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カプコンおよびディンプスが開発・販売した対戦型格闘ゲーム ウィキペディアから
『ストリートファイターIV』(ストリートファイターフォー、STREET FIGHTER IV)は、カプコンおよびディンプスが開発・販売した対戦型格闘ゲーム。略称・通称は「ストIV」(ストフォー)。
本作は前作『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』(以下『ストIII 3rd』)から約9年ぶりの『ストリートファイター』シリーズのナンバリングタイトルである一方、ストーリー上の時系列は『ストリートファイターII』(以下『ストII』)と『ストリートファイターIII』(以下『ストIII』)の間にあたる[注釈 1]。ただし家庭用版や『スパIV』の追加キャラクターのストーリーでは時系列の設定が異なる場合がある。
開発はカプコンの日本法人が行っており[3]、プロデューサーは小野義徳が務めた。また、『ストリートファイター』(以下『ストI』)を手がけた西山隆志率いるディンプスが全面的に製作協力を行っている。オープニングのCGムービーは株式会社ポリゴン・ピクチュアズが制作している[4]。
キャッチコピーは「俺より強いやつは出てきたか」。これはシリーズを通してのキャッチコピー「俺より強いやつに会いに行く」のオマージュである。
アーケードゲームを初出とする本作は、のちに家庭用ゲーム機をはじめとする複数のプラットフォームに展開されたほか、『スーパーストリートファイターIV』をはじめとするアッパーバージョンが何度か展開された。
本作は1991年にリリースされ格闘ゲームのブームとなった『ストII』を現代に甦らせた作品とも呼ばれている[5]。
2007年10月18日にアメリカ向けカプコン公式サイトにて発表され[注釈 2]、2008年7月18日にアーケードゲームとして稼動、2009年2月12日には家庭用ゲーム機用ソフトとして発売された。
家庭用版はマルチプラットフォーム(PlayStation 3、Xbox 360)で発売され、全世界での出荷本数は360万本を突破している[6]。これは同シリーズにおいて、スーパーファミコン版『ストII』および『ストリートファイターIIターボ』に次いで3番目のセールス記録となる。
2009年発売のPS3、Xbox 360版、2010年の『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)、2011年の『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』(以下『スパIVAE』)、2012年の『Ver.2012』、2014年の『ウルトラストリートファイターIV』(以下『ウルIV』)と、新キャラクターの追加やゲームバランスの調整を行った新バージョンがおよそ1年おきにリリースされており、シリーズ全体では6年に渡って展開している。
プロデューサーの小野義徳は、任天堂のインタビュー企画「社長が訊く」の中で、海外で別作品に関するインタビューを受ける際、必ず最後に「『ストリートファイター』シリーズの新作はまだか」という質問をされたことがきっかけだったと述べている[7]。質問された時点で、小野は『ストIII』でシリーズを完結するつもりだったが、『シャドウ オブ ローマ』での失敗を経て、それが熱心な既存プレイヤーの意見にしか過ぎないことに気づき、新作を待っている者たちへの期待に応えるために『ストリートファイター』というブランドを見直すことにした[7]。
開発スタートは2004年。原点回帰ということで『ストI』を手がけたディンプスの西山隆志に依頼があり、最初は『ストI』の続編に位置づけされるものを作る話もあったが、多くのファンにとっての原点は『ストII』であり、その作品を受け継いだ作品を作るべきだという話にまとまった[8]。
本作の開発が決定するまでには多くのハードルがあり、カプコン内部からも「時代遅れ」「ストリートファイターでやれることは『ストIII 3rd』で全てやった」などの反発の声が非常に大きかったとされる。このことはプロデューサーの小野がインタビューやサウンドトラックのブックレットなどで度々口にしている。
西山いわく、『ストIII』の売上がそれほどでなかったことと、対戦格闘ジャンル市場の縮小を受け、当時のカプコンはこのジャンルからの撤退を決めていたが、稲船敬二が同社の開発の座に付いた後、本作の案を提出した。西山は、自身はカプコンが内々のチームで同ジャンル開発を手掛けることはもう無いと考えていたが、その折稲船から本作開発の打診を受けたとのこと[9]。
小野義徳は『ストII』の頃のゲーム性を復活させようという試みであり、目指しているのは"将棋の駒と将棋盤"のようなゲームであり、コミュニケーションツールでもあると述べている[5]。
『ストII』への原点回帰により、旧来のプレイヤーを再び集められる対戦ツールとなることを目標として製作。同社の既存作品『ストリートファイターEX』(以下『ストEX』)と同じく「3Dグラフィックの2D座標対戦型格闘ゲーム」であり、「ゲーム性は2D、グラフィックは3D[10]」というコンセプトのもとビジュアル面では2Dのイメージを大切にしたフル3D化が施された。旧来プレイヤーの回帰を促す指針上、システムに先鋭的な要素は入れずに、登場キャラクターも含め『ストII』、中でも『スーパーストリートファイターIIX』(以下『スパIIX』)を再現したような操作感覚になるよう調整され、そこに「セービングアタック」などの新しいシステムによって横幅を持たせたゲーム性が目指されている。
元々は、『ストリートファイター』シリーズ20周年記念ということでお祭り的な内容となる予定で、初期タイトルは「ストリートファイター・アニバーサリー」だった[11]。しかしカプコンUSAから「ナンバリングタイトルにしないと北米のユーザーの引きが弱い」と意見され、現在のタイトルになった。また、本作からの新キャラクターはナンバリングタイトルに決定した後の限られた時間の中でデザインされたとイケノにより語られている[12]。
キャラクターのモデリングやアニメーションにはSoftimage XSI、背景制作には3ds Maxがメインツールとして使用されている[13]。
3Dによる2D座標表現にかなり苦労をし、開発中にリリースされた『バトルファンタジア』の影響を大きく受けているとインタビューで語っている[14]。また、「筆シェーダー[15]」と呼ばれる筆のタッチを再現した演出がゲーム内外を問わず随所に用いられていることがグラフィック面での特徴の1つとして挙げられる。
本作のバトルプランナー[注釈 3]は、小野からバトルデザインの方針として「前作『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』を超えること」「対戦格闘ゲームの熱気を取り戻すこと」の2つを提示されたと4Gamer.netとのメールインタビューの中で話している[16]。
『ストIII』のシステムはプレイヤーからの評判が良かったこともあり、当初は同作の延長線上のバトルデザインにしようとしていたが、過去作を見直し時に、延長戦ではなく原典から広がる可能性に答えを見出したとメールインタビューの中で振り返っている[16]。その一方で、ブロッキングや「しゃがみグラップ」[注釈 4]など、『ストIII』シリーズの要素の一部も残された[16]。ただし、ブロッキングは「見えない攻撃」とみなされるほど視覚的な表現が事後にしか発生しない性質上、理解できるプレイヤーが限られていたため、それを可視化するためにセービングが導入された[16]。
また、プレイヤーが優勢であっても緊張感をもてるようにすると同時に、劣勢にあっても希望を持てるようにするため、通常のスパコンゲージとは別にリベンジゲージが取り入れられた[16]。さらに、セービングのリスクとリベンジゲージの強化をわかりやすくするために、リカバリアブルゲージが追加された[16]。
画像外部リンク | |
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『ストIV』登場人物の相関図(PDF) |
本作には『ストII』をはじめとする既存のキャラクターに加え、新規のキャラクターが登場している。
『ストIII』のキャラクターの登場に関して、「アメリカでは『ストIII』の存在を知る人が少なかったので『III』のキャラクターを入れるかどうかはギリギリまで悩んだ」と開発者インタビューで語られている[17]。
新規キャラクターであるアベルとセスは『ストIV』全体のストーリーの主軸となるキャラクターとして生み出された[11]。
開発スタッフの一人であるディンプスの塚本高史は、公式ブログの中で「キャラクター一人とボスを中心に、既知のキャラクターがそれを取り巻く」という形が理想であると述べており、本作においてはボスであるセスに対するアベル、アベルを取り巻く『ストII』のキャラクターたち、そしてそれにかかわる新キャラクターたちという構図が作られた[11]。このため、ストーリーにおける最重要人物であるセスの設定は開発の初期から考えられており、ベガが直接治めているアジア圏以外の地域や出先機関と関連付けられる形でヨーロッパ出身でその地域の悪の組織の支配者という設定が組まれた[11]。
一方、アベルの出自は組まれていたものの長すぎてしまったため、記憶喪失という設定になったが、ここまで至るには設定が二転三転したと開発スタッフの一人である岡田は公式ブログの中で振り返っている[11]。また、アベルとセスの関係が決まった後、キャラクターのモデリング担当者に2人の顔を同じにしてもらったものの、髪の毛の有無によって全く似ていなかったと開発スタッフの一人である川崎は公式ブログの中で振り返っている[11]。
セスのキャラクターイメージは変わらなかった一方、開発期間中におけるストーリー上の立ち位置は二転三転しており、一時は彼を中ボスに格下げし、ベガをラスボスに据える案もあった[11]。最終的にベガがラスボスにならなかった理由として、岡田はベガをプレイアブルキャラクターにしたいという思惑があったと公式ブログの中で振り返っており、そうしたいのであれば同じキャラクターがボスとして出てくるのはよくなかったと語っている[11]。
新キャラクターは技を組み立てる過程が長く、見た目などの問題で何度も変わる場合もあるため、あえて動きを限定した技名をつけないこともある[11]。ルーファスとエル・フォルテはその例外であり、前者は「自信過剰な性格で、大げさな技名を付ける」という設定が決まっていたため、それを反映した形となっている[11]。また、後者は「メキシコ出身のルチャ・ドール兼料理人」という設定を混ぜる形で技名が考案された[11]。
リュウとケンの師匠にして豪鬼の兄でもある剛拳はもともと設定とイラストのみの存在だったが、ウドン・エンターテインメントの作品では独自展開として豪鬼と対決している場面が描かれていたことから、ユーザーの間で実装してほしいという要望が寄せられていた[18]。小野は「対戦ツールというのはファンの方あってのものですから、皆さんが望まれるのであれば設定から具現化してもいいんじゃないかと」とインサイドとのインタビューの中で述べており、設定だけ知っている人にとっては懐かしさが広がるとも話している[18]。また、小野は剛拳が生存していた理由も考えたが、それよりは思い出の部分が重要だろうと述べている[18]。
なお、小野は『ファミ通』とのインタビューの中で「セルや2Dドットは『ストIII』で全てやり尽くした」、「キャラクターのコスチュームを変えるアバターはやらない。ウチのデザイン室の人間が描いたリュウが本当のリュウだから」と語っている[19]。
また、アシスタントプロデューサーの綾野智章は2014年の4Gamer.netとのインタビューの中で、パーツ単位でのカスタマイズを望む声が多く寄せられたものの、キャラクターの個性が強烈である以上、本作のゲームエンジンはそれが実現できないことを認めており、小野から「髪型やコスチュームを自由に変えられると、まったく別のキャラクターになってしまう」と言われていたとも述べている[20]。
キャラクターデザインやイメージイラストに関わったカプコンデザイン室のイケノは、「開発当初は欧米市場を意識し過ぎていて、やたら濃い感じの絵になったりした」と語っている[21]。
リュウ役の高橋広樹が「カプコン大格闘祭〜俺より強い奴に会いに行く2008〜」(以下:「カプコン大格闘祭2008」)で語ったところによると、作品名や役名が伏せられた状態で声優のオーディションが行われたとされており、「事務所から某格闘ゲームのオーディションに行くよう指示が出され、疑問に思っていたところ、オーディション用の台本に波動拳といった技名が記載されていた」と振り返っている[1]。高橋はもともと別のキャラクターを第一志望としていたが、ついでで参加したはずのリュウの役に採用され、大きな責任を感じつつも、意外な結果できょとんとしていたと「カプコン大格闘祭2008」で振り返っている。同イベントに同席していた小野は、リュウ役の声優の選定が難航しており、高橋の演技がピタリとはまったと補足している[1]。
ケン役の岸祐二は『ストIII 3rd』からの続投だが、前作の前日談という設定故、現実の自分とのギャップに苦労したと「カプコン大格闘祭2008」で明かしている[1]。
アーケード版『ストIV』の評判や、北米での要望を受け、家庭用ゲーム機への移植が進められ、通信機能があることからPlayStation 3とXbox 360が移植先に選ばれた[22]。
ネットワーク対戦の導入に当たっては、マルチマッチングおよびその後継サービスであるKDDI MMBBの時代から積み重ねてきたノウハウが取り入れられた[22]。小野によると、情報の伝達の遅延の対策は用意しているほか、タイムラグを感じさせないように見せたとされている[22][注釈 5]。また、対戦前に双方の通信情報が可視化されている[22]。
加えて、家庭用版では言語設定のフィルタリングも追加された[22]。
家庭用版では、「同窓会」の幅を広げたいという思惑から、ゲームバランスを考慮したうえで『ストリートファイターZERO』(以下『ストZERO』)を初出とするキャラクター群が追加された[18][22]。ただし、『ストII』シリーズの登場キャラクターの中ではサンダー・ホークとディージェイのみ家庭用『ストIV』で登場していない。小野によると、当初はこの2人のテクスチャー前のモデリング制作は行われていたものの、アメリカのユーザー向けの人気投票であまり票が入っていなかったためだとされており、「ユーザーの声があればいつでも復活させる準備はできている」と語っている[23][注釈 6]。なお、両者とも最終的に『スパIV』へ登場している。
家庭用版では、初心者向けに3ステージだけ練習ができる「ビギナーモード」が用意されたと同時に、「アーケード待ち受け」という機能が用意された[22]。これに関連して、CPUの難度をあえてアーケード版よりも強くした。小野はこの理由について「内にこもるのではなく、常にオープンな状況で練習をしてほしいというアーケードライクな考えですよね」と電撃オンラインとのインタビューの中で説明している[22]。
『ストII』で行われた世界格闘大会は、大会の主催者である悪の秘密結社・シャドルーの壊滅という形で幕を下ろした。
シャドルーの首領・ベガは基地もろとも自爆し、かつて四天王と呼ばれた男たちも消息不明。大会に参加したファイターたちはそれぞれの思いを胸に秘め、日常へと戻っていった。
それから約3年が経った頃、格闘界である不穏な噂が流れ始める。著名なファイターが相次いで姿を消すという謎の失踪事件が世界中で頻発しており、その裏ではかつて滅びたはずのシャドルーが関わっているということを耳にする者もいた。
そんなあるとき、ファイターたちはかつて行われた世界格闘大会が再び開催されることを知る。大会の主催者は、S.I.N(Shadaloo.Intimidation.Network)社と呼ばれる謎の軍事企業。S.I.N社は近年目覚しい成長を遂げた新興企業であるが、その裏ではシャドルーとの関係も噂されている謎の多い企業である。
シャドルーの復活、格闘家たちの失踪、リビングインキュベータ計画、そして謎の兵器「BLECE」。それぞれの思惑と陰謀が渦巻く中、ある者は己の力を試すため、ある者はS.I.N社とシャドルーの関係を調べるため、またある者は自分の目的を果たすために、ファイターたちは再び戦いの地に赴く。
8方向レバーと弱・中・強のパンチ (P)・キック (K)に対応した6ボタンによる操作や通常技キャンセル必殺技などの基本システム、弱P+弱K同時押しによる「投げ」と「投げ抜け」、「ダッシュ」「スーパーキャンセル」「EX必殺技」などのシステムは『ストII』および『ストIII』シリーズから継承されている。
本作より導入された新システム。通称「セービング」「セビ」。中P+中Kを押したままにするとその間構えを取り、ボタンを離すか一定時間経過後に専用の反撃技を繰り出す攻防一体のシステム。『ストIII』の「ブロッキング」を多くのプレイヤーに使えるシステムとなることを目指した。
威力 | タメ時間 | 膝崩れダウン | ガード不能・アーマーブレイク属性 | セービング可能時間 | |
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レベル1 | 低 | 短 | 不可(条件付で可) | 無 | 構え中のみ |
レベル2 | 中 | 中 | 可 | 無 | 構え中のみ |
レベル3 | 高 | 長 | 可 | 有 | 攻撃発生直前まで |
ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
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対応機種 |
アーケード PlayStation 3 Xbox 360 パーソナルコンピュータ (Windows) iPhone・iPod touch |
開発元 | カプコン / ディンプス |
発売元 | カプコン |
プロデューサー | 小野義徳 |
人数 | 1 - 2人 |
発売日 |
アーケード 2008年7月18日 PlayStation 3・Xbox 360 2009年2月12日 2009年2月17日 2009年2月20日 PC 2009年7月2日 2009年7月8日(ダウンロード版) iPhone 2010年3月9日 2010年3月10日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力 |
デバイス |
アーケード 1レバー+6ボタン |
システム基板 | Taito Type X2 |
売上本数 |
PS3, Xbox 360, DL 360万本[25] |
その他 |
対応映像出力 NTSC - 480p・720p 対応音声出力 ドルビーデジタル - 5.1ch リニアPCM - 2ch・5.1ch |
2008年7月にアーケードにて稼働開始したストIVの最初のバージョン。使用可能キャラクターは16人。後に隠しキャラクターの豪鬼が公開され計17人となった。セスと剛拳はCPU専用のボスキャラクターで使用不可。
キャッチコピーは「闘うためにここにいる。」と「覚えているか、あの熱き戦い(バトル)を。」。
使用基板はTaito Type X2。ハードウェア面の特徴として今までのシリーズと違い1枚の基板につき1人しかプレイできず、対戦はLANケーブルを使用した基板間による対戦プレイとなり、乱入プレイの可否も選択できる。そのため、今までの対戦型格闘ゲームで長く問題点とされてきた初心者のとっつき難さや、初心者狩りが一部解消されている。
部品調達難に伴い、2019年2月28日をもって修理サポートが終了した[26]。
今作では『ストリートファイター』シリーズで初めてカードシステムを採用した。今作ではタイトーのNESYSシステムを使用している。ゲームのプレイに直接には影響を及ぼさないシステムだが、プレイヤーに様々なゲーム以外の利点を生む。ただしオンライン接続されていない場合は、カードの使用それ自体ができない。
ゲームセンター内で販売されているカードを購入しカード番号とプレイヤー名をモバイル登録すると、以下のような様々なサービスが受けられるようになる。各コンテンツは無料で利用できる(別途パケット通信料は利用者負担)。
「モードセレクト」が設定されている台で使用できる、特殊なモード。各台で「アーケードモード専用」か「モードセレクト可能」かを設定できる。
パスワードの入力はゲーム設定などのメンテナンスサービスモード内で行うのでオペレーターや基板所有者のみ可能であり、一般ユーザーにパスワード入力はできない。パスワードの効果は後に公開されたものが前に公開されたものの効果も兼ねるので、最新のパスワードを入力するだけで全ての効果を得ることができる。またパスワードが入力されたデータは『ストIV』用のハードディスクに保存されパソコンと同様に電源の供給を停止しても保存されているので、何度もパスワードを入力する必要はない。
ただしパスワード情報は基板1枚ごとに反映されるので、パスワードが入力されている基板とされていない基板とで対戦すると、キャラクター選択画面などで一方の筐体(基板)に存在するキャラクターがもう一方では存在しない事態になる。
以下()内はその隠し要素が開放されるパスワードがロケーション向けに配布された日付、<>内はその隠し要素を開放するために入力する文字である。
家庭用ゲーム機への移植はPlayStation 3版とXbox 360版が発売されている。オンライン対戦にも対応。初回版には後述するオリジナルアニメーションのDVD『ストリートファイターIV〜新たなる絆〜』が付いてくる。パッケージイラストはリュウとケンがお互いに拳を繰り出す様子が描かれている。
家庭用特典としてゲームモードやアニメーションムービーの追加以外にもアーケード版ではプレイヤーキャラクターとして選択できなかったボスキャラクターのセスと剛拳が使用できたり、過去の『ストリートファイター』シリーズに登場したキャラクターの新規追加がされ、合計25人となった。また家庭用移植版のテーマソングとして、EXILEの「THE NEXT DOOR」が使用される[29]。ゲームバランス面ではアーケード版から大幅なマイナーバージョンアップがされる構想があったが、時期尚早と判断され小規模な調整のみが施されている。
オンライン対戦に関連した新システムとして「アーケード待ち受け」機能が搭載されている。これはアーケード待ち受け設定をオンにしてアーケードモードを始めると同時に自分を親とした対戦部屋を立て部屋に他のプレイヤーが入ってきた時にゲームセンターにおける「乱入」と同じ形でアーケードモードが中断しネット対戦モードに移行し、ネット対戦が終了したら再びアーケードモードに戻るというもので従来の家庭用格闘ゲームのネット対戦における対戦相手待ちで生じる暇を解消している。
PC版は2009年5月1日に、対応OSがWinXP・WinVistaで2009年7月2日に発売(日本先行)[30][31]。またSteamでのダウンロード販売も7月8日にされている[32]。PC版はXbox 360版のアップデートバージョンのまま維持しアレンジ衣装はダウンロードコンテンツとして発売された。
また、画面の雰囲気を墨絵調などに変更できる「エクストラタッチ」が追加がされている[31]。
iOS向けアプリが2010年3月10日配信開始。操作は、画面に表示される操作パネル「ヴィジュアルパッド」をタッチすることで行う。Bluetooth搭載のため、対応機種であれば対戦も可能である。完全な移植作品ではないため通常の家庭用版から省かれている要素も多いが、「道場モード」など独自の要素も存在する。使用できるキャラクターは以下の通り。
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以下は追加キャラクター
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iOS向けアプリが2011年6月30日配信開始。アップデートではなく、完全な新作タイトルとして発表された。キャラクターが4名追加され、Wi-Fi機能によるオンライン対戦を搭載している。また、前作と今作の両方を同じ端末に入れておくと、前作の方で購入コンテンツであった隠しコスチュームなどが解禁される。
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iOS向けアプリが2017年7月12日に配信開始。Android向けアプリが2018年2月21日に配信され、同時にiOS版にも最後の追加キャラクターが配信された。
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『スーパーストリートファイターIV』(スーパーストリートファイターフォー、SUPER STREET FIGHTER IV)は『ストIV』をベースに追加要素を加えた、いわゆるアッパーバージョンである。2009年9月29日に製作が発表され、後の2010年4月28日に発売された。通称は『スパIV』。対応機種はPS3、Xbox 360。
『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』(スーパーストリートファイターフォー アーケードエディション、SUPER STREET FIGHTER IV ARCADE EDITION)は『スーパーストリートファイターIV』のアーケード版。PS3/Xbox 360版発売後に程なくして発表され、2010年12月16日から稼動。通称は『スパIV AE』。キャッチコピーは「俺より強いやつが待つ場所へ」。
『ウルトラストリートファイターIV』(ウルトラストリートファイターフォー、ULTRA STREET FIGHTER IV)は『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』のバージョンアップ版。アーケード版は2014年4月17日から稼働。通称は『ウルIV』。キャッチコピーは「超(ウルトラ)・強い奴に会いに行く」。アーケード版とPlayStation 4版以外の家庭用は『ストリートファイター X 鉄拳』(以下『ストクロ』)とデータ連動をすることで追加キャラクター5人の隠しコスチュームの一部が使用可能。
アーケード版『ストIV』では『ストII』シリーズの12人+1人(レギュラー8人と四天王と豪鬼)と新キャラクター6人(ボスキャラクターを含む)が登場する。その後、シリーズが進むごとに『ストZERO』シリーズや『ストIII』シリーズのキャラクターが追加され、最新バージョンの『ウルIV』では総勢44人が登場する。
なお、本作より登場するキャラクターの担当声優は以降の続編や客演作品も含め原則固定化されている。
初代では隠しキャラクター扱いだが、『スパIV』では最初から使用可能。
本作ではキャラクターごとの固有のステージは存在しない(アーケードモードのCPUセスのみ例外)。
全て『ストクロ』のステージが追加されているが、『鉄拳』シリーズのキャラクターは削除されるなどの変更点がある。
ゲームイベントなどで公開された短編ムービー。リュウや春麗など、それぞれのキャラクターを軸に据えて本編では語られなかった場面を描いている。現在では、『ストリートファイターIV』の公式サイトで無料で視聴できるほか、『スパIV』コレクターズパッケージの特典DVDにも収録されている。
家庭用版初回購入特典のDVDに収録されている長編ムービー。収録時間は約65分。非売品。キャストは基本的にゲーム版と同じ声優が充てられている。また、特典映像として『ストIV』のメイキングムービーやインタビュー映像なども収録。
世界各地で起きている謎の事件や超常現象の裏で暗躍するS.I.N社の陰謀と「真の強さ」を見つけるために悩み、葛藤するリュウとケンの姿を中心に描かれている。
2015年11月29日開催の第35回ジャパンカップをPRするため、JRA(日本中央競馬会)、日本相撲協会、カプコンの3社によりコラボレーションコンテンツ「ジャパンスモウカップ」が開設され、同年11月22日から期間限定で競馬エンターテイメントサイトUmabiでゲーム『ジャパンスモウカップ 〜横綱VSストリートファイター〜』が配信された[38]。プレイヤーは歴代ジャパンカップ優勝馬に騎乗した横綱を操り、『ストリートファイター』のキャラクターとレース対決を行う。リズムゲームをベースとした内容になっている。レースは3ラウンドにシークレットラウンドを加えた計4戦で、ゲームをクリアするとオリジナル壁紙がダウンロードでき、『ストリートファイター』のキャラクターが使用可能となる。また、シークレットラウンドをクリアすると『ウルトラストリートファイターIV』で使用できる特別称号「神のごとき速さ」が手に入る。
隠しコマンドを入力することで「角界のロボコップ」の愛称にちなんでロボ化した振分親方(高見盛)が使用可能となる。また、追加キャラクターとして2016年2月18日発売の『ストリートファイターV』の新キャラクターであるネカリがソフト発売に先駆けプレイヤーキャラクターとして登場する他、第55代横綱・北の湖が登場。なお、ダルシムだけは馬ではなく愛象の「コダル」に乗っている。
ゲーム内での行司担当は日本相撲協会の十五代木村庄太郎、呼出は日本相撲協会の利樹之丞、レース実況はラジオNIKKEIの小塚歩。
キャラクター | 決め技 | 馬 | 騎手 |
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ハクホウインパクト | どすこいジェット | ディープインパクト | 白鵬 |
ハルマビスタ | 押し出しダッシュ | ブエナビスタ | 日馬富士 |
ウオッカクリュウ | ぶちかましブースト | ウオッカ | 鶴竜 |
フリワケウィーク | ぶちかましロケット | スペシャルウィーク | 振分親方 |
キタリックス | どすこいスパート | ホーリックス | 北の湖 |
テイエムオペラリュー | 真空波動拳 | テイエムオペラオー | リュウ |
ダルシム&コダル | ヨガテレポート | コダル | ダルシム |
ジャングルブランカ | ローリングアタック | ジャングルポケット | ブランカ |
チュンリルドンナ | 百裂脚 | ジェンティルドンナ | 春麗 |
ゴールデンフェガイル | ソニックブーム | ゴールデンフェザント | ガイル |
エピファンドホンダ | スーパー頭突き | エピファネイア | E.本田 |
ベガランド | サイコクラッシャーアタック | ランド | ベガ |
ゴウキテイオー | 真・瞬獄殺 | トウカイテイオー | 豪鬼 |
ネカリードーツ | 力の奔流 | メアジードーツ | ネカリ |
またカプコン主催の公式大会ではないが、エンターブレイン主催の格闘ゲームの総合大会「闘劇」の開催種目の1つとしても選ばれている。
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