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キングクルール(King K. Rool)は、レアが開発した架空のキャラクターであり、任天堂が発売元となる『スーパードンキーコング』シリーズを中心に登場する[1]。開発元であったレア社が2002年にマイクロソフトへ吸収された後も、キャラクター版権自体は任天堂が引き続き保持している。
ここでは、キャプテンクルール、バロンクルールについても記述する。
王冠と赤いマントを身につけた二足歩行をする大柄なワニで、血走った大きな左目が特徴(この特徴はキャプテンクルール、バロンクルールも同様)。巨体で緑色の体に金色の腹をしており、ワニだが大きなヘソのようなものをもつ。説明書や話の序盤から名前や姿を見せることが多い。
英語では King K. Rool と表記される。よって、「キング・ク・ルール」と区切るのが正しいのだが、日本では特に意識されておらず、正しく呼ばれたのは『ドンキーコング64』内での1回(ボクシングでの対戦者紹介時)に留まっている。また、「K.Rool」という区切り方の為、英語では「キング・ケイ(ケー)・ルール」と発音されることが多く、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の英語版などでは実際にこの読み方によるゲーム内アナウンスとなっている。
キャラクターデザインは『スーパードンキーコング』シリーズのデザイナーを務めたグレッグ・メイルズが行った[1]。開発初期にはコマンダークルール(KOMMANDER K.ROOL)やクラッド(KRUDD)という名前だった[1]。
一人称はゲーム版およびアニメ版では基本的に「俺様」だが、ゲーム版では作品によっては「儂」や「我輩」と言うときもあった。語尾は主に「〜じゃ」と付けることがある。常に笑みを浮かべており、『64』以降はよく高笑いをするようになった。
肩書や体の大きさは作品によって異なる。肩書は『64』では“クレムリンの王”、『ぶらぶらドンキー』と『ジャングルクライマー』では“ボス”、『たるジェットレース』と『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』では“総帥”と紹介されていた。体の大きさは『スーパードンキーコング』や『ぶらぶらドンキー』のようなドンキーの2倍程の大きさの時もあれば、『64』のようにさらに数倍に巨大化した時もある。ただし『64』の隠しエンディングではドンキーと同じ大きさになっており、同じく『スーパードンキーコングGB』や『ドンキーコンガ』、『たるジェットレース』でもドンキーより少し大きい程度の背丈である。マリオシリーズのクッパのように、作品によって大きく変化する。
目的は主に何かを盗む事であり、そのほとんどがバナナに関係している。作品によっては何かしらの目的を達成させるために必要な物を奪取したり、コング達を捕えることもある。『64』ではDKアイランドの破壊を、『ジャングルクライマー』では世界征服を実行しようとしていた。彼の率いるクレムリン軍団は高い技術力を有しており、部下共々機械の扱いに長けている[2]。その技術力は、作品によっては宇宙や異次元にまで及ぶ。拠点は主に海賊船や戦艦が登場している。
アニメ版での声優は小杉十郎太。ゲーム版では開発スタッフのケヴィン・ベイリスが担当していたが、『ドンキーコング たるジェットレース』から『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』までは土屋トシヒデ。
レア社の開発したゲームではクルールにワニらしく尻尾がある(普段マントや衣装に隠れているが走る時などに尻尾が見える。『ドンキーコング64』では多くのシーンで見えている)のだが、アニメ版では尻尾が無い(このアニメでは、クルールのマント、ディディーの尻尾、ディクシーやキャンディーの髪なども短くなっており、3Dの動きをつける作業量の関係での変更のように思われる[独自研究?])。後年のパオンやバンダイナムコなどの開発したゲームに登場する際にも尻尾が無く、その他にも王冠の大きさや目の充血具合などが統一され、以降の作品ではそれが基本的な姿として登場するようになっている。
海賊の格好をしたクルール[1]。後述のように『スーパードンキーコング』シリーズ開発のレア社の設定ではキングクルール・バロンクルールと同一人物として扱われているのだが、ソラが開発した『大乱闘スマッシュブラザーズX』のフィギュア紹介のみにて「キングクルールの兄」と紹介されている。
自らの部下にも同じ様な格好をさせている。英語では 「Kaptain K. Rool」 と「C」が「K」に改竄されて表記される。大きなラッパ型の銃を所持しており、それを使い、コング達を攻撃する(後に『ドンキーコング トロピカルフリーズ』では、似たような特徴を持つロード・フレドリックやホーンペンゴーが登場している)。『スーパードンキーコング2』のリンクリーの学校にてリンクリーから、キャプテンクルールやクレムリン軍団が、ごく最近に生徒として授業を受けたような発言が聞ける。またその際、「クルールちゃん」と呼ばれている。
白衣を着用した科学者のようなクルール。英語版ではBaron K. Roolenstein(バロン・ク・ルーレンシュタイン)という、フランケンシュタイン男爵のような名であり、他の姿のクルールと体型は同じだが、フランケンシュタインの怪物のように頭部が縦長である点・髪の毛が生えている点などが異なる(ただし映画がモチーフであろうことや、頭につけた額帯鏡より下は他のクルールと変わらないので、額帯鏡から上が作り物のカツラの可能性がある[独自研究?])。
背中にプロペラ式の発動機を背負っており、それを使い空中を飛び回ることができる。『スーパードンキーコング3』および系列の作品のみ登場。
『スーパードンキーコング3』においてバロンクルールが、カオスの材料が自宅にあった「カミさん」の調理用具などであり、それが壊されたことで「カミさんにおこられちまう(英語版では“my wife's going to kill me”)」という発言をする。ただし妻らしき人物はゲーム中に登場しない(日本の漫画版の『ウホウホドンキーくん』では登場しており、ディクシー達をパンチ一発でコング島へ飛ばすなどの恐妻家だった)。
この発言に関しては、1999年にレア社の旧公式サイト(『スーパードンキーコング』シリーズのストーリー制作にも関わったリー・ラブデーがサイト制作や質問に対する回答も担当した)にて、「“my wife's going to kill me”はリーヴス&モーティマーによるイギリスのコメディである」、「クルールに妻がいるのか(制作者である)我々も知らない」という回答をしており、これがイギリスのコメディ番組「The Smell of Reeves and Mortimer」にもとづいたジョークであることを明かしている[6][7]。
『ドンキーコング64』に登場するクランジー(K. Lumsy)は、日本版ではキングクルールの弟と明言されているが[8]、一方で日本国外版ではクレムリン団員のひとりとして扱われており、クルールとの血縁関係を示すような説明は特にされていない。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』のフィギュア名鑑のキングクルールの説明文に限り「キャプテンクルールは彼の兄」と表記されているが、『スーパードンキーコング』シリーズ本編にそういった描写は一切無く、それよりも前に発売されたGBA版『スーパードンキーコング2』のオープニングでは日本版・英語版ともにキャプテンクルールはキングクルールと同一人物のように語られている。
上記のレア社の旧公式サイトにおいても、ほとんどの場合で(上記の妻がいるのかという回答のようなときでも)キングクルール・キャプテンクルール・バロンクルールを区別せず「K. Rool(三人称単数として)」と呼んでいたり、ギャラリーページで、キングクルール・キャプテンクルール・バロンクルールの公式画像を一枚にまとめた画像を、「The Many Faces of K. Rool」(クルールの持つ多くの顔)というタイトルで展示しているなど[9]、キングクルール・キャプテンクルール・バロンクルールを同一人物として扱っている。
『スーパードンキーコング』のゲームデザインを担当したグレッグ・メイレスは、Twitter上で寄せられたファンからの質問に対して、キングクルールとキャプテンクルールが兄弟であるという説を否定し、バロンクルールも含め全て同じワニであると答えている[10]。
また、英語版『ドンキーコング64』の取扱説明書では、キャラクター紹介のページでクランキーコングがキングクルールについて、「While K. Rool may have ditched his ridiculous disguises, his intentions are as evil as ever.(クルールが馬鹿馬鹿しい変装をやめたのかもしれないが、相変わらず悪だくみをしている)」と語っている。
キングクルールは「ニンテンドーパワーアワード '95」にて最優秀悪役賞( "Worst Villain" )を受賞した[11]。 また、海外サイト・COMPLEXが2011年に実施した「もっとも手強いゲームのボスTOP50」では『64』登場時のキングクルールが27位にランクインした[12][13]。
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