黒崎駅
福岡県北九州市八幡西区にある九州旅客鉄道・日本貨物鉄道の駅、筑豊電気鉄道の駅(黒崎駅前駅) ウィキペディアから
福岡県北九州市八幡西区にある九州旅客鉄道・日本貨物鉄道の駅、筑豊電気鉄道の駅(黒崎駅前駅) ウィキペディアから
黒崎駅(くろさきえき)は、福岡県北九州市八幡西区黒崎三丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)・日本貨物鉄道(JR貨物)鹿児島本線の駅である。鹿児島本線単独駅であるが、折尾駅より筑豊本線直方方面へ直通する系統も乗り入れており、この系統には「福北ゆたか線」の愛称が付けられ、当駅は同系統の起点とされている。
なお、本稿では当駅に近接している筑豊電気鉄道(筑豊電鉄)筑豊電気鉄道線の駅である黒崎駅前駅(くろさきえきまええき)も扱う。黒崎駅前駅の駅番号は CK01。
西鉄北九州線の電停だったが、1999年に現在地に移転、2000年11月に西鉄が熊西 - 当駅間の軌道事業を廃止し同区間の施設を保有する第三種鉄道事業者になり、筑豊電気鉄道が同区間の運営を行う第二種鉄道事業者となったため筑豊電気鉄道が運営する駅となった。その後この区間においても2015年3月に筑豊電気鉄道が第一種鉄道事業者となったため、正式に筑豊電気鉄道の資産となった。
島式ホーム2面4線を持つ地上駅。1984年(昭和59年)10月に改築された6代目の駅舎(橋上駅舎)を備える[5]。直営駅でみどりの窓口および自動改札機が設置されている。また、駅自動放送が導入されている。駅番号はJA21。
駅舎内にはうどん店・東筑軒の駅弁販売コーナー・トランドール、ファミリーマート、クロワッサン専門店ミニョンがあったが、2015年から始まった駅舎改築工事に伴い、うどん店とトランドールは閉店、ミニョンは一時的に閉店した。
2019年4月25日に黒崎駅の商業スペースが「えきマチ1丁目黒崎」として開業し、東筑軒・ファミリーマート(銘品蔵併設)・ミニョンが再出店するほか、その他、スターバックスコーヒー、ドラッグイレブン、魚民、保育園が新規出店した[13]。
駅南口には駅前広場を兼ねたペデストリアンデッキが設けられ、駅東側の井筒屋百貨店、国道3号線を挟んだ駅南側の商業地、駅西側のコムシティ、西鉄黒崎バスセンターを結んでいる。バリアフリーにも対応していて、各所にエレベーターが設置されている。
駅改札内には「黒崎神社」として安川電機が製造したロボットがボールを転がし、着いた先を占いの結果としておみくじを差し出すものがある。
JR黒崎駅西側のコムシティ1階[1]に3面2線の櫛形ホームがある。ラッシュ時を除いて1番のりばのみが使用される。通常は無人駅だが、朝ラッシュ時には係員が配置されるので進行方向左側すべての扉から降車が可能である。また、自動券売機ならびに西鉄バス北九州と共同の定期券・回数券販売所が設置されている。
ホームは西鉄黒崎バスセンターと同一平面上に有り、特に乗り換え客の多い八幡・小倉方面へ行くバスは乗り継ぎがスムーズにできるようにホームのすぐそばに停車する。行き止まりとなる線路の先にはJR黒崎駅へ向かうエスカレーターが設置されていて、JRとの連絡の利便が図られている。
現在位置に移転してから1年ほどの間、現在廃止された西鉄北九州線が1番のりばを、筑豊電鉄線が2番のりばを使用していた。電灯式の乗り場案内表示の「直方方面」の下には廃止まで北九州線電車の発着を示す「折尾方面」の案内を表示していた。
当駅から、黒崎工場への入出場線が分岐する。
1992年(平成4年)10月25日に西鉄北九州線の当停留場以東の区間が廃止される以前は、当停留場は駅前ロータリーの西側(現在の西鉄黒崎バスセンターのあたり)にあり、北九州本線の新設軌道区間の始端部分に位置していた。新設軌道内の上下線それぞれに乗降場ホーム各1面が設けられていたほか、下り線の乗降場東側の併用軌道部分に降車専用ホーム1面(安全地帯あり)と、上り線ホーム北側に隣接する形で筑豊電鉄直通列車の折り返し専用ホーム2面1線があった。
下り線の降車専用ホームは、北九州線の新設軌道区間への進入出には軌道が敷設されている電車通りの東行き車線を横断する必要があり、下り電車は電停進入前に信号待ちを要することからその間に降車扱いができるように設置されたもので、1980年代末ごろまで使用されていた。このホームを含めた北九州線の3つの乗降場はいずれも駅前歩道橋から階段で結ばれていた。また上り線ホームの東隣の駅前広場からも、電停発車後の信号待ち時間を利用して乗車扱いができるようになっており、ラッシュ時などに活用されていた。
筑豊電鉄直通車折り返し専用ホームは、直通車増発に伴い1977年(昭和52年)3月に設置された。着発線1本の両側に降車専用ホームと乗車専用ホームが設けられた頭端式の構造で、北九州線上りホームの北側やや下り寄りに並行して設置されていた。
1992年(平成4年)10月25日の北九州線当停留場以東廃止後は、北九州線ホームの東側で線路が切断されて頭端式の構造となり、おもに旧下りホームが折尾方面乗り場として使用され、「1番乗り場」と付番された。筑豊電鉄直通車折返し専用ホームはそのままの構造で、乗車ホームが「2番乗り場」と付番された。この状態で、1999年(平成11年)12月の停留場移設まで使用されていた。
1999年(平成11年)12月のコムシティ建設に伴う停留場移設・線形変更以前は、黒崎車庫への入出庫線は隣の黒崎車庫前停留場から分岐していた。
2024年現在、黒崎駅は「車扱貨物取扱駅」となっており[19]、当駅東側で接続する日本製鉄専用鉄道(くろがね線)発着の貨物を取り扱っている。この専用鉄道とは旅客ホーム北側にある側線群で東側へ分岐する形で接続し、日本製鉄八幡製鐵所へ至る[20]。日本製鉄専用鉄道は製鉄所構内の様々な物資の輸送で使用されているが、黒崎駅との接続部分では専ら新幹線用のレールの発送で使用されている。この専用鉄道と接続する駅東側の操車場には1986年まで西八幡駅が設置されていたが、西八幡駅廃止後は黒崎駅の構内扱いとなっている[20]。2016年3月ダイヤ改正より、日鉄物流発着で東日本旅客鉄道向けレール輸送が開始された。これは従来の船舶輸送に変わるもので、当駅より越中島貨物駅(東京レールセンター)への運用が開始された。日鉄物流八幡所有のチキ5500形の首都圏乗り入れはこれが初である。このほかに東鷲宮、岩切(仙台レールセンター)も設定があるほか、将来的には新津、北海道方面への設定も予定されている。
かつては旧・西八幡駅から西側に分岐し三菱ケミカル黒崎事業所へ至る専用線があり、有蓋コンテナやタンクコンテナによる製品の輸送や、タンクコンテナを用いた大牟田駅への濃硝酸輸送に使用されていた。しかし、三菱ケミカルが2020年4月末で硝酸の製造を終了したため同年この専用線は廃止となった。1999年9月までは、北岡崎駅へのテレフタル酸発送もあった。 1996年3月までは三菱マテリアル九州工場黒崎製造課への専用線もあり、石灰石輸送が行われていた。
2024年ダイヤ改正時点で黒崎駅発着の貨物列車は、北九州貨物ターミナル駅との間に専用貨物列車が1日1往復[注釈 1]、東京貨物ターミナル駅との間にレール輸送用の臨時高速貨物列車が1往復設定されている。
乗車人員推移(JR九州)[26] | 乗降人員推移(筑豊電気鉄道)[27][28] | ||
---|---|---|---|
年度 | 1日平均人数 | 1日平均乗車人数 | 1日平均乗降人数 |
1976年 | 26,331[24] | ||
- | |||
1990年 | 23,071 | 8,006[注釈 2] | |
1991年 | 23,675 | ||
1992年 | 24,027 | ||
1993年 | 24,262 | ||
1994年 | 23,491 | ||
1995年 | 22,967[29] | ||
1996年 | 22,510 | ||
1997年 | 21,626 | ||
1998年 | 20,944 | ||
1999年 | 20,099 | 14,706 | |
2000年 | 19,562 | 12,531 | |
2001年 | 19,266 | 12,508 | |
2002年 | 18,530 | 11,877 | |
2003年 | 17,698 | ||
2004年 | 16,714 | ||
2005年 | 16,261 | 10,586 | |
2006年 | 16,156 | 10,536 | |
2007年 | 15,953 | ||
2008年 | 15,763 | ||
2009年 | 15,253 | 9,557 | |
2010年 | 15,018 | ||
2011年 | 15,500 | 4,159[30] | 8,606 |
2012年 | 15,456 | 4,155[31] | 8,490 |
2013年 | 15,908 | 4,359[32] | 8,850 |
2014年 | 15,614 | 4,170[33] | 8,464 |
2015年 | 15,524 | 4,091[34] | 8,317 |
2016年 | 15,293 | 4,144[35] | 8,435 |
2017年 | 15,394 | 4,092[36] | 8,334 |
2018年 | 15,410 | 4,046[37] | 8,218 |
2019年 | 15,076 | 3,880[38] | 7,865 |
2020年 | 11,333 | 3,104[39] | 6,256 |
2021年 | 11,938 | 6,545 | |
2022年 | 12,863 | 7,039 | |
2023年 | 13,247 |
※黒崎駅前以東(藤田方向)廃止時点での西隣は黒崎車庫前。西黒崎は黒崎駅前以東廃止と同時に開業、黒崎車庫前は北九州線全廃前に廃止されたため、全廃時点での黒崎駅前の西隣は西黒崎。なお、黒崎駅前 - 熊西間は筑豊電気鉄道線として現存。
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