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日本のアニメ監督、演出家、プロデューサー ウィキペディアから
近藤 光(こんどう ひかる、1969年12月2日 - )は、日本のアニメーションプロデューサー、アニメ演出家・監督、脚本家、音響監督。ユーフォーテーブル有限会社代表取締役社長及び韓国法人会長、NPO法人マチ★アソビ代表。徳島県出身。
20代前半の頃は、ゲームなどの本を書く仕事についていた[1]。その後、東京ムービー新社(現:トムス・エンタテインメント)やその子会社であるテレコム・アニメーションフィルム(以下、テレコム)で『スパイダーマン』や『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』などで制作進行を務めた。テレコム退社後は映像コンテンツ会社のステップ映像で制作プロデューサーを務め、1999年に独立した。
近藤が「自身が25歳だったらいたいと思う会社を作りたい」とスタッフを集め友人の住む北池袋の古いマンションの四畳半部分に作業机を2台持ち込み、ufotableを設立。2000年10月に法人登記し、同社の代表取締役社長に就任した[2][3]。
2006年からは、ufotable Cafeをオープン。これは近藤がufotableを設立した当初から制作者とファンとの交流の場となるギャラリーカフェを経営したいと考えており、またスタッフの士気の向上、食生活の改善のためにカフェを設立したと語っている[4]。その後も新宿区、徳島市、名古屋市、北九州市にカフェやダイニングをオープン。さらに徳島市に映画館「ufotable CINEMA」を建設するなどアニメーション制作以外の経営にも取り組む。
2009年からは自身の出身地である徳島県への地域協力を積極的に行い、徳島市内にスタジオを開設。県や市などの行政と連携した仕事を多く請けている。また、アニメやゲームなどのエンターテインメントが集うイベント「マチ★アソビ」を徳島市で開催。総合プロデューサーとして全体の企画制作を担う。マチとは徳島駅周辺を現す県民ローカルワードであり、会場は駐車場やライブ会場のハンデがありながらもあえて眉山山頂や新町川周辺に設定されている。これは近藤の「昔のようにマチに人々があふれるにぎわいをとりもどせたら」という思いが込められている[5]。
2014年には、「マチ★アソビ」における功績により、第50回徳島新聞賞において、徳島への功績が著しい県内外の個人に贈られる特別賞を受賞した。
徳島県観光政策課に「マチ★アソビ」の企画を管理するアニメまつり実行委員会を設立し会長を務めていたが、2019年5月13日に実行委員会会長を辞任していたことが明らかとなる。徳島県によると辞任の申し出は4月中旬であったという[6]。
本人の公式Twitterアカウントによるツイートは2019年3月10日で止まっている[7]。
ufotable制作作品の全てで制作プロデューサーを務め、監督や絵コンテ、シリーズ構成を担当することもある。また、ノークレジット、もしくはufotable名義で絵コンテ・演出、脚本に関わることもある[8]。
自身がプロデュースする作品では、テレビアニメ、劇場作品といった形式にこだわらないフィルム作りを心掛けている。また、アニメ業界では主流の制作形式である各セクションの分業制に否定的であり、良い作品を作るためにはスタッフ同士が近い距離で、日々コミュニケーションを取りながら切磋琢磨していく環境が必要だという考え方から、ufotable内に映像制作に必要な全セッションを設立し、原作者や音楽家も含め全てのセクションの関係者が意見を出しやすい環境を作ることを目的に製作の内製化に注力している[9][10]。
音響効果や音楽演出にこだわる傾向があり、音楽の発注や選曲作業、映像に合わせて音楽を制作する「フィルムスコアリング」などを担当することが多い。また、自身が脚本を務める場合には、作中にどの挿入歌をどのタイミングで使用するか、どこからテロップを流すかまで、音響段階の作業をすべて脚本段階から決めて書き込む傾向がある。その影響もあり、2016年以降のufotable作品では音響監督を務めている[11][12]。
初期の作品では逢瀬 祭(おうせ まつり)のペンネームでufotableが制作するアニメの脚本、絵コンテ、楽曲の作詞などに関わり、TVアニメ『フタコイ オルタナティブ』で監督デビュー。 その奇抜な展開が評価され、第9回文化庁メディア芸術祭では審査委員会推薦作品に選出さた[13]。また、この作品がアニプレックスの岩上敦宏やTYPE-MOONの奈須きのこ、武内崇、奈須の担当編集者であった太田克史にも評価され、『TYPE-MOON× ufotable プロジェクト』企画立ち上げに繋がる[14][15][16][17]。
近藤光名義では、『劇場版 空の境界 終章』やゲーム『ブラック★ロックシューター THE GAME』OPアニメーションで監督・絵コンテを務めたほか、『劇場版 空の境界 第七章 殺人考察(後)』では近藤を中心に複数の演出家と共に共同監督・絵コンテを務めた。2016年以降は脚本も務め、TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』ではストーリーディレクター・脚本として全26話の脚本を担当したほか多くの役職を一人で兼任した。また、『活撃 刀剣乱舞』や『おへんろ。第2期 「歴史探究阿波踊り編」』のメインシナリオも執筆している。
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