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イギリスの航空会社 ウィキペディアから
ヴァージン アトランティック航空(ヴァージン アトランティックこうくう、Virgin Atlantic Airways)は、イギリスの大手航空会社。大陸間の長距離国際線を中心に運航している。2020年8月4日にアメリカ合衆国ニューヨーク州の連邦破産裁判所に連邦倒産法第15章(国際倒産)の適用を申請し、経営再建の途上にある[1]。
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法人番号 | 1700150008556 | |||
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設立 | 1984年 | |||
ハブ空港 | ロンドン・ヒースロー空港 | |||
焦点空港 | マンチェスター国際空港 | |||
マイレージサービス | Flying Club | |||
会員ラウンジ | Clubhouse | |||
航空連合 | スカイチーム | |||
親会社 | ヴァージン・グループ | |||
保有機材数 | 41機 | |||
就航地 | 35都市 | |||
本拠地 | イギリス・クローリー | |||
代表者 |
リチャード・ブランソン(会長) スティーブ・リッジウェイ(CEO) | |||
外部リンク | https://www.virginatlantic.com/ |
ヴァージン・グループを率いるリチャード・ブランソンが、大西洋横断路線を運航する格安航空会社として知られたものの、大手航空会社による圧力を受けて1982年に破産したイギリスのレイカー航空のフレデリック・レイカーや、同じく格安航空会社として同路線に参入したピープル・エキスプレス航空の成功にインスピレーションを受けて、ヴァージン・アトランティック航空を設立し、1984年6月22日にロンドン・ガトウィック空港-ニューアーク国際空港線で運航を開始した[10]。運航開始当初は、中古のボーイング747-200型機1機のみでの運航であった。
その後、さまざまな機内サービスを積極的に導入したことが多くの乗客からの好評を受けて業績を伸ばしたが、レイカー航空同様にイギリスのフラッグ・キャリアであるブリティッシュ・エアウェイズから執拗な妨害を受けた。しかしその後も乗客数は伸び続け、機材を買い足すとともに、ロサンゼルスや東京などの主要都市にも路線網を拡大した。リチャード・ブランソンの母親は1946年にブリティッシュ・エアウェイズの前身である英国海外航空から分離し、南アメリカとカリブ海域路線を担当していたブリティッシュ・サウスアメリカン航空(BSAA)の元客室乗務員だった。
さらに1991年にはヒースロー空港への乗り入れも開始したほか、ボーイング747-400やエアバスA340などの当時の最新機材を導入した。世界初のエコノミークラスへの個人用テレビの導入やプレミアムエコノミークラスの導入を行ったほか、バーや理髪店も設けた空港ラウンジ、オートバイによるロンドン市内と空港間の移動サービスの提供など、様々なサービスを積極的に導入することでも知られるようになった。ヴァージン・アトランティックのラウンジ「Clubhouse」における軽食サービスは、他航空会社で多く採用されているセルフサービス方式(ビュッフェ)ではなく、軽食メニューを見て注文する形式である。Clubhouseは、ロンドン (ヒースローおよびガトウィック)、ニューヨークのJFK、 ニュージャージーのニューアーク、 ボストン、 ワシントンDC、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ヨハネスブルグの各空港で運営されている[11](2017年2月までは、香港国際空港でもアジアで唯一のClubhouseが運営されていたが、閉鎖された[12])。
1999年には、49%の株式をシンガポールのフラッグ・キャリアであるシンガポール航空に譲渡したが、2012年にアメリカのデルタ航空がこの株式を買い取った。
関連会社に格安航空会社のヴァージン・エキスプレス(現ブリュッセル航空)やヴァージン・アメリカ、ヴァージン・ブルーを持つほか、エア・ナイジェリア(旧ヴァージン・ナイジェリア航空)もある。
ロンドン以遠のイギリス国内接続路線はブリティッシュ・ミッドランド航空(bmi)とのコードシェア提携で実現していたが、2012年にbmiがブリティッシュ・エアウェイズの親会社であるインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)に売却され、BAに統合されて以来、国内線を持たない状況となっていた。その後、同年11月に旧bmiが保有していたヒースロー空港の国内線発着枠を落札[13]し、それを用いて2013年4月に初の自社国内線サービス「リトル・レッド」をロンドン-エジンバラ線で開始した[14]。
2014年9月3日に路線ネットワークの強化計画と顧客満足度向上のための投資計画として大きな路線再編に踏み切ると発表。ロンドン/ヒースロー - 東京/成田、ムンバイ、ケープタウン、バンクーバー線から撤退。これらの路線は既存の就航路線や提携ネットワークを持って同社の存在感を維持していく予定とし、一方、大西洋路線ではデルタ航空やエールフランス、KLMオランダ航空との共同事業を拡大する。
同社が保有する機材は、最新鋭のワイドボディ機のみである。 保有している機体全てにニックネームをつけている。リチャード・ブランソンによれば、アッパークラスのサービスにおいて「個人的な『クラブ』でくつろぐような雰囲気に浸ることが出来る」ことを目指していた[15]ことから、その感覚の延長として各機体にニックネームをつけるようにしたという[15]。
機材登録記号についても遊び心を盛り込んでいるものがある。例えば、既に退役した機材では、1号機が「G-VIRG」で2号機が「G-VGIN」となっていたほか[16]、東京線開設時に導入した機材では「G-TKYO」、ロサンゼルス乗り入れ時には「G-VLAX」(LAXはロサンゼルス国際空港の3レターコード)と、新たに乗り入れを開始した都市名にちなんだ登録記号を選んだ[17]。また、「G-VLIP」(リップ)、「G-VGAL」(ギャル)、「G-VAST」(バスト)など、女性に関連する言葉を登録記号に盛り込むこともある[17]。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大による経営効率化によりA340-600,747-400が退役及びA330-200の2022年以降順次退役発表によって機内エンターテインメントシステムのVera Touch化が完了。
機種 | 運用数 | 発注数 | 客室 | 備考 | |||
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J | W | Y | 計 | ||||
エアバスA330-300 | 10 | - | 31 | 48 | 185 | 264 | A330-900に置き換え予定[20] |
エアバスA330-900 | 5 | 14[21][22] | 32 | 46 | 184 | 262 | |
エアバスA350-1000 | 7 | 2[23][24] | 44 | 56 | 235 | 335 | 2020年以前受領機 |
5 | 16 | 56 | 325 | 397 | 2021年以降受領機 | ||
ボーイング787-9 | 17 | - | 31 | 35 | 198 | 264 | |
計 | 44 | 16 |
航空機に以下のメッセージが書いていることがある。
同社は、2014年に予定している羽田空港国際線旅客ターミナルの拡張に合わせ、それまで運航していた成田路線を羽田発着に移行する計画であったが[30]、最新鋭機材のボーイング787-9の納入遅れもあり、2014年9月3日に路線ネットワークの強化計画と顧客満足度向上のための投資計画を発表し、2015年2月1日の成田発をもって成田線から撤退。これにより、ヴァージン アトランティック航空は日本路線の運航から撤退し[31]、東京都内にあった日本支社も閉鎖された。撤退以降はコードシェアを実施しているANAが成田-ロンドン線の利用者を同社の羽田-ロンドン線に振り替えているがANAの羽田-ロンドン線の運航条件であった成田線が廃止されたためANAは国交省の暗黙ルールである、成田縛りに抵触している[32]。
「フライングクラブ(Flying Club)」を運営している。
かつては競合会社であるブリティッシュ・エアウェイズが、スターアライアンスと競合するワンワールドに加盟していることもあり、以前は大株主・シンガポール航空などスターアライアンスの加盟会社が多かったがエールフランス-KLMとの共同事業拡大契約やスカイチーム加盟によりスカイチーム寄りの提携になってきている。[33]。
スカイチーム加盟各社
その他提携会社
ヴァージン・アトランティック航空に搭乗してシンガポール航空の「クリスフライヤー」にマイルを加算すれば、スターアライアンスゴールド会員になることもできる。
提携先のニュージーランド航空は系列会社ヴァージン・ブルー、パシフィック・ブルー、ポリネシアン・ブルーの競合相手である。
2003年にANAとマイレージプログラムで提携開始。2009年8月3日より、ANAと成田-ヒースロー線でコードシェア提携開始[34]。
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