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西日本旅客鉄道が運行している特別急行列車 ウィキペディアから
きのさきは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が京都駅 - 福知山駅・豊岡駅・城崎温泉駅間を山陰本線(嵯峨野線)経由で運行する特別急行列車である。
きのさき | |
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287系電車による「きのさき」「まいづる」 | |
概要 | |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 京都府・兵庫県 |
前身 | 特急「あさしお」「たんば」 |
運行開始 | 1996年3月16日 |
運営者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
路線 | |
起点 | 京都駅 |
終点 | 福知山駅・豊岡駅・城崎温泉駅 |
営業距離 | 158.0 km (98.2 mi)(京都 - 城崎温泉間) |
運行間隔 | 10往復 |
列車番号 | 5000M+号数 |
使用路線 | 山陰本線(嵯峨野線) |
車内サービス | |
クラス | グリーン車・普通車 |
座席 | 全車指定席 |
技術 | |
車両 | 287系電車・289系電車(福知山電車区) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500V |
運行速度 | 最高130 km/h (81 mph) |
ルート番号 | (全区間) |
備考 | |
一部の列車は京都 - 綾部間で特急「まいづる」と併結 |
北近畿ビッグXネットワークを形成する列車のひとつである。イメージカラーは紫色(■)で、この列車の走行路線である山陰本線(嵯峨野線)のラインカラー(京都駅 - 城崎温泉駅間に設定されているもの)にちなんでいる。
本項では、京都駅を発着する山陰本線の優等列車の沿革についても記述する。
京都駅および亀岡駅などの南丹と呼ばれる京都府中部と北近畿の各地域(中丹・但馬)の福知山市・豊岡市などを結んでいる。北近畿ビッグXネットワークを形成する列車のひとつであり、京都から城崎温泉へ足を運ぶ観光客にはもちろん、ビジネスとしての利用にも重宝されている。
特急「きのさき」は、1996年3月16日に山陰本線園部駅 - 福知山駅間および北近畿タンゴ鉄道福知山駅 - 宮津駅 - 天橋立駅間が電化されたことにより、京都駅 - 城崎(現:城崎温泉)駅間で運転を開始した。このダイヤ改正により、気動車で運転されていた特急「あさしお」が、2011年3月12日には特急「たんば」が「きのさき」に統合されて廃止された[1]。
「きのさき」の列車名は、1962年から京都駅 - 福知山駅・城崎駅間の準急列車(1966年からは急行列車)に使用されていたが、1968年に京都駅発着で京都府北部・兵庫県北西部発着の急行列車の総称として、「丹後」に統一されて廃止された。また、国鉄分割民営化後の1990年12月には、大阪駅 - 城崎駅間(福知山線経由)の臨時列車として急行「きのさき」が復活したが、1995年に廃止されている。
列車名は、終着駅である城崎温泉駅および兵庫県豊岡市の旧城崎郡城崎町、同町にある平安時代から1300年の歴史をもつ「城崎温泉」から採られている。
また、スーパーまつかぜと同じく、山陰本線内で完結する数少ない特急列車である。
2024年3月16日現在、京都駅 - 福知山駅間が下り3本/上り4本、京都駅 - 豊岡駅間が1往復、京都駅 - 城崎温泉駅間で4往復が運転されている[2]。うち3往復は、京都駅 - 綾部駅間で特急「まいづる」と連結して運転されている。また金曜日・土曜日・休日を中心に、京都駅 - 福知山駅間で下り2本/上り1本が臨時列車として運転される[3]。多客期には、京都駅 - 城崎温泉駅間で全車指定席の臨時列車(81・82号)が運転されることがあるほか、福知山駅発着の下り17号/上り4号が豊岡駅発着になることがある。
福知山駅発着の列車は、朝晩の一部を除き城崎温泉方面の特急「こうのとり」、天橋立方面の特急「たんごリレー」と接続している。
京都駅 - 二条駅 - 亀岡駅 - 園部駅 - (日吉駅) - 綾部駅 - 福知山駅 - 和田山駅 - 八鹿駅 - 江原駅 - 豊岡駅 - 城崎温泉駅
停車駅の詳細は以下の表を参照。
運行本数 | 号数 ()は週末運転の臨時列車 |
駅名 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
京都駅 | 二条駅 | 亀岡駅 | 園部駅 | 日吉駅 | 綾部駅 | 福知山駅 | 和田山駅 | 八鹿駅 | 江原駅 | 豊岡駅 | 城崎温泉駅 | ||
下り4本 上り4本 |
1・5・7・9号 12・16・18・20号 |
● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
下り5本 上り5本 |
(3)・11・13・17・(19)号 2・4・(6)・10・14号 |
● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | |||||
上り2本 | 2・4号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
下り1本 | 15号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
上り1本 | 8号 | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
凡例
きのさき | ||||||||||||||||||||||||
← 城崎温泉・豊岡・福知山 京都 →
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2015年10月31日以降、吹田総合車両所福知山支所(旧:福知山電車区)に所属する287系電車および289系電車で運行されている。
カニのシーズンを迎える11月から3月にかけて、JR西日本が発売する駅長おすすめ駅プランの「かにカニ日帰りエクスプレス」期間中には特急列車の利用が多く見込まれるため、1999年から定期列車の補充として「かにカニエクスプレス」である「かにカニ香住」「かにカニきのさき」などの臨時列車が運転されていた。
「かにカニ香住」はキハ181系のほかキハ65形のエーデル車両を使用し、京都駅 - 香住駅間で運転されていたが、2004年度からは「かにカニきのさき」として城崎発京都行で運転されていた[11][12][13][14][15]。しかし、2005年度からは、「たんば」1・8号が福知山駅 - 城崎温泉駅間を延長運転したため、「かにカニきのさき」は運転を終了している。
現在は、2020年以降のコロナ禍による旅客減少の影響で、2021年3月13日のダイヤ改正で「きのさき」の一部が臨時列車化され、金曜日・土曜日・休日を中心に京都駅 - 福知山駅間に下り3号/上り6号の1往復が運転される。2022年3月12日のダイヤ改正で19号が週末運転の臨時列車となった。
山陰本線京都駅発着の優等列車としては最初の列車で、1956年に京都駅 - 松江駅間の準急列車として運転を開始した。当時は、京都駅で特急「つばめ」「はと」に接続していた。1961年に急行列車になり、一部の区間が快速列車や普通列車になる時期もあったが、出雲市駅や大社駅まで運転されていた。1982年に京都駅 - 米子駅間の運転に変更され、1986年に「あさしお」に統合されて廃止された。
山陰本線で初めて京都駅を発着する昼行特急として運行が開始され、城崎駅発着、倉吉駅発着、米子駅発着が各1往復と、宮津線(現在のWILLER TRAINS宮舞線・同宮豊線)を経由する城崎駅発着が1往復、合計4往復が運行された。列車名は「朝に満ちる潮」に由来する。羽越本線の電化で特急「白鳥」や「いなほ」が電車化され、余剰となったキハ80系が転用された。当初は食堂車も連結され、都ホテルが調理を担当していた。1975年には食堂車の連結がなくなるものの、1982年には伯備線の電化により「やくも」からキハ181系が転用され、1986年以降は急行「白兎」の格上げ分を含め、6往復に増発されて運転されていた。
宮津線経由の「あさしお」下り城崎行きは、宮津線を経由している間に山陰本線福知山経由で直行する後続の「あさしお」に先行を許し、同じ「あさしお」同士で出発順と到着順が逆転するダイヤとして知られていた。
1996年のダイヤ改正で「スーパーはくと」「はくと」の全列車が京都発着に変更されたことや、園部駅 - 福知山駅間と北近畿タンゴ鉄道福知山駅 - 宮津駅 - 天橋立駅間が電化されたことにより電車運転が可能になったため、「きのさき」「たんば」「はしだて」に統合され、「丹後」と共に廃止された。「あさしお」廃止により城崎温泉駅もしくは和田山駅で「はまかぜ」と「きのさき」を乗り継ぐ必要が生じる場合の特急料金通算は廃止された。
1959年に京都駅と北近畿方面を結ぶ準急列車として運転を開始し、合計2往復が運転されていた。運転時間帯の良さから、ビジネスマンや観光客から好評を得て利用客が増加し、1963年に合計4往復に増発され、1966年には急行列車化されたが、1966年10月1日から1968年9月30日までは下り1本は準急列車で運転された。これは、当時の準急列車は「100km以下を運行する急行列車」と言う位置づけであったためであるが、これにより同一列車名で急行・準急が並立することとなった。急行列車化されてもなお増発が行われ、1968年には7往復、1972年3月に8往復が運転されていが、同年10月から特急「あさしお」が運転開始したことにより運転本数は減少した。グリーン車が連結され、途中駅で分割併合を行う、比較的長編成で最後まで国鉄色車両が用いられるなど、JR化後も国鉄気動車急行の全盛期のイメージを色濃く残した気動車急行として全国の鉄道ファンの人気を集めたが、1996年に山陰本線の一部と北近畿タンゴ鉄道福知山駅 - 宮津駅 - 天橋立駅間の電化により、廃止された。
運転区間は運転開始当初は京都駅 - 天橋立駅・東舞鶴駅間であったが、1961年に敦賀駅発着の編成が連結され、1963年には東舞鶴駅経由豊岡駅発着の編成も連結されていた。急行列車化されて以降も網野駅・久美浜駅まで運転され、北近畿タンゴ鉄道宮津線に乗り入れていた。なお、東舞鶴駅 (一部は西舞鶴駅)- 敦賀駅間、宮津駅 - 豊岡駅間など、一部の列車の一部の区間は普通列車として運転されていた。国鉄が分割・民営化されてしばらくは、城崎以西に運転されていた快速「わかとりライナー」と乗り継ぐことで「あさしお」の補完的存在ともなっていた。
列車名は、令制国の「丹後国(たんごのくに)」が由来となっている。
特急「きのさき」と同じく、1996年に園部駅 - 福知山駅間と北近畿タンゴ鉄道福知山駅 - 宮津駅 - 天橋立駅間の電化によるダイヤ改正により、京都駅 - 福知山駅間を結ぶ特急列車として運転を開始した。北近畿ビッグXネットワークを形成する列車の一つで、イメージカラーは青色(■)であった。
2011年に、北近畿ビッグXネットワークの特急列車の統廃合により、「きのさき」に統合されて廃止された。
列車名は、令制国の「丹波国(たんばのくに)」が由来となっている。
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