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福岡 - 北九州線(ふくおか - きたきゅうしゅうせん)は西日本鉄道(西鉄)が福岡県の2大都市である福岡市中心部と北九州市の間で運行する高速バス路線で、近距離高速バスの主要路線である。
福岡市と北九州市の間に以下の系統が運行されている。各系統の詳細は各節を参照。
このほか、みずほPayPayドーム福岡、マリンメッセ福岡、福岡サンパレスなどでのイベント開催時に北九州市内から臨時便(みずほPayPayドーム・マリンメッセ直行バス)が運行されている。
国土交通省九州運輸局の統計[1]によると、「福岡 - 北九州」路線(6系統)合計の輸送人員は、2006年度で2,558,882人、2007年度で2,533,510人であり、一日あたり6,900 - 7,000人の利用があるという。また、九州の高速バスの路線内での順位としては「福岡 - 北九州」路線を単位として2006・2007年度ともに輸送人員で1位、運送収入で3位となっている。
座席はいずれも座席定員制(予約不要、ただし満席時乗車不可)。各系統ともnimocaが利用できるほか、「グランドパス65」[2]または「ホリデーアクトパス」(有効日のみ)[3]の提示で運賃が半額になる。また、定期券が設定されている。
運行は全て西日本鉄道が担当し、福岡側は博多営業所による自社直営路線であるが、北九州側は西鉄バス北九州(北九州高速自動車営業所)に管理委託している。
福岡市内と北九州市小倉南区・小倉北区を九州自動車道小倉南IC経由で結ぶ路線。方向幕の表示の地色は緑色。愛称の「なかたに」は、小倉南IC周辺の地域名である「中谷」(旧・中谷村)からとったもので、小倉南ICそばには中谷バス停および西鉄バス北九州・中谷自動車営業所も所在する。
北九州市内は小倉南ICから国道322号を北上して小倉地区北部の都心部へ向かう。北九州モノレールに沿って走行し、徳力・守恒・北方といった小倉南区の大規模団地や、小倉競馬場のそばを経由する。
かつては高速道路上のバス停を通過することで種別は「ノンストップ」とされ、各停のひきの号と区別されていたが、1998年4月23日のダイヤ改正でひきの号と同様、高速道路上のバス停に停車するようになり、「ノンストップ」の呼称が外された。
北九州市と愛媛県松山市を結ぶ松山・小倉フェリーに接続するため、小倉港発着の便が1往復運行されている(朝は天神行き、夜は小倉港行き)。
概ね10分から20分間隔で運行されている。
福岡市内と北九州市八幡西区・小倉北区を北九州都市高速4号線紫川IC経由で結ぶ路線。方向幕の表示の地色は黄色。愛称の「ひきの」は経由地の一つで、北九州都市高速4号線黒崎IC付近の地名である「引野」から。黒崎ICそばには「引野口(黒崎IC)」バス停があり、拠点停留所の一つとなっている。
福岡 - 小倉間の停車するバス停の数がなかたに号より少ないためひきの号のほうが速く到着する。
かつては終日にわたりなかたに号と同程度の本数が運行されていたが、いとうづ号が運行開始されてからは次第に減便され、2015年3月のダイヤ改正により、小倉行きは朝のみ、福岡行きは朝と夕方以降のみの運行となった。このようなダイヤ設定となっているのは都市間の需要よりも北九州市内の通勤・通学需要を重視しており、朝の小倉行きは高速千代ニュータウン・引野口→三萩野・小倉への通勤ラッシュ、夕方以降の福岡行きは小倉都心・三萩野→引野口・高速千代ニュータウンへの帰宅ラッシュ向けとなっている。この区間の利用客はかなり多い一方で、福岡方面の利用客は停車地が少ない故、朝の福岡行きを除けば少ない。(都市間需要はなかたに号・いとうづ号が担う)
福岡市内と北九州市八幡西区・八幡東区・小倉北区を北九州都市高速4号線大谷IC経由で結ぶ路線。方向幕の表示の地色は青色。愛称は経由地の一つで、小倉北区西部の地域名である「到津」(いとうづ、到津の森公園などが所在)から。
かつて存在した、西鉄天神高速バスターミナルと西鉄黒崎バスセンター・戸畑渡場・若松駅を結ぶ高速バス路線(愛称名なし)に代わって、主に八幡東区と小倉北区西部の利用者をターゲットにして運行開始した。「ひきの号」の大谷IC以東を市街地(国道3号・清張通り・旧電車通り)経由とした経路であり、同じく福岡市と北九州市を結ぶ「ひきの号」「なかたに号」より全体の所要時間は長い。なお小倉北区内のルート(到津の森公園前 - 西小倉駅前間)は変更されている。
西鉄天神高速バスターミナル24:15発の深夜バス(運賃は倍額)が日祝日を除き運行されていたが、2018年2月1日のダイヤ改正時に最終便が23時台に繰り上げられ、深夜バス扱いではなくなった[4]。
概ね20分から30分間隔で運行される。
みずほPayPayドーム福岡でプロ野球等のイベントおよびマリンメッセ福岡でのコンサート等が開催される際に運行される臨時高速バス。臨時便ではあるがイベントの機会数が多いこともあって、試合・イベント開始時刻に合わせてダイヤがパターン化されている。北九州市内からは以下の2系統が運行されている。途中での乗降は出来ない。全便、西鉄バス北九州の担当である。太字は起終点の便がある停留所。
なお、本路線は2000年に「なかたに号」「ひきの号」「いとうづ号」運賃の大幅値下げを行ったときも値下げの対象外とされており、小倉 - みずほPayPayドーム・マリンメッセ間の運賃は値下げ前の水準にとどまっている。このため「なかたに号」「ひきの号」「いとうづ号」と天神 - みずほPayPayドーム間の市内路線バスを乗り継いだ方が本路線より安上がりになる。
各系統とも高速道路内バスストップ(若宮インターチェンジ・直方パーキングエリア・高速千代ニュータウン・高速皿倉山ケーブル)に限り両方向ともに乗降可であり、一般道路上のバス停は基本的にクローズド・ドアとなる(一般道区間のみの乗降不可、IC外のバス待合所そばにある引野口(黒崎IC)は、両方向とも乗降可)。
九州自動車道での渋滞(福岡IC - 八幡IC間)などで遅延が発生した場合、通常の福岡IC - 福岡都市高速(粕屋IC)経由ではなく古賀IC - 国道3号 - 福岡都市高速(香椎東IC)経由に変更することがある。かつて「ひきの号」や黒崎・若松・戸畑発着の路線もこのルートで運行していた(当時は花鶴ヶ丘団地・平山・産業大学南口にも停車)。
停留所名 | なかたに号 | ひきの号 | いとうづ号 | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西鉄天神高速バスターミナル | ▼ | ▼ | ▼ | 福岡市 | 中央区 | |
天神中央郵便局前 | ◆ | ◆ | ◆ | |||
中洲 | ▼ | ▼ | ▼ | 博多区 | ||
蔵本 | ▼ | ▼ | ▼ | |||
若宮インターチェンジ | ● | ● | ● | 宮若市 | ||
直方パーキングエリア | ● | ● | ● | 直方市 | ||
高速千代ニュータウン | ∥ | ● | ● | 北九州市 | 八幡西区 | |
引野口(黒崎IC) | ∥ | ● | ● | |||
高速皿倉山ケーブル | ∥ | | | ● | 八幡東区 | ||
八幡東消防署前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
中央二丁目 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
大蔵 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
七条 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
到津の森公園前 | ∥ | ∥ | ▲ | 小倉北区 | ||
歯大前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
南小倉駅前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
大手町西 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
ソレイユホール・ムーブ前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
小倉城・松本清張記念館前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
西小倉駅前 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
魚町 | ∥ | ∥ | ▲ | |||
中谷 | ▲ | ∥ | ∥ | 小倉南区 | ||
徳力嵐山口駅 | ▲ | ∥ | ∥ | |||
徳力公団前駅 | ▲ | ∥ | ∥ | |||
守恒駅 | ▲ | ∥ | ∥ | |||
競馬場前北九州市立大学前 | ▲ | ∥ | ∥ | |||
北方駅 | ▲ | ∥ | ∥ | |||
片野駅 | ▲ | ∥ | ∥ | 小倉北区 | ||
三萩野 | ▲ | ▲ | ∥ | |||
平和通り | ▲ | ▲ | ∥ | |||
小倉駅前 | ▲ | ▲ | ▲ | 福岡方面はセントシティ前から発車、 北九州方面は小倉駅バスセンター高速バス降車場に到着 | ||
砂津 | ▲ | ▲ | ▲ | なかたに号の1日1往復のみ当停留所を経由せず、 「小倉港松山行きフェリーのりば」に停車 |
この節の加筆が望まれています。 |
福岡空港と北九州市を結ぶ路線。
1979年、北九州 - 福岡線に属する路線では最初に開通。若宮IC以東「ひきの号」の運行経路に準じたルートで(停車箇所も同じ)、福岡市内を福岡都市高速経由で国内線ターミナル経由国際線ターミナルへ直行する系統として(25 - 80分間隔で1日18往復運転)運行していた。
2018年2月1日に博多駅系統ダイヤ改正を受け減便[4]。利用客の減少に加え昨今の乗務員不足も影響し、2020年1月13日限りで廃止となった[5]。
かつては古賀IC経由の便と福岡IC経由(福岡都市高速には接続せず一般道経由で直接福岡空港へ)の便、福岡空港と黒崎・戸畑・若松を結ぶ路線もあった。
2017年3月18日開通[6]。博多駅エリアにおける商業施設の充実を受けた需要増に対応する路線で、1998年に「ひきの号」などの博多乗り入れを廃止して以来約19年ぶりの復活だった。(臨時便としては2011年のJR博多シティ開業時に運行した実績がある)
開業当初は朝夕の一部便が山王一丁目まで延長運転されていたが、2018年2月1日のダイヤ改正で福岡空港まで延長[4]。2019年3月1日のダイヤ改正で博多駅 - 福岡空港国際線ターミナル間でノンストップに変更された[7]。北九州発の最終1便のみ福岡空港まで行かず、博多バスターミナル終点となる。その後、2023年3月25日のダイヤ改正で廃止となった。
路線系統は前述の「なかたに号」に準ずるが、こちらは西鉄天神高速バスターミナルへは発着せず、博多バスターミナル・福岡空港に経路変更したものである。なお、若宮インターチェンジ→砂津間は完全に重複することから、「なかたに号」として運行された。
福岡市と中間市および北九州市八幡西区南西部を九州自動車道経由で結ぶ高速バス路線として2003年7月19日に運行開始。2013年3月までは「中間(高速)福岡線」(通称・中間高速)という独自路線であったが、同年4月1日のダイヤ改正より「なかま号」と改称し、福岡 - 北九州線の4系統目として運行。
諸々の改善策にもかかわらず収益改善が見込めないことを踏まえ、西鉄グループ全体で深刻化するバス乗務員不足に伴う減便の一環として、2020年3月14日のダイヤ改正をもって系統廃止された[8][9]。廃止される区間のうち塔野口 - 香月営業所間は一般路線バスの「香月(中間)千代線」(N系統・千代四丁目 - 通谷・中間・香月営業所間)を新設して補完を図ったが、これも2021年3月末で運行を終了している。
福岡市内と北九州市八幡東区のTHE OUTLETS KITAKYUSHUを北九州都市高速4号線大谷IC経由で結ぶ路線。
天神 - 中央2丁目間はいとうづ号と同経路で、そこからジ アウトレット 北九州へ向かう。乗降制限もいとうづ号と同様に設定されており、ジ アウトレット 北九州を含まない利用も可能である。
路線の性格上、平日より土休日のほうが便数が多く、また午前から昼過ぎに福岡発、午後に福岡着の便が運行される形態となっていたが、2023年3月25日ダイヤ改正で土休日のみの運行となり、2024年3月16日ダイヤ改正で廃止となった。ジ アウトレット 北九州へはいとうづ号利用でも中央二丁目で乗換(近接の中央三丁目より23番・56番)に乗り換える事でアクセス可能であり、多少距離はあるが中央二丁目から徒歩で行くこともできる。
トップドア(最前部に1か所のみの扉)、4列リクライニングシート、トイレ無し。
1980年代 - 90年代初期には、3列シート・シートラジオ等が備えられた車両も導入されたが、乗車率との兼ね合いとコストダウンの為標準型の4列シート車に置き換えられた。
2000年からはコスト削減のため路線バス用B型標準床車体の車両が導入された。当初は三菱ふそうエアロスターシャーシの車両が導入されたがこれらは後にすべて他路線に転用され、2005年から西工が解散した2010年にかけて導入された日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)RAシャーシの車両が使用されている。
西工解散後の2011年から2012年にかけて純正ジェイ・バス車体・標準床のいすゞエルガと日野ブルーリボンIIが導入されたが、2012年からこれに代わり日野セレガや三菱ふそうエアロエースといった純正ボディのハイデッカーが採用されている。(いすゞ・エルガと日野・ブルーリボンIIは他路線へ転用された)
過去(西鉄高速バス福岡本社担当時代)において車両運用の都合により他路線(「ひのくに号」など)で使用しているトイレ付き高速車両が入ることもあった。
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