沿革
- 1970年(昭和45年)8月 - ハヤカワSF文庫(現・ハヤカワ文庫SF)の創刊。
- 1971年(昭和46年)7月 - SF文庫より『宇宙英雄ペリー・ローダン』の刊行を開始する。
- 1972年(昭和47年)1月 - ハヤカワ文庫NVの創刊。
- 1973年(昭和48年)3月 - ハヤカワJA文庫(現・ハヤカワ文庫JA)の創刊。
- 1974年(昭和49年) - 各文庫が「ハヤカワ文庫」として統一される。
- 1976年(昭和51年)4月 - ハヤカワ・ミステリ文庫(別名・ハヤカワ文庫HM)の創刊。
- 1977年(昭和52年)5月 - ハヤカワ文庫NFの創刊。
- 1979年(昭和54年)
- 1988年(昭和63年) - 著者別五十音順整理番号を導入する。[注 1]
- 1989年(昭和64年)1月 - ミステリアス・プレス文庫の創刊。
- 1991年(平成3年)11月 - ハヤカワ文庫HBの創刊[2]。
- 1994年(平成6年)1月 - 文庫NFが装幀を一新。
- 1995年(平成7年)4月 - JA文庫が日本人作家の総合エンタテインメント文庫になり、ミステリ、漫画なども刊行されるようになる。
- 1999年(平成11年)10月 - ダニエル・キイス文庫の創刊。
- 2001年(平成13年)5月 - ハヤカワepi文庫の創刊。
- 2003年(平成15年)10月 - クリスティー文庫の創刊。
- 2004年(平成16年)6月 - トリイ・ヘイデン文庫の創刊。
- 2006年(平成18年)9月 - ハヤカワ演劇文庫の創刊。
- 2009年(平成21年)
主要サブレーベル
ハヤカワ文庫SF
1970年(昭和45年)8月にハヤカワSF文庫として創刊。創刊者は森優。海外SFのレーベル。ただし日本SFもごく初期に数点ある。No.1はエドモンド・ハミルトン『さすらいのスターウルフ』。
背表紙が白でカラー口絵・モノクロ挿絵のある通称「白背」(娯楽系SF)と、背表紙が青で口絵・挿絵のない通称「青背」(本格SF)があるが、近年は『ペリー・ローダン』シリーズを除きほぼ全て青背である。
2015年(平成27年)、SF文庫2000点を記念して『SFマガジン』4月号、6月号、8月号で「ハヤカワSF文庫総解説」が特集される。同年11月、上記特集の単行本化『ハヤカワ文庫SF総解説2000』が刊行された。
ハヤカワ文庫NV
1972年(昭和47年)1月創刊。海外一般小説 (NoVel) のレーベル。NV は "novel" に由来する。No.1はジョン・スタインベック『エデンの東1』。
四六判で刊行されていた「ハヤカワ・ノヴェルズ」の文庫版として企画された。海外の主流文学系の作品が収録されていたが、epi文庫創刊後はそちらに移行。エンターテインメント性の強い小説が多く、SF・ミステリ性のある作品も含んでいる。SF作家とされるレイ・ブラッドベリの作品の多くがNVで刊行されていたが、のちにSFに移った。
サブシリーズとして「モダンホラー・セレクション」が1987年(昭和62年)から1990年(平成2年)まで刊行された。
ハヤカワ文庫JA
1973年(昭和48年)3月にハヤカワJA文庫として創刊。日本人作家 (Japanese author) のレーベル。No.1は小松左京『果しなき流れの果に』。
初期は日本のSF小説もハヤカワ文庫SFから刊行されていたが、JA文庫(文庫JA)の創刊後はこちらで刊行されるようになった。創刊の経緯からSF専門レーベルであったが、1995年(平成7年)からは日本人作家ならジャンルは問わなくなった。小説以外も対象としており、エッセイや漫画(サブレーベルハヤカワコミック文庫、1996年 - 現在)も収録している。文庫SF同様、口絵・挿絵の有無で区別されるが、背表紙は同じである(伊藤計劃・円城塔らの作品など、背表紙が特殊デザインになっているものも一部存在する)。2010年(平成22年)頃には表紙デザインを統一し、ライトノベル系の作家・イラストレーターを起用した書き下ろし作品シリーズが刊行されていたが、次第に差異がなくなり、実質的に統合されている。
2021年10月刊行の樋口恭介編『異常論文』による文庫JAの刊行1500巻を記念して、〈SFマガジン〉〈ミステリマガジン〉両誌で「総解説」の特集企画を実施。2022年2月に『ハヤカワ文庫JA総解説1500』として単行本として刊行された。
ハヤカワ・ミステリ文庫
別名、ハヤカワ文庫HM(英:Hayakawa Mystery bunko, etc.)。1976年(昭和51年)4月にハヤカワ・ミステリ文庫の名で創刊。海外ミステリのレーベルで、No.1はアガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』。HM は "Hayakawa" と "mystery" に由来する。
2015年(平成27年)10月からはサブレーベル〈my perfume〉(海外の「women's fiction」を訳す)を刊行している。
ハヤカワ文庫NF
1977年(昭和52年)5月創刊。ノンフィクション (nonfiction) のレーベルで、No.1はジョージ・B・シャラー『ゴリラの季節』。サブシリーズに「<数理を楽しむ>シリーズ」(2003年〈平成15年〉創刊)と「<ライフ・イズ・ワンダフル>シリーズ」(2005年〈平成17年〉創刊)がある。
トールサイズ化以前の分類は、青色は自然・科学、赤色は社会・文化、緑色は戦記、紫色は政治・経済、橙色は人・体験であり、背表紙のタイトルと著者名の間の丸印の色で区別した。トールサイズ化以降の背表紙は、「<数理を楽しむ>シリーズ」を除き、タイトルと整理番号部分が橙色地の装丁に統一されている。
ハヤカワ文庫FT
1979年(昭和54年)2月創刊。海外ファンタジー (fantasy) のレーベル。創刊者は風間賢二。No.1はパトリシア・A・マキリップ『妖女サイベルの呼び声』。
ハヤカワepi文庫
2001年(平成13年)5月創刊。海外小説のレーベルで、No.1はグレアム・グリーン『第三の男』。epi は "epic(叙事詩)" および "epicentre(発信源)" に由来する。「良質な海外文学作品を若い感性を持つ読者に向けて発信」と謳われている。一部は文庫NVからの移行・改訳。
ハヤカワ演劇文庫
ハヤカワ演劇文庫(英:Hayakawa engeki bunko)は、2006年(平成18年)9月創刊の戯曲のレーベル。No.1は『アーサー・ミラー I』。
ハヤカワ時代ミステリ文庫
ハヤカワ時代ミステリ文庫(英:Hayakawa Jidai mystery bunko, Hayakawa jidai misuteri bunko, etc.)は、2019年(令和元年)9月10日[3]に創刊した、時代小説のレーベル。2020年(令和2年)より年4回刊行予定[3]。
その他のサブレーベル
作家別
- ダニエル・キイス文庫
- 1999年(平成11年)10月創刊。ダニエル・キイスの専用レーベルで、No.1は『アルジャーノンに花束を』。
- クリスティー文庫
- 2003年(平成15年)10月創刊。アガサ・クリスティの専用レーベルで、No.1は『スタイルズ荘の怪事件』。2004年に全100巻の刊行を終えたが、2010年に新刊が出て全102巻となった。うち90巻がHMからの移行、6巻がNVからの移行、2巻が新訳、4巻が解説書等。
廃止・休止
- ハヤカワ文庫YR
- 1986年(昭和61年)から[1]1988年(昭和63年)まで刊行[1]。少女向け恋愛小説のレーベルで[1]、YR は "Young" と "Romance" に由来する[1]。No.1はフランシーン・パスカル『恋はおまかせ』。『スイート・ヴァレー・ハイ』シリーズを20巻刊行したのみで終了。
- ハヤカワ文庫GB
- 1986年(昭和61年)12月から1987年(昭和62年)10月まで刊行。GB は "Game Book" の略。No.1は多摩豊『グイン・サーガ ラルハスの戦い』。全5巻。
- ハヤカワ文庫HB
- 1991年(平成3年)11月から1992年(平成4年)まで刊行。ヤングアダルト小説[字引 1]のレーベルで[2]、HB は "Hi! Books" の頭字語[2]。No.1は豊田淳子『2X殺人事件』。S-Fマガジン増刊の季刊誌「小説ハヤカワHi!」(廃刊)掲載の作品を中心としたレーベル。
- ミステリアス・プレス文庫
- 1989年(昭和64年/平成元年)1月から2001年(平成13年)まで刊行。アメリカのミステリ専門出版「Mysterious press」と提携したシリーズであり、No.1はアーロン・エルキンズ『古い骨』。全156巻でレーベルは休止し、その後、一部作品はハヤカワ文庫HMに編入された。
脚注
関連項目
外部リンク
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