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『いまを生きる』(いまをいきる、原題: Dead Poets Society)は、1989年公開のアメリカ合衆国の映画。トム・シュルマンによる青春映画である。第62回アカデミー賞で脚本賞を受賞した。映画の公開にあわせてナンシー・H・クラインバウムによるノヴェライゼーションが出版されている。
いまを生きる | |
---|---|
Dead Poets Society | |
監督 | ピーター・ウィアー |
脚本 | トム・シュルマン |
製作 |
スティーヴン・ハーフ ポール・ユンガー・ウィット トニー・トーマス |
出演者 |
ロビン・ウィリアムズ ロバート・ショーン・レナード イーサン・ホーク ジョシュ・チャールズ ゲイル・ハンセン ディラン・カスマン アレロン・ルジェロ ジェームズ・ウォーターストン ノーマン・ロイド カートウッド・スミス アレクサンドラ・パワーズ |
音楽 | モーリス・ジャール |
撮影 | ジョン・シール |
編集 | ウィリアム・アンダーソン |
製作会社 | タッチストーン・ピクチャーズ |
配給 |
TS TS/WB |
公開 |
1989年6月2日 1990年3月17日 |
上映時間 | 128分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $16,400,000 |
興行収入 | $235,860,116[1] |
原題の「Dead Poets Society(死せる詩人の会)」は劇中の教師ジョン・キーティングがウェルトン校在学中に結成した読詩サークルの名前で、没した古典的詩人の作品[注釈 1]のみ読むことから名付けられた。邦題の「いまを生きる」は劇中でキーティングが発するラテン語「Carpe Diem、カルペ・ディエム」の日本語訳であり、厳密には「いまを生きろ」「いまを掴め」といった意味になる。
アメリカのノーベル文学賞受賞者ソール・ベローが1956年に小説『Seize the Day(この日をつかめ)』を発表しているが、本作とは無関係である。
1959年、バーモントの全寮制学院ウェルトン・アカデミーの新学期に、同校のOBである英語教師ジョン・キーティング(ロビン・ウィリアムズ)が赴任してきた。ノーラン校長(ノーマン・ロイド)の指導の下、厳格な規則に縛られている学生たちに、キーティングは「プリチャードの教科書[注釈 2]なんか破り捨てろ」と言い放ち、詩の本当の素晴らしさ、生きることの素晴らしさについて教えようとする。ある日の授業では、キーティングは突然机の上に立ち、「私はこの机の上に立ち、思い出す。常に物事は別の視点で見なければならないことを! ほら、ここからは世界がまったく違って見える」と話す。生徒も机の上に立たせ、降りようとした際には「待て、レミングのように降りるんじゃない! そこから周りをきちんと見渡してみろ」と諭す。キーティングの風変わりな授業に最初は戸惑う生徒たちだったが、次第に行動力を刺激され、新鮮な考えや、規則や親の期待に縛られない自由な生き方に目覚めていくのだった。
ある日、生徒のニール(ロバート・ショーン・レナード)は学校の古い学生年鑑を読み、キーティングが学生時代に「デッド・ポエッツ・ソサエティ(死せる詩人の会)」というクラブを作っていたことを知る。ニールは同級生のダルトン(ゲイル・ハンセン)やノックス(ジョシュ・チャールズ)らとともに、近くの洞窟でクラブを再開させる。会の合言葉はヘンリー・デイヴィッド・ソローの回想録『ウォールデン 森の生活』にある一節「私は生きることの真髄を心ゆくまで味わいたい」である。ニールのルームメイトである転校生のトッド(イーサン・ホーク)も、誘われるまま「死せる詩人の会」に加わった。そして彼らは自らを語り合うことで、自分がやりたいものは何か自覚していくのだった。ノックスは偶然知り合ったクリス(アレキサンドラ・パワーズ)という娘に恋をし、ダルトンは女子学生を学院に入学させるべきだと主張する。ニールは俳優を志して『真夏の夜の夢』の舞台に立つことを決心するが、ニールの父親(カートウッド・スミス)からは舞台に立つことを反対されてしまう。当日、父親はニールの芝居を見に来るが、苦い顔をして子供の考えを認めようとはしなかった。絶望のあまりニールは拳銃自殺をし、キーティングは責任を取らされて辞職する。別れを告げに来たキーティングを、教室の何人かの生徒は机の上に立って見送る。
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
ソフト版 | フジテレビ版 | ||
ジョン・キーティング | ロビン・ウィリアムズ | 堀勝之祐 | 江原正士 |
ニール・ペリー | ロバート・ショーン・レナード | 古田信幸 | 宮本充 |
トッド・アンダーソン | イーサン・ホーク | 松本保典 | 鳥海勝美 |
ノックス・オーバーストリート | ジョシュ・チャールズ | 山寺宏一 | |
チャーリー・ダルトン(ヌワンダ) | ゲイル・ハンセン | 堀内賢雄 | 真地勇志 |
リチャード・キャメロン | ディラン・カスマン | 星野充昭 | 高木渉 |
スティーヴン・ミークス | アレロン・ルジェロ | 小野健一 | 藤原啓治 |
ジェラルド・ピッツ | ジェームズ・ウォーターストン | 山口健 | |
ノーラン校長 | ノーマン・ロイド | 上田敏也 | 田口昂 |
ニールの父 | カートウッド・スミス | 仁内建之 | 池田勝 |
クリス・ノエル | アレクサンドラ・パワーズ | 深見梨加 | 横山智佐 |
グロリア | メローラ・ウォルターズ | 佐々木るん | 紗ゆり |
ティナ | ウェルカー・ホワイト | 松井菜桜子 |
2016年10月27日から12月11日にかけて、オフ・ブロードウェイのクラシック・ステージ・カンパニー(CSC)にてストレートプレイ版が上演された[2]。
映画版と同様にトム・シュルマンが脚本を務め、2005年に『スウィーニー・トッド』でトニー賞ミュージカル演出賞を受賞したジョン・ドイルが演出を務めた。ジェイソン・サダイキスがジョン・キーティング役で主演し、トーマス・マンがニール・ペリー役を演じた[3]。
2018年10月5日から24日にかけて、新国立劇場中劇場にて日本語版として初演された。上田一豪が演出と上演台本を務め、佐藤隆太がジョン・キーティング役を演じた[4]。
2021年には東京・大阪・名古屋の3都市で再演が組まれ、1月16日から31日にかけて新国立劇場中劇場にて、2月11日から14日にかけてサンケイホールブリーゼにて、2月20日と21日に東海市芸術劇場にて上演された[5]。
2018年 | 2021年 | |
---|---|---|
ジョン・キーティング | 佐藤隆太 | |
ニール・ペリー | 宮近海斗 (Travis Japan / ジャニーズJr.) | 瀬戸利樹 |
トッド・アンダーソン | 永田崇人 | 佐藤新 (IMPACTors/ジャニーズJr.) |
ノックス・オーバーストリート | 七五三掛龍也 (Travis Japan / ジャニーズJr.) | 影山拓也 (IMPACTors / ジャニーズJr.) |
チャーリー・ダルトン | 田川隼嗣 | 三宅亮輔 |
リチャード・キャメロン | 中村海人 (Travis Japan / ジャニーズJr.) | 市川理矩 |
スティーヴン・ミークス | 浦上晟周 | 基俊介 (IMPACTors / ジャニーズJr.) |
ノーラン校長 | 大和田伸也 | 佐戸井けん太 |
ペリー氏 | 冨家規政 | 飯田基祐 |
クリス・ノエル | 羽瀬川なぎ | 小向なる |
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