をメディアで話していた。お互いについてどう思うかという質問について川西は「家族が1番近い表現」[37]と、水田も「味方は川西しかいない」[2]と述べていた。結成当初は水田の家でネタ合わせを頻繁にしていたが、その際に水田は川西にもご飯を作っていた。川西は「ネタ合わせをしながら美味しい賄いがついてきた」と感激し、500円を置いていったり帰りがけに生ゴミを捨てたりなどで感謝を表現していた[1]。
2010年に解散の話がでたことがある。きっかけは、水田が主催したトークライブへ水田自身が遅刻して無期限の劇場出演禁止処分を受けたこと。水田は川西へ「漫才ができないのは申し訳ない」と解散を提案するも、川西は漫才の形が見えてきた時期でもあり謹慎が解かれるまで待つことを選択。その結果解散を免れた[38]。
単独ライブで流す曲は「音楽鑑賞」が趣味である水田が決めている。単独ライブで曲を使われたことを知った『め組』のボーカルである菅原達也の依頼によりミュージックビデオ出演を果たした[39]。
2009年、読売テレビの年末の特番ロケで川西と一緒に坂田利夫の自宅に行き「独身の坂田師匠に料理を作って差し上げよう」ということで料理を作ってもてなし、その本格的な料理と味に坂田の舌が唸った。なお、料理のできない川西は坂田と一緒に風呂に入って背中を洗い流したという。コンビ結成10年目の記念に宮川大助・花子からコンビで衣装一式プレゼントしてもらい、その姿で10周年記念ライブを行った[40]。
2020年頃より水田と川西の間で漫才への取り組み方について差を感じるようになり、舞台に力を入れたいという川西の求めに水田が応えられなくなっていった[41]。
2023年春頃に水田と川西で解散を決め、2024年春に向けて各方面に話をし整理をして発表しようとしていたが、週刊文春が解散を報じたため、マネージャーを加えた3名で話し合い、急遽発表を前倒し、2023年12月12日に解散発表を行った[42]。
解散発表後、(解散するという)フィルターがかかった状態でお客様に漫才を見てもらうのは違うだろうという判断[43]から、解散発表翌日以降に入っていた劇場公演は全てキャンセルとし「ネタ出番活動終了」と伝えた[44]。
解散することを事前に知っていたのはライブ「アキナ牛シュタイン」を取り仕切っていた河井ゆずるのみであり[45]、和牛の意向を汲み取り、2024年以降に予定していたライブの中止を決断した。その時点で同ライブ出演者であるアキナ、稲田直樹も和牛の解散を知る[46]。解散についてはファンはもとより芸人や業界関係者も知らなかったため、SNSには「和牛」がトレンド入りし、ネット上ではニュース速報が流れ、芸人のコメントが上がるたび記事化されるなど、現役人気漫才師の解散は多くの人を驚かせた[47][48]。
トミーズ雅(トミーズ)は『せやねん!』で、「今から『花月に出る』『営業に行く』・・・いろんなことを多分20年ぐらい保障されてるコンビ。『和牛が仕事減る』はない」とした上で「僕の想像で5億ぐらい失った」と解散による損失の大きさを例えた[49]。
アマチュア時代から含め2006年より出場。大会が復活した2015年以降は2019年まで5年連続決勝に進み、M-1史上初「3年連続準優勝[51]」「敗者復活2回」の記録を持つ。2021年まで出場資格があったが、2019年を最後に「やりきった感がある」という理由でM-1グランプリから卒業した[52]。
年 | 結果 | エントリーNo. | 決勝戦キャッチコピー | 備考 |
---|---|---|---|---|
2006年 | 1回戦敗退 | 1774 | ||
2007年 | 2回戦敗退 | 1783 | ||
2008年 | 2回戦敗退 | 1246 | ||
2009年 | 準決勝敗退 | 3528 | ||
2010年 | 準々決勝敗退 | 4834 | 予選56位 | |
2015年 | 決勝6位[63] | 73[64] | 心にさされ!非情な愛のボケ | |
2016年 | 決勝2位[63] | 1796[64] | 予選9位、敗者復活組 ファーストラウンド 2位通過 | |
2017年 | 決勝2位[63] | 2467[64] | 3度目の正直 | ファーストラウンド 1位通過 |
2018年 | 決勝2位[63] | 1206[64] | 第4形態 | ファーストラウンド 2位通過 |
2019年 | 決勝4位[63] | 4547[64] | 予選11位、敗者復活組 | |
2020年 | 不参加 | |||
2021年 | 不参加 | ラストイヤー |
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