九十九里町
千葉県山武郡の町 ウィキペディアから
九十九里町(くじゅうくりまち)は、千葉県東部の山武郡に属する町。九十九里浜の南部に位置し、都市雇用圏における東京都市圏に含まれる。紀州加太浦の漁民によって開かれた片貝(加太開)を中心とし[1]、漁業の町、イワシの町として有名である。
くじゅうくりまち 九十九里町 | |||||
---|---|---|---|---|---|
![]() | |||||
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 関東地方 | ||||
都道府県 | 千葉県 | ||||
郡 | 山武郡 | ||||
市町村コード | 12403-6 | ||||
法人番号 | 8000020124036 | ||||
面積 |
24.44km2 | ||||
総人口 |
13,142人 [編集] (推計人口、2025年4月1日) | ||||
人口密度 | 538人/km2 | ||||
隣接自治体 | 東金市、山武市、大網白里市 | ||||
町の木 | クロマツ | ||||
町の花 | オオマツヨイグサ | ||||
町の鳥 | シロチドリ | ||||
九十九里町役場 | |||||
町長 | 浅岡厚 | ||||
所在地 |
〒283-0195 千葉県山武郡九十九里町片貝4099 北緯35度32分06秒 東経140度26分25秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
![]() | |||||
ウィキプロジェクト |
概要
江戸幕府8代将軍・徳川吉宗は、甘藷(現在のサツマイモ)の栽培を青木昆陽に命じ、現在の九十九里町不動堂で試作させている。この結果、享保の大飢饉以降、関東地方や離島においてサツマイモの栽培が普及し、天明の大飢饉では多くの人々の命を救ったと評される。そのため、当地には「関東地方甘藷栽培発祥の地」の碑が建てられている[2]。
伊能忠敬生誕地としても知られ、高村光太郎、竹久夢二、徳富蘆花などの多くの文人墨客が九十九里の地に訪れている[3]。夏には海水浴客で賑う保養地となっている。
地理
千葉県東部に位置し、県庁所在地である千葉市から約30キロメートルの距離である。東京都の都心から60 - 70キロメートル圏内である。都市雇用圏における東京都市圏に含まれ、東金市への通勤率は17.0%(平成22年国勢調査)。
太平洋に面し、九十九里平野および九十九里浜(九十九里海岸)の南部に位置する。ハマナス群生地[4] などの自然が残る。
河川
隣接する自治体
歴史
沿革
- 1955年(昭和30年)3月31日 - 山武郡片貝町・豊海町および鳴浜村の一部(作田)の新設合併により発足。
- 1960年(昭和35年)3月29日 - 片貝漁港起工式を挙行[5]。
- 1961年(昭和36年)3月1日 - 九十九里鉄道廃止。
- 1982年(昭和57年)7月30日 - 「いわしの町」のシンボルマークを制定。
- 1994年(平成6年)9月16日 - 地方拠点法に基づく長生・山武郡地方拠点都市地域指定
- 1998年(平成10年)3月20日 - 東金九十九里有料道路供用開始。
- 2003年(平成15年)5月18日 - 第125代天皇・皇后が19日まで視察。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)12月11日 - 町イメージキャラクター決定(愛称:くくりん)。
人口
平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、8.30%減の16,510人であり、増減率は千葉県下54市町村中51位、60行政区域中57位。2022年4月1日には過疎地域に指定された。
![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
九十九里町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 九十九里町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 九十九里町
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
九十九里町(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
行政
町長
- 大矢 吉明(2015年10月12日就任、2期目)
立法
町政
定数:16[6]
県政
- 千葉県議会
- 選挙区:山武市・山武郡選挙区
- 定数:2名
国政
経済
農業
平地を生かした稲作や野菜の生産が盛んである。
- 千葉県園芸特産地指定
漁業

九十九里町における漁業には、主にイワシまき網漁業、小型船舶によるハマグリ漁、観光遊漁船(釣船)の3種がある。有名な地引き網は、体験型観光としてのみ行なわれている。
水産加工業
主にカタクチイワシを原料とした水産加工が行われている。生産品目は、みりん干し、目刺、丸干し、煮干し、ごま漬け、野菜漬けである。なお、地元で採れる岩ガキは大ぶりで味がクリーミーである。
漁港
観光業
九十九里町における観光には海水浴、サーフィン、海釣りなどがある。1970年代頃まで九十九里町における観光といえば、夏季の海水浴が中心で、浜沿いには季節民宿が存在していた。しかし、自動車の普及と交通網の整備により、九十九里町は東京都の都心からの日帰り圏となったため、季節民宿は縮小傾向にある。
ガス事業
工業
- 町内の主な工場
- 日本製罐千葉工場
姉妹都市・提携都市
日本国内
教育

小学校
- 九十九里町立片貝小学校
- 九十九里町立九十九里小学校
- 九十九里町立豊海小学校
中学校
→「千葉県中学校の廃校一覧」も参照
- 九十九里町立九十九里中学校
高等学校
交通
鉄道
町内に鉄道路線は通っていないが、路線バス・高速バスによる交通網が発達しており、東京駅や千葉駅のような主要駅への直接アクセスが可能である。
1926年(大正15年)から1961年(昭和36年)までは九十九里鉄道(鉄道路線)が通っていた。廃線後は九十九里鉄道バスが旧鉄道路線沿いを運行している。
かつて存在した鉄道
- 九十九里鉄道(1961年3月1日廃止)
バス路線

ちばフラワーバス・小湊鉄道・九十九里鉄道によって路線が運行されており、東京駅や千葉駅と片貝やサンライズ九十九里を結ぶ高速バス、急行バスも運行されている。
- 九十九里鉄道
- 小湊鉄道
- ちばフラワーバス
- 【高速バス】バスターミナル東京八重洲 - 大網駅・サンライズ九十九里・白子中里海岸(小湊鉄道、ちばフラワーバス)
- 【急行バス】千葉駅 - 東金駅・片貝駅(九十九里鉄道)
- 【急行バス】千葉駅 - サンライズ九十九里・白子車庫(小湊鉄道)
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
要約
視点
名所・旧跡

- 伊能忠敬記念公園
- 関東地方甘藷栽培発祥の地碑
- 武家屋敷門
- 八坂神社
- 皇産靈神社
観光スポット
祭事・催事
名産品
工芸品
- 経済産業大臣指定伝統的工芸品
- 江戸硝子
- 伝統工芸品
- 上総木彫(木工品)
郷土料理
イワシ漁が盛んであったため、イワシを用いた郷土料理が多い[11]。
- 千葉ブランド水産物認定品[12]
- 九十九里地はまぐり
- いわし野菜漬
- 九十九里いわしのごま漬(農山漁村の郷土料理百選)
- B-1グランプリ出展料理やご当地グルメ
- はまぐりカレー
- 九十九里オーシャンビール(ご当地ビール)
- 郷土料理
文化財
番号 | 指定・登録 | 類別 | 名称 | 所在地 | 所有者または管理者 | 指定年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 県指定 | 無形民俗文化財 | 九十九里大漁節 | 山武郡九十九里町片貝 | 九十九里大漁節保存会 | 昭和38年5月4日 | |
2 | 西ノ下の獅子舞 | 山武郡九十九里町西ノ下(八坂神社) | 西ノ下獅子舞保存会 | 昭和45年1月30日 | |||
3 | 記念物(史跡) | 伊能忠敬出生地 | 山武郡九十九里町小関2689 | 個人(九十九里町) | 昭和44年1月10日 | ||
4 | 青木昆陽不動堂甘藷試作地 | 山武郡九十九里町不動堂301-6 | 九十九里町 | 昭和44年4月18日 |
有名人
著名な出身者
観光大使
九十九里町を舞台・ロケ地とした作品
音楽
脚注
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.