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横浜市道 ウィキペディアから
栄本町線(さかえほんちょうせん)は、神奈川県横浜市における都市計画道路(3・1・7号)。神奈川区青木町(栄町との境界付近)を起点として西区・中区のみなとみらい地区を通り、中区本町までを結ぶ延長約2.7kmの広域幹線道路である[1]。みなとみらい地区内では本線の別称として「みなとみらい大通り」とも呼ばれている。
本線は横浜市の臨海部(インナーハーバー[2])において重要な拠点であるポートサイド地区、みなとみらい地区、北仲通地区という3つの再開発地区を結ぶ広域幹線道路となっている。以下では各地区ごとに本線および沿線施設等について解説する。
本線の起点は神奈川区青木町と栄町の境界に当たる「栄町交差点」付近で、ここでは国道15号と接続している。また、この地点は横浜駅の北東側において首都高横羽線と河川に囲まれた再開発地区であるポートサイド地区の北端にも当たる。同地区は本線の都市計画決定(1985年)を契機として[3]、1990年頃より開発を開始している[注 1]。
「ポートサイド中央交差点」では、同地区のコミュニティ道路として計画された「ギャラリーロード」(都市計画道路3・3・52号「栄千若線」として再整備・延伸予定[4][5])と接しており、同交差点の上部には横浜ベイクォーターと同地区の各施設方面を接続する歩行者デッキの「スカイウェイ」が本線を越えて架設されている。
同地区南端より帷子川下流・港湾部を渡ってみなとみらい地区方面へアクセスする本線の橋梁として、みなとみらい大橋が1997年7月に開通している[6]。なお、同橋の中央付近より横浜駅東口出島地区方面(横浜そごうや横浜スカイビルがある区域)に分岐する「栄本町線支線1号」の計画もある(詳細は後述)。
本線は以下の建物・施設の前を通過している。
本線上には以下の横断歩道橋および歩行者デッキ(ペデストリアンデッキ)、橋梁が架かっている。
みなとみらい地区内では本線の別称として「みなとみらい大通り」とも呼ばれており、同地区では横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)前や新港埠頭を通る国際大通り(臨港幹線道路の一部)と共に主要幹線道路を構成している。またこの二つの大通りを結ぶ幹線道路として、とちのき通り・すずかけ通り・いちょう通り・けやき通り・さくら通りが交差するように造られている。
みなとみらい大橋を渡ってすぐの「とちのき通り西交差点」の上部には、日産自動車グローバル本社から分岐して富士フイルムビジネスイノベーション横浜みなとみらい事業所(R&Dスクエア)方面と54街区(清水建設が賃貸オフィスビル「横浜グランゲート」を開発)・新高島駅方面、さらに京急グループ本社(56-1街区)方面の三方にアクセスする歩行者デッキの「みなとみらい歩道橋」が架かっている[9][10]。ここから南下して、みなとみらい地区内の本線沿い西側にはスーパーオートバックスやアルカエフなど暫定商業施設・店舗が多く存在していたが、2010年代後半に入り新規恒久施設の開発などが次々に決まっている[注 2]。
JR桜木町駅付近を通過すると、同地区南東端より大岡川を渡って北仲通地区方面へアクセスする本線の橋梁として、北仲橋が1997年7月(みなとみらい大橋と同月)に一部開通している[1][6]。この時点で完成していたのは橋梁の南側半分(当時は往復2車線)のみであったが[12]、その後に北側も完成し2002年4月に現在の往復6車線道路として北仲橋より北仲通六丁目までの約170m[13]が全面開通に至った[1]。なお同橋の架設以前には、北仲通地区にかつてあった横浜生糸検査所までの専用線(引き込み線)を通すために大岡橋梁が架かっていた[14][15][16](1994年に撤去、詳細は「北仲橋#大岡橋梁」を参照)。
本線は以下の建物・施設の前を通過している。
本線上には以下の歩行者デッキ(ペデストリアンデッキ)、橋梁が架かっている。
北仲橋を渡ると「本町五丁目交差点」にて、JR桜木町駅の南東側(桜木町一丁目交差点)から伸びている本町通り(国道133号、あるいは都市計画道路3・3・1号「本町線」[19]にも該当)と合流し[20][注 9]、そこから100m程直進した所にある「本町四丁目交差点」付近で終点となる[注 10]。この交差点では本線から直進方向に本町通りが続いており[注 11]、垂直方向には万国橋通りおよび馬車道が接続している。
北仲橋〜終点までの区間における本線の整備が2002年に完了すると[1][22]、その周囲では北仲通地区(本線を境に北地区と南地区に分けられている)として以下の再開発事業が進められている[19]。
本線を挟んで北側の区域は北仲通北地区と呼ばれており、都市型集合住宅「ザ・タワー横浜北仲」やホテル[注 12]、低層部の商業・文化施設[注 13]などからなる200m級の超高層複合ビル(ビルを含む複合施設名:YOKOHAMA KITANAKA KNOT〈横浜北仲ノット〉/事業者:三井不動産レジデンシャル・丸紅)を中心とした大規模なエリア再開発事業が計画されている。当地にはかつて横浜生糸検査所や帝蚕倉庫などの古い建物が複数あったが、前述の再開発計画に伴い、現在では歴史的建造物として残すことが決まっている旧・帝蚕倉庫事務所(通称:北仲BRICK)と横浜第二合同庁舎として改装・復元された旧・横浜生糸検査所、前述の超高層ビル開発の際に解体したのち復元活用された旧・帝蚕倉庫B・C号を残すのみで、他は全て解体撤去済みである(「北仲通地区#既存の建物の保存・活用・解体」も参照)。一方、本線を挟んで南側の区域は北仲通南地区と呼ばれており、UR都市機構による超高層オフィスビル「横浜アイランドタワー」と2020年完成の横浜市役所新庁舎がある。
本線は以下の建物・施設の前を通過している。
みなとみらい大橋の中央付近より分岐して、横浜新都市ビル(横浜そごう)や横浜スカイビルが所在している横浜駅東口出島地区(横浜駅東口臨海地区)方面[注 16]と接続する「栄本町線支線1号」の計画がある[26][27][28]。本計画に備えて、同橋の西側側面(中央付近)では架設当初より鉄骨がむき出しとなっている箇所がある[29]。
なお出島地区と同橋の接続方法としては、同地区の東側を三角状に埋め立ててその上で支線1号と同橋をT字型に接続する案や埋め立ては行わずに橋梁によって接続する案がある[29]。前者の案は本計画の策定時からのもので、エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画)でも本計画および同地区における開発構想として扱われている[26][30][31]。また、みなとみらい地区におけるマスタープランでも68街区海側の埋立(三角状)と同橋への接続道路が描かれている[32]。
この他に本計画と平行して、横浜新都市ビルおよび横浜スカイビルの東側にある横浜市営バス駐車場(横浜市営バス西営業所跡地[33]・旧国鉄横浜線横浜地下駅(仮称)計画地[34])一帯や前述の埋め立てで生じたスペースなどを利用し、出島地区を再開発する構想も出ている[35][36][37][38]。出島地区の土地利用や基盤整備を促進するために、2008年7月には株式会社横浜スカイビル、横浜新都市センター株式会社、横浜市都市整備局、横浜市交通局の4者が「出島地区(横浜駅東口臨海地区)連絡協議会」を結成している[39][40]。
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