エステー株式会社 (英 : S. T. Corporation )は、主に家庭向け消臭剤 、防虫剤 、除湿剤 、冷蔵庫 脱臭剤 などを販売している日本 の日用雑貨メーカー。2007年 8月1日 にエステー化学 (エステーかがく)から社名を変更した。
下落合にあるエステーR&Dセンター(本社所在地とは別の建物)
創業者が終戦後、疎開先の母親の着物が虫に食われていたことに胸を痛め、防虫剤を開発したのがルーツ[2] [3] 。社名のエステーとは、S(service…奉仕)とT(trust…信頼)を合わせた造語であり、また商品の最高を目指す(Super Top)の意味合いも持つ。
ヒット商品が多く、衣料用防虫剤の「ムシューダ 」を始め、除湿剤「ドライペット 」、家庭用芳香消臭剤「消臭力」、「消臭ポット」、「消臭プラグ」などがある。特に近年は消臭、芳香剤 に力を入れている。数あるエステーの製品の中でも、特に「消臭力」(しょうしゅうりき)は、これまでにないエステーの自信作とされる。
2007年8月1日に、エステー化学株式会社 から現在の商号に変更。これは、2006年に創業60年を迎えて、「真のパブリック企業」の実現を目指し、「これまでの経営理念を継承しながら、化学 にとらわれない柔軟な発想で新しい挑戦を重ねていく」ということで社名から「化学」を外し、「エステー株式会社」とした。
トレードマークであるヒヨコ のデザインは、快適な暮らし、社員の誠実さ、爽やかさ、謙虚さなどといった意味が込められている。1980年代初頭までは「ST」と書かれた浴槽の中に浸かっているヒヨコの絵だったが、1984年ごろに現在のようなヒヨコの歩いている絵に変更された。CMでは、最後のサウンドロゴの時に前述の「ST」と書かれた浴槽からヒヨコが出てくるアニメーションがあった。現在[ いつ? ] のデザインは1991年 に変更された。CMの最後のサウンドロゴは、スローガンを継続使用し、「エステー化学」の文字が「ピヨピヨ」の音とともに上部が水滴 のように出てくるテロップ(2007年6月まで)。スローガン変更に伴い2006年以降は下部に表示。現在[ いつ? ] の企業スローガンは「空気をかえよう 」。それ以前のスローガンは「暮らし、さわやか 」だった。
2007年前後に放送されていた社名変更告知CM では、当時商品CMに出演していたタレント(森三中・今井朋彦・中西夢乃)に加え、取締役会議長(CMでは「新会長」)や代表執行役社長(CMでは「新社長」)など当社幹部社員まで出演している。またCM最後の女性ナレーションによるサウンドロゴ 「エステー(化学)」の発音は、社名変更前後で変わっている(変更後は「テー」にアクセントが置かれている)。このナレーションは、計122回も録り直したと、テレビ朝日 系の番組「シルシルミシル 」で裏話が明かされている。但し、実際にCMに採用されているのは121回目の「エステー」である。
1946年8月 - ナフタリン防虫剤製造を目的に東京都 淀橋区 (現在の新宿区 )に「エステー化学工業所」として創業
1948年8月 - 「エステー化学工業株式会社」として法人化
1982年1月 - 「エステー化学株式会社」に社名変更
1984年1月 - 株式を店頭登録(現・東京証券取引所 JASDAQ市場)
1986年4月 - 東京証券取引所 市場第二部に上場
1991年12月 - 同市場第一部に指定替え
2003年
4月 - マイコール 株式会社と業務提携
7月 - マイコールとの合弁会社「エステー・マイコール株式会社」を設立
2004年
5月 - 住友スリーエム 株式会社と販売業務提携を締結
6月 - 委員会設置会社 へ移行
7月 - 住友スリーエムとの合弁会社「スリーエム・エステー販売株式会社」を設立
2005年1月 - フマキラー の海外子会社「フマキラーインドネシア」にて消臭芳香剤の生産・販売を開始
2007年
6月 - 社長が初めて創業家以外の小林寛三に交代(2年後に鈴木喬 会長が社長復帰)
8月 - 「エステー株式会社」に社名変更
10月 - レキットベンキーザー・アジアパシフィック・リミテッド との自動食器洗い機専用洗剤の国内販売における業務提携を解消。「フィニッシュ」の販売元がアース製薬 に移管し、当社は2008年2月に代替製品として「FRESH-UP(フレッシュアップ)」を発売。
2009年4月 - 「エステー・マイコール株式会社」を解散。マイコールとの提携業務は当社に移管。
2010年
5月 - フマキラー株式会社との資本業務提携を締結。
8月 - 住友スリーエム株式会社との販売業務提携を解消。これにより、スリーエム・エステー販売を通じて販売していた「スコッチ・ブライト」及び国内総代理店として販売していた「スコッチガード」の販売を住友スリーエムに、当社が扱う「ファミリー」、「激ピカ」、「ジッパーズ」を当社直販体制に戻した。
2012年
1月 - NSファーファ・ジャパン 株式会社・フマキラー 株式会社との相互業務・資本提携を締結。
4月 - 創業家以外で顧問の米田幸正 が社長に交代、創業家の鈴木喬 社長兼会長は再び会長に専念。当面は米田社長が本社業務執行(企業運営)・機能別部門組織統括などの執行業務を、鈴木会長がグループ統括・企業コミュニケーション(宣伝・広報)・資本政策などの執行業務をそれぞれ担当する。
2013年1月 - 米田幸正社長の辞任申し出により、その後任に創業者鈴木誠一の三女・現会長鈴木喬の姪・元日産自動車 社員で取締役兼執行役の鈴木貴子 [注 1] を、4月1日付で社長に昇格させることを発表した[4] [5] 。
2014年
3月 - グループ内の手袋 事業を担う100%子会社として「エステーグローブ株式会社」を設立、同年4月より営業開始[6] 。
12月 - カーケア事業を手掛けていた連結子会社の「エステーオート株式会社」を吸収合併[7] 。
2018年
7月 - マイコール株式会社からカイロ 事業を譲り受け、事業継承するための新会社として「エステーマイコール株式会社」を設立[8] 。
9月 - カイロ「オンパックス」の販売とサポート(問い合わせ)をマイコール株式会社から引き継ぐ(パッケージの表記を「マイコール」ロゴから「エステー」ロゴに変更。製造元は従来通りマイコール株式会社)。
2019年4月 - マイコール株式会社からカイロ事業を正式に譲り受け、「エステーマイコール株式会社」の事業を開始。当社が扱うカイロ・温熱製品の製造元がエステーマイコール株式会社に変更される。
2024年6月 - 花王 株式会社からニャンとも清潔トイレ事業を譲受[9] [10] 。
消臭・芳香剤
シャルダン
消臭力 - 当社を代表する消臭芳香剤のメガブランド。
消臭ポット
マイアロマ
ゴールドダリア - パラジクロロベンゼン 系トイレ用防臭剤
ネオパラカラーボール - パラジクロロベンゼン系トイレ用防臭剤
トイレの芳香ボール - パラジクロロベンゼン系男子用便器専用防臭剤
防虫剤
ムシューダ - ピレスロイド 系(「圧縮パック 衣類用」を除く)、衣類用防虫剤 国内シェアNo.1ブランド。ウール マーク認定商品
ネオパラ - パラジクロルベンゼン 系、「ネオパラエース」「かおりネオパラエース」はウールマーク認定商品
ネオパラエース
かおりネオパラエース
ネオパラコーナー 和服用
ネオパース - ナフタリン 系、ウールマーク認定商品
エスパラ - パラジクロルベンゼン系
除湿剤
ドライペット - 除湿剤 国内シェアNo.1ブランド
キッチン用品
米唐番 - 米びつ用防虫剤
激ピカ - キッチン用たわし
ジッパーズ - ジッパー付き袋及び電子レンジ対応保存容器
カイロ・医療用温熱用具
本カテゴリは当社グループのエステーマイコールが製造、当社から販売している。
オンパックス - 使い捨てカイロ
足ぽかシート - 中敷タイプの靴用使い捨てカイロ
メディカルジーン【一般医療機器】
ダンダン
メガホット - OEM製品
カー用品
クルマの消臭力 - 自動車用消臭剤
キャレーヌ - 自動車用芳香剤
クルマの脱臭炭 - 自動車用脱臭剤
吸水力(きゅうすいりき) - 瞬時に吸収して跡残りしないふき取りクロス&タオル
業務用消臭剤
サニティ
バイオタブレット - 男子用便器専用防臭・尿石防止剤
その他
アルプスベンヂン
アロマサプリ - 機能性アロマ
エアカウンターS - 家庭向け放射線 測定器
エールズ - 介護用品
エスゾール【防除用医薬部外品】 - 汲み取り式便所 用殺蛆防臭剤
おひさまの洗たく くつクリーナー
景品表示法違反
2024年4月25日、消費者庁 は「花粉 を香りでガード」などとうたった花粉対策グッズの表示に合理的な根拠がなかったとして、エステーに景品表示法 違反(優良誤認 )で再発防止などを求める措置命令を出した。対象になったのは「MoriLabo」シリーズ4商品。同庁は表示の根拠となる資料の提出を求めたが、同社が提出したのは、小さな密閉空間での試験結果などだった。試験は消費者が実際に使用する環境と異なる条件で行われており、同庁は表示に合理的根拠は認められないと判断した。同社は「厳粛に受け止め、徹底して再発防止に取り組んでまいります」とのコメントを発表した[11] [12] [13] 。
現在
ミゲル・ゲレイロ 「消臭力」 - 『唄う男の子~ミゲル~』『夢の共演』『頑張らなくてもいいよ』『泣きたいときは泣けばいい』『歌う チカラ』『チカラにかえてinリスボン』『ミゲルの丘』『香りの力を信じよう』『消臭力ラッキー』篇、香りStyleコンパクトスプレー『ホンワカアロマ5連発』篇
西川貴教 (T.M.Revolution )「消臭力」 - 『夢の共演』『チカラにかえてinリスボン』『ミゲルの丘』『香りの力を信じよう』篇、「優しい森」『T.M.Rと妖精ちゃん』篇
高橋愛 ・田中れいな 「ムシューダ」 - 『愛と熊雄』篇、「脱臭炭」 - 『愛とヤイコ 下駄箱』『愛とヤイコ 流しの下』『愛とヤイコ クローゼット』篇(『愛とヤイコ クローゼット』篇はWEB限定)、「米唐番」 - 『いれるのいれないの』篇
矢井田瞳 「米唐番」 - 『ヤイコMyLove』篇、「脱臭炭」 - 『愛とヤイコ 下駄箱』『愛とヤイコ 流しの下』『愛とヤイコ クローゼット』篇(『愛とヤイコ クローゼット』篇はWEB限定)
過去
太川陽介 「シャルダンリキッド」
三田佳子 「シャルダン」「ネオパラシリーズ」
うつみ宮土理 「ファミリー」
宮尾すすむ 「メロディー」
稲川淳二 「メロディー」
榊原郁恵 「シャルダン」「ムシューダ」「ネオパラシリーズ」「ドライペット」
大島渚 「ムシューダ」
中村雅俊 「ムシューダ」
山口智子 「シャルダン」
戸田菜穂 「シャルダンステンド」
伊藤裕子 「シャルダン」
岡本夏生 「キャレーヌ」
みのもんた 「トイレの消臭力」「パワーズ」
車だん吉 「脱臭炭」
森三中
中西夢乃 「消臭ポット」
関根勤 「消臭プラグ」
今井朋彦 「消臭プラグ」
草刈麻有 「消臭プラグ」
相葉香凛 「ムシューダ」
HKT48 「ムシューダ」と「かおりムシューダ」 - 『ムッシュ熊雄シリーズ虫喰ってる』篇[注 2] ・『HKT48』篇[注 2] ・『掛け声』篇[注 2]
比佐廉 「消臭力」
阿部哲陽(レモンティー )「テレビショッピングシリーズ」
島谷ひとみ 「消臭力」- 『歌う チカラ』『チカラにかえてinリスボン』『ミゲルの丘』『香りの力を信じよう』篇
2012年7月、『チカラにかえてinリスボン』及び『ミゲルの丘』篇よりCM出演者三名によるユニットT.M.H.R を結成。CMソング「チカラにかえて」を音楽配信開始。
なだぎ武 (ディラン)「消臭力」 - ぷくポン『ディランと家族』篇、香りStyleコンパクトスプレー『ホンワカアロマ5連発』篇
さくらまや 「消臭力」 - 『消臭力ラッキー』編
2013年7月、『消臭力ラッキー』編よりミゲル・ゲレイロとさくらまやによるユニットMarMee を結成。CMソング「お気軽ウッキーラッキー」を音楽配信開始(8月7日CD発売) 。など
一部商品のパッケージ包装を工場近くの障害者施設に委託している。
鹿毛康司 - マーケター 、クリエイティブ・ディレクター
佐藤オオキ - 2009年から"デザイン革命"と題し、「自動でシュパッと消臭プラグ」・「消臭プラグ」のフルモデルチェンジに始まり、「消臭力」の一部製品や2010年3月発売のイオン発生器「ウイルスアタッカー」の デザインも手がけているデザイナー。
ムッシュ熊雄 - 『ムシューダ』のマスコットキャラクター