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岐阜県の市 ウィキペディアから
美濃加茂市(みのかもし)は、岐阜県の南部に位置する市である。
可茂盆地と通称される濃尾平野の周辺部に位置する。濃尾平野の諸都市とは直接市境を接していないが、坂祝町、可児市を通って鵜沼、犬山市方面と繋がっている。
可茂盆地の北西部、太田盆地を市域とし、北東側の飛騨高地から、南西側の坂祝町に向けてなだらかに傾斜する地形である。盆地内の標高も北東部の100m超から、坂祝近辺の60m程度まで変化する。市北部は広大な飛騨高地の南端に位置し、冬には一面の雪化粧を見ることができる。
北部(伊深町以北)は山地の谷あいに農地があり、中部(蜂屋町・山之上町)はなだらかな台地で梨、柿等の樹園地が形成されヤマザキマザック等の工業団地も栄える。南部(概ね森山町以南)は肥沃な木曽川河岸段丘群に属し市街地を取り囲むように水田と畑地が広がっている。
市境から愛知県との県境までは比較的近いが、愛知県(犬山市)には隣接していない。
低山地に囲まれているため風が穏やかであり、夏は暑くなるが湿度は低めで夜は比較的気温が下がりやすい。冬は寒いが、濃尾平野と比較して伊吹おろしの影響は少ないため、寒さは岐阜市などと比べしのぎやすい。雪は年に数回降るが大雪となることは滅多にない。
美濃加茂の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 16.6 (61.9) |
20.8 (69.4) |
24.7 (76.5) |
30.2 (86.4) |
33.9 (93) |
38.7 (101.7) |
39.7 (103.5) |
39.5 (103.1) |
38.4 (101.1) |
32.6 (90.7) |
25.8 (78.4) |
22.1 (71.8) |
39.7 (103.5) |
平均最高気温 °C (°F) | 8.2 (46.8) |
9.5 (49.1) |
13.7 (56.7) |
19.7 (67.5) |
24.7 (76.5) |
27.7 (81.9) |
31.4 (88.5) |
33.2 (91.8) |
28.8 (83.8) |
22.9 (73.2) |
16.7 (62.1) |
10.7 (51.3) |
20.6 (69.1) |
日平均気温 °C (°F) | 3.1 (37.6) |
4.0 (39.2) |
7.9 (46.2) |
13.6 (56.5) |
18.7 (65.7) |
22.5 (72.5) |
26.3 (79.3) |
27.5 (81.5) |
23.6 (74.5) |
17.5 (63.5) |
11.1 (52) |
5.5 (41.9) |
15.1 (59.2) |
平均最低気温 °C (°F) | −1.3 (29.7) |
−0.9 (30.4) |
2.4 (36.3) |
7.7 (45.9) |
13.2 (55.8) |
18.2 (64.8) |
22.5 (72.5) |
23.4 (74.1) |
19.6 (67.3) |
13.0 (55.4) |
6.2 (43.2) |
1.0 (33.8) |
10.4 (50.7) |
最低気温記録 °C (°F) | −8.7 (16.3) |
−8.6 (16.5) |
−8.9 (16) |
−2.0 (28.4) |
1.9 (35.4) |
8.3 (46.9) |
15.2 (59.4) |
15.3 (59.5) |
7.8 (46) |
0.9 (33.6) |
−2.5 (27.5) |
−6.9 (19.6) |
−8.9 (16) |
降水量 mm (inch) | 58.5 (2.303) |
71.8 (2.827) |
128.1 (5.043) |
148.2 (5.835) |
174.0 (6.85) |
208.7 (8.217) |
274.8 (10.819) |
179.9 (7.083) |
230.8 (9.087) |
152.5 (6.004) |
86.9 (3.421) |
64.7 (2.547) |
1,756.8 (69.165) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 7.2 | 7.3 | 9.4 | 10.3 | 10.6 | 12.2 | 13.2 | 9.7 | 11.6 | 9.3 | 7.7 | 8.2 | 116.6 |
平均月間日照時間 | 158.5 | 164.8 | 198.8 | 194.6 | 197.8 | 144.6 | 161.2 | 198.8 | 159.4 | 159.4 | 148.0 | 149.4 | 2,027.3 |
出典:気象庁 |
美濃加茂市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 美濃加茂市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 美濃加茂市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
美濃加茂市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
1990年代後半から日系ブラジル人をはじめとして在日フィリピン人など外国人居住者が古井地区などを中心に増加し、その数は2000年代後半には当市の人口の1割を超えた。また近年は在日中国人も増えている。2014年6月1日現在の人口に占める外国人の割合は約7.2%[2]。
大垣市、可児市及び県外26市町とともに外国人集住都市会議に参加し、2007年度から2年間座長都市を務めた。2008年度には、多文化共生社会の実現に向けた取り組みを推進する「みのかも宣言」が採択されている。外国人集住都市会議とは、静岡県浜松市が中心となって、日本国内の外国人が多く住む街の自治体や国際交流協会などが集まり、外国人住民が多数居住する都市の行政と地域の国際交流のために設立された組織である。
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
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初-3 | 渡辺榮一 | 1954年4月25日 | 1963年10月28日 | |
4-7 | 岸東八郎 | 1963年12月15日 | 1977年8月2日 | |
8-9 | 髙橋三郎 | 1977年9月11日 | 1985年9月10日 | |
10-11 | 渡辺博万 | 1985年9月11日 | 1993年9月10日 | |
12-14 | 川合良樹 | 1993年9月11日 | 2005年9月10日 | |
15-16 | 渡辺直由 | 2005年9月11日 | 2013年5月9日 | 健康上の理由により辞職 |
17 | 藤井浩人 | 2013年6月2日 | 2016年12月19日 | 辞職 |
職務代理者 | 2016年12月20日 | 2017年1月29日 | 副市長・伊藤誠一 | |
18 | 藤井浩人[3][4] | 2017年1月29日 | 2017年6月1日 | 再選。規定により残任期間 |
19 | 2017年6月2日 | 2017年12月14日 | 辞職[5] | |
職務代理者 | 2017年12月15日 | 2018年1月12日 | 副市長・伊藤誠一 | |
2018年1月13日 | 2018年1月28日 | 経営企画部長・酒向洋(伊藤が市長選に出馬のため辞任したことにより代わって就任) | ||
20 | 伊藤誠一[6] | 2018年1月28日 | 2022年1月27日 | |
21 | 藤井浩人 | 2022年1月28日 | 現職 | |
昭和中期までは、稲作のほか、養蚕のための桑の栽培が盛んであった。河岸段丘でできた地形のため、地下水は川に近い低い標高の土地に湧水として得られるが、なだらかな台地である市中部は土壌としても水利としても田畑には厳しい地域であった。大正時代からの利水対策や土地改良、さらに土壌に合う果樹栽培により梨、柿などの生産を行っている。市特産品に堂上蜂屋柿がある。
1955年(昭和30年』には岐阜県が美濃加茂市を工場適地として選定・紹介したことから、美濃加茂市への工場誘致が推進され、美濃加茂市では製造業が盛んとなった。1960年(昭和35年』には美濃加茂市工場誘致条例を全部改正し、1962年(昭和37年)9月の低開発地域工業促進法の適用を受けて工場誘致を行ったことで、防火板を製造する二村化学工業が操業を開始した。
工業用水面で有利な飛騨川西岸では、特に水を多く用いる繊維産業としては、グンゼ株式会社が東中学校に隣接する飛騨川と国道を挟んだ地域に工場を構えていた。繊維産業の変遷とともに、このグンゼ株式会社の工場用地はソニーイーエムシーエスに売却され、1980年代から2000年代にかけてビデオカメラや携帯電話、PlayStation 2の製造拠点として稼働した後、現在は千趣会系列の物流センターとなっている。
国鉄越美南線沿いでは、加茂野地区においてテレビ産業の発展とともに1975年に日立製作所系の日立情映テック(現:マクセルフロンティア)が工場を設立した。長良川鉄道になった後も国道248号線とともに物流の利を活かしている。
また、水利の悪い中部台地地域の工業団地化も進んでいる。1980年代には半導体産業が盛んとなり、1983年(昭和58年)の蜂屋工業団地造成につづき、翌年には富士通VLSIのメモリチップ工場が進出した。2000年(平成12年)の中部台地産業ゾーンの分譲開始とともに、各種産業の製造拠点が置かれている。
蜂屋町を中心として大規模な土地区画整理事業が進められ、工業団地と街路・住宅地・公園などの公共空間が造成された。これによりミツカングループをはじめ、様々な企業の工場が進出している[7]。
美濃太田駅南口の駅前には商店街が広がっており、かつては商業の中心地として賑わいを見せていたが、モータリゼーションの影響などにより、かつての活気はなくなっている。その反面、美濃太田駅より北側1km圏内にはネイバーフッド型ショッピングセンター(NSC)の開発が盛んにおこなわれ、大規模店舗が次々と進出し、市内における商業の中心地となっている。
衰退した美濃太田駅南側では再開発構想があり、商業ビル・マンション・駐車場を建設する構想が進行している。
市内に支店をおく金融機関
美濃加茂市の代表駅は美濃太田駅であり、市内を通る以下の3路線すべてが乗り入れている。
名古屋方面との行き来は、JR高山線は鵜沼駅(各務原市)で乗り換る場合が多いため、車で名鉄新鵜沼駅(犬山線の特急・急行の始発駅)を利用することも多い。また、名鉄日本ライン今渡駅や可児川駅を利用することもある。
美濃加茂市では盆踊りの曲として、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」を踊ることがポピュラーな風習とされており、特におん祭MINOKAMOの大規模な盛り上がりが全国的に有名である。2001年8月20日付のスポーツ報知の記事によると、当市が盆踊りにこの曲を採用したのは1985年のシングルリリースから6年後の1991年が最初としている(但し発祥は愛知県名古屋市の日本民謡研究会である[9]。岐阜県民の中には、『ダンシング・ヒーロー盆踊り』は岐阜発祥と誤解している者も多い[10]。)しかし市民から「歌謡曲は盆踊りにふさわしくない」との声があり、いったん同曲を封印した。だがのちに、大企業に従事する外国人労働者が多い当市にて、海外ヒットのカバーである同曲が親しまれたことから1993年に復活。現在は、市内一部の小学校においてダンスの授業で同曲を履修する。 また同曲はリリース直後の1986年頃から徐々に愛知県尾張地方、岐阜県中濃地方において盆踊りの定番ソングとして息づいているが、当市では2001年からはパラパラで同曲を踊ることが特徴とされている。おん祭MINOKAMOでは、毎年約2000人(コロナ禍以前)が同曲で熱狂するとされる[9][11][12]。
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