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日本の漫画家 ウィキペディアから
清野 とおる(せいの とおる、1980年3月24日 - )は、日本の漫画家。エッセイスト。
成立高等学校在学中に『ヤングマガジン増刊青BUTA』に掲載された『アニキの季節』で1998年にデビューの後、『週刊ヤングジャンプ』にて『青春ヒヒヒ』『ハラハラドキドキ』を連載。単行本化されるも絶版に。
その後、短編やイラストを雑誌に寄稿しながら、ブログで身辺雑記を綴り話題になる。2008年、ブログがBbmfマガジンの編集者の目に留まり、携帯サイト『ケータイまんが王国』にて『東京都北区赤羽』を連載して各種メディアで注目を集める。
1983年から板橋区の保育園に通っていたが、そこは児童虐待を平然と行う女性園長と従属する女性副園長によって支配された「地獄保育園」であったと言う[1]。園児は縄で縛られたり、下半身だけ裸にされ立たされたりした。清野自身もニワトリ小屋に閉じ込められたり、無実の罪を着せられ強制的に土下座させられたりした。それでも、園内の雑用をしていた園長の息子や保育士は、園児を必死になって守ってくれたという。しかし、園長と対照的に温厚で子供好きだった園長の息子は園長の母と対立した後に園内で変死を遂げる[2]。数多くのトラウマを残した「地獄保育園」は卒園の数年後に潰れ園長も亡くなるが、葬儀の参列者は興味本位で見に行った同級生の母親含めて2人だけだったという。
1986年、板橋区立志村第四小学校に入学[3]。小学二年生の時に近所の神社に虫を捕りに行った際に、木陰から現れた全裸男の射精を目撃する[4]。小学三年生の時にはブリーフしか履いてない変態男と路地で遭遇し、一緒に公園で走り回って遊んだりしていたが、男が公園のすべり台の上で全裸になったため、通行人に目撃され通報され逮捕された。パトカーに男が連れ去られていった光景を清野は今も鮮明に覚えているという[5]。
1992年、板橋区立志村第二中学校入学[3]。中学時代は給食で残ったヨーグルトを何を血迷ったのか神としてトイレに祭って、新興宗教「ヨーグルト教」を開祖したことがある。信者は他のクラスにまで拡大し、清野は「教祖」として天狗になっていたが、先生にバレてしまい、「ヨーグルト教」はあっけなく崩壊してしまった。1995年、成立学園高校入学。高2の秋には赤羽駅で轢死体を目撃するも、死体よりも死体にショックを受けた乗客の嘔吐物のほうが気持ち悪かったと述べている[6]。
高校時代は『VOW』に投稿しており、「フランス床屋ナポレオン」ネタが『VOW9』(1997年)に掲載(セイノトオル名義)。『VOW23』では「VOWと俺」という自伝的エッセイ漫画を寄稿している。高校在学時の1997年に処女作となる「猿」を『週刊ヤングマガジン』に投稿して月刊奨励賞に入選。その後、1998年に『ヤングマガジン増刊青BUTA』に掲載された「アニキの季節」(清野通名義)で漫画家デビューする。しかし、『ヤングマガジン』ではネームがまったく通らなくなったので、『週刊ヤングジャンプ』に移籍し、多くの読切作品を発表する。大学在学中[7]、同誌にて「青春ヒヒヒ」(2001年・上下巻)、「ハラハラドキドキ」(2002年・全2巻)を連載するも半年で打ち切られる(いずれも絶版)。「連載を失って実家にいるのが、いたたまれなくなった」という理由から実家のある東京都板橋区志村から隣町の東京都北区赤羽に引越し、2003年冬から一人暮らしを始める。この赤羽で出会った人たちや、体験した出来事が、後の清野の創作活動に多大な影響を与えることになる。
集英社との専属契約が2006年に切れ、他社に持ち込みを行うが漫画と人格を否定され続け、清野曰く「ゴミクズ同然の扱い」を受けたという。それでも持ち込みを続け、小学館の編集者に見出されるが、ネームはボツが続き、漫画家を続けていく自信を失ってしまいながらも自分の作風を模索するスランプの時代を送る。清野自身この時期を「漫画の海の中でブクブク溺れているような状態だった」と振り返っている。
その後、『週刊ヤングサンデー』を中心に数多くの不条理ギャグ短編を発表するが、同誌の休刊により無収入状態となる。不本意なアルバイト生活を送りながら『東京都北区赤羽』の原型となる赤羽を舞台にしたエッセイ漫画を出版社に持ち込む。しかし「一般人やホームレスの写真は載せられない」という理由で全てボツになり、本気で漫画家を諦めかけるも、個人ブログに赤羽ネタを連日のように綴り一部で話題になる。
2008年秋に、清野のブログがBbmfマガジンの編集者の目に留まり、『ケータイまんが王国』にて、同年12月から『東京都北区赤羽』を連載開始。単行本8冊を刊行。50万部以上を売り上げ、NHKなどさまざまな番組で特集を組まれる。ブックストア談・文教堂赤羽店では、1店舗で2万部以上を売り上げ、「赤羽では『ONE PIECE』より売れている漫画」として有名だという。作品のヒットに伴い清野もテレビ番組に出演することも増えたが、取材活動に影響を及ぼす(=顔バレ防止)との理由から出演時は鼻から下を覆う巨大なマスクを被っていることが多く(当初は顔全体にモザイク処理がなされていた)、公の場では素顔を晒したことはない。
2012年、『ケータイまんが王国』を運営するBbmfマガジンの出版事業撤退により、『東京都北区赤羽』の連載が終了。2013年4月から双葉社の『漫画アクション』にて続編となる『ウヒョッ!東京都北区赤羽』を連載開始。清野にとって「ハラハラドキドキ」以来10年振りのメジャー誌連載となった。
2015年1月より同作品を題材としたドキュメンタリー風テレビドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』としてテレビドラマ化された。2016年4月から、『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』を題材にしたドラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』が放送された[8]。
2017年末から2020年秋まで、『東京Walker』(KADOKAWA)にて「東京怪奇酒」(全2巻)を連載。
2020年12月25日より『コミックDAYS』(講談社)にて『さよならキャンドル』を連載中[9]。
2021年2月からテレビ東京系列にて「東京怪奇酒」のドラマ放送スタート。主演は杉野遥亮。
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