Loading AI tools
1998年のホラービデオゲーム ウィキペディアから
『バイオハザード2』(バイオハザードツー、BIOHAZARD 2、英題:RESIDENT EVIL 2)は、1998年にカプコンよりPlayStation(PS)用として発売されたホラーアクションアドベンチャーゲーム。『バイオハザードシリーズ』の第2作である。後にNINTENDO64、ドリームキャスト、Windows(PC)、ニンテンドーゲームキューブ向けに移植され、2007年にはゲームアーカイブスでも配信されている。
ジャンル | サバイバルホラー |
---|---|
対応機種 |
PlayStation ゲームアーカイブス(PS3/PSP/PS Vita) game.com Microsoft Windows ドリームキャスト NINTENDO64 ニンテンドーゲームキューブ |
開発元 |
カプコン タイガー・エレクトロニクス(game.com) |
発売元 |
カプコン タイガー・エレクトロニクス(game.com) |
シリーズ | バイオハザードシリーズ |
人数 | ストーリーモード:1人 |
メディア |
CD-ROM2枚組 (PS、Windows) ロムカセット (game.com) GD-ROM (DC) 512Mbit(64MB) ロムカセット (N64) 専用光ディスク1枚 (GC) |
発売日 |
PlayStation: |
対象年齢 |
初代CERO:C(15才以上対象) ESRB:M(17歳以上) BBFC: 15(PCでは18) PEGI:16 USK:16(16歳未満提供禁止) |
売上本数 |
496万本(2023年9月末時点)[1] 203万本(2022年12月末時点)[2] |
2019年1月25日には、リメイク版が『バイオハザード RE:2』(バイオハザードアールイーツー、BIOHAZARD RE:2、英題:Resident Evil 2、以下『RE:2』)のタイトルで発売された。
本編シリーズとしては、1996年発売の前作『バイオハザード』(以降『1』)から約2年ぶりとなり、現実の西暦とゲームの西暦が一致するようになった(日付そのものは、ゲームの方が少しだけ未来)。時系列としては前作の2か月後に位置しており、舞台も前作の閉鎖的であった洋館から一転して、開放的でより規模の大きいラクーンシティに変わっているが、前作と目的は変わっておらず、偶然バイオハザードに見舞われた日にラクーンシティへ来た新人警官のレオン・S・ケネディや女子大生のクレア・レッドフィールドを操作して壊滅状態の街を探索し、遭遇するさまざまなクリーチャーに対処しつつ、各種アイテムを駆使して街から脱出することが目的となっている。
『1』のヒットを受けて開発が始まり、一時は完成目前まで進行していたが、そのバージョンは没案となり、新たに作り直された物が『2』として発売された(後述)。
前作と同様に、選んだ主人公によってストーリーに違いがある。選んだ主人公によって、発生するイベントや行くことのできる場所、通れる道も少し違う。登場する敵キャラは同じでも、ストーリーに関わってくるキャラクターが異なっている[3]。
パッケージには表示されていないが、CEROの年齢区分によりCERO:C(15才以上対象)とされている。
PS版は国内215万本(初動本数は138万本)以上、全世界で496万本を販売した。
1998年7月25日、ラクーンシティを震撼させた連続猟奇殺人事件「洋館事件」は、ラクーン警察署 (R.P.D.) に所属する特殊部隊S.T.A.R.S.の投入によって解決されたが、詳細は上層部からの圧力によって伏せられ、公表されることはなかった。時が過ぎ、人々が事件の恐怖を忘れ去ってゆく中、怪物の目撃談や「人喰い病」と呼ばれる奇病などの異変が市内で発生するようになる。
そんな折、事件から2か月後の9月29日夜、ラクーンシティに向かう2人の人物がいた。1人はR.P.D.の新人警官レオン・S・ケネディであり、洋館事件に興味を持って配属を志願したが、前日に酔い潰れて夕方からの出勤という大遅刻を犯してしまった。もう1人は女子大生クレア・レッドフィールドであり、音信不通となった兄のS.T.A.R.S.隊員クリス・レッドフィールドを探すため、ラクーンシティを訪れた。まもなく、ゾンビ化した市民たちによる襲撃の最中に出会ったレオンとクレアは借用したパトカーでR.P.D.へ向かうが、その途中で車内に潜んでいたゾンビに襲撃されて車体は大破したうえ、暴走するタンクローリーが衝突して炎上してしまう。
分断されたレオンとクレアは、それぞれ別の道を進んでR.P.D.へたどり着くが、そこもすでに壊滅状態となっていた。瀕死のマービン・ブラナー巡査や署内に残されていたクリスの日記から、この異常事態が製薬会社アンブレラの開発した生物兵器T-ウィルスの蔓延によるバイオハザードであることが判明する。署内にて合流したレオンとクレアは、他の生存者と脱出手段を見つけ出すため、手分けして署内を調査する。
調査の過程で、レオンは恋人を探しにきたという女性エイダ・ウォンと、クレアは母からR.P.D.へ逃げるよう連絡を受けてたどり着いた少女シェリー・バーキンと、それぞれ運命的な出会いを果たす。署内にはまだ数人の生存者がいたが、徘徊する謎の怪物に殺害されてしまう。レオンとクレアはそれぞれ別の場所にて怪物と交戦し、これを退けて下水道へ降りる。
下水道では、シェリーの母であるアンブレラ研究員アネット・バーキンと遭遇する。アネットは、今回のバイオハザードがアンブレラ上層部の派遣した特殊部隊による襲撃が原因であることや、シェリーを追跡する怪物の正体が襲撃で致命傷を負った夫のウィリアム・バーキンが自作の新型ウイルス「G-ウィルス」を自身に投与して変貌した「G生物」であることを、それぞれ告白する。ウィリアムの研究を守ろうとするあまり疑心暗鬼に陥っていたアネットは、シェリーを保護したクレアにさえ敵意を向ける。
レオンとエイダ、クレアとシェリーは戦いの中で絆を深めてゆく。しかし、エイダはアンブレラとは別の組織からG-ウィルスを奪取するために派遣されたスパイであった。レオンを愛するようになっていたエイダは、事実を知って驚愕する彼を完全には裏切れず、混乱の中でレオンを庇って力尽き、奈落へ落ちる。アネットもまた致命傷を負い、クレアにシェリーを託して息を引き取る。
やがて、レオンとクレアはシェリーを連れて地下研究所へたどり着くと貨物列車を発進させ、もはや原形を留めない姿と化してなお追ってきたウィリアムを完全に撃破し、ラクーンシティからの脱出に成功する。朝日を浴びながら、クレアはクリスを必ず探し出すことを、レオンはアンブレラと戦うことを、それぞれ決意するのであった。
本作は、前作『1』同様に2人の主人公が存在しており、どちらかを選択して一度ゲームクリアすると、開始時に選択しなかった方の主人公の物語である「裏シナリオ」をプレイ可能なセーブデータを作成できる(最初に選んだ方は「表シナリオ」と呼ばれる)。表での行動の一部が、裏での行動の一部に影響を及ぼすザッピングシステムが採用されている。裏をクリアすると、今度は表で開始できるセーブデータを作成でき、隠し武器解禁などのおまけ要素を引き継げる。表で開けたはずの鍵を裏でもまた開けなければならなかったり、表で取ったはずのアイテムが裏でも同じ場所に置かれていたりする矛盾があるが、表に対して裏はパラレルワールドという位置付けであるため、これは矛盾とは言えない[4]。また、裏シナリオでSランクを取ると、隠しシナリオである『The 4th Survivor』(ザ・フォース・サバイバー、以降『T4S』)が出現する。また、表→裏→表→裏→表→裏と3巡以上クリアし、なおかつ『T4S』が出現済みであれば、『The 豆腐 Survivor』(ザ・トウフ・サバイバー、以降『T豆S』)がプレイ可能になる。レオン編とクレア編では、登場する武器が大きく異なる。また、レオン編のみ、所持武器に対応したカスタムパーツ(ハンドガン、ショットガン、マグナム)を組み合わせたり、改造することで武器を強化できる。
「レオン表→クレア裏」と「クレア表→レオン裏」のどちらのストーリーが正史かは定められていないが、後のシリーズで前提となっているシェリーのG-ウィルス感染と治療が描かれるのは「クレア表→レオン裏」のみである。
本作では「EASY」と「NORMAL」の難易度を選択できるようになった。『デュアルショックVer.』をはじめとする移植版には、これら以外の難易度が収録されているものもある。EASYでは、敵のHPが少なかったり、表プレイ時のみルーキーファイルを閲覧できるといった利点がある一方、隠し要素を利用できないといった制約がある。
前作ではハードモードのクリスとイージーモードのジルといったように、主人公ごとに難易度が分かれていたが、今作ではレオンとクレアどちらを選んでも攻略難易度はさほど変わらない。ただしレオン編は表裏ともにクレア編の表裏と比較して敵の出現数がやや多めであり、終盤まで火炎系の武器が手に入らず硫酸系の弾薬に至っては全く手に入らないこともあって、レオン編はクレア編より難易度が高めの傾向がある。
体力はステータス画面で心電図として表示され、具体的な数値は明示されない。主人公の最大HPは200と設定されており、残りのHPに応じて心電図の状況が「Fine(緑)」→「Caution(黄)」→「Caution(橙)」→「Danger(赤)」と変化する。また、ダメージモーションが導入されており、心電図の変化に応じてキャラクターの動きが変化する(シェリーだけは変化なし)。心電図が「Caution」になると腹を腕で抑えて移動するようになり、移動速度が少し落ちる。「Danger」になると足を引きずりながら移動するようになり、移動速度が大幅に落ちる。
プレイヤーのHPがなくなるか、パートナーが死亡した場合はゲームオーバーとなる。
『Extreme Battle』(エクストリームバトル、以降『EB』)は、『デュアルショックVer.』に追加されたミニゲームであり、ある条件を満たせばプレイできるようになる。
プレイヤーはレオン、クレア、エイダ、『1』のクリスの4人から1人を選択し、プレイする。ゲームの目的は、研究所からR.P.D.へ向かって署内に配置された4つの対ウイルス爆弾を回収することであり、4つ回収した時点でクリアとなる(入手した対ウイルス爆弾は、アイテムボックスに保管しても問題無い)。3段階のレベル(難易度)でプレイできるが、レベルが高いほどG第4形態などの強敵が多数配置されるうえ、レベル3ではクリーチャーの攻撃力が激増する(HPが最大の状態でゾンビに3回噛みつかれただけで死んでしまうほか、ゾンビに足を3回噛みつかれただけで心電図が「Fine(緑)」から「Caution(黄)」に変化するほど)。複数の箇所で登場するG第4形態は、レベル3のみ配置される上に完全に倒すには、1体につきロケットランチャー複数回分の攻撃が必要になる。
装備品の内容はキャラ毎に異なる。インクリボンの使用可能数はレベルによって異なる(レベル1で5回、レベル2で3回、レベル3で1回)ほか、アイテムボックスにナイフが保管されている。また、各種アイテムやクリーチャーは例外を除いてランダムに配置されている。レベルが高いほどランダム配置されている各種アイテムの出現率が低くなり、クリーチャーの出現率が高くなる。サブマシンガンとロケットランチャーは初期装備の他に、攻略ルート外の決まった場所に必ず配置されている(ロケットランチャーの装弾数はクリスの初期装備と違い、10発)。
本作に登場するクリーチャーは、実験により生み出された生物兵器「B.O.W.」(Bio Organic Weapon)ではなく、街中に広がったT-ウィルスに感染してしまったものがほとんどである。
ウィリアム・バーキンがG-ウイルスを自らに投与し、G生物と化したもの。素性が知られていることから作中では主人公や登場人物から一貫して「ウィリアム」と呼ばれる。
山中の洋館という閉鎖空間が舞台であった前作とは異なり、本作ではラクーンシティそのものが舞台となる。
本作の開発は『1』の完成から一か月後の1996年初頭に開始され[12]、同年7月に開かれたVジャンプフェスティバル96にて初めて情報が公開された[13]。この時のバージョンはのちに、プロデューサーの三上真司によって『バイオハザード1.5』と呼ばれており、製品版にあたる『2』と内容が大きく異なる[14][15]。
『1』の2か月後にラクーンシティでゾンビが大量発生する点などは『2』と変わりないが、『1.5』は「ゾンビに支配されたビルの最上階から脱出する」というシナリオであり、アンブレラは違法な実験によってすでに閉鎖しているという設定であった[16] ほか、『1.5』にしか登場しない人物もいた。
開発チームは『1』と同等の恐怖を生み出そうと模索し、2人の主人公が今までに経験したことのない恐怖にさらされる状況を作り出すことを考え、警察官のレオン・ケネディと女子大生レーサーのエルザ・ウォーカーを主人公に据えた[15][16][17][18]。彼らのストーリーに接点はなく、パートナーとなる人物は2人用意されていた[17]。レオンのパートナーは先輩警察官のマービン・ブラナーとリンダ(『2』におけるエイダ・ウォンに相当)であり、エルザのパートナーはシェリー・バーキンとジョン(『2』におけるロバート・ケンドに相当)であった[17][19]。
キャラクターデザインは大石勲と下釜陵志が担当しており、実在の人物や動物などを基にしていた。例えば、レオンは大石が飼っていたブラッドハウンドを基にしていたほか、アネットは女優のジョディ・フォスターを基にしていた[19]。
『1.5』における警察署のデザインは、よりモダンでリアリティのあるデザインであり、面積は『2』に出てきた時よりも狭かった[16][17]。また、レオンの先輩警官であるロイをはじめ、襲撃を生き延びる警察官の数も多かった[17][19]。『1.5』では、プレイヤーの恐怖心をあおるために一度に大勢の敵を出現させられるよう、敵キャラクターに使うポリゴンの数も低く抑えられていた[14][14][15]。また、状況に応じて音楽やプリレンダリングした背景が変化するという演出も採用された[16]。
主人公には防御力やアイテム所持数を増加させる防護服などの装備を得られる機能も採用されたほか[20][21]、主人公のポリゴン数は装備や敵キャラクターからのダメージの度合いによって変化する仕組みであった[20]。
『1.5』の開発は40〜50人体制で行われ、彼らはのちにカプコン・プロダクション・スタジオ4 の一員になった[14][22]。ディレクターの神谷英樹率いる開発チームは若手社員を中心に構成されており、その大半が前作のスタッフであった[12][14][15]。
開発初期、プロデューサーの三上と神谷の間には創作上の不一致があり、三上は自ら指示を出して開発チームに影響を与えることを一時は考えたものの、最終的にはプロデューサーとしてチームを監督する立場にとどまり、月に一回進捗状況を見せるよう開発チームに命じた[23]。
個々のデータ自体の出来は悪くない一方それらを組み合わせても満足のいくものにはならなかったものの、三上は1997年5月の発売予定日に向けてこれらのデータを組み合わせるのだろうと考えた[18][23]。
だが、それからまもなく、完成度が60%か80%に達したところで、『1.5』の開発データは廃棄された[12][14][17][24]。プロデューサーの三上真司は辞表を用意し、開発中止を訴えたという。
のちに三上は「前述の期間で満足のいく仕上がりにならず、遊んでいてもつまらないものになるだろうと判断した」と振り返っている[12][14][23]。
製作総指揮の岡本吉起から「話がまとまりすぎていて、続編を作るのに支障がある」という指摘が上がった。岡本は、本作をガンダムシリーズや007シリーズのような大型シリーズにするため、シリーズ内の複数の作品が共有できるような世界観を作り上げることを約束した[25]。開発チームによるシナリオの書き直し作業が進まなかったことから、岡本はメタルヒーローシリーズなどで知られる脚本家の杉村升を『2』のシナリオライターに起用した。杉村は『1』のストーリーを非常に気に入っていた[26]。杉村は試用期間という形で雇われていたが、杉村がスクリプトのトラブルの解決策を提示したことによって岡本からの信頼を得、その岡本からシナリオ全体の改善について相談を受けた[14][26][27]。その結果、エルザの代わりとなる主人公として、『1』の主人公クリスの妹であるクレアが起用された[12]。カプコンから提示された200万枚の売り上げ目標を達成すべく、神谷は新規ファンを獲得するため、ストーリーをハリウッド映画のような大げさなものにしてはどうかと提案した[28]。単なるハリウッドの真似は避けたいと考えた岡本は、杉村に三上ら開発スタッフと話し合うよう頼んだ[25]。『2』のメインシステムの担当者であった安保康弘は、2018年12月の合同インタビュー中で杉村について「『バイオ2』のシナリオを詰めるときに、杉村さん、神谷とのミーティングに僕も参加していたんですけど、杉村さんはすごく面倒見が良い方なんですよ。(中略)フランクな方でお仕事でご一緒するのはすごく楽しかったんですよ。」と振り返っており、カプコンCS第一開発統括 第一開発部ディレクターの門井一憲も安保のコメントに同意している[29]。企画担当者たちはゲームデザインを根本から作り直し、プログラマーをはじめとする残りのメンバーはディレクターズカット版『1』の開発にあたった。ディレクターズカット版『1』は、『2』の発売延期のお詫びを兼ねており、『1.5』の一部映像や『2』の体験版が収録された[14][30]。
『1.5』の開発データのうち、物語の上で重要な場所は、日本の街にある西洋風の建物の内部の写真のデータを基にビジュアルが強化される形で『2』に流用された[14]。背景の作成にはO2というソフトウェアが用いられ、1つの背景のレンダリングには2 - 3週間を費やした。一度に画面上に表示できるゾンビの数は7体に限られたものの、これによってレオンとクレアに使われているポリゴン450個を有効に活用することができた[12]。
敵キャラクターは、目に見える傷をつける代わりに、重傷を負ったことを示すためによろよろと歩くように設計された[14]。
また、これとは別に目玉としてザッピングシステムが導入された。このシステムは『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』において、前作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を異なる視点から見るところにヒントを得ている。
『1』のディレクターズカット版同様、本作の台詞もまた英語で収録された。まず台本を日本語で執筆し、それを日本人が英語に翻訳する形で、キャスト用の台本が作られた。それから、カットシーンが完成する前の段階で、カナダ出身の声優による収録が行われた[31]。英訳された台詞はネイティブスピーカーから見ると若干おかしな言い回しであった上、声優への指示も「日本人が聞き取れるようにしっかり発音してほしい」というものであったため、妙に大げさな言い回しになってしまったのではないかと、カプコンCS第一開発統括 第一開発部のディレクター門井一憲はPlayStation Blogとのインタビューの中で振り返っており、「Gamescon2018」に取材に来た記者たちから本作の演技やセリフが"Cheesy"(くだらない、または大げさ)だといわれたと話している[32]。
ムービーパートはアクションフィギュアを用いたストップモーションアニメとして撮影された後、コンピュータグラフィックに落とし込まれた[33]。この時点までにエイダのモデルを完成させることはできなかったため、彼女は主要人物の中で唯一プリレンダリングされたムービーシーンには登場しなかった[31]。また、開発用のポリゴンモデルを流用し、隠しシナリオの一つである『The 豆腐 Survivor』の主人公に仕立て上げた[7]。
テレビ用コマーシャルはゾンビ映画の第一人者であるジョージ・A・ロメロが監督し、レオン役としてブラッド・レンフロが出演した[7]。
なお、『1.5』のゲームエンジンは『2』のプロモーションなどにプロデューサーとして関わった稲船敬二が「せっかく作ったものを捨てるのはもったいない」として引き取り、『鬼武者』の開発に役立てた[34][出典無効]。
『2』の音楽には上田雅美、水田直志、内山修作、西垣俊が参加した[35][36]。
彼らは「絶望」を基本的なテーマに据えることを決めた。リードコンポーザーに任命された上田はモチーフを設定し、内山は探索パートやムービーパートに向けた恐怖感のある音楽を作ることを任された[37]。
汎用性のある三拍子で構成されたメインテーマはライトモチーフとして"Prologue", "Raccoon City" および"The Third Malformation of G"といった複数の楽曲にも流用されている。
舞台の雰囲気に合わせ、おどろおどろしい環境音楽からインダストリアル・ミュージックまで、様々なジャンルの音楽が使われた。例えば、ラクーンシティ市街地の場面では打楽器を強調したミリタリー調の音楽が使われた一方、警察署の場面では不吉なピアノの音色が使われた[38]。また、物語上の重要な場面では、ブロックバスター映画で使われるようなオーケストラが使われた[37][38]。
『2』のアルバムは、1998年1月と8月にそれぞれ発売された[39][40]。
1月に発売された『バイオハザード2 オリジナル・サウンドトラック』では、作中で使用された曲の大半を収録している[38]。一方、8月に発売された『バイオハザード2 コンプリートトラック』では、『バイオハザード2 オリジナル・サウンドトラック』未収録曲に加え、オーケストラメドレー、効果音・音声集、さらには音響スタッフへのインタビューも収録された[41]。『バイオハザード2 オリジナル・サウンドトラック』では、欧米においてResident Evil 2 Original Soundtrackという題名で発売され、このうち北米版については"The Beginning of Story" という楽曲が4トラックに分かれて収録されている[38]。
『2』の楽曲のうち5曲は、新日本フィルハーモニー交響楽団のライブCDBio Hazard Orchestra Albumに収録されている[42]。また、ピストン西沢は『2』のメインテーマをエレクトロニック・ミュージック調にアレンジしており、のちに"BIOHAZARD 2 REMIX-MET@MORPHOSES-"として発売した[43]。
『2』は日本国外ではResident Evil 2として発売された。このうち、北米版のゲームオーバー画面はオリジナルで採用が見送られたものが用いられており、さらに暴力的な演出となっている。また、北米版は貸借によって売り上げに影響が出るのを防ぐため、オリジナルの『2』よりも高い難易度が設定された[12][33][44]。ただし、ドイツで発売されたバージョンにおけるゲームオーバー画面は日本版と同じものが用いられているほか、ドイツ版では出血や欠損表現が一切なくなっている。ロシア版ではキャラクターの台詞がロシア語に吹きかえられている。また、本作と『1』が同梱されたパックがPCで発売された。オーストラリア版やニュージーランド版では自動照準が使用可能であり、主人公や敵の血の色が初期設定では緑色になっている。
"Movimento Diritti Civili" (Civil Rights Movement) というイタリアの政治団体からの暴力描写に対する批判を受け、『2』はイタリア国内での販売が一時禁じられ、発売前のソフトウェア5,500部はイタリア財務警察 (Guardia di Finanza)によって押収された[45][46]。
ソニーコンピュータエンタテインメントから押収の再考の求めに応じ、数か月後に『2』の発売禁止は解かれた[47]。
本作はPlayStation用ソフトとして発売された後、他機種への移植が行われた。まず、1998年8月6日にはPlayStationの振動機能であるDUALSHOCKに対応した『デュアルショックVer.』が発売された。同バージョンには、シナリオや演出がなく、戦闘やアイテム集めを楽しむことに特化したミニゲーム『Extreme Battle』や、北米版と同内容で日本版より難易度の高い「U.S.A.Version[48]」モードが収録されている。また、初期装備を無限サブマシンガンに変更した「ROOKIE」モードも収録されており、このモードでのアイテムボックスには救急スプレーが3つと隠し武器(無限ガトリングガン、無限ロケットランチャー)が用意されている[49]。
『デュアルショックVer.』は、Windows 95/98版をはじめとする他機種への移植のベースとしても使われている。
Windows 95/98版では、振動機能を除く『デュアルショックVer.』版の機能がすべて搭載されているほか、キャラクターやオブジェクトのテクスチャマッピングが見直され、640ドット×480ラインの解像度に最適化した鮮明なものとなった[50]。補間も違和感の少ない、自然なものとなっている。解像度を320ドット×240ラインに落とす、画面演出を簡略化するなど、ビデオカードの性能に合わせた柔軟な調整も可能となったほか、ドアの開放やハシゴの昇降の画面演出をスキップする機能も追加された。さらに、起動メニューにギャラリーが追加され、ゲームのクリアに合わせて閲覧できるムービーやキャラクターのCGモデル、開発資料などの数が増える仕組みがとられた[50][51]。Windows 95/98版には北米版と同じ難易度になる「ARRANGE」モードが収録されており、ゲームオーバー画面も北米版に準拠したものに変更される。なお、「ARRANGE」から「HARD」を選択すると、後述のドリームキャスト版に収録されている「NIGHTMARE MODE」に相当する難易度に変更される。
2006年2月、Windows XPに対応したPC-DVD版がソースネクストの「Quality イチキュッパ」シリーズの一環として日本国内限定で発売された[52]。
セガサターンへの移植は計画されていたものの、ハード性能の不足から1998年10月に開発が中止された[53]。その後に発売されたドリームキャスト版はWindows 95/98版を基にしており、高難易度モードをはじめとするPC版と同等の機能に加えてビジュアルメモリからキャラクターの状態をリアルタイムで確認する機能が追加された[54][55]。また、ドリームキャスト版のうち日本での発売分については副題「バリュープラス」がつけられており、『バイオハザード CODE:Veronica』の体験版が収録されていた[51]。
NINTENDO64版『2』はカートリッジの容量の制約の中で高画質を実現した一方、音声・動画を圧縮せざるを得なかった[56]。
64版『2』の開発には1年の期間と100万ドルの予算を費やした[56]。64版の開発メンバーは、9人のフルタイム労働者とAngel Studio(現:Rockstar San Diego)からのパートタイム労働者で構成されており[56]、そこからさらにカプコン・プロダクション・スタジオ3とファクター5から10人のスタッフが応援に来た[57][58]。
64版『2』は、隠しコスチュームのほか、血の飛び散る量や敵の血の色を緑や青に変更できる機能が追加された。また、レオン編とクレア編で表シナリオと裏シナリオを1回ずつクリアすると、アイテムの位置がランダムに変更される「ランダムモード」が追加される。従来のラジコン操作をアナログ操作に変更する機能も追加された[58][59][60][61]。
また、『バイオハザード3』の開発スタッフであるTetsuro OyamaによるEXファイルが追加された[35]。これらのファイルには『バイオハザード0』のレベッカの報告書や、『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(以降、『3』)のダリオの遺書などが含まれている[59][60]。4つのシナリオにおいて裏コマンドも追加されており、隠し要素の中には当時開発中の作品に関する情報も含まれていた[59][60]。
64版の解像度は、画面内に表示されているポリゴンモデルの数によって変動したが、メモリー拡張パックを導入することにより、最大で640×480画素を実現できるようになっていた[62][63]。それに加え、64版ではキャラクターのアニメーションをより滑らかでキレのあるものに補正したほか、3Dモデルのテクスチャの遠近補正も行われた[62]。64版の音楽にはドルビーサラウンドが使われており、クリス・ヒュルスベック、ルドルフ・ステンバー、トーマス・エンゲルがBGMデータの変換作業を行った[58]。開発チームはPlayStationの時よりもサンプリング周波数が高いサウンドセットを新規に作成し、高い音質を実現した[64]。一方、『Extreme Battle』をはじめとする『デュアルショックVer.』の要素は64版には収録されなかった[65]。また、エンディングの音楽は表編と裏編の双方とも「Credit Line」(表編のエンディング曲)のみが使われ、リザルト画面で流れる楽曲も「Credit Line」に変更されている。
ゲームキューブ版は『デュアルショックVer.』の内容をそのまま収録すると同時に[66]、イベントのスキップ機能などが追加された。また、ゲームスタート時のタイトルコールが『1』リメイク版以降のタイトルコールを担当しているウォード・セクストンによって新録されたものに変更された。この変更は、GC版『3』および『バイオハザード CODE:Veronica』でも行われている。
1998年後半にはタイガー・エレクトロニクスからgame.com版が発売された。2.5次元のスプライトで描かれたこのバージョンはレオン編のシナリオしかなく、オリジナル版にあった多くの要素が取り除かれた[67][68]。
2013年2月、何者かの手によってビルド版『1.5』がインターネット上に流出した[69]
オリジナルにあたるPlayStation版『2』は、2007年に日本のPlayStation Networkで配信された。2009年には北米のPlayStation Networkにて『デュアルショックVer.』が配信された[70][71][72]。
Ted Adamsとクリス・オプリスコによる漫画"Raccoon City – R.I.P." and "A New Chapter of Evil"がResident Evil: The Official Comic Book Magazineの#1(1998年3月刊行)および#2(1998年6月刊行)に掲載された[73][74]。
1998年2月から1999年4月には、『生化危機2』という題名で全60話の広東語の漫画が刊行された[75]。
また、台湾で刊行された『惡靈古堡II』は『2』のストーリーにロマンティックコメディ要素を取り込んだものとなっており、レオン、クレア、エイダの3人に焦点が当てられている[76][77]。
1999年には、『2』のストーリーを基にした"Resident Evil: City of the Dead"(S・D・ペリー著)がポケットブックスから発行され[78]、日本では風間賢二の訳で2005年に『バイオハザード3 死者の街』という題名で発行された。
『バイオハザード 2 ドラマアルバム 〜小さな逃亡者 シェリー〜』および『バイオハザード 2 ドラマアルバム 〜生きていた女スパイ・エイダ〜』は、1999年にラジオ大阪で放送されていた『飯塚雅弓のMEGA-TONスマイル』内のラジオドラマを、それぞれぞれCD化したものである[79][80][81][82]。
これらのドラマCDの内容は、ハンクの所属に関する設定を除いてその後のシリーズ作品には反映されなかったため、パラレルワールドに位置している。
イギリスのSteamforged Gamesによりカプコン公認のもと、ボードゲーム化した。クラウドファンディングサイトKickstarterで制作費を募集した結果、80万ポンド(約1億2000万円)が集まり、すべてのストレッチゴールを突破した[84]。
携帯電話ゲームResident Evil: Uprisingには、『2』のダイジェスト版が収録されており、ダイジェスト作業はメーガン・スウェインが担当した[85][86]。
2010年に発売された『バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ』では、「滅びし町の記憶」という題名で、同作のシステムに合わせてアレンジした上で[注 5]、『2』の4つのシナリオを再構築したものが収録されている[87]。内容はレオンの回想という設定であり、『2』とは異なる点もある[注 6]。
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
『2』は批評家からも広く受け入れられ、オリジナル版にあたる、PlayStation版はMetacriticにおいて100点満点89点を記録した[88]。
批評の多くは世界観・設定・グラフィック・音声を肯定的に評価した一方、操作性や声優の演技、一部のシステムに対する指摘もあった。
IGNのリカルド・サンチェスは世界観が完璧("dead on")だと述べ、グラフィック・効果音・音楽・レベルデザインがうまくかみ合った結果、おぞましい世界観が出来上がったと述べている[105]。
GameSpotのライアン・マクドナルドもサンチェスと同様の評価に加え、「普通のビデオゲームよりもより双方向性が強く、映画を見ているようだった」とし、ハリウッド映画のような雰囲気があったと述べている[104]。
ポール・マリソンはComputer and Video Gamesに寄せた記事の中で、『2』の世界観やストーリー、映画のような演出が素晴らしいと述べている[108]。
マリソンはストーリーについて、「とってつけたようなところがあるものの、スクリプトからは堅実さを、語り口からは気骨を感じた」と述べている[108]。
GameProのスタッフであるマイク・ウェイガンドはドラマチックで面白いストーリーと、うまくまとめられた魅力的な会話を評価した[100]。
電撃PlayStationDPSソフトレビューでは65、75、80、90の310点がつけられた[107]。DPSソフトレビューのレビュアーは、怖がらせるタイミングが前作より上手になった点や、2人の主人公で異なる視点で行動ができることや2度目の操作ができる点などが評価された。75点を付けたレビュアーも、「(レビューした4作品中)もっとも楽しめたが点数に物足りなさを感じる人もいるかもしれない」とした一方で「前作が好きなら十分楽しめる」「ホラー好きにはたまらない」とした[109]。
IGNのサンチェスと、GameSpyのブライアン・デイヴィス、そしてEurogamerのマーティン・テイラーの3人は、ザッピングシステムによって『2』を何度でも遊びたくなるようなものに仕上がったと評価している[105][110][111]。マクドナルドは表シナリオ内での行動が裏シナリオに影響するというコンセプトはかっこよかったものの生かし切れていなかったと指摘している[104]。
多くの批評家は『2』のグラフィックは、『1』から大幅に強化されたと評価している[100][104][105]。
サンチェスとヴェイガンは、「細部の情報に加え、双方向性が増した結果、背景のプリレンダリング技術は『1』から大きく進化した」と評価している[100][105]。
マクドナルドはCGモデルによるアニメーションは「真のリアリズム」に達したと評し、主人公の健康状態を自然に表現するのにボディランゲージを使用した点について好意的な評価を寄せた[104]。
AllgameのShawn Sackenheim は『2』のグラフィックには最高得点を与えるに値すると述べ、背景は完ぺきなまでにレンダリングされ、カットシーンは芸術品だとし、なめらかなアニメーションが不気味さを醸し出していると評価した[92]。音声についても批評家から肯定的な評価を寄せられており、ヴェイガンは音楽が映像とかみ合っていたと評価し[100]、サンチェスは『2』について「サウンドデザインは今まで遊んできた家庭用ゲーム機の中で一番かもしれない」と評している[105]。Sackenheimは『2』の音楽と効果音を完璧だと評価した一方[92]、マクドナルドは古典的なホラー映画のような音楽だったと述べている[104]。多くの批評家はインベントリのシステムについて否定的な評価を寄せている。サンチェスは、プレイヤーがアイテムボックスからいちいち物を取り出す必要はないと述べ、このシステムを苦痛だとしている[105]。マクドナルドも同様に、インベントリのシステムについて否定的な評価を下しており、アイテムボックスが『魔法』のように相互につながっていて、サイズにかかわらず、どんなアイテムであっても同じサイズの箱に入っているという描写が不自然であるとした[104]。DPSレビューにおいても、アイテムの所持可能数が少なくて、不要なアイテムを捨てられないという指摘が上がっていた[107]。
また、仕掛けの配置の不自然さについても指摘が上がっており、DPSレビューのレビュアーは仕掛けの配置を忍者屋敷にたとえたほか[107]、マクドナルドとマリソンもこれらの仕掛けは警察署の外にあるべきものだとしている[104][108]。GAME Watchの勝田哲也も、不自然な仕掛けの配置によってレオンとの一体感が失われたと『RE:2』開発スタッフとのインタビューの中で指摘している[112]。サンチェスは『1』よりは仕掛けの配置は改善されたものの、場数を踏んだゲーマーにとっては簡単すぎてつまらないだろうと述べている[105]。
Sackenheimは『2』のプレイ時間が短く、各シナリオは、最後までカジュアルプレイヤーの心をとらえるだけの違いがなかったと述べている[92]。
Sackenheimは操作が簡単だとした一方、サンチェスは銃器で照準を合わせるのに苦労したと述べている[92][105]。
このほかにも、声優の演技が嘘くさく、洗練されていないという指摘があった[c]。また、DPSレビューのレビュアーからは、視点を切り替えると方角が分からなくなる点や、移動のキーコンフィグができないといった指摘があり、総評にて「システムの改善があまりない」という評価が下された[107]。
批評家から好意的に受け入れられた64版[89][113] 以外の移植版の多くは、PlayStation版を上回る評価を得られなかった[d]。
ヴェイガンは、既に『2』を持っているプレイヤーに対し、ミニゲーム『EB』が収録されている『デュアルショックVer.』を借りてみてはどうかとアドバイスを寄せ、これから『2』を買うことを考えている人には『デュアルショックVer.』をお勧めすると述べた[101]。
Windows版の追加コンテンツについては評価された一方、プレイヤーの任意でセーブできない点や、背景がゲーム内の解像度に合っていない点を指摘した[e]。
64版は、512Mbit(64MB)のカートリッジを2枚組のディスクに収録されている点が、技術上の実績として評価された。一方、テイラーはオリジナル版のシーンがロード画面として使われていたことを指摘し、カートリッジではありえなかったディスク特有の不利益だとした[f]。
"ザ・フレッシュマン"というペンネームを持つあるGameProのライターは64版で強化されたグラフィックについて評価した一方、CG映像が圧縮によって著しく劣化した点を指摘した[114]。
GameSpotのジョー・フィールダーは、カートリッジ時代なら圧縮は珍しいことではないと述べたうえで、64版に『EB』が収録されていない点を指摘した[65]。
IGNのマット・キャサマシーナはドルビーサラウンドを採用した点を称賛し、64版を「『2』の中で一番素晴らしいバージョン」と評価した[59]。Game Revolutionのショーン・スパークスはドリームキャスト版の効果音について評価し、キャラクターのCGモデルが少しシャープになったと述べている[115]。一方、Computer And Video Gamesのスティーブ・キーはドリームキャスト版の画質の低さについて酷評しており、キャラクターが背景から浮いてしまい雰囲気が台無しになったと述べている[116]。GameSpotのスタッフであるジェームズ・ミールキーはドリームキャスト版について「買わなきゃ損」というものではないとしつつも素晴らしい作品だと評価し、価格も安いから買いたくなるだろうと述べている[54]。
ゲームキューブ版については、値段が高く、グラフィックが時代遅れだと酷評された[g]。それでも、GameProの"フォー=アイズ・ドラゴン"は全バージョンの中で、ゲームキューブ版のビジュアルが一番だったと述べている[117]。
デイビスと 1UP.comのマーク・マクドナルドは、64版に収録されていたコンテンツがゲームキューブ版で削除された点について批判している[110][118]。
IGNのピア・シュナイダーは、game.com版について不満をあらわにしており、部分的に『2』を再現しただけだろうと述べている。また、彼はグラフィックと効果音についてはオリジナル版に近づけようとしていると感じた一方、操作性がひどくもっさりしているため、あまり楽しめたものではなかったと述べている[68]。
『2』は発売から何年もの間高い人気を誇り、ファミ通の名作Playstationソフトトップ100で4位にランクインした[119]。
『2』は、エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー、IGN、エンパイア、Game Informer、Official UK PlayStation Magazine、の名作ゲームランキングTOP100にもランクインしており、それぞれ62位、58位、49位、34位、6位である[a]。
また、レトロゲーム誌Retro Gamerの読者投票では97位にランクインしており、スタッフから「長く続くバイオハザードシリーズの最高傑作だと多くの人々に考えられている」というコメントが寄せられている[120]。さらに、GameTrailersのリメイクしてほしいゲームランキングでは4位にランクインした[121]。
発売から約1か月で190万本のセールスを達成し、1998年で唯一、累計販売本数が200万本を超えるトップの地位を獲得した[122]。
『2』の宣伝費には500万USドルが費やされた。『2』ではイタリアで100,000件の予約を受け、1200万リラ(当時のレートで660万USドル)の利益を得た[46]。発売日の週末において、『2』は380,000枚を売り上げ、190万USドルの利益を得、北米においては最も速いペースで売れた。
ハリウッド調の演出が購入者の目を引き、『ファイナルファンタジーVII』と『スーパーマリオ64』の売り上げ本数の記録を破った[123]。オリジナルの『2』は、シリーズ史上最高の約496万枚の売り上げを記録し、商業的な成功を収めた[124]。また、1998年に発売された『デュアルショックVer.』は81万本を出荷[125]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.