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筑摩書房による学術部門・文庫判レーベル ウィキペディアから
ちくま学芸文庫(ちくまがくげいぶんこ)は、筑摩書房による学術部門の文庫判レーベルである[1][2]。
1992年6月にちくま文庫から独立する形で、白カバー装丁で創刊。創刊時のラインナップは、大岡昇平『小説家夏目漱石』(読売文学賞受賞作)、吉本隆明『源氏物語論』、蓮實重彦『監督 小津安二郎』、岩井克人『ヴェニスの商人の資本論』、上野千鶴子『<私>探しゲーム』、竹田青嗣『現代思想の冒険』、田中優子『江戸の想像力─18世紀のメディアと表徴』、浅田彰『ヘルメスの音楽』、C・G・ユング『変容の象徴─精神分裂病の前駆症状(上・下)』の10点だった。以後おおむね毎月4冊での刊行。
多様な分野の人文学術書を入門書から扱い、書き下ろし刊行で古典・専門書の新訳も行っており、総合的な研究を公刊してきた[注 1][5][6][7][8][9][注 2][注 3]。講談社学術文庫や中公文庫で版元品切れにより改訂再刊した書目もある。
東西の古典・名著の再刊・翻訳を軸にしていた「筑摩叢書」[15]の刊行理念を継承し多くを改訂再刊した。
中国正史(二十四史)では『史記』だけでなく、『漢書』、『三国志』の完訳や、仏典や諸子百家などの東洋哲学系の古典新訳も数多く刊行している。
江戸から明治期の史料文献の大著では、『新訂 江戸名所図会 (全6巻)』、『都名所図会 (全5巻)』、『明治事物起源 (全8巻)』、大槻文彦『言海』(復刻版)。昭和史では、清沢洌『暗黒日記 (全3巻)』などがある。
20世紀の西洋思想では、ヴァルター・ベンヤミン、ミッシェル・フーコー、ロラン・バルト、エマニュエル・レヴィナス、ジル・ドゥルーズなどの20世紀クラシックスも多く、現代思想の原典にあたれる。他にも様々な哲学者・思想家を刊行し、ルネ・デカルトなど古典哲学系も多く刊行している。
2005年12月より、自然科学と工学分野を〈Math & Scienceシリーズ〉として刊行を始めた[40][41][注 5]。同シリーズ背表紙は青色で統一され、現在も同文庫のみで定期的に、自然科学分野・特に数学分野の書籍を出版して[疑問点]いる。
2019年前後から、版元として初刊を世に出した高校生・大学生用の教科書・参考書のうち、のちに絶版したものを相次いで復刊[要説明]している[48]。放送大学教育振興会で発行された放送大学教材で、絶版後に文庫再刊された書目に、『古代地中海世界の歴史』[49]、『朱子学と陽明学』[50]、『西洋古典学』[注 6]、『イメージの歴史』[注 7]などがある。
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