島根県警察(しまねけんけいさつ)は、島根県が設置した警察組織であり、島根県内を管轄区域とし、島根県警と略称する。警察法上、島根県公安委員会の管理を受けるが、給与支払者は島根県知事である。また警察庁中国四国管区警察局の監督を受ける。
本部所在地は松江市殿町8-1。12の警察署と、1512名(定員)の警察官と323名(定員)の警察官以外の職員、合計1835名(定員)の警察職員からなる。
島根県警察は鳥取県警察と並び、全国最小規模の警察組織である。そのため、通常は小規模警察本部でも本部長にはキャリア組の警察官僚が就くが、地方公務員として採用されたノンキャリアが本部長に就任することもある。
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 警察法施行により島根県警察発足。
- 1961年(昭和36年)4月1日 - 本部が部制に移行。総務室および警務・刑事・警備の3部を新設。警ら交通課を交通課・警ら課に分課し機動隊を警ら課に新設。
- 1963年(昭和38年)1月1日 - 巡査派出所・巡査駐在所を派出所・駐在所にそれぞれ改称。
- 1964年(昭和39年)8月15日 - 刑事部捜査課を捜査第一課・捜査第二課に分課。
- 1965年(昭和40年)8月20日 - 警務部に厚生課を新設。警備部交通課を交通第一課・交通第二課に分課。
- 1966年(昭和41年)
- 4月1日 - 警備部警ら課に附置の統制室を通信指令室に改称。
- 8月22日 - 警備部交通第一課に交通機動警ら隊を新設。
- 1967年(昭和42年)1月1日 - 警備部警ら課を外勤課に改称。交通部を新設。これに伴い交通第一課を交通課に、交通第二課を運転免許課にそれぞれ改称。
- 1968年(昭和43年)7月1日 - 交通部交通課に交通違反通告センターを新設。
- 1969年(昭和44年)
- 4月1日 - 交通機動警ら隊を刑事・警らにも対応するため本部長直轄の総合機動警察隊に改組し通信指令室の所属を同隊附置に変更し総合指令室に改称。
- 8月1日 - 刑事部鑑識課に犯罪科学研究室を新設。
- 1970年(昭和45年)10月1日 - 刑事部鑑識課に機動鑑識班を新設。機動隊の所属を警備部附置に変更。
- 1971年(昭和46年)
- 4月1日 - 刑事部捜査第一課に機動捜査班を新設。
- 7月17日 - 総合指令室の所属を警備部外勤課附置に変更。交通部交通課を交通企画課・交通指導課に分課。
- 1974年(昭和49年)8月1日 - 刑事部捜査第一課に照会センターを新設。
- 2021年(令和3年)4月1日 - 生活安全部地域課に自動車警ら隊を新設する。(松江分駐隊と出雲分駐隊)
(2020年)
- 警察署数 - 12
- 交番数 - 20
- 駐在所数 - 117
- 警察職員定員 - 1835名(1512名(警察官)、323名(警察官以外))
- パトカー - 217台
- 白バイ - 35台
- 警備艇 - 2隻
- 島1 うらかぜ 浦郷 17m型 2004/4-
- 島2 せきれい 松江 8m型
- ヘリコプター - 2機
警察署数は12。※警察車両のナンバー地名は出雲市・奥出雲町・飯南町以外が「島根」、出雲市・奥出雲町・飯南町が「出雲」(ご当地ナンバー)である。松江警察署長のみ警視正を充てる。
マスコットキャラクターとして出雲神話をモチーフとした「みこぴーくん」が2005年3月1日から使用、名前は命(ミコト)とポリスのPを合わせた[1]。
- 2006年(平成18年)9月 - 当時の江津警察署長が失火の疑いで同署員1名と共に書類送検された。署長らは同年6月署長官舎で署員12人でホームパーティーを行った際、火の後始末をしなかったため同日官舎が火事となり全焼した。
- 2009年(平成21年)10月26日 - 島根女子大生死体遺棄事件
- 2015年(平成27年)6月13日 - 益田警察署で誤認逮捕問題が発生[2]。
- 2017年(平成29年)6月23日 - 松江警察署に勤務していた警視(47)ら3人が、松江市内にある警察官舎の駐輪場で見つかった盗難自転車を調べた際、警察官が犯人と疑われないよう捜査書類に虚偽の内容を記載したとして虚偽有印公文書作成と同行使容疑で書類送検された[3]。
- 2017年(平成29年)12月23日 - 益田警察署地域課の23歳の男性巡査が、酒気帯び運転をしたとして道路交通法違反の疑いで逮捕された。逮捕容疑は22日午前0時すぎ、益田市内の国道で酒気帯び状態で乗用車を運転した疑い。21日午後6時半ごろから同市内であった懇親会に参加し、ビールや焼酎などを飲んだ。解散後に自分の車を運転し22日午前0時5分ごろ、縁石などに車を衝突させ横転、全焼させる事故を起こした。同日朝、懇親会後の事故を知った上司が問い詰め、飲酒運転を認めた。事故当時、現場に駆け付けた警察官は油の臭気で酒の臭いに気付かず、呼気検査をしていなかったという[4][5][6]。
- 2018年(平成30年)8月10日 - 松江警察署が同年5月に覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕した被疑者の証拠品として、押収した覚醒剤8グラムと注射器4本を紛失したと発表した[7]。2年後の2020年06月22日、同証拠品は発見に至らず、誤って廃棄した可能性が高いと発表した[8]。
- 2019年(令和元年)6月28日 - 午後1時半ごろ、20か国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の警備に当たっていた巡査が大阪国際空港に隣接するビルのトイレに拳銃を置き忘れた。拳銃は直後に管理会社の従業員によって発見され、届け出を受けた同僚が回収した。巡査は規則に反して実弾入りの拳銃が付いたベルトを外し、棚に置いたまま外に出たという[9]。同年8月2日、島根県警はこの巡査を戒告処分にしたと発表した[10]。
- 2020年(令和2年)11月13日 - 県内の警察署に勤務する男性巡査長が18歳未満の少女にみだらな行為をしたなどとして書類送検された[11]。
- 2022年(令和4年)10月13日 - 県内の警察署に勤務する26歳の男性巡査長が自宅で大麻を所持していたとして大麻取締法違反(所持)の疑いで松江地検に書類送検し、懲戒免職にしたと発表した。書類送検容疑は9月23日、県内の自宅で微量の大麻を所持した疑い。県警監察課によると、同日の家宅捜索で大麻を押収。巡査長も所持を認めているという[12]。
- 2022年(令和4年)10月 - 益田警察署刑事課の27歳の男性巡査長が、勤務先の警察署内にある女性用仮眠室に盗撮目的で小型カメラを設置したとして県迷惑行為防止条例違反容疑で書類送検し、減給の懲戒処分とした。巡査長は今夏、女性署員が使う仮眠室のベッド近くに小型カメラを置いて盗撮しようとした疑い[13]。
- 2023年(令和5年)2月 - 県西部の駐在所に勤務していた男性警部補(60)が、2022年9月25日から10月26日までの間、弾が入った状態の拳銃1丁を、指定された保管庫ではなく、駐在所内のキャビネットに無施錠で保管していた。警部補は戒告の懲戒処分となり、2月9日付で依願退職した[14]。
- 2023年(令和5年)3月 – 複数の女性職員に対しセクハラに当たる不適切な発言をしたとして、松江警察署に勤務する男性警視正(57)を本部長訓戒処分にしたと発表した。県警はまた、セクハラを把握しながら県警本部に報告しなかったなどとして、40代の男性警視を本部長注意処分とした[15]。
- 2023年(令和5年)9月 – 益田市内の国道の一部区間で、本来の最高速度規制を下回る速度で計17人に交通反則切符を交付していたと発表した。県警交通規制課によると取り締まりがあったのは益田市神田町内の国道9号約440メートルの区間。最高速度規制が時速60キロとなっているところを、時速50キロとして取り締まっていた。同区間は、前後区間も含めて速度規制を50キロにするよう調整していたが、規制に必要な公安委員会の意思決定を受けていなかった。手続きをする同課の担当者が失念していたという。[16]。
- 2024年(令和6年)5月 – 浜田市熱田町の県道で島根県警本部所属の男性警察官(27)が運転する捜査車両が、信号のない横断歩道付近を1人で歩いて渡っていた市内の女子幼稚園児(5)をはねた。県警交通指導課によると、女児は頭を打って軽傷。警察官は公務中で、別の男性警察官(48)と2人で捜査車両に乗っていた[17]。
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