資生堂グローバルイノベーションセンター
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資生堂グローバルイノベーションセンター(しせいどうグローバルイノベーションセンター、略称: GIC)は、神奈川県横浜市西区高島に位置する、化粧品メーカー資生堂の研究施設(R&D拠点)。愛称は「S/PARK」(エスパーク、後節も参照)[3][4][5]。
横浜市西区高島一丁目、みなとみらい地区の56-2街区に位置する。みなとみらい大通りと横浜高速鉄道みなとみらい線の交点の南西にあたり、新高島駅に隣接する。横浜市では2014年7月より開発事業者を公募し、2015年3月に資生堂による研究所を中心とした施設の建設が決定した[1]。北隣の56-1街区は京急グループ本社。南隣の55-1街区にはLGグループの研究開発拠点「LG YOKOHAMA INNOVATION CENTER」が2021年に完成した[6]。
設計・施工は鹿島建設、コンストラクション・マネジメントは明豊ファシリティワークスが担当。「透明な建築」をイメージした全面ガラス張りの外観が特徴である[2]。当初は地上14階建・地下2階、高さ69.4mの計画であったが[1]、地上16階建・地下1階、高さ約78mに変更(規模拡大)された[2]。
機械式駐車場は当初屋外に予定されていたが、地下への設置に変更された。地表面から8m程は埋土、支持層は地下30m程で、その間の20m程は軟弱なシルトが堆積する。地下9mほどまで掘り下げ機械スペースとする計画であったが、この計画変更でさらに深く掘る必要が生じた。敷地周囲は新高島駅や高島貨物線の地下トンネル、共同溝の地下構造物に囲まれており、周辺地盤への影響の抑制が強く求められた。そこで、躯体周囲の深さをそのままに、建物中央部の最深部まで階段状に掘り進めることで、土留めを不要とした[2]。
本建物は、2020年に日本建設業連合会主催の第61回BCS賞の一つに選ばれている[11]。
地下は機械室や倉庫・機械式駐車場、1階・2階は一般に利用できる「コミュニケーションエリア」(後節参照)となっている。また、3階には多目的ホール「S/PARK Hall」(最大500人収容可能)を設けており、研究発表などを行うこともできる[4][12]。
4階は「コラボレーションエリア」となっており、商談スペース「Collaboration Site」と共同研究施設「Collaboration Lab」を設置している。これより上の5階から14階までは研究所(ラボ)およびオフィスを配置。各階ごとに仕様が異なり、11階にはマンションの一室を模した試験室「Living Lab」も設置されている[4][12]。
基礎・基盤研究を行うハブ拠点として、千人規模の研究者が働く世界最大規模の化粧品研究施設となっている[13]。「ハブ&スポーク体制」により海外の研究所ともつながるほか、「都市型オープンラボ」として国内外の最先端研究機関や異業種などからの多様な知見・情報・技術の融合(オープンイノベーション)を目指している[14][15]。また当施設を拠点として、将来的には電機メーカーとの美容家電共同開発なども視野に入れている[16]。
S/PARK(エスパーク)の愛称は、資生堂(Shiseido)の公園(PARK)と、イノベーションやインスピレーションがスパークする場所という二つの意味が込められている[10][15]。
一般利用の可能な1・2階(コミュニケーションエリア)は「カフェ」、「スタジオ」、「ビューティーバー」、「ミュージアム」の機能を有しており、それぞれS/PARKを冠している。コンセプトは「美のひらめきと出会う場所」[17]。いずれも2019年4月13日にオープンした。
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