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日本プロ野球の私設応援団による応援歌 ウィキペディアから
チャンステーマとは、主にプロ野球の私設応援団が、自チームの攻撃中においてチャンスが到来した時に、選手別応援歌に代えて演奏する応援歌のことである。チャンテと略されることが多い。
日本のプロ野球においては、選手が打席に立っている際に演奏されるのはチーム応援歌ではなく選手別応援歌であるが、私設応援団が重要な局面だと判断した際には、打席に誰が立っているかを問わず「チャンステーマ」が演奏される。基本的に得点圏に走者がいる場面で用いられるが、試合序盤では発動しないことも多い。一方で、得点圏に走者がいない場面でも得点の期待値が高い場合には、チャンステーマやそれに準ずるマルチテーマなどが演奏されることがある[注 1]。
1980年代頃からチャンス時に専用の手拍子やコールを使用する応援団もあったが、曲としてのチャンステーマは、1990年代後半に近鉄バファローズの応援団が導入した『暴れん坊将軍』のテーマ曲が最初である[1]。現在では全ての球団にチャンステーマがあり、応援団がオリジナル曲を制作したり、過去に在籍していた選手の応援歌をチャンステーマとして流用する例も見られる。球団によっては地域限定のチャンステーマも存在するが、その地域の応援団員が遠征をしている場合や、ポストシーズンなどの重要な試合の場合には、該当地域外でも使用されることがある。
選手別応援歌と異なり、チャンステーマは打席中エンドレスで演奏される。アウトになっても曲を止めずに、ヒットが出るか3アウトになるまで演奏を続ける球団が多い。また、チャンステーマを使用すべきか微妙な場面などでは、選手別応援歌を数コーラス演奏してから、打席の途中でチャンステーマに切り替えるといったパターンが、一部の球団で見受けられる。
以下の共通テーマについては、「打者・場面を限定せず、どんな場面でも使える応援歌」というコンセプトで導入された[2]。
※「〇〇倒せ」という歌詞またはコールが入っている応援歌では、○○には「読売」などの相手球団名が入る。変則的なパターンとして、DeNAの場合は「横浜」、日本ハムの場合は「日ハム」、ロッテの場合は「ロッテを」、西武の場合は「西武を」、ソフトバンクの場合は「ホークス」となる。
※以上のチャンステーマをつなげたメドレーのパターンも存在する。
※応援歌ではないが、大量リード時のチャンスで「横浜大漁節」という太鼓と掛け声のみの応援が行われる場合がある[注 12]。
※以上のチャンステーマをつなげたメドレーのパターンも存在する[注 13]。
全てオリジナル曲を使用している唯一の球団である。
※「〇〇倒せ」という歌詞またはコールが入っている応援歌では、○○には「読売」などの相手球団名が入る。変則的なパターンとして、DeNAの場合は「横浜」、日本ハムの場合は「日ハム」、ロッテの場合は「ロッテを」、西武の場合は「西武を」、ソフトバンクの場合は「ホークス」となる。
チャンステーマ1・2は、現在は欠番となっている。
※チャンス到来時および相手投手の交代中などに使用するチーム応援歌は、他球団よりも数が多く入れ替わりも激しいため記載を省略する。
※隠しチャンステーマとして、吉田正尚の個人チャンステーマであった「境地ver.」や、旧近鉄バファローズのチャンステーマ4「紅の丑」が、年に数回ほど重要な試合で用いられる。また、近鉄バファローズ復刻デーでは、その他の旧チャンステーマも使用される。
全国共通で使用されるチャンステーマが存在しない唯一の球団である。
以上のチャンステーマは、2014年に全国中日ドラゴンズ私設応援団連合が活動禁止になった為、一切使用されなくなった。
※チャンス到来時および相手投手の交代中などに使用するチーム応援歌は、他球団よりも数が多く入れ替わりも激しいため記載を省略する。
野球を始めとしたスポーツ競技の応援でチャンスにマーチ的な音楽を演奏する習慣・文化は、もともと大学野球の応援で始まったものである。
「チャンステーマ」という用語は主にプロ野球で用いられ、大学野球では通常時とチャンス時の応援パターンに大きな差がないため、単に「マーチ」や「応援曲」などと呼ばれることが多い[10][11]。
「マーチ」や「応援曲」を野球応援に取り入れて普及する事に「コンバットマーチ」(早稲田大学応援部制作のオリジナル曲)が貢献したことから、学生野球の応援歌がひとくくりに「コンバットマーチ」と呼ばれる事もあるが、これは誤用である。その早稲田大学の「コンバットマーチ」に触発された東京六大学野球連盟のライバル校である慶應義塾大学応援指導部は、対抗して「ダッシュKEIO」を作り翌年のリーグ戦応援で披露した。これらライバル校間での応援強化はリーグ戦応援の雰囲気を盛り上げることに大いに貢献し、東京六大学内の他校にも次第に波及していった。
さらに後年になって二つ目・三つ目の応援マーチや前奏としてのファンファーレが制作され、さらにはこれら複数の応援マーチの連続演奏という形態に発展していった。このように曲毎に終了させることなくファンファーレや間奏で繋げてエンドレスにするものは、「チャンスパターン」または「チャンスパターンメドレー」と呼ばれるものの、チャンス時だけではなく通常時にも演奏されるのが一般的である[12]。
社会人野球の応援形態の多く(特に全国大会常連のチーム)は大学野球の応援の模倣から始まっているため、プロ野球に多くみられるような選手別のヒッティングマーチという形態ではなく、タイミングやイニングに応じた同じ曲を繰り返し演奏する形態が主流となっている。また学生野球の場合と比べてより当該関係者以外の一般客を取り込んで雰囲気を盛り上げる必要性を考慮しているため、既存曲で有名な曲やなじみ深い曲を採用する場合が多い。ただし、全国大会常連チームの中には例外的に学生野球にみられるようなオリジナルのチャンステーマを作っているチームもある(例を以下に示す)。
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