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2024年公開の日本のアニメ映画 ウィキペディアから
『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』(げきじょうばん にんたまらんたろう ドクタケにんじゃたいさいきょうのぐんし、英:Nintama Rantarō: Invincible Master of the Dokutake Ninja[4])は、阪口和久の著書『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』を原作とする亜細亜堂制作の日本の長編アニメーション映画。2024年12月20日に公開された[5][6]。監督は2011年公開の劇場版に引き続き藤森雅也[注 1]、脚本はテレビシリーズやミュージカル版の脚本家で原作小説の作者でもある阪口和久が担当。
劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師 | |
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Nintama Rantarō: Invincible Master of the Dokutake Ninja | |
監督 |
藤森雅也 根岸宏樹(副監督) |
脚本 | 阪口和久 |
原作 |
尼子騒兵衛『落第忍者乱太郎』 テレビアニメシリーズ『忍たま乱太郎』 阪口和久『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』 |
出演者 |
高山みなみ 田中真弓 一龍斎貞友 関俊彦 大塚明夫 岡野浩介 間宮康弘 森久保祥太郎 代永翼 大西流星 藤原丈一郎 |
音楽 | 馬飼野康二 |
主題歌 | なにわ男子「ありがとう心から」 |
撮影 | 林コージロー(グラフィニカ) |
編集 | 坂本雅紀(森田編集室) |
制作会社 | 亜細亜堂 |
製作会社 | 劇場版忍たま乱太郎製作委員会 |
配給 | 松竹 |
公開 |
2024年12月20日 2025年1月29日[1][2] |
上映時間 | 90分[3] |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | 劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段 |
小説は2013年に発売されて以降、品薄となりプレミア化していたが、本作の公開に合わせて2024年4月22日に復刻された[8]。また、11月には原作版・アニメ版の土井半助が描かれたスペシャルカバー版が販売された[9]。
2011年に公開された『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』以来13年ぶりとなる『忍たま乱太郎』の3作目となる劇場アニメ[10][11]。
キャッチコピーは「迫る、白き闇。」[5]「いつだって、そばにいてくれた。」[12]「忍たま史上、最強。」[13]「土井半助、失踪。」[14]「天鬼、襲来。」[14]。
2024年2月22日に行われたイベント『忍たま30記念!劇場版2作品特別上映会』で発表され、ティザービジュアルと超特報が公開された[5]。
2024年4月10日、ティザービジュアル制作の裏側を捉えたメイキング映像が公開された[15]。
2024年4月25日、特報第1弾となる本編映像が初公開され、ストーリーも発表された[16]。
2024年7月16日、特報第2弾、ティザービジュアル、乱太郎・きり丸・しんべヱ・土井半助のキャラクタービジュアルが公開され、公開日が12月20日に決定した[12]。
2024年7月28日、なにわ男子が主題歌を担当することが発表され、メンバーである大西流星と藤原丈一郎がゲスト声優として出演することが決定した[17]。
2024年8月16日に六年生のキャラクタービジュアルが[18]、8月23日に五年生のキャラクタービジュアルが[19]、8月30日に山田伝蔵と山田利吉のキャラクタービジュアルが[20]、9月21日に天鬼のキャラクタービジュアルがそれぞれ公開された[21]。
2024年10月1日、本予告、メインビジュアル、稗田八方斎・雑渡昆奈門・諸泉尊奈門のキャラクタービジュアルが公開され、主題歌のタイトルが「ありがとう心から」に決定した[22]。
2024年11月12日、オリジナルキャラクターで大西が演じる桜木清右衛門と藤原が演じる若王寺勘兵衛のキャラクタービジュアルが発表された[23]。
2024年11月20日、土井と天鬼が背中合わせに描かれたビジュアルが公開され、天鬼の声優を関俊彦が担当することが発表された[14]。
映像外部リンク | |
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『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』劇場マナーCM - YouTube(松竹アニメチャンネル【公式】が2024年7月10日にアップロード) | |
このキャラクターさえ押さえておけば 忍たま映画が楽しめる !『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』幕間映像 - YouTube(松竹アニメチャンネル【公式】が2024年10月24日にアップロード) |
2024年7月19日より劇場マナーCM映像がMOVIX、ピカデリー、イオンシネマで上映。これに先駆け、7月10日にYouTubeで公開された[24]。
2024年10月25日から12月19日にキャラクターを紹介する幕間映像が松竹マルチプレックスシアターズ系列の映画館で上映。ナレーションは乱太郎役の高山みなみが担当[25]。YouTubeでは『このキャラクターさえ押さえておけば 忍たま映画が楽しめる !『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』幕間映像』のタイトルで10月24日に公開された[26]。
2024年11月22日、なにわ男子が歌う「勇気100%」とのコラボMVが公開された[27]。
2024年11月29日、特別映像『だいたい2分でわかる「忍たま乱太郎」』が公開された[28]。
2024年12月6日、CM「ありがとう心から」編と「勇気100%」編が公開された[29]。
映画化のきっかけはプロデューサーの御手洗絵里がファンから勧められて小説を読んで世界観の深さに驚き[30]、「この感動を多くの人に伝えたい」と提案したことによる[31]。御手洗は子供の頃に『忍たま』を視聴しており、親になってから子供と一緒に再び見始め、変わらない乱太郎たちの姿を嬉しく見ていたという[30]。
映画化が決定したのは2022年で[32]、本作の劇伴を担当した馬飼野康二は2023年11月辺りに映画化の話を聞いたという[33]。
原作小説では乱太郎・きり丸・しんべヱを除く一年は組の出番が少なかったが[7]、本作では出番や活躍が増やされている。監督の藤森雅也は小説を読んだ際にファン向けの作品としては面白かったが、『忍たま』として銘打つには一年は組の要素が少なく、幅広い世代に楽しんでもらうには映画にするのは難しいと感じていた[7][34][35][36]。また、原作そのままだと映画としては尺が短いという懸念もあり、制作にあたり一年は組の要素を増やすところから始めていった[34]。
一年は組が活躍するというラインを一本立てたいという構想はあったが、それをどのように全体と組み合わせていくかが課題であった[37]。一年は組のラインと六年生のラインが最終的に一つになって終わらせないといけなかったことから、脚本の阪口和久には何度も直しに付き合ったという[37]。
土井ときり丸の関係というものがどんどん大きな器の中に入っていくという構造が見えたときに最初の光明が見えたといい、きり丸だけの話ではなく他の人からの物語でもあるという映画の幹ができあがったという[37]。そこから先のプロット作業でも苦労したが、この幹ができるまでに半年かかったという[37]。
阪口は藤森から「映画にするならば一年は組を中心とした物語に再構成する必要がある」と話をもらい、一年は組の活躍を盛り込む形で脚本を書いていった[38]。原作小説で一年は組の出番が少なくなった理由として、出演者が限られるミュージカル版の流れで書いており、自分の手腕ではキャラを増やしすぎるとうまくまとめることができなかったと語っている[7]。
天鬼と六年生の戦闘シーンも変更されている。原作小説では天鬼と直接戦うのは文次郎と仙蔵の2人で、他の六年生は周囲の敵を引きつける役に徹する展開となっていたが、映画では六年生全員が天鬼と戦っている[38]。映像になるならば6人を一気に戦わせれば映え、天鬼の強さが際立つことから6対1の戦闘に再構成した[38]。また、戦闘が行われた時間も暗い夜から昼間の明るい時間へと変更された。小説では闇夜の人の動きを文章で説明できるが、映像にすると動きが追いづらくなることから、戦闘が行われているタイミングを明るい時間にずらしている[38]。
六年生たちはプロ並みの力量を持っていて優秀だが、それでも天鬼が一枚上手という形で描写している。六年生と天鬼が戦うシーンでは六年生は実直に地面を走り回っているが、天鬼はもっと立体的に高さを利用した動きで竹林の上を移動するといった描き分けをして実力の差を出してるという[37]。後半にある雑渡昆奈門と利吉・卒業生である桜木清右衛門、若王寺勘兵衛の戦闘シーンはほとんど空中戦になっており、そういった部分でも六年生との差を明確に描いたという[37]。
本作はオリジナルキャラクターとして忍術学園の卒業生である桜木清右衛門と若王寺勘兵衛が登場している。卒業生を2人出すというアイデアは、企画の初期段階からあった[37]。尼子は六年生と被らないようにすっとした真面目な人と、ちょっと骨太な人にデザインしたという[39]。松竹といえば歌舞伎であることから、勘兵衛にはその要素を取り入れたという[40]。持っている武器もせっかくなら今まで登場していない武器がいいと思い、細かいところまで指定して設定画を作ってもらっている[39]。
本作のオリジナルキャラクターである清右衛門と勘兵衛はなにわ男子の大西流星と藤原丈一郎が担当した。清右衛門役の大西は本作で声優初挑戦、勘兵衛役の藤原は2020年公開の映画『HoneyWorks 10th Anniversary “LIP×LIP FILM×LIVE”』に続き2度目の声優参加となる[41]。大西と藤原のアフレコには雑渡昆奈門役の森久保祥太郎が演技指導として参加した[42]。大西はアクションシーンの攻撃を受けるときと攻めるときの声の違いを試行錯誤した。声質に関してはいつもより低く、太くしっかり出せるように工夫したという[43]。藤原はアクションシーンで攻撃されるときの「グワッ」という台詞の合わせ方が分からず、このシーンは事前準備をしないようにしたという。練習したことが出来なくなるのは嫌で、その場で求められたことを実践しようと思ったと語っている[44]。また、キャラクターに関する説明台詞がなく、自分をどう出すべきか悩んだという。卒業生という設定から観ている人に「この子らはしっかりしている」と思ってもらえるように心掛けた[44]。
きり丸役の田中真弓はギャグとシリアスのバランスに悩んだと語っている[45]。前半は『忍たま』らしく、笑えるところも多いが、話が佳境に向かうところできり丸の目が銭になるシーンはシリアスなストーリーを踏まえた方がいいのか、それともギャグに振り切った方がいいのか悩んだという。また、起承転結の「転」「結」のところはふざけられなかったという[45]。藤森から「少し喜怒哀楽を抑えてください」とディレクションを受け、「それはそれで不安になった。これ『忍たま』だよね?って」と振り返っている。これに対し藤森は「感情の流れは途切れないようにしつつ、喜怒哀楽のもう少し深いところを演じていただきました」と語っている[2]。
乱太郎役の高山みなみとしんべヱ役の一龍斎貞友は日常の延長戦といった感じで、そこまでシリアスに寄ることはなかったという[45]。高山は土井が大変な目に遭ってることを乱太郎たちは知らないので、あくまできり丸を心配する話として演じたという[46]。
土井 / 天鬼役の関俊彦はアフレコ前に藤森から「天鬼は土井先生と全くの別人格ですが、土井先生の性格や声質が重なるところがあり、それがふとした瞬間に垣間見えるようにしたい」と説明を受けており、演じる上でこのさじ加減が悩みどころであったという[47]。後半の天鬼の大事な台詞では[48]、台本のト書きに「優しくも冷たくもない、絶妙な芝居で」と書かれており、一番のプレッシャーであったが、事前に説明を受けたおかげで一発OKとなったという[47]。
藤森はキャラクターの表情芝居について、「パキッとした喜怒哀楽じゃなくて、内側と外側の気持ちの差を表現できないか」とディレクションを行った[49]。
タソガレドキ忍者・諸泉尊奈門に挑まれた決闘に向かった土井半助が消息を絶ってしまう。尊奈門と彼の上司である雑渡昆奈門から事情を聞いた山田伝蔵と六年生たちは、土井先生の捜索にあたる。
一方で何も知らない一年は組では土井先生と山田先生の代わりに昆奈門と尊奈門が教壇に立つことになり、授業に異様な緊張感が漂い始める。そんな中、きり丸は偶然にも土井先生が行方不明になった状況を知ってしまう。
土井先生を捜索している六年生の前に突如、土井先生と瓜⼆つであるドクタケ忍者隊の軍師・天鬼が現れる。
原作 | 『落第忍者乱太郎』尼子騒兵衛(朝日新聞出版刊)[50] テレビアニメシリーズ『忍たま乱太郎』[50] 『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』(原作・イラスト:尼子騒兵衛 / 小説:阪口和久 / 朝日新聞出版刊)[50] |
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監督 | 藤森雅也[50] |
脚本 | 阪口和久[50] |
音楽 | 馬飼野康二[60] |
キャラクターデザイン | 新山恵美子[60] |
副監督 | 根岸宏樹[60] |
アクション作画監督 | 関根昌之[53] |
美術監督 | 川口正明(アトリエローク07)[60][56] |
撮影監督 | 林コージロー(グラフィニカ)[60][56] |
色彩設計 | 村田恵里子(グラフィニカ)[60][56] |
編集 | 坂本雅紀(森田編集室)[53][56] |
音響監督 | 大熊昭[60] |
音響効果 | 庄司雅弘[53] |
音響制作 | AUDIO PLANNING U[53] |
アニメーション制作 | 亜細亜堂[50] |
配給 | 松竹[50] |
製作 | 劇場版忍たま乱太郎製作委員会[50] |
作曲は全て馬飼野康二による。
2024年12月18日にSHOCHIKU RECORDSから発売された。
全作曲: 馬飼野康二。 | ||
# | タイトル | 時間 |
---|---|---|
1. | 「教えたはずだ!」 | |
2. | 「ススキ野原の戦い」 | |
3. | 「土井先生VS尊奈門」 | |
4. | 「勝負あり!?」 | |
5. | 「降下」 | |
6. | 「忍術学園の夜明け」 | |
7. | 「雑渡先生の授業」 | |
8. | 「的に当てる作戦」 | |
9. | 「六色プリズム」 | |
10. | 「土井先生を探して」 | |
11. | 「最悪の事態?」 | |
12. | 「六年生の忍務」 | |
13. | 「澱み」 | |
14. | 「今日もアルバイト」 | |
15. | 「ドケチ忍法聞き耳頭巾」 | |
16. | 「ドクタケの謎」 | |
17. | 「なんでもない日々」 | |
18. | 「一緒に帰ろう〜追憶〜」 | |
19. | 「出撃準備」 | |
20. | 「ドクタケ忍者隊詰所へ」 | |
21. | 「何故」 | |
22. | 「哀しい戦い」 | |
23. | 「曼珠沙華の記憶」 | |
24. | 「愛と正義のドクタケ忍者隊」 | |
25. | 「軍師・天鬼って?」 | |
26. | 「きり丸 決意の朝」 | |
27. | 「別れのブルース」 | |
28. | 「ドクタケ城下町」 | |
29. | 「レレレ作戦!」 | |
30. | 「どうなってるんだ」 | |
31. | 「俵ゴロゴロゴロゴロ」 | |
32. | 「五年生の忍務」 | |
33. | 「砦侵入」 | |
34. | 「救出大作戦」 | |
35. | 「天鬼の孤独」 | |
36. | 「くんくんくんくん」 | |
37. | 「痕跡」 | |
38. | 「雑渡昆奈門との戦い」 | |
39. | 「傷つくきり丸」 | |
40. | 「禍々しい月」 | |
41. | 「溢れる日々」 | |
42. | 「一緒に帰ろう」 | |
43. | 「愛と正義のドクタケ忍者隊(フルサイズVer.)」(Bonus Track) | |
44. | 「愛と正義のドクタケ忍者隊(カラオケVer.)」(Bonus Track) | |
合計時間: |
2024年12月20日より全国328館の劇場で公開。初日の興収はランキング1位を獲得し、公開3日間で動員19万8000人を記録[66]、興収2.9億円を突破[67][注 3]。配給は「多くの『忍たま』ファンをはじめ、老若男女が劇場へ訪れる姿が見られる」とし、「満足度調査では満足度が98.6%、口コミ推奨度が96.9%と非常に高い数値」と説明した[67]。また、12月27日よりバリアフリー上映に対応し、音声ガイドのナレーションは伊作役の置鮎龍太郎が担当した[68]。2025年1月7日までに10億円を突破し、『忍たま乱太郎』の映画作品では史上最大のヒットとなった[69]。この発表に併せ、1月8日に本編映像がYouTubeで公開された[70]。
MOVIXあまがさきでは以下の入場者特典に併せて尼子描き下ろしのメッセージカードも数量限定で配布される[76]。
2025年1月8日に舞台挨拶を兼ねた応援上映イベント『忍たま映画”最強”応援合戦 舞台挨拶』が新宿ピカデリーで開催された。舞台挨拶の出演者は高山みなみ、田中真弓、一龍斎貞友[83]。また、同日に全国の劇場でも応援上映が実施された[84]。
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