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日本のシンガーソングライター (1952-) ウィキペディアから
タケカワ ユキヒデ(本名:武川 行秀〈読み同じ〉、1952年10月22日 - )は、日本の歌手、シンガーソングライター・作家。ゴダイゴのメインボーカルであり、ほとんどのシングル曲の作曲者。アメニティ所属。帝京大学客員教授。身長172cm、血液型B型。
「竹川行秀」と誤記されることが多いことから、カタカナで表記されている。
1952年、埼玉県浦和市(現:さいたま市浦和区)に生まれる。5歳からヴァイオリンを、10歳から作曲を始める。
母方曽祖父が国産ヴァイオリンメーカー鈴木バイオリン製造創業者の鈴木政吉。母方大叔父に、ヴァイオリン教育のスズキ・メソードで名高い鈴木鎮一がいる。また、父方の祖父は判事の武川佳海である。父は、『「第九」のすべて』(芸術現代社)などの著作がありベートーヴェン研究家、音楽評論家として著名な武川寛海という音楽家の家系。
埼玉県立浦和高等学校[1]、東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業(休学・復学を繰り返し11年間かけて卒業[1]。在学中に結婚)。
1975年、全曲英詞のアルバム『走り去るロマン』でソロアーティストとしてデビュー。翌1976年、以前から活動を共にしていたミッキー吉野とゴダイゴを結成し、作曲とボーカルを担当。彼独特のメロディーは「ガンダーラ」、「モンキー・マジック」、「銀河鉄道999」、「ビューティフル・ネーム」といった数々のヒット曲を残した。1985年のゴダイゴ活動休止後は、中森明菜、酒井法子、松田聖子、光GENJIなど、他のアーティストへの楽曲提供やプロデュースでヒットメーカーとしての地位を確立し、2枚のアルバム、1枚のサントラ盤もリリース。同年、高倉健主演映画「夜叉」の主題歌の作曲を手がけた。
1989年アルバム『I LOVE YOU』を発表し、本格的にソロ活動を再開。1990年代に入り、作曲家・音楽プロデューサー・ライブ活動のほか、講演、テレビ・ラジオ番組の司会・コメンテーター、文筆活動など、マルチアーティストとして幅広く活躍中。1994年5月にダイワハウスのCMソング「僕たちの愛」を発表、同年11月には自己のヒット曲をメドレーにしたシングル「ガンダーラ伝説」が、ゴダイゴを知らない世代で話題となり、ヒットチャートの上位にランクインされる。
1男4女の父親であり、1999年にはベストファザー賞を受賞、2001年には「娘を持つ父親のための本」を出版。4女のうち三女・基、四女・武川アイがT's COMPANYというユニットを組んでおり、近年は彼女達と一緒に"タケカワユキヒデ & T's COMPANY"として音楽活動することが多い。特に花王リーゼのCMソング「気分は上々」は人気を博した。この他にも、長女の唯と次女の誓によるT's FACTORYもある。さらに、T's COMPANYとT's FACTORYに妻の敦子と長男の暁を加えたT's FAMILYといったグループも存在する。また、NHK教育テレビ『天才てれびくん』の音楽プロデューサーや、TBSラジオ『こども電話相談室』のレギュラーとしても有名。
1999年に、ゴダイゴがオリジナルメンバーで期間限定で再結成した。そして2006年、恒久的なゴダイゴ再結成を遂げ、活躍している。
2022年6月、さいたま市教育委員会の委員に就任[1]。
多彩な趣味人として知られる。旅行(国内、海外問わず)・アウトドア・写真・料理・パソコンなど幅広い趣味を持っており、テレビ番組で紹介されることも多い。
特に漫画好きは有名で、妻の実家が所有している山梨県某所にある別荘に漫画専用の書庫を構え、『週刊少年サンデー』『週刊少年マガジン』『週刊少年ジャンプ』『週刊少年チャンピオン』『週刊少年キング』のバックナンバーをすべて保存している[2]。また、『ビッグコミックスピリッツ』『コミックモーニング』『ビッグコミック』『ビッグコミックオリジナル』など、週に約7冊の漫画雑誌を読破しているという。
30年以上漫画雑誌を収集し続け、少年漫画・少女漫画を問わず造詣が深いことから、趣味の範疇を超えて漫画評論家としての側面も持っている。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の単行本で解説文を寄せたこともある。
アニメソングを手がけることでも知られる。
中でも『銀河鉄道999』劇場版第1作のエンディングテーマ『銀河鉄道999』は代表格となっており、現在でも『銀河鉄道999』関係のイベントが開催される際には歌唱者として出演する機会が多い[注 1]。
太字は、自身がヴォーカルを担当した曲。
出身地である、さいたま市の歌「希望(ゆめ)のまち」の製作に携わった(公募した歌詞の選考委員長・補作詞・作曲)。浦和レッズのファンでもある。
小学生の頃は、ヴァイオリンを習っていた。作曲する音楽も、自然とクラシック調の曲が多かったという。突然曲が浮かぶといけないので、草野球をする時にまで五線譜を持っていく、変わった子供だった。
ビートルズに衝撃を受け、中学2年の時にバンド活動を始める。中学の文化祭で演奏しようとしたところ、その前に教師たちの前で演奏することに。だが、意外なことに教師たちからは拍手喝采される。いまだにビートルズを敬愛しており、芸能界一のビートルズ・フリークとしても知られる。
「武川」という苗字が珍しかったため、中学時代に「武蔵」と読み間違われたことがあった。
埼玉県立浦和高等学校では、ラグビー部に入ろうとしたが、怪我をしたらピアノが弾けなくなるという理由で、音楽大学教授の父に止められたという。
受験した大学は、横浜国立大学、東京外国語大学英米語学科、早稲田大学政治経済学部、上智大学史学科であった。当時、東京外語の合格発表と入学手続きは早稲田の入学式の数日後だったため、一旦早稲田に入学して東京外語の合格発表を待ち、東京外語合格を確認して早稲田は退学した。なお、入学を希望していた上智大学は不合格となっている。
デビューしたときは未だ学生で、その後の曲のヒットなどにより多忙になり、一時は大学の卒業が危ぶまれた。しかし、学則で認められた最高8年の在学と、休学期間上限を使い切り、無事に卒業した(しかも妻・敦子と結婚し長男・暁が生まれていた)。当時のエッセイで、入学時に大学に問い合わせて合計11年の在学が可能であることを確認していたと明かしている。卒業式では総代を務め、芸能マスコミがこれを伝えた。式では10歳下の卒業生達と一緒だったという。
今ではある程度得意であるが、意外にもデビュー当時は英語が苦手だった。ゴダイゴのデビュー時、プロデューサーのジョニー野村は、彼が韻を踏むことばかりを考えて単語を並べて作った、意味がめちゃくちゃな歌詞を見て爆笑したという。このため、それ以降のゴダイゴの歌詞のほとんどを奈良橋陽子が手がけることとなる。
大学1年目の外語祭(文化祭)でバンドを組んで歌ったところ、河野一郎(当時英米語学科教授)から、「タケカワ君は、英語は下手だけど、英語の歌は上手いね」と言われたという。
1978年に放送開始されたテレビアニメ『キャプテン・フューチャー』のオープニングテーマ「夢の舟乗り」でボーカルを務めている。この歌の作曲は、同作の劇伴も手がけた大野雄二であり、純粋にヴォーカリストとしての参加である。なおこの曲は、番組開始からしばらくの間はヒデ夕樹(『人造人間キカイダー』の主題歌等で知られる)が歌うヴァージョンが使用されていたが、途中からタケカワの歌うものが使用されるようになった。現在入手可能なサウンドトラック集『コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック -完全盤-』には、両ヴァージョンともテレビサイズとフルサイズの両方が収録されている。大野は、かねてからタケカワとの共演を熱望していたが、諸般の事情でなかなか実現は果たせず、本作はそんな大野の念願叶っての一作となったという。大野は、ゴダイゴのメンバーであるトミー・スナイダーも何度かボーカリストに起用しており、こちらは『ルパン三世』の挿入歌などが有名である。
1986年、『超新星フラッシュマン』の主題歌(オープニングテーマ「超新星フラッシュマン」 / エンディングテーマ「ファイティングポーズ・フラッシュマン」)を作曲。歌唱者は北原拓だが、タケカワの長男は、タケカワが歌うものだと思い込んでいたため、親子で放送開始前のイベントに参加した際、そこでようやく北原が歌うことを知った長男に「お父さん、歌わせてもらえなかったんだ……」と残念そうに言われたという[7]。
ゴダイゴが活動休止してからしばらくは、コンサートやテレビに出演することはせず、他アーティストへの提供曲を作曲する仕事に専念していた。そんなある日、大声で泣き叫んで仕事の邪魔をした子供を叱ったところ、「何言っているの?どうせタッタは歌を歌って遊んでいるだけじゃないか!」と反論された。これをきっかけに、以前のようにコンサートやテレビにも出演するようになったという。
1992年1月にエニックス(現:スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン用アクションRPG『ソウルブレイダー』の音楽を担当。国内で20万本、海外(北米+欧州)で9万5千本のセールスを記録した。しかし、当時の家庭用ゲーム市場を事実上制覇していたスーパーファミコンが、勢いを増していた時期の発売だったため、数多くのタイトルの中に埋もれてしまった感もあり、あまり知名度は高くない。しかしながら、プレイした人間には、作品の世界観を補完し盛り上げる楽曲が高い評価を受けている。サウンドトラックは、エニックスのゲームミュージックアルバムを多数発売していたアポロン(後のバンダイ・ミュージックエンタテインメント)からリリースされた。BGM20曲に加えて、エンディング曲「恋人のいない夜」に歌詞を付け、タケカワ自ら歌ったヴォーカルヴァージョンも収録されている。
放送開始当初から、NHK教育の人気子供番組『天才てれびくんシリーズ』の音楽を担当しており、特に1998年から2005年まで同番組音楽コーナー「ミュージックてれびくん」の音楽監督を務めており、多くの作詞曲や訳詞等をした。
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