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トレーディングカードゲーム『WIXOSS』と連動した2014年放送のアニメ作品 ウィキペディアから
『selector infected WIXOSS』(セレクター インフェクテッド ウィクロス)は、J.C.STAFF制作による日本のオリジナルテレビアニメ。2014年4月から6月に全12話が放送され、同年10月から12月には第2期に相当する『selector spread WIXOSS』(セレクター スプレッド ウィクロス)全12話が放送された。2016年2月には劇場版『selector destructed WIXOSS』(セレクター ディストラクテッド ウィクロス)が公開[1]。
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ジャンル | TCG |
アニメ:selector infected WIXOSS(第1期) selector spread WIXOSS(第2期) | |
原作 | LRIG (Warner Bros.、TAKARA TOMY、J.C.STAFF) |
監督 | 佐藤卓哉 |
シリーズ構成 | 岡田麿里 |
脚本 | 岡田麿里、根元歳三 鴨志田一(第2期) |
キャラクターデザイン | 坂井久太 |
音楽 | 井内舞子 |
アニメーション制作 | J.C.STAFF |
製作 | Project Selector |
放送局 | #放送局参照 |
放送期間 | 第1期:2014年4月4日 - 6月20日 第2期:2014年10月4日 - 12月20日 |
話数 | 全24話(各期全12話) |
映画:劇場版selector destructed WIXOSS | |
原作 | LRIG |
監督 | 佐藤卓哉 |
脚本 | 岡田麿里 |
キャラクターデザイン | 坂井久太 |
音楽 | 井内舞子 |
制作 | J.C.STAFF |
封切日 | 2016年2月13日 |
上映時間 | 91分 |
その他 | ワーナー・ブラザース映画 |
漫画:selector infected WIXOSS -peeping analyze- | |
原作・原案など | LRIG(原作) 岡田麿里(ストーリー原案) |
作画 | 鈴木マナツ |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | ウルトラジャンプ |
レーベル | ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ |
発表号 | 2014年8月号 - 2015年6月号 |
発表期間 | 2014年7月19日 - 2015年5月19日 |
巻数 | 全2巻 |
話数 | 全11話(プロローグ編含む) |
漫画:selector infected WIXOSS 〜まゆのおへや〜 | |
原作・原案など | LRIG |
作画 | nini |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | ウルトラジャンプ |
レーベル | ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ |
発表号 | 2015年8月号 - 2016年9月号 |
発表期間 | 2015年7月18日 - 2016年8月19日 |
巻数 | 単巻 |
話数 | 全20話 |
関連作品 | |
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テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ、漫画 |
ポータル | アニメ、漫画 |
テレビシリーズはタカラトミー発売のトレーディングカードゲーム(TCG)『WIXOSS』の商品展開と同時に制作され、販促アニメとしての一面をもつ。
本項ではいずれも集英社『ウルトラジャンプ』連載の漫画作品で、アニメの外伝にあたる『selector infected WIXOSS -peeping analyze-』(セレクター インフェクテッド ウィクロス ピーピングアナライズ)およびスピンオフ『selector infected WIXOSS 〜まゆのおへや〜』(セレクター インフェクテッド ウィクロス まゆのおへや)についても解説する。
第1期は『selector infected WIXOSS』(以下『infected』もしくは『第1期』)のタイトルで、2014年4月から6月まで放送された。ワーナー・ホーム・ビデオとしては初のオリジナルアニメとなる[2]。
第2期は『selector spread WIXOSS』(以下『spread』もしくは『第2期』)のタイトルで、2014年10月から12月まで放送された。
従来のTCGを原作とするアニメ化作品との相違点として、年齢層が高めのダークな雰囲気が大きな特徴として挙げられる。企画段階でタカラトミーが「ハイエンドユーザー(大人)向けの新しいカードゲームを作るにあたって、そのスタートダッシュとしてアニメとコラボレーションしていきたい」としており、カードゲームとアニメの制作作業が互いに影響を与えながら作られるなど、ゲームとアニメの同時並行的な作品展開がなされている。また、ハイエンドユーザー向けという点を考慮し、ルールやプレイングを掘り下げるための販促的なドラマではなく、あくまで「WIXOSSというゲームを軸にどういうドラマを展開するか」という点に主眼が置かれており、少女たちの感情入り乱れるハイスピードな展開が意識されている。
その補足として、ストーリー上で展開されたWIXOSSバトルの内容を、カード紹介を兼ねてタカラトミーの公式サイトのコラムで掲載している。
2015年4月19日に市川市文化会館で開催された「selectorスペシャルイベント」の席上で、劇場版の製作決定が発表された[3]。正式タイトルは『劇場版selector destructed WIXOSS』で、2016年2月13日に日本国内の35館で公開[1]。
映画の公開後、2016年4月には『selector』に次ぐ新規のテレビシリーズ『Lostorage incited WIXOSS』の製作発表が行われ[4]、同年10月から12月まで放送された。『Lostorage』第2期『Lostorage conflated WIXOSS』では、『selector』のメインキャラクターが多数登場し、登場人物たちのその後が描かれた[5]。
女子中高生の間で大流行しているTCG『WIXOSS』。しかし、実はその中でも特別な「ルリグ」のカードを持つ者は「セレクター」と呼ばれ、普通の人間には気づかれないフィールドでカードバトルを繰り広げている。そのバトルに勝ち続ければその胸に秘めた願いを叶えることが出来る「夢限少女」になれるという都市伝説が信じられていた。
転校して以降、なかなか友達ができなかった中学生・小湊るう子は、「友達作りのきっかけになれば」と兄から『WIXOSS』のスターターキット(構築済みデッキ)「ホワイトホープ」をもらう。ある夜、何気なくカードを手に取り眺めていた際、そのカードに描かれたキャラクターが動き、声を発したことに驚く。驚きながらも今一度見るとカードのキャラはバトルをしたいと訴えかけてくる。どうしたらよいか戸惑いながらも、翌日『WIXOSS』のスターターを携えて登校する。
るう子は同期生の紅林遊月からいきなりセレクターバトルを挑まれる。そこで彼女のルリグ「花代」と遊月の弟でありセレクターではない紅林香月と共に初めてこのルリグカードには意思が宿っていること、その声を聞くことができるセレクターのことなどを教えられる。るう子は「タマ」と名づけたルリグとともに、セレクターとして戦いに身を投じることになる。
セレクター関連の出来事を得て遊月とルリグ「緑子」を持つセレクターの植村一衣とすれ違いを乗り越え友達となったるう子だったが、読者モデルでありルリグ「ウリス」を持つ同じセレクターである浦添伊緒奈に現在の願いの無いまま戦う姿勢を「冒涜」と称され、その後一衣がセレクターバトルで3敗し「願いがマイナスになる」という状態となりその恐ろしい光景を見せつけられ、苦悩するようになっていく。その後願いに関する事実を知っていたルリグ「ピルルク」を持つカリスマ読者モデルであるが内面は陰湿なセレクターの蒼井晶との諍いとバトルを経て苦悩を深めていく。さらに再会した伊緒奈とバトルをさせられた際、自身が他の事を忘れ戦いを素直に楽しめるようになっており、その上ウリスに煽られたタマが「永遠にバトルしたい」と発言するほどのレベルで戦いを楽しむようになっていた。るう子は否応なしに自身とタマの本質を突き付けられることとなり、「私はどうなってしまうのか」とますます苦悩していく。
一方でるう子とは対照的に「香月を自分のものにする」という本来叶うはずのない願いを叶えるために戦う決意を貫き、既に2勝していた遊月はるう子を気遣い彼女と友人関係を解消し、後日に3戦目に突入しその戦いに勝利する。そして花代と夢限少女の誓いを交わし、遊月は夢限少女となった。だが、夢限少女の実態はセレクターとルリグの立場が入れ替わるというもので、遊月はルリグと化してしまう。
そしてるう子は一衣と再会した際にルリグとなった遊月である「ユヅキ」と出会い、そこでセレクターバトルの真実を伝えられ、るう子はセレクターバトルの恐ろしい本質を知ることとなった。そして彼女はセレクターバトルによる悲劇を終わらせるべく「全てのルリグを解放し人間に戻す」ことを願うようになる。だが、対照的にタマは「るう子と別れてしまう」とバトルに恐怖するようになる。
るう子は伊緒奈がセレクターを集めてバトルを行おうとしていることを知る。指示された場所は建設中のマンションであった。
そこで開かれたWIXOSSトーナメントを勝ち上がり、一衣とユヅキとのバトルになるがそこで実は一衣が記憶を取り戻しつつあったこととユヅキをカードから解放すべく進んで夢限少女になろうと思ってたことが明らかになる。その3人の友情を見たタマは「自分も友達になれるかな」と思うようになり、情熱を取り戻すと共にるう子を信用し、一衣らを撃破した。
そしてるう子は伊緒奈との最終決戦をマンションの屋上で行う。対決の終盤、るう子は白い光に包まれタマと夢限少女の宣誓を行う。伊緒奈のブラッディ・スラッシュをるう子はホワイト・ホープで反撃し[注 1][6]、るう子はバトルに勝利する。しかし勝利が目前になった際に「皆は人間に戻れても自分はルリグになるだろう」と自己犠牲の覚悟を決め、「さよなら、ばあちゃん」などとタマの信用を裏切る発言をしていたことでタマを動揺させており、その結果願いが叶うこと無くるう子の白い光は消え去り、逆に伊緒奈が黒い光に包まれウリスと夢限少女の宣誓を行う。
伊緒奈に話しかけるるう子だが、その伊緒奈は伊緒奈のルリグであったウリスだった。「また会いましょう。クソッタレさん」と言い残し、伊緒奈の体を得たウリスは去っていく。タマに「どうして」と呼びかけるるう子だが、手に持ったカードからタマの姿がなくなっていた。るう子に「最高だね、るう」と呼びかける伊緒奈。るう子がタマの名を叫び、物語は幕を閉じる。
不本意で自身のルリグとなった伊緒奈である「イオナ」を持つことになったるう子は、なるべく戦わないようにしつつも別れたタマと会いたいという気持ちからイオナのカードを常に携帯し、いざという時のセレクターバトルに備えていた。
一衣とユヅキと完全に復縁し、共に出歩いていた最中にかつて遊月とセレクターバトルで敗北したルリグ「エルドラ」を持つちよりと出会う。彼女から戦いを挑まれるるう子達だったが、拒否しセレクターバトルの事実を話す。だがちよりが常に携帯しているノベライズ版『WIXOSS』と全く同じ内容であり、ちよりは「ルリグになる」という明確な目標を持つに至るのであった。
その一方でセレクターバトルで3敗し顔に大きな傷を負わされるという形で破滅した晶はしばらく行方を眩ませた後、自宅に引き籠もっていた。だが、そこへ読者モデルの関係者から「彼女の頼みだ、読者モデルに復帰してくれないか」と声をかけられる。車の中へ誘い込まれ、中で待っていたのは傷を隠すメイクと伊緒奈の体を持ったウリスであった。ウリスにセレクターの真実と伊緒奈のその後を聞かされた後に読者モデルの復帰を勧められ、最初は拒絶するもその後も手紙で誘われ続け、結局誘いに乗った晶はそこでウリスの言葉により読者モデルの復帰を決めた。そして晶はルリグ「ミルルン」を得てセレクターに復帰し、るう子とイオナを叩き潰すと決意する。ウリスに利用されている立場であるとも知らず。
晶が読者モデルに復帰した上にセレクターとして復帰したことはるう子も一衣とユヅキから聞かされたことで知る。そしてるう子は買い出しの際に晶と出会い、そこでバトルとなる。だが、るう子は気の進まないままのイオナとの共闘であることと、なにより友達となったタマとの共闘ではないということから戦いに楽しみを見出せなくなっており、スランプ状態に陥っていた。結果晶との戦いで苦戦を強いられ、中断となったため決着は付かなかったがその後晶に侮辱され、どこまでも落とすと宣言されるのであった。
後に晶のことでるう子達3人は話し合い、戦いに関する方針を決め、自己犠牲はやめようと話を付ける。その帰り道、ウリスとちよりがセレクターバトルを行おうとしていたのを見たるう子達はそのまま2人の戦いを観戦することになる。そこでウリスのルリグとなったタマを目撃することになった。タマもまた戦いを楽しむことができなくなっており、るう子はそのことを悟り、戦いの最中にタマに謝罪する。戦いが終わってから「タマを返して」とウリスに頼むるう子だったが、ウリスから「返してほしければ勝負だ」と言われ、タマから「バトルしちゃダメだ」と止められる。結局ウリスと戦うことはできず、タマと再び離れ離れになった。
その後、ちよりとノベライズの話になり、小説版の執筆者に会おうという話になった。その最後、イオナから「セレクターバトルは支配者である繭の人形遊びに過ぎない」という言葉を得る。そして一衣と遊月との別れ際、るう子はイオナに一衣と遊月への強い不快感を示される。イオナはるう子達の友情を重んじる姿勢を見続けるうちに苛立ちを募らせると共に心境の変化を起こしていたのであった。
後日、るう子達はノベライズの作者・ふたせ文緒の自宅を訪れる。そこでセレクター関連の更なる真実を聞き出そうとするが、「知りたければ勝負だ」と勝負を挑まれる。るう子と一衣は躊躇するが、既に2敗しているちよりがバトルを挑もうとしたため、るう子がバトルを挑む。そこでも実力を出せないるう子だったが、ふたせがるう子とイオナを強力な攻撃で煽り、るう子が驚くのを見たことでイオナの感情が爆発。るう子に感情に任せた言葉を次々と投げ付け、最後には「このままじゃタマも助けられない」とすら発言する。その言葉でるう子は復活し、「みんなを救う」と決意を固め、スランプから脱出。その直後イオナが本来存在しない「レベル5」へとグロウし、るう子はその力でふたせに勝利した。るう子はイオナを認めるが、イオナはるう子の力と自身の感情に任せた発言に驚くのみであった。
戦いの後、ふたせは自らがかつてルリグであったことを話し、その中で「黒の少女」、「白の少女」の存在を証言。そしてイオナに「黒の少女は君ではないか」と疑いをかける。かつてルリグだったふたせが再びセレクターをやっていることをるう子達は疑問に思うが、それに対しふたせは小説の新しい展開が思いつかず、次の展開を書くために繭に会うためであると答えた。その際に彼女のルリグである「アン」と共に「願いは叶ったと思うようになってからが始まり」であることと他人の体になり他人の願いを叶えるということの恐ろしさについて話し、励まそうとするちよりに「現実は物語ではない、友情や誓いなど意味をなさない」と激しい怒りと苛立ちを露わにした。そして再びふたせは勝負を仕掛けようとするが、ちよりは何も言えず、一衣からも断られるのであった。直後、るう子はアンから「セレクターバトルを必要とする者もいる」と忠告を受ける。
セレクターバトルのさらなる恐ろしい本質を知ったことと、他人の夢のために再び夢限少女になろうとする者を見たことでちよりは多大なショックを受けるが、るう子はそういう者を知ったゆえに「みんなを救う」という目標をより強固なものとした。ところが直後イオナが体調不良に陥る、という不可解な事態に直面する。その事態に対しるう子と一衣はすぐにるう子の自宅に向かい看病しようとするが、ルリグが体調を崩すというありえない事態ゆえにイオナの正体についての話になる。イオナの正体について、るう子はかつてタマに隠し事をし結果離れ離れになった経験から無理強いせず、仲良くなってから聞き出すことに決めた。そして改めて3人で「誰も犠牲にならないやり方でセレクターバトルを終わらせる」決意を固めた。
その後一衣はユヅキの頼みを受け彼女をるう子の家に預け一人で帰宅するが、そこへ晶が現れ戦いを挑まれる。一衣はその戦いをキッパリと断り、ミルルンも「セレクターバトルは出来ない」と晶に告げるが彼女は突然錯乱した上に一衣を襲撃し、一衣は晶に誘拐されてしまう。そしてるう子は一衣の携帯電話からの晶の呼び出しを受けイオナとユヅキと共に彼女の待ち構える学校へ向かい、到着してなおも一衣に暴行する晶に勝負を挑むが「勘違いしてないか」と言われ、そこへウリスが現れる。晶は「言われた通りにした」とウリスに懐くが彼女は粗雑なやり方に怒りを露わにし、その場の全ての者に人の心を壊すことを愛する本性を明かしるう子に勝負を挑む。るう子とイオナはその狂気に満ち溢れた態度を見て戦いを受けるしかないと判断した。
そしてそのウリスとの戦いの中でイオナはタマが繭に生み出された原初のルリグである「白の少女」であることを確信し、自身も同じく繭から生み出された原初のルリグである「黒の少女」であることと繭がどうしてセレクターバトルを始めたのかを語り始める。
繭は天窓からしか外が見えない部屋に幽閉され外界との関わりを一切断たれており、自分と似た少年少女がいることどころか自分が誰なのかすら知らずに過ごしていた。その中でなぜか友達にまつわる本とWIXOSSのデッキが運ばれ、それを仮想の友達と遊んでいるうちに「生き方を選択することのできる」外界の者たちを憎悪し始め、セレクターバトルを思いついたのであった。
また、その中でイオナは「レベル5」にグロウした中で友達というものがどういうものなのかを叩き込まれており、やがてバトルより大事な物があることに気付き心境の変化を素直に受け入れることを決めていたことをるう子に話す。そしてるう子とその仲間達は心を一つにし憎悪に満ちたゲームを終わらせる決意を固めるう子はウリスを倒そうとするが、るう子達と共に全てを聞いたことで破壊欲を刺激されボルテージが最高潮に達していたウリスはタマを「レベル5」にグロウさせその力でるう子達を圧倒。るう子はセレクターバトルで初めて黒星を付けられてしまい、一衣の救出はできてもタマを連れ戻すことまではできなかった。
後日、ちよりはまたしてもるう子らに勝負を申し込む。困惑するるう子達だったが直後に晶が現れちよりに勝負をけしかけ、エルドラの勧めもありちよりが勝負を引き受けようとしたために無理矢理彼女を連れ出した。一衣は「ルリグになることが願いだから、願いが逆流しても極端な被害はないはず」とちよりと戦うことを決め、その戦いに勝利した。結果ちよりはセレクターバトル関連の記憶を失い、るう子達を怪しがり彼女らの元から逃げ出してしまうがエルドラはいずれ自ら友達になって欲しいと頼むだろうと発言し、明るい振る舞いの中で消滅した。
その後ウリスを探するう子達はユヅキとイオナが謎めいたセレクターバトルの反応を偶然探知したその場所へ急ぐ。だが、その途中に一衣の知らないメールアドレスを持つ者から「浦添伊緒奈はここにいる」という地図入りのメールが送られる。そこへ急ぎ、ウリスを見つけたと思った一行だったがそこにいたのはウリスではなく本物の浦添伊緒奈であった。しばらく本物の伊緒奈とイオナの過去話を聞いた後になぜこんなことになっているのかの話になるが、導き出せる結論は「ウリスが夢限少女になり、その際にタマが伊緒奈の体になることを拒否した」というものであった。
本物の伊緒奈と別れた後、るう子は自らが夢限少女となりタマもいるであろう白窓の部屋に行き、そこで繭と話を付けて全てを終わらせるという案を出す。その案に一衣は反対し、ユヅキも怒るがイオナは「私がるう子を守る」と後押しした。その発言を受けたるう子はイオナの名を嬉しそうに呼ぶが、直後に「本当の名前はイオナじゃない、私達で新しい名前を付けようよ」と提案する。そこで一衣らから好きな言葉を聞かれたイオナは「全てを隠してくれる、冷たくて優しい『雪』が好きだった」と発言し、その言葉からるう子はイオナを「ユキ」に改名した。
改名後、一衣の知らないメールアドレスを持つ者の正体の話になるが、そのメールアドレスはユヅキの物でありそのことから花代であることが露見した。るう子達は花代の元へ赴き、そこで彼女と現状を話すが花代は「遊月の願いを叶えるために香月に近付き、遊月の願いを叶えたが香月に自分自身も惚れてしまった」と話し、ユヅキを裏切りたくないと苦悩していることを涙ながらに明かす。だがその話を香月が偶然耳にしており、入れ替わりの事実が香月に明らかになってしまう。花代は動揺したまま香月の前から逃げ出し、結果花代は「願いを叶えられなかった夢限少女は消える」というペナルティにより命の危機に陥る。
花代を救う手段を話し合うるう子達だったが、どの案も花代救出に間に合わせるには難しくユヅキはどんどん精神的に追い詰められていく。だがユキは「3勝する必要はない」「私がタマに呼びかければ、るう子の願いは叶えられるはず」と発言する。その言葉を受けたるう子と一衣は自分達でセレクターバトルをし、るう子が勝利を収める。そしてユキの呼びかけに応じたタマと共に夢限少女の誓いを果たし、るう子はユキと共に白窓の部屋へ足を踏み入れた。
るう子達は繭を発見してからすぐに説得に取り掛かるも繭の姿勢とウリスの出現からバトルを避けることができなくなり、繭とウリスとの最終決戦となる。るう子達は繭に対人戦の経験が無いことを生かし彼女を翻弄するバトルスタイルを取るが、戦いの途中に突如ユキの体が透け始める。ユキは伊緒奈が元に戻ったことで彼女の願いをかなえられない状態になっており、消滅の危機に瀕していたのであった。この状況に動揺するるう子だったが突如として「ユキをタマの所まで連れて行って」というタマの言葉がバトル空間に響き渡り、その言葉を聞いたるう子はタマを探すことを最優先しバトルから逃げ出した。
るう子がタマを探す最中、ユキはるう子に繭との戦いの中で「繭はタマを戦いに出すつもりではなかったが、彼女が死亡したことでタマが解放された」ということを悟ったと話す。その考えをるう子に追いついた繭は肯定し、その場でレベル5にグロウさせたウリスで痛恨の一撃を喰らわせ、るう子達は絶体絶命となるがそこへタマが現れる。タマの要求を受けたるう子はタマとユキが一つになったレベル5のルリグ「マユ」を誕生させ、一気に形勢逆転し繭に勝利した。ウリスは処刑されるかのように消滅し、繭はるう子の姿勢に心を打たれ憎しみから解放され無数の蝶となって消滅した。最後に、小さな蝶が飛び立ちその瞬間二人は、「羽ばたいて、あなた達は本当の空へ...」と繭の意味深な言葉を聞く。
繭に勝利した後、るう子はマユの消滅と共に崩壊する白窓の部屋でマユと夢限少女の誓いを改めて交わすが、その願いは「(もともとルリグとして生まれたタマたちを含めて)ルリグになった者たちを全て人間にして欲しい」というものであった。こうして全てのルリグにされた人間は元に戻り、憎悪に満ちたゲームは終わりを告げた。最後は日常を過ごするう子達の姿が描かれた後、タマ(ユキ)に似た制服姿の少女を一瞬見るるう子とその少女がどこかの屋上で笑顔を浮かべる姿が映し出され、物語は幕を下ろす。
劇場版と外伝の登場人物についても併せて記述する。
エンディングの2曲はシングル発売されておらず、ブルーレイ/DVD同梱のCD「music particle」に原曲と各種アレンジが収録されている。原曲のみiTunes Store他で配信。
話数 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
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selector infected WIXOSS | ||||||
Episode01 | この奇跡は兢々 | 岡田麿里 | 佐藤卓哉 | 吉田りさこ | 柴田志郎 | 冨岡寛 |
Episode02 | その出逢いは劇薬 | 佐山聖子 | 則座誠 | 直谷たかし、吉田尚人、児玉亮、関口愛 | 吉田優子 | |
Episode03 | この平穏は戯言 | 下田正美 | 鈴木洋平 | 村上雄、芝田千紗、藤部生馬 徳田賢朗、熊谷勝弘、斎田博之 | 冨岡寛 | |
Episode04 | その祈りは冒涜 | 錦織博 | 桜美かつし | 直谷たかし、谷口元浩、岡郁美、関口愛 浅川翔、西見昌一郎、村上雄、木本茂樹 | 吉田優子 冨岡寛 | |
Episode05 | あの誓いは無効 | 佐山聖子 | 高島大輔 | 木本茂樹、佐野はるか、矢向宏志、鶴元慎子 | 冨岡寛 | |
Episode06 | この胸は純白 | 二瓶勇一 | 橋本敏一 | 熊谷勝弘、村上雄、佐野はるか 中村真悟、児玉亮、藤部生馬 高瀬健一(エフェクト) | 吉田優子 | |
Episode07 | その少女は切望 | 根元歳三 | 則座誠 | 関口愛、児玉亮、山本雅章 斎田博之、直谷たかし、橋口隼人 高瀬健一(メカ) | 冨岡寛 | |
Episode08 | あの契は虚事 | 岡田麿里 | 佐山聖子 | 桜美かつし 吉田りさこ | 木本茂樹、村上雄、佐野はるか 岡郁美、熊谷勝弘、斎藤美香 | 吉田優子 |
Episode09 | その真実は無情 | 根元歳三 | 二瓶勇一 下田正美 | 小野田雄亮 | 齋藤格、吉田尚人、児玉亮 藤部生馬、徳田賢朗 | 冨岡寛 |
Episode10 | あの思いは漂着 | 佐山聖子 | 高島大輔 | 浅川翔、熊谷勝弘、直谷たかし、徳田賢朗 関口愛、酒井美佳、児玉亮 | 吉田優子 | |
Episode11 | あの夏は憧憬 | 岡田麿里 | 山崎隆 下田正美 佐藤卓哉 | 則座誠 | 冨岡寛、関口愛、村上雄、佐野はるか 鶴元慎子、柴田志郎、吉田尚人 | 冨岡寛 坂井久太 |
Episode12 | その選択は… | 福田道生 桜美かつし 佐藤卓哉 | 桜美かつし 佐藤卓哉 | 冨岡寛、木本茂樹、齊藤格 熊谷勝弘、藤部生馬、直谷たかし 児玉亮、斎藤美香、浅川翔 | 吉田優子 冨岡寛 坂井久太 | |
selector spread WIXOSS | ||||||
Episode01 | この開幕は無音 | 根元歳三 | 佐山聖子、佐藤卓哉 | 木本茂樹 | 冨岡寛 | |
Episode02 | その絆は微熱 | 岡田麿里 | 二瓶勇一 | 吉田りさこ | 村上雄 | 吉田優子 |
Episode03 | その再会は偶々 | 根元歳三 | 山崎隆 | 則座誠 | 都築裕佳子、松浦麻衣、小林典昭、佐藤敏明 | 冨岡寛 |
Episode04 | その妄想は爆走 | 池端隆史 | 桜美かつし | 佐野はるか、徳田賢朗、関口愛、直谷たかし | 吉田優子 | |
Episode05 | この苛立は覚醒 | 鴨志田一 | 二瓶勇一 | 小野田雄亮 桜美かつし | 藤部生馬、熊谷勝弘、鶴元慎子、児玉亮 | 冨岡寛 |
Episode06 | その存在は漆黒 | 佐山聖子 | 村上雄、酒井美佳、中村真悟、藤部生馬 | 吉田優子 | ||
Episode07 | あの嘘は傷跡 | 根元歳三 | 桜美かつし | 山崎隆 | 都築裕佳子、小野和美、井本由紀 | 冨岡寛 |
Episode08 | この世界は私物 | 後藤圭二 | 関口愛、佐野はるか、芝田千紗、上田みねこ 高瀬健一(エフェクト) | 吉田優子 | ||
Episode09 | その別れは唐突 | 岡田麿里 | 佐山聖子 | 橋本敏一 | 村上雄、矢向宏志、岡郁美、舘崎大、冨岡寛 | 冨岡寛 |
Episode10 | このぬくもりは限界 | 吉田りさこ | 中山由美、藤部生馬、中村真悟、児玉亮 さのえり、舘崎大、徳田賢朗 | 吉田優子 冨岡寛 | ||
Episode11 | あの窓は施錠 | 篠原俊哉 | 佐山聖子 山崎隆 | 小澤理彦、柴田志郎、関口愛 鶴元慎子、吉田尚人、芝田千紗 | 冨岡寛 | |
Episode12 | この選択は… | 桜美かつし 佐藤卓哉 | 佐野はるか、村上雄、岡郁美 芝田千紗、矢向宏志、熊谷勝弘 | 吉田優子 冨岡寛 |
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
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selector infected WIXOSS | |||||
近畿広域圏 | 毎日放送 | 2014年4月4日 - 6月20日 | 金曜 2:49 - 3:19(木曜深夜) | TBS系列 | |
東京都 | TOKYO MX | 2014年4月5日 - 6月21日 | 土曜 1:05 - 1:35(金曜深夜) | 独立局 | |
愛知県 | テレビ愛知 | 2014年4月6日 - 6月29日 | 日曜 2:20 - 2:50(土曜深夜) | テレビ東京系列 | [注 2][12] |
日本全域 | AT-X | 2014年4月6日 - 6月22日 | 日曜 20:30 - 21:00 | CS放送 | リピート放送あり |
BS11 | 2014年4月7日 - 6月23日 | 月曜 0:00 - 0:30(日曜深夜) | BS放送 | 『ANIME+』枠 | |
キッズステーション | 2014年7月17日 - 10月2日 | 木曜 23:00 - 23:30 | CS放送 | 『エリア23』枠 リピート放送あり | |
2015年1月3日 - 1月4日 | 土曜 23:00 - 日曜 4:36 | 一挙放送 | |||
selector spread WIXOSS | |||||
東京都 | TOKYO MX | 2014年10月4日 - 12月20日 | 土曜 1:05 - 1:35(金曜深夜) | 独立局 | |
近畿広域圏 | 毎日放送 | 2014年10月5日 - 12月21日 | 日曜 2:58 - 3:28(土曜深夜) | TBS系列 | 『アニメシャワー』第3部 |
愛知県 | テレビ愛知 | 2014年10月6日 - 12月22日 | 月曜 2:05 - 2:35(日曜深夜) | テレビ東京系列 | |
日本全域 | AT-X | 月曜 23:00 - 23:30 | CS放送 | リピート放送あり | |
BS11 | 2014年10月7日 - 12月23日 | 火曜 0:00 - 0:30(月曜深夜) | BS放送 | 『ANIME+』枠 | |
キッズステーション | 2014年10月9日 - 12月25日 | 木曜 23:00 - 23:30 | CS放送 | 『エリア23』枠 リピート放送あり | |
2015年1月4日 - 1月5日 | 日曜 23:00 - 月曜 4:36 | 一挙放送 |
2018年夏からは、Youtubeのタカラトミーチャンネルで「infected」からの振り返り配信が行われた。
上記の他、北米(アメリカ合衆国・カナダ)ではFUNimation[13]、ヨーロッパ大陸部および中東ではCrunchyroll[14]、イギリスではANIMAX UK[15]、中華人民共和国では愛奇芸がそれぞれ公式配信を実施している[16]。
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD初回盤 | DVD初回盤 | |||
selector infected WIXOSS | ||||
1 | 2014年8月27日 | 第1話 - 第4話 | 1000507258 | 1000507454 |
2 | 2014年10月22日 | 第5話 - 第8話 | 1000507259 | 1000507455 |
3 | 2014年12月19日 | 第9話 - 第12話 | 1000507450 | 1000507456 |
BOX | (DVD)2015年12月23日 (BD)2016年9月28日 | 第1話 - 第12話 | 1000621219 | 1000587152 |
selector spread WIXOSS | ||||
1 | 2015年2月25日 | 第1話 - 第4話 | 1000507451 | 1000507457 |
2 | 2015年4月22日 | 第5話 - 第8話 | 1000507452 | 1000507458 |
3 | 2015年6月24日 | 第9話 - 第12話 | 1000507453 | 1000507459 |
BOX | (DVD)2015年12月23日 (BD)2016年10月26日 | 第1話 - 第12話 | 1000621300 | 1000587153 |
日本国外では、KAZÉが2015年3月からドイツ語吹き替え版の[17]、 同年9月からFUNimationが北米で英語吹き替え版のブルーレイ/DVDを発売している[18]。いずれも副音声で日本語収録。
以下はDVD-BOXとブルーレイBOXにも収録されている。
以下の特典は、12話セットのBOXには同梱されていない(DVD-BOXではTCG用プロモカードが各1枚付属)。
劇場版 selector destructed WIXOSS | |
---|---|
監督 | 佐藤卓哉 |
脚本 | 岡田麿里 |
原作 |
LRIG (Warner Bros.、TAKARA TOMY、J.C.STAFF) |
出演者 |
加隈亜衣 久野美咲 佐倉綾音 茅野愛衣 赤﨑千夏 瀬戸麻沙美 釘宮理恵 日笠陽子 種田梨沙 |
音楽 | 井内舞子 |
主題歌 | 分島花音「Love your enemies」 |
編集 | 後藤正浩 |
制作会社 | J.C.STAFF |
製作会社 |
ワーナー・ブラザース映画 タカラトミー 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ クロックワークス J.C.STAFF (Project Selector MOVIE参加企業) |
配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
公開 | 2016年2月13日 |
上映時間 | 91分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 9300万円[19] |
劇場版『selector destructed WIXOSS』はワーナー・ブラザース映画の配給で、2016年2月13日より新宿バルト9を始め日本国内の35館で公開[1]。キャッチコピーは「希望、願望、欲望・・・ その望みをかなえる為、少女達は足を踏み入れる・・・ いつ終わるともしれない危険な遊戯(セレクターバトル)と知らず―」「絶対に叶えたい、その願い―」。
『infected』放送終了と『spread』放送開始の合間にあたる2014年7月から9月にかけて漫画作品2タイトルの連載が開始された[24]。いずれも原作・LRIG、ストーリー原案・岡田麿里。
集英社『ウルトラジャンプ』で2014年8月号から2015年6月号まで連載された『selector infected WIXOSS -peeping analyze-』(漫画:鈴木マナツ)は本作の直接的な外伝にあたり、スクウェア・エニックス『月刊ビッグガンガン』で2014年Vol.10から2015年Vol.11まで連載されたもう1作の『selector infected WIXOSS -Re/verse-』(漫画:めきめき)はアニメの基本設定を踏襲しているが登場人物は全く別のスピンオフとなっている。『ウルトラジャンプ』では『-peeping analyze-』の完結後、2015年8月号から2016年9月号まで「ラスボスいじり系スピンオフ」として『selector infected WIXOSS 〜まゆのおへや〜』(漫画:nini)が連載された。
本節では『ウルトラジャンプ』に連載された2作品について解説する。『Re/verse』については当該項目を参照のこと。
『selector infected WIXOSS -peeping analyze-』(セレクター インフェクテッド ウィクロス ピーピングアナライズ)は、アニメの外伝にあたる漫画作品である。連載開始前の仮題は「selector infected WIXOSS -blue appli-」( - ブルーアプリ)であった。原作:LRIG、ストーリー原案:岡田麿里、漫画:鈴木マナツ。
集英社『ウルトラジャンプ』2014年8月号にプロローグ編が掲載された後、9月号から2015年6月号まで連載。プロローグ編を含めて全11話で、話数表記は「Episode 00:」。『ウルトラジャンプ』には本編と並行して本村康祐(タカラトミー)のWIXOSS講座、4コマ漫画「うぃくろす! Presented by nini」も掲載されていた。
アニメ第2シリーズ『Lostorage』の第1期『incited』では本作の一部が水嶋清衣の回想という形で映像化されており、第2期『conflated』では清衣が主人公となっている[25]。
水嶋清衣は小学生の頃いじめに遭っていたことが原因で中学生になってからも人付き合いを避けていたが、同級生の坂口歩美からWIXOSSをやってみないかと薦められる。初めは坂口の誘いを煩わしく感じていた清衣であったが、連日熱心にWIXOSSを誘って来る歩美の姿勢に心を動かされ始める。しかし、歩美は清衣をかばって交通事故に遭い意識不明の重体となってしまう。歩美の母から託されたWIXOSSのスターターからルリグのリメンバを引き当ててセレクターとなった清衣は歩美を救いたい一心でバトルに身を投じ、夢限少女となる。
「白窓の部屋」の主・繭から夢限少女の真実を聞かされた清衣はルリグとして他のセレクターの元へ行くことを拒むが、清衣と入れ替わったリメンバが「歩美を救いたい」と言う行動を実践する場面を見せられて心を折られ、ルリグになることを受け入れる。繭によって「ピルルク」と言う新たな名前を与えられてルリグになってからはリメンバへの復讐を実現することだけを考え、愛読していた『ウィクロス 〜慟哭の翼は亡国の夢に刻印を施す〜』に出て来たアーツ《看破する魔眼》を基に《ピーピング・アナライズ》の能力を手に入れる。ピルルクは《ピーピング・アナライズ》で対戦相手が夢限少女を目指す理由を次々と暴露して行くが、勝負には弱く3敗を繰り返しては「白窓の部屋」に戻って再び別のセレクターの元へ派遣される日々を過ごしていた。
売れっ子の読者モデル・蒼井晶はピルルクとの対人的な相性こそ最悪に近かったが、《ピーピング・アナライズ》で相手の弱みを握って揺さぶりをかける晶の戦術にピルルクは新たな可能性を見出す。しかし、その戦術で連勝を重ねていた晶は格下のカモだと油断していた小湊るう子とタマに敗れて自暴自棄となり、破れかぶれのまま普段から目の敵にしていた浦添伊緒奈とウリスに勝負を挑んで3敗目を喫しセレクターの資格を失った。そして、ピルルクが次に派遣されたのはWIXOSS初心者で歩美にうり二つな女子高生・橋本アミカのところであった。
『selector infected WIXOSS 〜まゆのおへや〜』は、集英社『ウルトラジャンプ』で『-peeping analyze-』完結後の2015年8月号から2016年9月号まで連載されたスピンオフ漫画作品である。原作:LRIG、漫画:nini。連載開始時は同じ作者の『黒田さんと片桐さん』との並行連載となっていたが、同作が完結した後は1号2話掲載となった。殺伐としたアニメの世界観とは対照的な「ゆるゆる日常系」の作品となっている。本作の完結後、2016年11月号から2017年1月号までは後継作品として同じ作者の『Lostorage incited WIXOSS 〜必殺♡オーネスト〜』全3話が連載された。
本作の「白窓の部屋」は繭が公園の一角に建てた粗末な小屋で、夢限少女とならなくても出入りは自由に出来るのでるう子や遊月(本作ではルリグとなることは無く最終話までセレクターのまま登場する)は放課後の待ち合わせ場所代わりに使用している。また、ルリグはカードから自由に出入りが出来るため本編のような緊迫感は全く無い。繭は少女たちの絶望した顔見たさでセレクター同士を対戦するようけしかけるのは本編と同じだが、本作ではなかなか上手く行かないばかりか繭自身の勝負弱さは本編からしっかり引き継がれており、プレイヤーとしては本編最強のハツは無論のことちよりが連れて来た幼稚園児にすら敗北を喫している。
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