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1983年のブローダーバンドのビデオゲーム ウィキペディアから
『ロードランナー』(Lode Runner)は、ダグラス・E・スミスにより考案され、ブローダーバンドから1983年に発売されたアクションパズルゲーム。『バンゲリング ベイ』『チョップリフター』とともに、バンゲリング帝国三部作の一つである。後に上級編として『チャンピオンシップロードランナー』も発売された。なおタイトルの「ロード」の綴りは''Road''(道)、''Load''(負荷)ではなく ''Lode''(鉱脈)である。
ジャンル | アクションパズル |
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対応機種 |
Apple II (APII) 対応機種一覧
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開発元 | ブローダーバンド |
発売元 | ブローダーバンド |
デザイナー | ダグラス・E・スミス |
シリーズ | バンゲリング帝国三部作 |
人数 | 1人 |
メディア | フロッピーディスク |
発売日 |
1983年 発売日一覧
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ゲームの目的はステージ内にある金塊を敵に捕まらずに回収し脱出すること。金塊を全て回収した状態でステージ最上部に達すればステージクリアとなる。
ランナー君(プレイヤーキャラクター)は穴を掘るためのレーザーガンを装備しており、床に穴をあけて下の階層に移動したり、掘った穴に敵を落としたりして障害をクリアしていく。アクションゲームにして、パズル性も兼ね備えている[1]。
Apple IIシリーズ用が有名だが、各種パソコン・ゲーム機やアーケードゲームなど、様々な機種に移植されている。
2012年(平成24年)11月15日、オールタイム100ビデオゲームに選ばれた。
プロトタイプは1982年の夏休みに制作された、Pascalで書かれたPrime Computer 550用プログラムに源を発するという[2][3]。また初期のプログラムは、VAX用にFORTRANで書かれていた[4]。
これが学生の間で評判となり、友人のApple IIを借りて移植、ブローダーバンドに応募したが、カラーモニターが無かったため白黒画面で作った、キャラクターが小さい、ジョイスティックに非対応などの理由で没となる。それらの欠点を改良し、エディタなども付けた上で再度応募したところ採用となり、1982年12月30日にブローダーバンドと契約。翌1983年6月23日に同社から発売された[5]。地形パーツのトラップは、ブローダーバンドからの要請で製品化時に組み込んだものとされる[5]。
媒体は5インチフロッピーで、アメリカでの価格は39.95ドル。日本国内での輸入販売価格は11,000円程度だった[6]。
スミスは別述した1985年のイベントに合わせて来日した際、インタビューで「おかげで寝室4つにプール付きの家、モーターボート、ポルシェ2台が手に入った」と語っている[5]。この時点での販売本数はアメリカで約15万本、日本で約200万本(ファミコン版を含む)だった[5]。
ステージを構成するパーツで、各作品共通で登場するものは以下のとおり[7] 。
主人公の邪魔をして来る唯一の敵。「衛兵」「番兵」もしくは単に「敵」とも呼ばれる。他のゲームの敵キャラのように、異なるスペックや能力などは持たず、すべて同じである。若干速度が遅く、レンガを掘れないほかは主人公とほぼ同じ能力を持ち、常に主人公を追いかけてくる。なおハドソン版でのキャラクターデザインは、後の初代ボンバーマンに登場する主人公・ボンバーマンと同じ。またハドソン版では敵が1体[9]のみだと移動スピードが2体以上出現時と比べて若干速くなる。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | LODE RUNNER | 1983年[10][11][12][13] |
Atari 8ビット・コンピュータ コモドール64 VIC-20 ZX Spectrum |
ブローダーバンド | ブローダーバンド | フロッピーディスク | - | - | |
2 | ロードランナー | 1983年10月13日 |
PC-100 | ブローダーバンド | システムソフト | フロッピーディスク | - | - | |
3 | ロードランナー | 1983年10月30日[14] |
PC-9801 | ブローダーバンド | システムソフト | カセットテープ フロッピーディスク |
- | - | |
4 | ロードランナー | 1983年12月[15] |
PC-8001mkII | ブローダーバンド | システムソフト | カセットテープ フロッピーディスク |
- | - | |
5 | ロードランナー | 1984年[16] |
PC-6001 PC-6601 |
ブローダーバンド | システムソフト | カセットテープ フロッピーディスク |
- | - | |
6 | ロードランナー | 1984年7月[17] |
アーケード | アイレム | アイレム | 業務用基板 | - | - | |
7 | ロードランナー | 1984年7月20日[18] 1987年9月[19] |
ファミリーコンピュータ | ハドソン | ハドソン | ロムカセット | HFC-LR NES-LO |
110万本[20] | |
8 | ロードランナー | 1984年9月15日[21][22] |
SC-3000/SG-1000 | コンパイル[23] | セガ | ロムカセット | G-1031 | - | |
9 | ロードランナー | 1984年11月[24][25] |
FM-7 X1 |
ブローダーバンド | ソフトプロ | カセットテープ フロッピーディスク |
- | - | |
10 | ロードランナー | 1984年11月[23] |
MSX | コンパイル[23] | ソニー | ロムカセット | HBS-G047C | - | フロッピーディスク版は1985年6月21日発売 |
11 | LODE RUNNER | 1984年[26] |
Classic Mac OS | ブローダーバンド | ブローダーバンド | フロッピーディスク | - | - | |
12 | ロードランナー | 1985年2月 |
MZ-1500 | ブローダーバンド | ユニバース(コスモス岡山) | クイックディスク | - | - | |
13 | ロードランナー オリジナル追加面 | 1985年 |
PC-8801 | ブローダーバンド | 国際パソコンセンター | フロッピーディスク | - | - | |
14 | ロードランナー | 1985年 |
SMC-777 | ブローダーバンド | ソニー | フロッピーディスク | - | - | |
15 | LODE RUNNER | 1985年 |
BBC Micro | ブローダーバンド | ソフトウェアプロジェクト | フロッピーディスク | - | - | |
16 | ロードランナー | 1986年1月 |
PC-8801mk2SR/TR/FR/MR | ブローダーバンド | システムソフト | フロッピーディスク | - | - | |
17 | ロードランナー | 1986年3月 |
MZ-2500 | ブローダーバンド | ソフトプロ | フロッピーディスク | - | - | |
18 | 保存版ロードランナー | 1989年6月 |
PC-9801 | ブローダーバンド | システムソフト | フロッピーディスク | - | - | |
19 | ロードランナー | 1990年 |
電子手帳 | ナグザット | ナグザット | 内蔵ゲーム | PA-3C30S | - | |
20 | ロードランナー | 2003年2月21日 |
ゲームボーイアドバンス | サクセス | サクセス | ロムカセット | - | - | |
21 | ロードランナー | 2003年9月12日[27] |
iアプリ | ハドソン | ハドソン | ダウンロード | - | - | |
22 | ハドソンベストコレクション Vol.2 ロードランナーコレクション |
2005年12月22日 |
ゲームボーイアドバンス | ハドソン | ハドソン | ロムカセット | AGB-P-B72J | - | ファミリーコンピュータ版の移植,「チャンピオンシップロードランナー」同時収録 |
23 | ロードランナー | 2006年10月26日 |
ニンテンドーDS | ハドソン | ハドソン | DSカード | - | - | ファミリーコンピュータ版の移植+アレンジ移植,「チャンピオンシップロードランナー」同時収録 |
24 | ロードランナー | 2007年3月6日[28] 2007年6月11日[29] |
Wii | ハドソン | ハドソン | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | ファミリーコンピュータ版の移植 |
25 | ロードランナー クラシック | INT 2013年1月16日[30] |
iOS | Tozai Games | Tozai Games | ダウンロード | - | - | Apple II版の移植 |
26 | ロードランナー クラシック | INT 2013年1月17日[31] |
Android | Tozai Games | Tozai Games | ダウンロード | - | - | Apple II版の移植 |
27 | ロードランナー | 2014年9月17日[32] 2014年12月4日[33] |
Wii U | ハドソン | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | ファミリーコンピュータ版の移植 |
日本では、ハドソンがファミリーコンピュータ用に移植したものが特に知名度が高い。同社の『ナッツ&ミルク』とともに、ファミコン初のサードパーティー製ソフトとして知られている。
またファミコン初のスクロール画面(横)を備えたゲームでもある。オリジナルのApple版ではキャラクターが半角1カーソル分と非常に小さく、1画面にマップを全て表示できていたためスクロールの必要はなかったが、ファミコン版では低年齢層への配慮もありキャラクターサイズを大きくしたため1画面に表示し切れず、Apple版とは異なる画面構成(横28×縦13サイズ)になったうえ、左右スクロールが採用されることとなった。1画面に表示しきれないことでパズル性を損ねる懸念もあり、ブローダーバンド社からはNGが出たが、当時の工藤取締役と高橋名人(当時はまだ宣伝部に移って名人としての活動を始める前で、営業部員の頃である)が説得にあたり、発売にこぎつけたという[要出典]。
1画面分(横14×縦13サイズ)のステージが作れるエディットモードが搭載されており、ファミリーベーシック用のデータレコーダを使用することでデータを保存することも出来た。『チャンピオンシップロードランナー』の登場以降は、時間差や敵(他機種版では「盗賊」と呼称されているものもあるが、本作では「ロボット」と呼称された)の頭上渡りなどの技を多用する者も多くなり、様々な遊び方ができるため、ゲーム発売後何年も長く親しまれた。また、ハドソンが発売していたカセットテープ付き雑誌『カセットメディア』では、オリジナルステージの投稿を募集し、優秀作品を付録のカセットテープに収録するという試みも行われた。
レンガを掘った穴が埋まる直前にもう一度掘ると透明になる、掘った穴の下のはしごからランナーが背中を向けて静止している状態で埋まるのを待つと、そのレンガはすり抜けられるようになるなど様々なバグがあった。
また、最後の金塊を取る前にロボットをある数以上埋めると、その数により最後の金塊を取った時に様々なフルーツ型のボーナスアイテムが短い時間だけ最後から2番目に取った金塊の位置に出現する。ステージセレクト画面でセレクトボタンを押しながらAボタンを押すと、押した回数だけ速くなり、Bボタンだと遅くなるという、いわゆるゲームスピード調整があった(スピード調整は説明書に記載されていた)。
後発の『チャンピオンシップロードランナー』では上記の裏技の内のステージセレクト画面でセレクトボタンを押しながらAボタンまたはBボタンでの『ゲームスピード調整』以外は全て撤廃されたが、2006年に発売されたニンテンドーDS版ではこれらの裏技を再現できる設定がオプションで可能となっている。
また2006年に発売されたニンテンドーDS版では先発版でのエディットモードが復刻されており、こちらは横28×縦13サイズまでの作成が可能(=横2画面サイズ×縦1画面サイズ)で、敵の配置数が最大5体までとなっている。掘ったレンガの復旧速度は先発版と後発版とで異なっている(先発版は若干速く埋まり、後発版では若干遅く埋まる)が、エディット版は全て先発版(=速く埋まる)を基準にしている。
第2弾の『チャンピオンシップロードランナー』はオリジナル同様の画面構成(横28×縦16サイズ)を再現したが、その分今度は上下方向にも収まりきらなくなり、上下左右スクロールとなった(これに対する救済策として、本作ではポーズ中にスクロールさせて見渡すことができるようになっている)。
本作では全ステージクリアしたプレイヤーに「チャンピオンカード」という認定証が贈られるキャンペーンが実施され話題となった(PC版でも各メーカー毎に実施されている)。毛利名人は、このキャンペーンの3,000人目の認定者となり、同社の広告に登場したのがきっかけで名人としての活動を開始することとなった[要出典]。
このゲームの主人公ランナー君が、かつては悪の手先として働かされていたロボット(グラフィックはこのゲームの敵キャラのもの)だったというスピンオフストーリーが、初代『ボンバーマン』である。PCエンジン用に発売された『バトルロードランナー』では、ブラックボンバーマン(黒ボン)が敵役として客演している。
また1991年(平成3年)10月4日には、当時ハドソンの創立20周年を記念して、このファミコン版がカセットのラベルのデザインを一新し、箱も仕様が変更(使われているイラスト自体は従来と同じもの)されたものが再版された。その際の広告にはお笑い芸人のダウンタウンが起用されていた。なお松本人志は大阪時代、アイレムのアーケード版を頻繁にプレイしていたという[38]。
日本での累計出荷本数は110万本[20]。
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