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くにお を看板キャラクターとして展開されているゲーム作品群の呼称 ウィキペディアから
くにおくんシリーズは、テクノスジャパンから発売されたコンピューターゲームの主人公である正義の不良・「くにお」を看板キャラクターとして展開されているゲーム作品群の呼称である。
くにおくんシリーズ | |
---|---|
ジャンル | アクションゲーム |
1作目 |
熱血硬派くにおくん (1986年5月) |
最新作 |
ダウンタウンスペシャル くにおくんの三国志だよ満員御礼!! (2024年11月7日) |
公式サイト | 熱血硬派くにおくん オフィシャルポータルサイト |
シリーズ全体の特徴として「超人的な身体能力を持つ不良高校生達が、常識やルール無用で、縦横無尽に暴れまわる」という世界観がある。作品群の多くはアクションゲームであるが、「ケンカ」がゲームのコンセプトに据えられ、ドットキャラクターの豊富なアクションパターンと、いわば「はちゃめちゃ」、「なんでもあり」を意識したプレイスタイルの自由度を誇り、単純明快ながらも奥深いゲーム性をもって根強い支持を得ている。
1986年に、シリーズの始まりとなる第1作『熱血硬派くにおくん』がアーケードゲームとして発表された。正義の不良(通称熱血硬派)である主人公・「くにお」が、他校の不良や悪人を退治する、という構図の下、「ケンカ」のリアリティや臨場感を強く意識したアクションがデザインされ、そのゲーム性の斬新さが好評を博し、またファミリーコンピュータへの移植にあたって改変・独自要素を盛り込んだFC版もあわせて、ヒット作となった。原点となった第1作のディレクターは「ダブルドラゴンシリーズ」、『サンダーストーム』、『ロードブラスター』などを代表作に持つ岸本良久。ゲームのコンセプトに据えられた「ケンカ」のアイデアは、岸本自身が喧嘩に明け暮れたという学生時代の実体験が原点となっている[1]。また、主人公・「くにお」の名は、当時のテクノスジャパン社長「瀧邦夫(たき くにお)」に由来している[1]。
1987年には、シリーズ第2作『熱血高校ドッジボール部』がアーケードゲームとして発表された。前作に続き主人公を務める「くにお」に「スポーツ万能」という設定を加えたこと、またファミリーコンピュータへの移植にあたって、対戦プレイを意識した調整や追加・改変要素が功を奏し、FC版は大ヒット作となった。この成功は、後に様々なジャンルのスポーツゲームを生む契機となり、サッカーやアイスホッケー、バスケットボール、野球といった作品展開に繋がった。
1989年には、シリーズ第3作『ダウンタウン熱血物語』がFC用ソフトとして発売された。第1作の「ケンカアクション」を色濃く汲みながらも、破天荒な遊び方が可能な自由度の高さ、コミカルさが際立つキャラクタードットのデフォルメ化や独特の台詞回し、個性的なサブキャラクター達の新登場、といった要素が相まってヒット作となった。前作までは「くにお」と対立してきたライバル・「りき」との共闘という展開を通じて、彼らを取り巻く世界観が描かれたことで、後の作品群に群像劇的な一面が加えられる契機となった。
これらの3作品を礎として、後々「熱血硬派シリーズ」、「ダウンタウンシリーズ」、「スポーツシリーズ」として分類される[2]様々なジャンルの作品がリリースされる。
海外では第1作が『Renegade』のタイトルでリリースされ人気を博した。中でも欧州では熱狂的な支持を受け、欧州独自の続編(『Target: Renegade』『Renegade III: The Final Chapter』)が家庭用機向けにリリースされている[注 1]。欧州で『Renegade』は、アーケードでほぼ同時にリリースされた『ダブルドラゴン』の姉妹作として認知されたらしく(欧州ではどちらも1987年に稼働)、『Target: Renegade』はバイクを蹴り飛ばしたり歓楽街にいるガタイの大きい女性を馬乗りでボコボコにしたりなど初代の要素を継承しつつも『ダブルドラゴン』に近いゲーム内容となっている(『Renegade III』はストーリーが迷走して終了)。「スポーツシリーズ」の各作品も、「Renegade」とは無関係のスポーツゲームとしてリリースされ、同じく人気作となった。
リーズ作品としては1994年の『熱血!ビーチバレーだよ くにおくん』を最後に、1996年初頭に倒産を迎えた。テクノスジャパンの倒産後は、瀧邦夫が非常勤役員に就いていた「ミリオン」によりテクノスジャパン全作品の権利が管理され、携帯電話向けに改変された形で一部の過去シリーズが単発的に配信されるに留まり、2000年代に入るまでは新作発表等の動きがない時期が続いた。
2004年に、アトラスより、第3作のリメイク作『ダウンタウン熱血物語ex』、また2005年8月25日から2006年2月16日にかけて総集編作品が発売された。
2008年頃からは、アークシステムワークスが開発に携わり、「超熱血!」の名を冠した3作品が発売された。
2011年には、シリーズ25周年を記念して、第1作のリメイク作『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』発表され、シリーズが再始動する。
2015年には、シリーズの版権がミリオンからアークシステムワークスへ譲渡された。
2016年には、シリーズ30周年記念作品として、第3作のリニューアル作『ダウンタウン熱血物語SP』が発売されている。
2019年には、海外企業WayForward Technologiesの開発による『熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls』が発売。
2021年には、シリーズ35周年のアナウンスがなされ、記念作品として『ダウンタウンスペシャル くにおくんの三国志だよ 全員集合!』、『熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls2』、移植版『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』が発表された。
多数に及ぶ作品について、「熱血シリーズ」として「熱血硬派」系と「二頭身」系に分けられるが「熱血シリーズらしいゲーム性」と言う観点では、全ての作品がリンクしている。さらに熱血シリーズを分類すると以下の3つのシリーズになる[3]。
製作に携わったスタッフの陣容によって、同じ登場人物であっても作品間、シリーズ間で設定が異なっている場合が多く、キャラクターの関係性や舞台設定などでは特に顕著となっている。リメイク作においては、そういった設定の違いを包括して新たな設定が付与されているものや、各シリーズの傾向・要素を組み合わせた折衷的なゲームデザインとなっているものも多い。
各作品の主人公は「くにお」であるものがほとんどだが、『熱血べーすぼーる物語』、『りき伝説』、『River City Girls』、『イカすぜ!小林さん』等、くにお以外の人物が主人公を務める作品もいくつかある。
各作品の対応ゲームハード、プラットフォームによって発売元が異なっている。 会社名/機種の順に記載。
ライセンス提供は、テクノスジャパン倒産以降はミリオンにより行われていたが、2015年6月よりアークシステムワークスが提供を行っている。
発売日順、タイトル/機種/発売日、本項での略称(…『○○』)の順に記載。
※携帯電話向けの配信はこの中に含まれていない。
テクノスジャパンからリリースされた作品群において、くにおの設定年齢やライバルとの関係性から、ストーリーにおいて下記の時系列が推定できる。
登場人物の解説において触れる頻度の高い作品については、上記 くにおくんシリーズ#くにおくんシリーズの作品の作品名末尾に付記した略称(…『○○』)で表記する。
以下、初登場した作品別に登場人物を紹介する。
出典:[注 19]
出典:[注 19]
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