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岩井克人

日本の経済学者 (1947-) ウィキペディアから

岩井克人
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岩井 克人(いわい かつひと、1947年昭和22年〉2月13日 - )は、日本経済学者経済理論理論日本経済)。学位Ph.D.マサチューセッツ工科大学1972年)。国際基督教大学特別招聘教授、東京大学名誉教授公益財団法人東京財団名誉研究員日本学士院会員

概要 生誕, 国籍 ...
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カリフォルニア大学バークレー校研究員イェール大学経済学部助教授コウルズ財団上席研究員、東京大学経済学部教授、東京大学大学院経済学研究科教授、東京大学大学院経済学研究科長、東京大学経済学部長財団法人東京財団上席研究員、日本学術会議経済学委員会委員長武蔵野大学特任教授を歴任した[1]

東大経済学部卒。マサチューセッツ工科大で経済学の博士号取得。理論経済学を研究し、成果を英文でまとめた『不均衡動学(Disequilibrium Dynamics)』(1981年)を刊行(日本語版は1987年刊『不均衡動学の理論』)、国内外で高く評価された。

文明批評や現代思想など幅広い分野で活躍し、ポスト産業資本主義にあるべき会社の姿を考察した『会社はこれからどうなるのか』(2003年)は、広く話題になった。

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概要

東京都渋谷区出身の経済学者である[2]カリフォルニア大学バークレー校研究員イェール大学経済学部助教授コウルズ財団上席研究員東京大学経済学部教授、東京大学大学院経済学研究科教授などを歴任した[1]。一般的な異時点間効用関数を用いた経済成長モデルの最適経路についての研究で知られており[2][3]ミクロ経済学基礎に基づくマクロ的不均衡動学理論を体系化した。さらに、進化論的なシュンペーター動学理論サーチ理論的基礎に基づく貨幣論や、株式会社が二階建て所有構造から構成されるとする会社論を提唱した[3]。信任関係の統一理論を信任論として定式化した[3]。また、東京大学大学院経済学研究科長、東京大学経済学部長日本学術会議経済学委員会委員長といった要職も務めた[1]2015年の第1094回日本学士院総会において、新たな会員に選定された[2][3]

来歴

生い立ち

東京都渋谷区出身[2]1965年東京教育大学附属高等学校卒業した。東京大学に進学すると経済学部にて学び[1]宇澤弘文から指導を受けた[4]1969年6月、東京大学を卒業した[1]アメリカ合衆国に渡り、マサチューセッツ工科大学大学院にて経済学を学び[1]ポール・サミュエルソンロバート・ソローから指導を受けた[5]1972年6月、マサチューセッツ工科大学よりPh.D.学位を取得した[6]

研究者として

1972年9月から1973年5月にかけて、カリフォルニア大学バークレー校にて経済学部研究員を務めた[1]。1973年6月イェール大学に転じ、経済学部の助教授に就任した[1]1979年8月にイェール大学の助教授を退任し、翌月より1981年5月にかけてコウルズ財団上席研究員を務めた[1]。1981年6月、母校である東京大学に転じ、経済学部の助教授に就任した[1]。そのかたわら、1988年9月から1989年6月にかけて、プリンストン大学のウッドロウ・ウィルソン公共政策大学院の客員准教授ペンシルベニア大学の経済学部の客員教授を兼任した[1]。1989年4月、東京大学の経済学部にて教授に昇任した[1]2001年10月には、東京大学の大学院経済学研究科研究科長と経済学部の学部長に就任し、2003年9月まで務めた[1]2005年10月から2011年9月まで日本学術会議にて第一部の会員を務め、2006年10月からは経済学委員会の委員長も務めた[1]。そのかたわら、1997年4月から10月にかけてシエナ大学の経済政治学部の客員研究員を、2004年4月からは武蔵野大学の客員教授を、2006年4月からは東京財団の上席研究員を、それぞれ兼任した[1]2010年3月、東京大学の教授を退任した[1]。翌月より武蔵野大学の特任教授に就任し、2012年3月まで務めた[1]。そのかたわら、2010年4月より国際基督教大学の客員教授を兼任した[1]2013年4月、東京財団より名誉研究員称号を受けた[1]2015年の第1094回日本学士院総会において、新たな会員に選定された[2][3]

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研究

当初[いつ?]オーソドックスな新古典派経済学の研究で評価されたが、[誰によって?]不均衡動学に関する研究において新古典派批判に転じる[要出典](後に『不均衡動学の理論』として岩波書店より出版された)。同書により、日経・経済図書文化賞特賞を受賞した[7]「ヴェニスの商人の資本論」で日本では知られるようになる。[要出典]1993年「貨幣論」でサントリー学芸賞[8]、2003年「会社はこれからどうなるのか」で小林秀雄賞受賞[9]。「M&A国富論」でM&Aフォーラム賞[10]

人物

家族・親族

妻・水村美苗は作家[13]で、著名な作品に『續明暗』『日本語が亡びるとき』などがある。

年譜

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著書

  • Disequilibrium Dynamics -- A Theoretical Analysis of Inflation and Unemployment、Yale University Press、1981年
  • 『不均衡動学の理論』岩波書店1987年(上記著書の日本語版。ただし煩雑な数式などは削除されている。)
  • 『ヴェニスの商人の資本論』筑摩書房1985年ちくま学芸文庫1992年
  • 『貨幣論』筑摩書房、1993年、ちくま学芸文庫、1998年
  • 『資本主義を語る』講談社、1994年、ちくま学芸文庫、1997年
  • 『二十一世紀の資本主義論』筑摩書房、2000年、ちくま学芸文庫、2006年
  • 『会社はこれからどうなるのか』平凡社2003年平凡社ライブラリー2009年
  • 『会社はだれのものか』平凡社、2005年
  • 『IFRSに異議あり』日本経済新聞出版社、2011年
  • 『経済学の宇宙』日本経済新聞出版社、2015年、日経ビジネス人文庫、2021年
  • 『資本主義の中で生きるということ』筑摩書房、2024年
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共編著

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主要論文

脚注

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参考文献

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関連項目

外部リンク

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