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日本の小説家 (1963-) ウィキペディアから
京極 夏彦(きょうごく なつひこ、1963年〈昭和38年〉3月26日 - )は、日本の小説家・妖怪研究家・グラフィックデザイナー・アートディレクター。
京極 夏彦 (きょうごく なつひこ) | |
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ペンネーム | 京極 夏彦 |
誕生 |
1963年3月26日(61歳) 日本・北海道小樽市 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 専修学校桑沢デザイン研究所中退 |
活動期間 | 1994年 - |
ジャンル |
推理小説 妖怪小説 時代小説 |
代表作 |
『百鬼夜行シリーズ』 『巷説百物語シリーズ』 |
主な受賞歴 |
日本推理作家協会賞(1996年) 泉鏡花文学賞(1997年) 山本周五郎賞(2003年) 直木三十五賞(2004年) 柴田錬三郎賞(2011年) 遠野文化賞(2016年) 吉川英治文学賞(2022年) |
デビュー作 | 『姑獲鳥の夏』(1994年) |
所属 | ラクーンエージェンシー |
影響を受けたもの
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署名 | |
ウィキポータル 文学 |
北海道小樽市出身。北海道倶知安高等学校卒業、専修学校桑沢デザイン研究所中退。株式会社ラクーンエージェンシー所属。公式サイト「大極宮」も参照。
北海道小樽市生まれ。グラフィックデザイナー・アートディレクターとして桑沢デザイン研究所を経て広告代理店に勤務し、制作部副部長となる[1]。体調不良によりやむなく退職し、その関連で知り合った関係者と共に独立して小さなデザイン会社を設立。
しかし、バブル崩壊後の不景気で会社の仕事はあまりなく底冷えが続く。そんな中で思いついた企画書をいくつか作った後の暇な時間に、何となく小説『姑獲鳥の夏』を書いた。そして休日に出かける金もない1994年のゴールデンウィークに、「会社で小説書いちゃったから印字代などがもったいない」という軽い気持ちで「出来れば原稿に使った用紙とインク代の元だけでも稼げれば」と、威張った編集者に門前払いをされることも期待しながら講談社ノベルスの編集部に電話をかけた[2]。編集者は返事には数カ月から半年かかると伝えたが、箱入りで届いた『姑獲鳥の夏』の原稿を読み始めると、予想外に読みふけり1日で目を通し終え、まず「著名な作家が編集部のリテラシーを試しているイタズラでは」と感じたといい、また原稿を送って僅か2日で返事を貰い「まさかのドッキリではないか」と思ったという[2]。この作品は、上記のように仕事の合間の暇つぶしに書かれたもので、小説の執筆は京極にとって初めてのことであった。作品の構想は10年前に考えた漫画のネタという。
原稿を読んだ編集者である唐木厚により、すぐに講談社ノベルスとしての発売が決定した。『狂骨の夢』の発売日(1995年5月)にプロフィール等が解禁され、集英社・中央公論社・新潮社と続々と執筆依頼が舞い込んだ。自分の会社に対して『姑獲鳥の夏』発売時点では、まだ思いがけず本があっさりと発売されたことの恥ずかしさで伝えれずにいたが、講談社からの依頼で『魍魎の匣』執筆に入る段階で隠すのが心苦しくなって事情を話し、さらに『狂骨の夢』発売後には他の出版社からも執筆依頼が殺到し始め、会社での仕事は出来にくくなったため、会社は一旦退職して、しばらくの後に外部スタッフとして仕事も継続することとなった。その後は自身の単行本や出版社の一部の書籍デザインを会社が担当している。
2010年5月28日、日本でのiPad発売と同日に『死ねばいいのに』を電子書籍として発売。また2011年10月14日には四六判・ノベルス・分冊文庫・電子書籍の4形態で『ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔』を発売。これは出版史上初のことであった。
京極の活動は小説家のみならず、『ゲゲゲの鬼太郎』第4作101話で脚本および自身をモデルにしたゲストキャラ「一刻堂」のキャラクターデザインと声優を担当、『巷説百物語』がテレビアニメ化された際には声優として京極亭役を演じている。また、京極の処女作を原作とした映画『姑獲鳥の夏』では傷痍軍人(水木しげる)役として出演した。親交の深い宮部みゆき、荒俣宏等には、水木しげるの故郷である境港産の松葉ガニを歳暮として贈っている。
2023年3月1日、日本文学振興会が退任した北方謙三の後任として直木賞選考委員への就任をツイッターで発表した。
本格ミステリ作家クラブ会員。日本SF作家クラブ会員だったが2023年2月時点では退会している。
2019年から2023年まで日本推理作家協会代表理事をつとめた[3]。
和服に指ぬき手袋姿がトレードマークで、公の席では必ずその格好で出席している。
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作者のデビュー作から続くシリーズ。
講談社ノベルスより刊行。装幀、表紙妖怪画は辰巳四郎が担当。辰巳の死後、妖怪画は石黒亜矢子が引き継いだ。
講談社文庫版カバーは荒井良製作の紙人形。他に分冊版、愛蔵版が順次刊行されている。
上記の小説に登場するキャラクターを流用し、江戸期を舞台に「仕掛け」を行う小悪党たちの活躍を描いた作品群。
四六判(カバーの裏に細工あり)・文庫判(カバーは荒井良による造形製作)は角川書店刊、新書判は中央公論新社刊。
古典の怪談を、登場人物などの要素や筋立てを利用して、組み直したもの。おどろおどろしい背景と、男女の現代的視点からの心理描写が精緻な作品群である。
※原作は四代目鶴屋南北の『東海道四谷怪談』とその元となった実録小説『四谷雑談集』で筋立ては後者に近い
※原作は山東京伝の『復讐奇談安積沼(ふくしゅうきだんあさかのぬま)』
当初「女子高生SF小説」として構想が語られていた作品。2010年夏、劇場アニメ公開。
小説媒体で、くだらないギャグ小説をというコンセプトの元に執筆された小説。作品タイトルからして他小説のパロディであり、作者名も毎回変名となっていた。それぞれの作品が、忠臣蔵と四十八手を主題にした変奏曲のような構成で、「先に発表された小説は、次の小説内の世界で発行された小説」というウロボロスや「土俵の輪」のような構造を持つなど、遊び心に富んでいる。
扉絵と劇中に登場する4コマ漫画はしりあがり寿が担当しており、単行本、新書、文庫と再発行される度に4コマ漫画が書き直されている(文庫版は単行本、新書分も収録)。また、本文中のセリフも一部が加筆されており、元よりメタフィクション(自己言及)的なギャグがふんだんに含まれていることから、加筆行為そのものをネタにしている部分もある。
前述の「どすこい」所収の「すべてがデブになる」の登場人物によるスピンオフ作品。「南極夏彦」なるダメな小説家と周辺の人物が巻き起こす騒動が描かれるギャグ小説「南極探検隊」シリーズをメインとする。メタな描写や特異な仕掛けが多いが、その全てがギャグのために存在するという稀有な小説でもある。コラボ作品以外のタイトルはやはり有名作品のパロディで、最初の3作品のみ「どすこい」同様変名を使っている。
集英社刊
ホラーでも怪談でもなく、ただ「厭」な気分になる小説をというコンセプトで書かれた連作小説集。各話のリンク、内容と、装丁が一つのメタフィクショナルな仕掛けとして機能している。
柳田國男の『遠野物語』を京極夏彦が現代語訳、意訳、説話の収録順をテーマごとに入れ替え、といった「リミックス」したもの。
明治中期の書店・弔堂を舞台に、様々な著名人たちが「人生にふさわしい一冊」に出会っていくという連作短編シリーズ。
国書刊行会刊、文章
角川書店刊
徳間書店刊
リイド社刊
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