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オランダの大手航空会社 ウィキペディアから
KLMオランダ航空(ケイエルエムオランダこうくう、オランダ語: Koninklijke Luchtvaart Maatschappij、英語: KLM Royal Dutch Airlines)は、オランダにおけるエールフランス‐KLM傘下の航空会社。オランダのフラッグ・キャリアである[1]。1919年10月7日設立[2]。略称の KLM のオランダ語での発音は「カーエルエム、カーエレム」に近い。
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設立 | 1919年 | |||
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ハブ空港 | アムステルダム・スキポール空港 | |||
マイレージサービス | Flying Blue | |||
会員ラウンジ | KLM Crown Lounge | |||
航空連合 |
スカイチーム スカイチーム・カーゴ(KLMカーゴ) | |||
親会社 | エールフランス‐KLM | |||
保有機材数 | 126機(16機発注中) | |||
就航地 | 250都市 | |||
本拠地 |
オランダ王国 アムステルフェーン | |||
代表者 |
Pieter Elbers (CEO) Erik Swelheim (CFO) | |||
外部リンク | https://www.klm.co.jp | |||
備考 | ||||
本項では以下、KLMオランダ航空を「KLM」という表記に統一する。
創設時と同じ名称で営業する世界で最も古い航空会社である[2]。第一次世界大戦後の1919年10月7日、アルベルト・プレスマンがオランダ政府やウィルヘルミナ女王の援助を得て創設し、1920年にロンドン-アムステルダム間で初就航した[2]。アムステルダム・スキポール空港を拠点とし、ヨーロッパの諸都市への航空網を構築した[3]。早くからアジア路線の開設に力を入れており、1924年にはバンコクのドンムアン空港に就航した。初期にはオランダのフォッカー社の機材が主に使われた。
1929年には、オランダの植民地であったインドネシアのジャカルタ線が定期便となった(当時の世界最長路線[4])。一方大西洋路線ではカリブ海にあるオランダ領アンティルに運航するなど、かつて海洋王国として君臨したオランダの植民地への運送手段として拡張を続けた。1934年には全金属製のダグラス DC-2を導入するなど最新技術を積極的に採用した。しかし第二次世界大戦でスキポール空港がドイツ軍に接収され営業が困難となり、すべての機材を失った。戦後はアメリカの援助を得て、1946年、ニューヨークへの定期便を開始した。1951年にはオーストラリアを除くすべての大陸に航空網を展開、12月には日本にも乗り入れた。
1993年にノースウエスト航空と大規模提携を行い、のちにコンチネンタル航空とともにウイングス・アライアンスの結成に動いていた[5]。しかし、2004年にフランスのエールフランスと経営統合し[6]、持株会社方式で1つのグループ(エールフランス‐KLM)としてのネットワークを活かしながらそれぞれ独自のサービスとブランドを展開している。航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している。 [7] [8]
ちなみに「KLM」とは、オランダ語の「Koninklijke Luchtvaart Maatschappij(K…コーニンクルッケ・L…ルフトファールト・M…マートスハッペイ、王立航空会社)」の頭文字である[2]。
なお、第二次世界大戦前にオランダが植民地として支配していたオランダ領東インドで設立されたオランダ領インド航空(Koninklijke Nederlandsch-Indische Luchtvaart Maatschappij、KNILM)との資本関係は全く無い。
経営はエールフランス‐KLMで完全統合されているが、国際航空では国間の航空権益があるため現存させている組織である(エールフランスも同様にエールフランス‐KLM傘下の運航会社である)。日本では、成田国際空港と関西国際空港から毎日運航している。
機材 | 運航数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | ||||
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C | W | Y+ | Y | 計 | ||||
エアバスA320neo | - | 90 | TBA | 180 | A321は2024年、A320は2027年より投入予定[13][14] トランサヴィアの発注分を含む[15] オプション60機付き、737を置き換え予定 | |||
エアバスA321neo | - | 30 | - | 6 | 191 | 227 | ||
エアバスA330-200 | 6 | - | 18 | - | 36 | 214 | 268 | A350に置き換え予定 |
エアバスA330-300 | 5 | - | 30 | - | 40 | 222 | 292 | |
エアバスA350-900 | - | 50 | 34 | 26 | 33 | 238 | 331[16] | オプション40機付き グループ内で機材の割り当てを柔軟に変更[17] A330,777-200ERを置き換え予定 |
エアバスA350-1000 | - | 34 | 28 | 32 | 297 | 391[16] | ||
ボーイング737-700 | 6 | - | 30 | - | 6 | 106 | 142 | A320neoファミリーに置き換え予定 |
ボーイング737-800 | 31 | - | 30 | - | 6 | 150 | 186 | |
ボーイング737-900 | 5 | - | 30 | - | 30 | 132 | 188 | |
ボーイング777-200ER | 15 | - | 34 | - | 40 | 246 | 320 | 2024年までにプレミアムコンフォート設置仕様に改修予定[18] A350に置き換え予定 |
35 | 24 | 54 | 175 | 288 | ||||
ボーイング777-300ER | 16 | - | 35 | 24 | 56 | 266 | 381 | |
ボーイング787-9 | 13 | - | 30 | 21 | 48 | 176 | 275 | |
ボーイング787-10 | 10 | 5 | 38 | 28 | 39 | 213 | 318 | 2024年までに全機受領予定 |
KLMシティホッパー | ||||||||
エンブラエル 175 | 17 | - | 20 | - | 8 | 60 | 88 | |
エンブラエル 190 | 29 | - | 20 | - | 8 | 72 | 100 | |
エンブラエル 195-E2 | 18 | 7 | 20 | - | 8 | 104 | 132 | |
KLMカーゴ | ||||||||
エアバスA350F | - | 4 | 貨物 | マーティンエアによる運航予定[19] 747-400Fを置き換え予定 | ||||
ボーイング747-400ERF | 3 | - | 貨物 | マーティンエアによる運航 A350Fに置きかえ予定 | ||||
計 | 174 | 156 |
KLMが発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は06及びK2で、航空機の形式名は737-8K2、747-206、747-406、777-206ERなどとなる。
また、B747-400は2013年からビジネスクラスにフルフラットシートを更新導入しているが、順次退役・売却も計画されており、この代替を目的にエールフランスと共同でB787-9を25機確定発注(+オプション25機)、またA350-900を25機確定発注(オプション35機)の計110機を発注した。
2014年12月に重整備を受けたB737-800の2機(PH-BXW、PH-BXZ)から、現行の塗装を一部流線型とした新塗装となり、保有機材を含めて今後は順次施工していく。2015年以降導入のB777-300ERとB787-9は最初から新塗装での納入となる[20]。
東京/成田と大阪/関西から毎日運航しており、アムステルダムから乗り継いだその日のうちにヨーロッパの60都市以上に到着できる。かつては、札幌/新千歳経由名古屋/小牧線も就航し、さらに2013年4月から福岡空港にも週3便で就航していたが、福岡線は路線状況が悪化したことや日本円の為替レートが路線収支にマイナスの収支を及ぼしているなどの理由から2016年1月4日もって運休となった[36]。
営業事務所はエールフランス-KLMで同一地点に所在しており、東京都と大阪市にある。日本路線には常に日本人CAが3名から4名乗務している。
長距離路線ではビジネスクラス「ワールドビジネスクラス」、エコノミークラスの2クラス制。ヨーロッパ域内路線ではビジネスクラス「ヨーロッパビジネスクラス」とエコノミークラスの2クラス制をとる。全機種のエコノミークラスには、足元の広い「エコノミー・コンフォートゾーン」が搭載されている(ファーストクラス「ロイヤルクラス」は1996年ノースウエスト航空と同時に導入されたワールドビジネスクラスの導入により廃止)。
日本路線の機内食の特徴として、ホテルオークラ・アムステルダムの和食を搭乗クラスに関係なく提供し、日本人旅客へのサービスを図っていることがある。
エールフランスとKLM共通のマイレージプログラムで、2005年6月6日よりサービスが開始された。
エールフランス、KLMをはじめ、スカイチーム便、提携航空会社やホテル、レンタカー、クレジットカードなどの提携130社以上でマイルの獲得や特典を利用できる。また、獲得したマイルをほかのどの会員にも譲渡できる。さらに同社便・提携会社便の利用回数・距離に応じてアイボリー、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの会員となるエリート会員制度を持つ。
KLMのハブ空港であるアムステルダムのアムステルダム・スキポール空港は、乗り継ぎの簡単さ(ワンターミナルコンセプト)を重視しており、過去にベストエアポートとしての受賞歴もある。日本からスルーチェックインを済ませた客が、フライトの待ち時間にオランダへの一時観光入国をできるようにもなっている。
アムステルダム・スキポール空港のクラウン・ラウンジは近年リニューアルされた。
KLMには傘下にKLMアジアというかつての日本アジア航空に似た会社が存在する。これは台湾及び中国双方に路線を持つことに対する政府圧力が背景にあったからである。これと同じくしてヨーロッパ各国のフラッグキャリアはアジアという名称を付けるなどして別会社の設立や別会社を装った便名で運航していたが直接運航の認可によりすべて消滅(もっとも、KLM以外は路線自体が消滅)、ただしKLMアジアのみKL便として現在も運航している。当時KLMアジアとして使用されていた機材の一部は、「KLM Asia」のロゴをまとったまま使用されているが、のちに導入したボーイング777-300ERでも「KLM Asia」のロゴが新塗装として2機(機体番号:PH-BVB、PH-BVC)在籍し、時より成田線へ乗り入れるほか、上海線などのアジア路線に就航している。
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