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アニメ映画 ウィキペディアから
東映アニメーション60周年記念のプロジェクトとして制作されたオリジナル劇場アニメであり、『ドラゴンボールZ』(作画監督、CGディレクター[1])、『デジモンアドベンチャー』(総作画監督)、『プリキュアシリーズ』(CGディレクター等)など数多くの東映アニメの作画やCG制作に関わってきた宮原直樹が初の劇場アニメの監督を務める。
脚本は『弁護士のくず』など、ドラマの脚本を多数手掛けた荒井修子が務める。荒井がアニメ作品の脚本を担当するのは、本作品が初となった。
キャラクター原案には『キノの旅』(挿絵)や『サモンナイトシリーズ』(キャラクターデザイン)等で参加した黒星紅白が担当。
物語は中学の卒業を目前に控える5人の少女たちがおりなす青春ストーリーで、異次元世界"時の谷"を主舞台に音楽とダンスを基軸に展開する[2]。
プロジェクトは2015年4月から「file(N):project PQ」と銘打って公に始まっており、パイロット版も兼ねてYahoo!きっずのダンス特集ページ「はじめてのダンスレッスン」でヒロインたちやポッピン族が踊る動画が配信された[3]。当初は2017年1月公開を予定していたが、制作陣の予想を上回る大きな反響により2016年12月23日[4]に前倒しされ、さらに配給元である東映が正月映画第一弾・冬休みのメイン作品として拡大興行することを決定した[5]。
また小学館の『ちゃお』にて小森チヒロの作画でコミカライズ版が連載されちゃおコミックスから発売されている他[6]、同社の『ぷっちぐみ』にてハラミユウキの作画で2ページ漫画が掲載され、ノベライズの単行本が東堂いづみの名義のものと小学館ジュニア文庫より秋津柾水の著によるものとが出版されている。また、前述のコミカライズとは別に、KADOKAWAの『コミックNewtype』にて、映画本編の前日譚をまとめた『ポッピンQ reverse』が山珠彩貴の作画でWEB配信されている。さらに、2017年5月5日から同年7月30日までアニメイトタイムズ独占で映画本編の後の「5人のヒロインが、高校に入るまでの話」が展開されるサイドストーリー全6話が山珠の作画で掲載された。
その後、続編制作に向けたクラウドファンディングプロジェクトが2019年と2020年に2回行われ、いずれも目標を大幅に上回る支援額が集まり成功。2021年10月14日には映画の続編にあたる小説が発売された(詳細は続編へ向けた動きを参照)。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
通過点でしかないと思っていた卒業式を目前に控え、中学3年生の伊純は前に進めずにいた。そんな時、登校中に乗った電車で訪れた「星ヶ浜駅」の近くの海の砂浜で美しく輝く「時のカケラ」を拾った伊純は、学校に行く電車に乗るためあわてて駅に戻り定期券を改札にタッチしたとたん、不思議な世界「時の谷」へと迷い込む。そこで、同い年の蒼、小夏、あさひ、そして「時の谷」に住み「世界の時間」の運営を司るポッピン族と出会う。「時の谷」と「世界の時間」が今まさに崩壊の危機に瀕していた。
危機を脱するには、伊純たちの持つ「時のカケラ」を集め、心技体を一致させた「ダンス」を踊るしかないという。遥か彼方にある「時の城」を目指す戦いの旅に同行することになり、迫りくる危機と、ポッピン族の厳しいダンス指導に戸惑う伊純たち。そんな中、ダンス経験者の沙紀が現れる。
以下5人、共通で駅の改札を通ったとたんに時のカケラの力で時空をスライドし“時の谷”にやってくる(『reverse』より、長老曰く「5人とも同じタイミングで呼ぶのだ」)。また、共通で円形を五芒星型に合わせた形に『ℓ』のような模様が入った緑色のバッジを首元の右側に着用し(このバッジと時のカケラを通すことによりポッピン族と会話が可能になる)時の谷では帽子の付いた着ぐるみ風のコスチュームを着用することになるが、このコスチュームは勇気のダンスをマスターすることにより肩を露出しているワンピース風(背面をよく見ると背中の露出も見られる)のダンスコスチュームを身に纏った姿になり[7]、さらに戦闘も可能となる。実は、人間は“時の谷”の世界で生身でいると徐々に力を失ってしまうことが発覚。そこで必須になるのが、世界や時間のズレによるダメージから守り、さらに着こなすことで彼女たちが秘めるパワーも引き出せるはずのこの"ゆるふわスーツ"である。宮原は、ぬいぐるみのようで愛らしいこのスーツについて「これで踊れたらかわいいよなと。あえてモコモコのシルエットを作ってみました。あとは、進化する前の“さなぎ”の状態も表してします。スタイリッシュとは逆ベクトルで個性豊かなバイオスーツの魅力をスクリーンでお楽しみください!」とこだわりを語った。[8]
ポッピン族とは、ヒロイン達が迷い込んでしまう「時の谷」に生息するダンスを生業とする生命体のことである。彼らはダンスをすることで発生するエネルギーで、世界の時間が正常に進むようになっている。
同位体とは、各キャラクターと心で繋がっているポッピン族のことであり、ポッピン族はそれぞれの同位体の心がわかる。
ヒロイン5人それぞれの同位体。エンドロール後の特別映像では人間の姿となって伊純達と交流している様子が描かれた(レミィやジンバットの人間の姿も描かれている)。
「時の種」崩壊後に現れた謎の怪物。ポッピン族達は、彼らによる襲撃から逃れるために移動しながらの避難生活を余儀なくされた。蒼の能力により結び目が弱点と判明し、それを掴み取られ外されたことによりそれまで捕獲していたポッピン族達の本体はすべて解放された。
『Radio ポッピンQ〜ほんのすこし面白くする、それだけで世界は変わる〜』のタイトルで、2016年3月27日より音泉にて配信開始。同年4月29日(第2回)より隔週金曜日更新。同年7月22日(第6回)より、HiBiKi Radio Stationとアニメイトタイムズでも配信が開始された。同年10月28日より毎週金曜日更新。2017年4月7日より隔週金曜日更新、同年6月30日(第41回)にて最終回で配信終了。パーソナリティは瀬戸麻沙美(小湊伊純 役)、小澤亜李(大道あさひ 役)、黒沢ともよ(都久井沙紀 役)が担当。また、公式サイトにて『RadioポッピンQ「大道あさひの可愛いもの探そ♪」』のタイトルで特別ミニ番組が配信されていた。
ゲスト
・第9回(2016年9月2日) - 種崎敦美
・第11回(2016年9月30日) - 田上真里奈
・第15・16回(2016年11月11日・11月18日) - 田所あずさ
・第17・18回(2016年11月25日・12月2日) - 井澤詩織
・第22回(2016年12月30日) - 宮原直樹
・第31・32回(2017年3月10日・3月17日) - 本渡楓
・第36回(2017年4月21日) - 水谷広実 片山修志
・第40回(2017年6月16日) - 瀧田隆一
『マフィア梶田が気になってしょうがない「ポッピンQ」探検隊!』は、2016年7月22日よりYouTubeの「animate Times」チャンネルにて毎月第3金曜日にアップロードされた。出演者はマフィア梶田(ゲームライター)、金丸裕(「ポッピンQ」プロデューサー)である。第2回には、A応Pの福緒唯がゲスト出演した。
2016年に入り、映画のPRとして多数のイベント参加やタイアップを行った。
サンリオピューロランドでは、ポッピン族がハローキティと一緒にダンスを踊るスペシャルステージが複数回開催された。また、ポッピンQはランド内にある「ビレッジショップ」の2016年フレンドリーカンパニーとして協賛していた。
ミキハウス主催のイベント「ミキハウスランド」の特設ステージではポッピン族ショーが行われた。
公開を記念して、『Q接近!もっと知りたい!映画「ポッピンQ」の世界』が各地で順次放送された。
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 |
---|---|---|---|---|
岩手県 | IBC岩手放送 | 12月17日 | 土曜 1:20 - 1:50(金曜深夜) | TBS系列 |
静岡県 | 静岡放送 | 12月19日 | 月曜 1:20 - 1:50(日曜深夜) | |
宮崎県 | テレビ宮崎 | 12月20日 | 火曜 1:49 - 2:19(月曜深夜) | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
福岡県 | テレビ西日本 | 12月21日 | 水曜 2:35 - 3:05(火曜深夜) | フジテレビ系列 |
鹿児島県 | 鹿児島テレビ | 12月22日 | 木曜 2:55 - 3:25(水曜深夜) | |
青森県 | 青森テレビ | 木曜 15:20 - 15:50 | TBS系列 | |
広島県 | 中国放送 | 12月23日 | 金曜 2:10 - 2:40(木曜深夜) | |
沖縄県 | 琉球朝日放送 | 金曜 5:20 - 5:50 | テレビ朝日系列 | |
富山県 | チューリップテレビ | 金曜 14:20 - 14:50 | TBS系列 | |
長野県 | 信越放送 | 12月24日 | 土曜 13:05 - 13:35 | |
高知県 | 高知放送 | 土曜 14:30 - 15:00 | 日本テレビ系列 | |
中京広域圏 | メ〜テレ | 12月25日 | 日曜 1:57 - 2:27(土曜深夜) | テレビ朝日系列 |
石川県 | 北陸放送 | 日曜 2:08 - 2:38(土曜深夜) | TBS系列 | |
大分県 | 大分放送 | |||
山梨県 | テレビ山梨 | 日曜 5:30 - 6:00 | ||
福井県 | 福井テレビ | 日曜 16:55 - 17:25 | フジテレビ系列 | |
岡山県・香川県 | 山陽放送 | 12月26日 | 月曜 0:50 - 1:20(日曜深夜) | TBS系列 |
長崎県 | 長崎放送 | 月曜 1:50 - 2:20(日曜深夜) | ||
宮城県 | 東北放送 | 月曜 2:25 - 2:55(日曜深夜) | ||
山口県 | 山口朝日放送 | 月曜 10:00 - 10:30 | テレビ朝日系列 | |
鳥取県・島根県 | 山陰放送 | 月曜 15:55 - 16:25 | TBS系列 | |
兵庫県 | サンテレビ | 月曜 18:00 - 18:30 | 独立局 | |
熊本県 | 熊本放送 | 12月28日 | 水曜 2:10 - 2:40(火曜深夜) | TBS系列 |
愛媛県 | 南海放送 | 12月29日 | 木曜 1:05 - 1:35(水曜深夜) | 日本テレビ系列 |
福島県 | 福島中央テレビ | 木曜 1:40 - 2:10(水曜深夜) | ||
新潟県 | 新潟放送 | 木曜 10:00 - 10:30 | TBS系列 |
2018年9月15日21:00~と、同年12月22日21:00~にキッズステーションにてTV放送された(外部リンク参照)。
2017年6月2日にBlu-ray、DVDが発売[14]。
2017年2月23日~2018年2月28日、セガゲームスより、iOS及びAndroid用の音楽ゲームアプリである『ポッピンQ Dance for Quintet!』が配信された[15]。このゲームは買い切り型となっている[16]。ヒロイン達のコスチュームは劇中にも登場しているポッピンダンスフォームの他にゲームオリジナルの「レインボークインテットフォーム」があり、ゲームプレイ時に選択が可能。
2回目のTV放送が行われた2018年12月22日に、公式Twitterにてクラウドファンディング企画が進行中である旨が発表された[17]。それから約8ヶ月後の2019年8月24日に都内でファンミーティング「project19」が開催され、企画の概要が公開された[18]。リターン内容は、作家の三萩せんやが監督の宮原と話し合いを重ねながら執筆したヒロイン5人のその後から春休みの5人の日常と、周囲で静かに進む不穏な動きを描いた短編小説が中心となっている。
プロジェクトは10月28日の20:00より開始され、僅か1時間足らずで目標金額である250万円を突破した[19]。受付は11月29日の23:59まで継続され、終了時点での支援総額は12,277,200円となった[20]。宮原もここまでの反響は予想しておらず、開始時には呼び水として自腹を切ろうと思っていた程であったという[21]。
翌年の2020年2月8日に東京都内でリターンコースの1つであるお渡しイベントが行われ、参加権を得た120名が宮原から直接リターン品グッズを手渡され、同時にサインと握手も行われた。プロジェクトは引き続き「project20」として計画されており、その中では映像化も検討されていることが明かされた[22]。
第2回目のプロジェクトとして2020年12月8日の20:00より開始され、翌年2021年1月12日に目標金額の14,500,000円に到達した[23]。
主なリターン内容として映画本編のエンドロール後を描いた続編の長編小説、更にその一端を映像化したアニメーションPVの制作も計画されており、最大のヤマ場と位置付けられたプロジェクトとなった。さらに小説は一般発売もされることとなった[24]。(詳しくは後述)
長編小説は前回「project19」の短編小説に引き続き三萩せんやが執筆し、表紙は黒星紅白描き下ろしの新イラストを予定している[24]。
プロジェクトの受付は2021年1月25日の23:59まで継続され、終了時点での支援総額は目標金額の177%にあたる25,669,319円となった[24][25]。
その後、河出書房新社と東映アニメーションとのコラボ企画として小説「時守たちのラストダンス」「七夕の夜におかえり」の2作が2021年10月14日に同時発売されることが発表され、同じくプロジェクトの中で制作されたアニメーションPVの90秒verが合わせて公開された。[26]
アニメPVには監督の宮原をはじめとした映画のメインスタッフが集結し制作され、テーマソングとして辻村有記の「おとぎ話」が抜擢。主人公の小湊伊純を演じた瀬戸亜沙美をフィーチャリングとして迎えレコーディングされた。[27]
2021年10月14日一般発売。上述の通り「project20」で作られた映画本編の続編にあたるストーリーとなっている。
表紙は「project20」返礼品版がハードカバー、一般発売版はソフトカバーとなっており、それぞれデザインも異なる。
高知から上京してきた高校1年の伊純は、同級生たちとダンスユニットを組むのだが、その裏で驚くべき計画が進行していた。異変が頻発する世界の救出に挑む。[28]
2021年10月14日「時守たちのラストダンス」と同時発売。「project20」の一環として作られたもう一つの長編小説。
プロジェクトを通じて統一された世界観のもと、一部の登場人物に繋がりのある内容となっている。
伊織と兄妹のように育った聡士が急死した。2年後、伊織のもとに彼のスマホが託されてから不思議なメールが届き始める。生前、彼が世界的IT企業とともに研究していたものは何だったのか? そして彼の死の真相は?[29][30]
小川 伊織(おがわ いおり)
寺本 聡士(てらもと さとし)
月岡 紫月(つきおか しづき)
凪(なぎ)
漣(れん)
流香(るか)
稔山 正大(みのりやま まさひろ)
山浦 潤一(やまうら じゅんいち)
「おとぎ話」
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