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光田 康典(みつだ やすのり、1972年1月21日 - )は、日本の作曲家、オーケストレーター、マニピュレーター、音楽プロデューサー。山口県熊毛郡熊毛町(のちの周南市)出身。ゲームミュージック、アニメ、テレビの音楽を主として活動する。
姉の影響により、5歳からピアノを習い始める。高校時代に映画に熱中し、その頃見たイタリア映画『鉄道員』の音楽に感動する。これが音楽を志すきっかけになったという。高校卒業後上京し、ミューズ音楽院コンポーザー・アレンジャー専攻に進学。在学中、ウルフ・チームにアルバイトで入り、FM音源で音色を作成していた[1]。
ミューズ音楽院卒業後、1992年にスクウェア(後のスクウェア・エニックス)に入社する。『ファイナルファンタジーV』『聖剣伝説2』『ロマンシング・サガ2』ほか、さまざまな作品のサウンドエンジニアとして効果音などを担当。特に『ファイナルファンタジーV』のシルドラの鳴声、『ロマンシング・サガ2』のひらめきの効果音が著名である。そして1995年に『クロノ・トリガー』で作曲家デビューし、その後は『FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD』『ゼノギアス』などの作曲を担当した。『ゼノギアス』ではスクウェア初の歌モノを採用し話題になる。
1998年6月にスクウェアを退社し、同年7月よりフリーとなる。以降、『マリオパーティ』『クロノ・クロス』などのゲーム音楽の作曲を担当する一方、原史奈のシングル、工藤順子のアルバムの音楽プロデュース、オムニバス・アルバム、ゲームのアレンジアルバムにも参加、活動の幅を広げ始めた。
2001年11月、フリー以降の個人事務所であった「PROCYON STUDIO CO., LTD.」を法人化すると同時にインディーズレーベル「SLEIGH BELLS」を立ち上げ、自身の手掛けたゲームサントラなどを主に発売している。
2002年2月、ナムコ(のちのバンダイナムコ)より発売の『ゼノサーガ エピソードI[力への意志]』において、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を起用し、現地でのフルオーケストラ・レコーディングを敢行する。同シングルCD『Kokoro Theme from Xenosaga Episode I』が洋楽オリコンチャート第1位を獲得する。同年9月には、台湾から世界各国に向けて発売されたPCゲーム『THE SEVENTH SEAL 〜第七封印〜』で作曲を担当した。それらの楽曲は、現在スレイベルズより『Sailing to the World』として発売されている。
自身のオフィシャルサイト上での通販のみの販売であったSLEIGH BELLSの商品は、そこでの約2年間の売上実績を買われ、2004年4月より、ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッドのメジャー流通により一般のCD店頭および各種インターネット通販での販売が可能となる。2005年5月には初のオリジナルアルバムとなる『kiЯitɘ』をSLEIGH BELLSり発売、同年11月よりプロキオン・スタジオの取締役に就任している。また『kiЯitɘ』を題材とし、2006年3月に劇団「アンドエンドレス」の手によって舞台化された。
2008年10月から『イナズマイレブン』の音楽なども手掛け、2009年夏に自身の手掛けたボーカル曲を集めた「Colours of Light 光田康典ヴォーカル・コレクション」をSLEIGH BELLSから発売。
2010年「機動戦士ガンダム00 Voice Actor Single 中村悠一 come across グラハム・エーカー」の作編曲を手掛ける。アーティストのプロデュースも行っていると語っている[2]。
2010年12月23日から公開の『劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来』の音楽も手がける。全国229スクリーン(3Dは当初より拡大され191スクリーン、2Dは28スクリーン)で公開、2010年12月23日初日で興収2億5,651万5,700円、動員は20万9,917人を記録、初週土日2日間で興収2億円を突破し映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となった。
2011年から2012年の間、カナダのフィギュアスケート選手、ケヴィン・レイノルズ(英語: Kevin Reynolds, 1990年7月23日)が、クロノ・トリガー/クロノ・クロスの楽曲でフリープログラムを演じた。
2014年7月、富山、新潟でおこなわれたアイススケートショー「ファンタジー・オン・アイス 2014」で、安藤美姫選手がサラ・オレインが歌う“Beyond the Sky”(任天堂Wiiのゲームソフト「ゼノブレイド」のED曲)で演技を行った。9月24日、光田が多くの楽曲を担当したアルバム『SARAH』が発売され、同年10月6日付オリコン週間ランキングのクラシックアルバム部門で初登場1位。iTunes Vocal Albumでも1位を記録。
2017年12月13日に配信開始となる『ファイナルファンタジーXV』の追加コンテンツ『エピソード イグニス』でゲスト作曲家として音楽を担当。古巣のスクウェア向けでは『クロノ・クロス』以来18年ぶりの作品となった。
2018年4月7日・8日、舞浜アンフィシアターにて『Xenogears 20th Anniversary Concert -The Beginning and the End-』が開催される。ゲストとしてボーカリストのJoanne Hogg、アイルランドのコーラス隊「ANÚNA」を呼んでの全4公演は満席となり、約10,000人以上(ニコニコ生中継含む)のファンを魅了した。
2018年5月23日、Nintendo Switch『ゼノブレイド2』本編に使用された全105曲をCD5枚組に収録したオリジナル・サウンドトラックを発売。光田に加え、作曲陣としてはACE(工藤ともり、CHiCO)、平松建治、清田愛未を迎えている。また、アイルランドのコーラス・グループANÚNA(アヌーナ)や、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、Bratislava Symphony Choirをはじめとしたミュージシャンが多数参加した[3]。
『ゼノブレイド2 黄金の国イーラ』の作曲では、人間の複雑な感情を表現するのは打ち込みではなく生楽器が向いていると考え、アコースティックにこだわったと述べている[4]。
2019年7月4日、スペインのマラガでおこなわれた「MOSMA MOVIE SCORE MALAGA 2019」インターナショナル・フェスティバルにおいて、最優秀作曲賞 MOSMA AWARD 2019を受賞。
2021年7月23日、東京オリンピック2020の開会式の選手入場時にクロノ・トリガーの音楽「カエルのテーマ」と「ロボのテーマ」が使用される。
2024年4月4日、生まれ故郷でもある山口県周南市にある周南公立大学の校歌を作曲。
タイトル後の括弧内は発売年、対応ハード。下段は説明・関連CD作品(年記載のないものはゲーム発売年と同年の発売)。
「プロキオン・スタジオ」は1998年7月にフリーになった時に個人事務所として設立した時から使用している名称である。その後の2001年11月、当時制作中であった「ゼノサーガ エピソードI」のサウンドチームのメンバーを中心に有限会社として法人化したのが現在の姿である。法人化当初は光田陽子が取締役であったが、2005年11月からは光田康典自身が取締役に就任している。また、音楽ソフトウェア開発を主軸とする株式会社DETUNEの取締役でもある(2021年にDETUNEを退社している)。
音楽や効果音などの音響制作が主な事業。全社あげてサウンド全般を担当することも多い一方、逆に(音楽制作を担当せず)効果音のみを単独で担当することもあり、すべてが光田康典の音楽を中心とした事業展開ではない。
その他、一般消費者向けに以下の事業も展開している。
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