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『熱血高校ドッジボール部』(ねっけつこうこうドッジボールぶ)は、1988年7月26日にテクノスジャパンより発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。1987年に発表された同名のアーケードゲームの移植作品である。
2003年には、メディアカイトより、『ウルトラシリーズ』としてWindows版が発売されている。これはファミリーコンピュータ版の完全移植版であるが、ゲームバランス設定機能が追加されている。
2008年6月17日よりWiiのバーチャルコンソールで、2013年3月6日よりニンテンドー3DSのコンソールで、2013年12月18日よりWii Uのバーチャルコンソールで配信が開始された。また、Nintendo Switchのサービスファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineでは2018年10月10日より配信されている。
2016年12月8日に発売された『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』の、また2010年12月20日に発売された『くにおくん ザ・ワールド〜クラシックスコレクション〜』に含まれているソフトの一つである。また、『くにおくん ザ・ワールド〜クラシックスコッシーコレクション〜』には、ファミコン版『Ball』(海外版『熱血高校ドッジボール部』)も収録されている。
アーケード版の内容を煮詰め、各国選手に名前と特色をつけた。また、対戦モード以外に4人まで[1]のフリー対戦の勝ち抜きもできる。スポーツ対戦の魁として、発売当時よりくにおくんとテクノスジャパンの認知度を高めた。ゲームとしての完成度も高く、ファミリーコンピュータ用ソフトとしての中古価値も比較的高い。
1人プレイ専用の「遠征試合」、2人対戦の「対抗試合」、1-4人同時対戦の「クラブ活動」がある。
ボールを投げ、相手にヒットさせると体力を減らすことができ、体力が0になった選手は天使の姿となって退場する。体力が減ったキャラがシュートにヒットすると、一定時間動けなくなる「疲れ(息切れ)状態」が存在し、ゲーム性を高める要素ともなっている。また、各キャラクターに個性的なステータス特性や必殺シュートが設定されている。勝ったチームの選手は万歳し、負けたチームの選手は悔し泣きをする。
一人プレイ専用。熱血高校のドッジボール部員6名を操作し、花園高校や世界の強豪相手に変則ルールのドッジボールで勝負する。敵チームの内野を3人全員倒せば勝利して次の遠征地に向かうが、逆に熱血高校の内野が3人とも倒されるとゲームオーバーとなる。
最初の対戦相手・花園高校を倒した後は、アーケード版と同様に世界各国を遠征する。8チーム目のアメリカチームに勝利するとゲームクリアとなる。追加ステージとして、アメリカチームに勝利した時点で内野の3人が生き残った状態だと、キャラ配置を変更せずに「なぞのぐんだん」と対決となる。
アイスランド、アフリカの試合場は通常のコートとは違った効果がある。アイスランドは地面が氷で滑りやすく、アフリカは沼地のため走りにくい。
二人プレイ専用。全9チームの中からそれぞれ1チームを選んで対戦する。コートは固定だが、内野と外野のポジションは自由に選択できる。
各チームやキャラクターの特性を把握するだけでなく、外野からの攻撃、敵に当たって跳ね返ったボールを奪っての連続攻撃、ジャンプシュートのタイミングをずらす「時間差攻撃」など、奥の深い駆け引きがしばしば行われる。
1-4人でプレイ可能。プレイヤーに選択されなかった残りの部員はコンピューターが操作を担当して参戦する。
熱血高校のドッジボール部員6人のうちそれぞれ1人を選び、およそ2画面ぶんの広さの熱血高校グラウンドで全員でボールをぶつけ合う。遠征試合や対抗試合のようなコートが存在せず、内野も外野もない。自分以外の全員を倒し、最後の一人になるまで戦うデスマッチである。複数での対戦では対抗試合と同様の駆け引きが行われるほか、徹底して画面外に逃避する者などもいる。
難易度によって背景が変化し、「やさしい」だと昼間、「ふつう」だと夕方、「むずかしい」だと夜の戦いとなる。
キャラの体力はゲージ表示されており、ゲージの目盛一つは体力値4に相当する。
残り体力が15以下でボールをぶつけられ、さらにそのキャラが生きていると、起き上がった直後に息切れ状態となり、一定時間操作不能・無防備状態となる。また、本来疲れ状態になるはずなのに疲れ状態にならなかった場合、シュートを打った後に疲れ状態が発生することがある。熟練者同士の対戦時では、この「疲れ」をコントロールすることも非常に重要な戦術となる。
フラッシュしないが「シュゴォオ」という効果音と共に強力なシュートを放つ。ただし、シュートテクが低いと使用できない者もいる。
キャラクターによって様々な効果を持つ強力なシュートで、ボールがフラッシュするのが特徴。特に大ダメージを与える3種類のシュートは、画面の端に吹っ飛んだ敵が逆方向の端から現れて落ちてくるため、「世界一周」とも呼ばれる(二周することもある)。そのため、場合によってはボールをヒットさせた対象がシュートを放った側のコートに来ることがあり、更に状況次第では対象を自陣のコートに戻らせずに攻撃をし続けることが可能なので、そのまま仕留めることもできる。
※名前の後の◎は、「遠征試合」にてCPUが必殺シュートを使ってくる選手。
花園高校。カラーは黄土色の肌に白いユニフォーム。キャプテンのりきの攻撃が主体で、大抵はりきにボールを回してくる。体力は低いが守備面ではよけずにキャッチすることが多い。サクラと富士山が見えるステージで、BGMは「さくらさくら」のアレンジ。
イギリス(北米版ではイングランド)。カラーはピンクがかった肌に紺色とピンクのユニフォーム。シュートテクの値が高い。体力は熱血高校と花園高校より若干高いが、全チームで最も打たれ弱く、素早さやキャッチ力もあまり高くはない。ステージはロンドン橋とウェストミンスター宮殿を望むテムズ川河畔。BGMはビートルズの「ゲット・バック」と「ア・ハード・デイズ・ナイト」の中間部分を合わせてアレンジしたもの。表示方式と文字数の関係上、名前の表示が一部おかしくなっている。なお、対抗試合で「すこっと」「ろばあと」以外の選手に「ほえほえシュート」をあてると、なぜかダメージの数値がバグるがダメージはちゃんと与えている(ダメージ値は40)。
インド。カラーは茶色い肌に薄紫色のユニフォームとなっている。体力は低いが非常に打たれ強い。シュートと思うとパス、パスと思えばシュートと戦法が無茶苦茶なためボールが奪いにくい。ステージはタージ・マハルの前。なお、メンバーチェンジをするとキャプテンのらはまあんが外野に回ることがある。
アイスランド。チームカラーは白い肌にオレンジ色のユニフォーム。体力とボールパワーが高いが、素早さが低い。パワー重視、個人プレー的なチームで、パスやしゃがみ避けなどもほとんど用いない。ステージは氷原で、ダッシュ時や強いシュートを受けると滑ってしまい、これにより相手コートに誤って入ってしまいがちになる。背景にはアイスランドに存在しないペンギンがいる。実際のアイスランドはフィヨルドに囲まれた地帯は多いが北海道よりも温暖であり、国名と北国であることを誇張して表現している。多くのアイスランド人男性の名前には末尾に「ソン」がつくため、登場してくる選手の名前は伝統的なアイスランドの家系の名とは異なる。〜センはデンマークに多く、ケッコネンはフィンランドの姓。北欧5カ国は人の行き来も多いので、実態と大きく違うわけではない。アイスランド人は姓という概念を持たず、「誰々の子」という意味。詳細はアイスランド#人名の項を参照。
中華人民共和国。チームカラーは黄色い肌に赤いユニフォーム。守備力は低いが、キャッチテクが高い。攻撃面でもキャプテンのらおちぇんのかっくんシュートや外野でのジャンプパスを駆使し攪乱を図ってくる。ステージは天安門広場。難易度によっては貫通シュート等で一度もボールを渡さず倒すことも可能。
ソビエト連邦(発売当時)。チームカラーは薄いピンク色の肌に水色のユニフォーム。攻撃力と統率力に秀でたチーム。必ずキャプテンのもるどふにボールを集め、もるどふの強力なシュートで攻撃する。守備面でももるどふを最後列に置くが、もるどふを失うと統率も乱れるため、いわばワンマンチームでもある。ステージは赤の広場、BGMはロシア民謡「カチューシャ」のアレンジ。なお同年発売のファミコンソフト「テトリス」でも、ステージクリア時のBGMにカチューシャが使用された。
アフリカ(特定の国ではない。北米版ではケニア[2])。チームカラーは赤茶色の肌に黄色のユニフォーム。コートが泥状になっており、ダッシュ時に足を取られる。スピードと野生の勘が身上。攻守にわたってダッシュ、ジャンプを多用する。ボールを持ったらすぐにシュートし、パスはほとんどしないが、こちら側のパスは積極的に取りに来る。ステージは日没の野外。ちなみにメンバーチェンジをすると基本的にはデフォルトのポジションで挑んでくるが、このチームも稀にキャプテンが外野に回ることがある。
アメリカ合衆国。チームカラーはクリーム色の肌に黄緑色のユニフォーム。走攻守あらゆる面でバランスの取れたオールラウンドチーム。ステージは自由の女神を望むビルの屋上であり、内野コートは星条旗の模様になっている。
熱血高校ドッジボール部のコピーで、グラフィックはモノクロのグレー。最終アメリカ戦を1人もやられずにクリアすると画面が光り、ステージの色が暗転してアメリカ戦のオーダーと体力以外の能力を引き継いだ軍団が出現する[3]。試合前の内・外野のポジション変更はできない。行動パターンは、上記の8チームのいずれかから決定される。BGMはチーム名と選手名を変更するモードで流れる曲だが、冒頭の部分が少し長くなっている。この試合に勝つとステージの色が元に戻り、くにおがチームメイトから胴上げされ、エンディングとなる。
そのバグを利用することで、"くにお"が3人などの非常にナイスな対戦が可能。 ただし、対戦相手には敬遠されるなどのリアルオプションが付与される場合があるが、上級者ではそれも戦闘前駆け引きとして楽しめる。
北米では「Super Dodge Ball」の名で1989年に発売された。キャラクターなどが差し替えられており、主人公チームは「TEAM USA」となっている。遠征試合ではアメリカステージから始まり、相手チームの実力は日本版の花園高校と同等である。日本ステージは7面に登場し、りきの代わりにへいるまん顔の「FUJI」がいる。最終ステージはUSSR(ソ連)で、ノーミスでクリアするとソ連ステージの色が暗転し謎の軍団との対決となる。また、国旗の追加、チーム名と選手の名前入力の削除と、クラブ活動の人数は発売当時マルチタップが未発売のため2人までとなっている。バーチャルコンソール版では遠征試合の「WORLD CUP MODE」が「WORLD MODE」に変更されている。
後に携帯アプリとしてもリメイクされており、以下の変更点がある。
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