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日本の思想家、評論家、教育者、政治家 ウィキペディアから
北 昤吉(きた れいきち、1885年(明治18年)7月21日 - 1961年(昭和36年)8月5日)は、日本の思想家、思想評論家、教育者、政治家・衆議院議員[1][2]、日本自由党政調会長[3]。多摩美術大学創立者[3]。別名・礼華[3]。
新潟県佐渡市(旧新潟県佐渡郡湊町)出身。初代両津町長で酒屋と肥料屋を営む北慶太郎の二男[1][2][4][5]。高等小学校入学と同時に漢学塾に通い、漢学と習字を習う[5]。新潟県立佐渡中学校(新制:佐渡高校)に入学したが、兄と同学年になることを嫌った父親の命令で中学入学が遅れたため、希望していた陸軍幼年学校進学を年齢制限により絶たれる[5]。早稲田大学政治経済学部に入学するも、1年で哲学科に移り、1905年(明治38年)の予科卒業時には首席となり各科総代を務めた[5]。1908年(明治41年)、早稲田大学大学部文学科哲学科卒業[2]。同年、兄輝次郎方(北一輝の本名)より分家した[1]。同年9月、茨城県立土浦中学校に奉職、翌年結婚し、1911年(明治44年)東京府第三中学校に転任[5][6]。
1913年(大正2年)早稲田大学講師となる[1][2]。またこのころより大正デモクラシーの旗手として論壇に登場し、民本主義の学問的根拠、政治学のあり方をめぐって吉野作造と論争する。1917年(大正6年)ごろ、霊感の強い兄一輝の知り合いで、催眠術者の古屋鉄石の試験台をしていた永福という行者を知り、自宅に招いて中村古峡、柳田国男、中桐確太郎、紀淑雄らと催眠術の研究をした[5]。
三土忠造の支援で、1918年(大正7年)9月より、4年半近く欧米に留学した[1][2][7]。米国ハーバード大学で1年学んだのち、英国、フランス、スイス、イタリアを経て、1920年(大正9年)春にドイツに入り、ベルリンで学び、1921年より1年7か月ハイデルベルクで暮らした[7][8]。1922年(大正11年)12月末に帰国[7]。
1923年(大正12年)帰朝以来大東文化学院(現在の大東文化大学)教授、大東文化協会第二研究主任、日本 (新聞)編輯監督、大正大学講師歴職[2]。
在英ユダヤ人政治学者のハロルド・ラスキと友人になったが帰国直後には兄の北一輝がソ連外交官でユダヤ人のヨッフェを批判していた旨を後に回顧している[9]。また、改造、読売新聞、東京日々新聞などに論文を寄稿した。兄の一輝とは1925年(大正14年)を最後に、逮捕後に面会するまで十年以上没交渉となった[5]。
1923年12月27日の虎の門事件(天皇暗殺未遂)の翌日に弁護士小川平吉(警視総監斎藤樹の義父、宮澤喜一の祖父)が発起した青天会に参加し、また小川と共に日本新聞を主宰した。青天会と日本新聞とは不離の関係にあり、会員の重なる者は本人のほか、井上哲次郎、五百木良三、阪東宣雄、花井卓蔵、蜷川新、本多熊太郎、頭山満、大木遠吉、大島健一、東条英機、若槻礼次郎、鎌田栄吉、原嘉道、永田鉄山、荒木貞夫、永田秀次郎、筧克彦、川島卓吉、上杉慎吉、近衛文麿、北里柴三郎、金杉英五郎、江木千之、平沼騏一郎、星野錫、長崎英造、鈴木梅四郎、若宮卯之助、綾川武治(国本社)、中谷武世、下位春吉等であった[10]。北はその他にも愛国勤労党など様々な愛国的団体に参加した。
1928年(昭和3年)、総合評論雑誌「祖国」を創刊、自ら主幹となり評論活動に入る。この雑誌は本来左右を問わない言論発表の場であったが、後に「祖国(同志)会」の機関紙へと性質を変える。
1929年(昭和4年)早稲田大学時代の教え子であった金原省吾らに請われて帝国美術学校(現在の武蔵野美術大学)の創立者兼初代校長となるが、 1935年(昭和10年)学校の運営と移転問題をめぐって学生と対立し、学生のストライキ事件(同盟休校事件)を期に学校は分裂する。(帝国美術学校と多摩帝国美術学校) 多摩帝国美術学校(現在の多摩美術大学)を創設。多摩帝国美術学校名誉校長をつとめた[1][4][11]。
1936年(昭和11年)、二・二六事件直前の第19回衆議院議員総選挙で無所属で当選し、政治家へと転身。当選後立憲民政党に入党[12]。
戦後、自由党の結成に尽力した[3]。公職追放解除後は日本民主党、自由民主党議員として活動、衆院懲罰委員長、自由党政調会長など歴任した[3]。墓所は多磨霊園。
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