いのまた むつみ1960年12月23日[3] - 2024年3月10日[4])は、日本イラストレーターアニメーター漫画家神奈川県出身。愛称は「むっち」。

概要 いのまた むつみ, プロフィール ...
いのまた むつみ
プロフィール
本名 非公表[1][2]
出身地 神奈川県
国籍 日本の旗 日本
生年月日 1960年12月23日
没年月日 (2024-03-10) 2024年3月10日(63歳没)
職業 イラストレーターアニメーター漫画家
活動期間 1979 - 2024
代表作宇宙皇子』、『テイルズ オブ シリーズ
公式サイト いのまたむつみ公式ブログ Ichigo Mountain
その他 いのまたむつみ (@inomatanekomata) - X(旧Twitter)
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略歴

アニメファンで、高校時代から東映動画の仕上をするマキプロダクションで、セル画の仕上げのアルバイトを行なう。

アニメーター時代

神奈川県立白山高等学校卒業後、1979年にマキプロダクション社長の紹介で、大島りえとともにアニメ制作会社・葦プロダクションに入社。『くじらのホセフィーナ』第14話「教室にきたコウノトリ」で動画を担当し、アニメーターとしてデビューする。その後『宇宙戦士バルディオス』『戦国魔神ゴーショーグン』などのアニメの原画を担当、キャラクター作りの才能が認められ、キャラクターデザイナーにまで抜擢される。

1982年、葦プロダクションの若手スタッフが独立し、カナメプロダクションを設立し移籍。『魔境伝説アクロバンチ』『プラレス3四郎』などのキャラクターデザインでアニメファンに人気を博し、徳間書店から1983年に創刊された『ザ・モーションコミック』誌では漫画家としてもデビューを果たす。

1984年夏にカナメプロからは退社するもフリーのスタッフとして参加は続け、オリジナルビデオアニメ幻夢戦記レダ』『ウインダリア』のキャラクターデザイン・作画監督などを担当した。

イラストレーター時代

仕事で関わった脚本家藤川桂介の小説『宇宙皇子』シリーズのイラストを1984年から担当し、これがイラストレーターに仕事の軸足を移す契機となった。その後、小説『風の大陸』などのイラストを担当。

その他、テレビゲーム『テイルズ オブ』シリーズや、アニメ『ブレンパワード』のキャラクターデザインなどを担当するなど、長きにわたって著名なイラストレーターとして活躍した。

死去

2024年3月10日に死去したことが、2024年3月18日にいのまたの妹によって伝えられた[5]63歳没

6月28日から30日まで、吉祥寺にあるGALLERY ZENONにて、ファンから献花を受け付けるお別れの会「いのまたむつみさん ありがとうの会」が開催された[6][7]。会場では原画などの展示のほか、2019年8月に刊行された40周年記念画集と版画のセットが限定発売され、また併設のカフェではいのまたが好んだミルクティーなどが提供された[8]

8月21日、『Sanctuary いのまたむつみ画業40周年記念画集』がパイ インターナショナルから復刊発売される[9]

人物

  • アナログでの表現を主とするイラストレーター。目が大きいキャラクターを多く描く。少女漫画のような繊細さと独特の線の細さを持ち、業界の内外にファンを持つ。
  • 絵の何処かしらに「Mutsumi.I」のサインが書かれている。
  • 鉄拳』の風間仁のような筋肉系のキャラクターが好きで特に「割れた腹筋が大好物」とのこと。しかし、自身の絵柄から発注が来るのは圧倒的に「線の細い美形」が多いため、それに対する不満を述べていたこともある。高千穂遙の小説「黄金のアポロ」が文庫化される際、編集者から「いのまたが筋肉を描きたがっている」と伝え聞いた高千穂はいのまたに依頼[10]。筋骨隆々の男性が描かれた表紙が仕上がった[11]。一方、自動車やロボットなどの固いものを描くのは苦手だと語っている[12]

エピソード

  • 1987年10月16日、『Bad World Tour』で来日公演を行っていたマイケル・ジャクソンが京都の書店で見つけたいのまたの『宇宙皇子』の画集を気に入り、マイケル本人の希望により対面を果たしている。「画集のどの部分に惹かれたか」の質問に対して、マイケルは「色の使い方が新鮮」との感想を述べた[13]。このことがあり、2009年6月25日にマイケルが亡くなった時にはいのまたは公式ブログで「ご冥福をお祈りします」「ビリージーンとか好きだったなあ」とコメントしている[14]
  • アーケードゲーム『バーチャファイター2』のキャラクターが好きで、仕事をサボって朝から晩までゲームセンターにいた時期が1年近くあったという。また筐体を購入し、所持しているという[15][16]
  • ブレンパワード』のキャラクターデザインを担当した際、富野由悠季から目を小さく描くようにと指示された事があった[17]

書籍

漫画

  • GBボンバー(徳間書店〈モーションコミックス〉、1984年) - ゲートボールのスポ根
  • パートタイム戦士HIKARI(秋田書店〈ホラーコミックススペシャル〉、1991年、ISBN 4253127452) - 原作と単行本カバーイラストを担当、本編作画は萩原薫
  • にゃおんのおはなし(徳間書店〈アニメージュ文庫〉、1992年、ISBN 4196696538) - 愛猫を描いたエッセイ

画集

CD-ROM画集

  • いのまたむつみイラストレーションズ(光栄[18]、1995年)
  • いのまたむつみ イラストレーションズ hades(バンダイ・ビジュアル、1997年)

関連作品

挿絵・イラスト

小説

ほか多数

その他

アニメ

「※」は「猪又むつみ」名義。

キャラクターデザイン

アニメ

ゲーム

特撮

関連項目

  • アニメ関係者一覧
  • まつもと泉 - 漫画家。いのまたのファンであり、絵柄の影響を受けていると述べている[20]
  • 萩原一至 - 漫画家。いのまたのファンであり、萩原の描く女性キャラはいのまたの影響を受けている。代表作である『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』作中において、女神の名及び封印解除の呪文に「最愛なる美の女神 イーノ・マータ の名において」のセリフを入れている。また、いのまたの訃報後、X(旧Twitter)に追悼の言葉と共に「美と愛の女神」のイラストを投稿した[21]
  • みつみ美里 - ゲームクリエイター。ペンネームの「みつみ」は、いのまたの名前を拝借しもじったもの。

脚注

外部リンク

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