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日本の漫画、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『うる星やつら』(うるせいやつら、ラテン文字表記: Urusei Yatsura[1])は、高橋留美子による日本の漫画作品。週刊少年サンデー(小学館)にて、1978年39号から1987年8号まで連載された。第26回(1980年度)小学館漫画賞少年少女部門受賞作。略称は、「うる星」[2]。2020年11月時点で累計発行部数は3500万部を突破している[3]。
うる星やつら | |
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2022年版テレビアニメのロゴ。漫画、1981年版テレビアニメなどで使用されたロゴからデザインが一部変更されている。 | |
ジャンル | SF・ギャグ・恋愛・少年漫画 |
漫画 | |
作者 | 高橋留美子 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | 週刊少年サンデー |
レーベル | 少年サンデーコミックス(SSC) 少年サンデーコミックスワイド版(SSCW) 小学館文庫(SB) |
発表期間 | 1978年39号 - 1987年8号 |
巻数 | 全34巻(SSC) 全15巻(SSCW) 全18巻(SB) |
話数 | 全366話 |
アニメ | |
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テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
浮気者の高校生・諸星あたると、彼を愛する一途な宇宙人美少女・ラムを中心に架空の町、友引町や宇宙や異次元などを舞台にしたドタバタラブコメディ。
その内容の斬新さと魅力的なキャラクターは1980年代のみならず以降の漫画界とアニメ界に衝撃を与え、当時の若者たちの圧倒的支持を受けて一大ブームを引き起こし、若者文化にも影響を与えた。
高橋留美子の初期代表作であり、後年、本作と『めぞん一刻』について、(作者自身の)「20代の漫画で自分の青春」と語っている[要出典]。
1978年に短期集中連載作品として『週刊少年サンデー』(以下、『少年サンデー』)に初掲載され、好評であったため1979年に月刊連載化・不定期連載化された。当時高橋はまだ大学生であったため、約20 - 30Pの作品を数カ月おきに連載していたが、大学を卒業すると同時に週刊連載に移行。そして、1980年に『少年サンデー』にて本格的週刊連載となり(第1回の本格連載は面堂終太郎登場話である原作第23話「トラブルは舞い降りた!!」)、一週およそ16ページの連載が続けられた。定期連載以降、最終話まで作者都合による休載はない。
あだち充の『タッチ』と共に、当時の『少年サンデー』を支える二本柱となるほどの人気作品となったことからテレビアニメ化・アニメ映画化もされ、単行本34巻(全366話)に及ぶ長期連載作品となった。最終回時点では『がんばれ元気』を上回り、『名探偵コナン』に塗り替えられるまでは『少年サンデー』史上最長巻数だった。
不定期連載時は恋愛要素が皆無で、ドタバタやSFをメインにしたギャグ要素が非常に強かったが、週刊連載になり話が進むにつれて恋愛をメインに、ギャグをサブにした雰囲気、いわゆるラブコメの作風に変化させてゆく。後半にゆくに従って、笑いの要素を抑えた、非常にシリアスなストーリーも盛り込まれていく。そこに高橋留美子の持ち味の奇想天外なキャラクターなどを絡ませつつ、恋愛、学園モノからSF、妖怪、幽霊、伝奇、スポーツ、冒険、格闘、歴史など、ある意味「なんでもあり」の世界観を打ち出し、長期連載作品となっていった。定期連載時や、読み切り作品(たとえば『ザ・超女』)のようなギャグ要素の強い作風は、一部がのちの『らんま1/2』に引き継がれていった。
当初は諸星あたるを中心として話が展開することが多かった。高橋は当初、いろんな災いを呼び寄せる受身のキャラクターであるあたるでは、毎回の話を作るのに行き詰まってきたため、短期連載の後半から週連載への移行を境に、あたるをもっと楽観的で積極的な浮気性のキャラクターに変化させていく。すると、今度はラムがあたるを追いかけるストーリーばかりになり、後半はラムの扱いに苦労したという。したがって、藤波親子の登場前後の週連載の前期までは、様々なキャラクターが登場してはあたるとラムの関係に絡みつつ話を展開していくパターンが多かった。藤波親子の登場あたりの中期 - 後期にかけては、次第にそれまで登場したキャラクターたちの再登場や、竜之介と弁天、レイとクラマ姫等のサブキャラ同士を絡めたり、それまで登場したキャラの近親者や関係者などを登場させて話を展開させるなど、群像劇に近いものとなる。回によってはあたるやラム以外のキャラクターを中心となって話が進み、そこにあたるやラムが登場はするものの傍観者に留まり重要な役割を果たさないエピソードも多くなる。
物語のほとんどが一話完結型。登場人物は基本的に進学、卒業などがなく、週刊連載開始後は、あたるやラムたちは友引高校2年生(開始当初・短期連載時は1年生)のままである。ただし正月、節分、七夕、クリスマスなどのいわゆる年中行事は、連載の掲載時期にあわせて毎年行われ、最終回までこの設定は貫かれた。ただし、あたるの浮気性の改善や面堂の暗所恐怖症の原因究明のため過去に行く話や、「系図」や因幡くんのシリーズ連作などで未来に行くエピソードでは、登場人物は相応に若かったり大人になったりしている。
『うる星やつら』というタイトルは、高橋のデビュー作のタイトル『勝手なやつら』の名残を残し、かつ作品の宇宙的なイメージから当時の編集長田中が名付けた。連載開始当初のタイトルロゴはおどろおどろしい感じのデザインであった[要出典]。
また、サブタイトルには「思い過ごしも恋のうち」(サザンオールスターズ)「酒と泪と男と女」(河島英五)「かけめぐる青春」(ビューティ・ペア)、「ないものねだりのI Want You」(C-C-B)、「絶体絶命」等のヒットソング名を度々用いているほか、本作と同時期に『少年サンデー』で連載されていた作品のタイトルから語句を拾ってサブタイトルにしたこともある(宮本武蔵編)。
単行本は少年サンデーコミックス版が全34巻、1989年から1990年にワイド版が全15巻、文庫版が1998年から1999年にかけて全18巻で刊行された。単行本の新装版が2006年11月から2008年3月にかけ毎月2巻ずつ刊行、2016年1月には『少年サンデー』連載時のカラーページを全集成した『うる星やつらパーフェクト★カラーエディション』(上下)が刊行された。他にコンビニコミック版が度々出されている。
高橋は「『うる星』はやろうと思えば、いつまでも連載を続けられる安全パイなんだけど(いわばこれは20代の漫画であり)、勢いがあるうちに終わらせたかった」と、少年サンデーグラフィック誌[4]でのインタビューで語っている。また、自身がお気に入りの作品は原作第3話の「石油が町に降る話」(原題「悲しき雨音」)と、水乃小路飛麿が最初に出てきた話(原題「白球に賭けた青春」)と、あたるが幽霊少女・望の願いに応える「最後のデート」。一番気に入っているコマは、「最後のデート」で、あたると幽霊の望がデート中に花火を見上げているシーンだという。
中盤あたりで、マンネリになってきたため「もう終わらせよう」という意識もあったらしいが、「藤波竜之介と父」というキャラが登場して、女らしくなりたい竜之介とそれを邪魔する父親という両者の行動原理が明確だった彼らが、かなり動かしやすかったため、その後藤波親子が絡んだエピソードが数多く作られた。高橋本人も「竜之介親子にはかなり助けられた。あの二人がいなかったら『うる星』はもっと早く終わっていたかもしれない」と語っている(詳細は藤波竜之介のリンクを参照)。従って、二人は高橋がもっとも気に入っている部類のキャラクターであり(なお、一番好きなキャラクターは「サクラ」)、次作主役の「らんま1/2」の乱馬と父のモチーフにもなった。
この物話の主役については、「私はあたるが主役であると思っています」と語っている。
宇宙人である鬼族が、地球侵略を仕掛ける。鬼族は圧倒的な技術力と軍事力を保有しており、武力で容易に地球を手に入れるのでは簡単過ぎて面白くない。そこで、鬼族代表と地球代表とが一騎討ちで戦い、地球代表が勝った場合、おとなしく帰り、地球代表が敗れた場合、地球を占領すると宣言した。その一騎討ちは、鬼族の伝統に従い『鬼ごっこ』で行われ、期限内に地球代表が鬼族代表の角を掴むと地球の勝ち、鬼族代表が逃げ切ると鬼族の勝ちというものである。
地球の命運を賭けた「鬼ごっこ」の地球代表に選ばれてしまった高校生の諸星あたるは、当初やる気がなかったものの、恋人で幼なじみである三宅しのぶの色恋仕掛け(勝ったら、結婚してあげる)により、彼女と結ばれたいがために鬼族代表のラムを追いかけ始める。あたるがラムを追いかけつつ発した「勝って結婚じゃぁ〜」の一言は、あたるが恋人で幼なじみのしのぶを想っての発言であったが、ラムは自分に求婚しているのだと勘違いし、それを受け入れてしまう。そのため、鬼ごっこには勝利、地球は侵略を免れるが、ラムは諸星家に住み着いてしまう[注釈 1]。
こうして、恋多き男・あたると宇宙から来た押しかけ女房・ラムの果てしなき鬼ごっこが始まる。そして、友引町はさまざまな災いや奇妙な出来事に巻き込まれていく。
この節の加筆が望まれています。 |
連載終了以降一度も再現されなかったカラー原稿を初めて収録。両巻とも、再アニメ化に合わせて2022年2月20日に第2刷が発行された。
初代単行本全34巻を完全再現し、特製BOXとして発売された。
本作は1981年にアニメ化されて以降、1980年代を代表する人気作となり、2022年には再びアニメ化された[24](なお、ここでは前者を「1981年版アニメ」、後者を「2022年版アニメ」とする)。
4年半(1981年10月 - 1986年3月)に渡る初代テレビアニメシリーズ(フジテレビ系列ほかにて放送)[24]、6作の劇場版、12作のOVAが製作され、商品化においても100億円以上売り上げる大きな成功を収めた。LPは7作がオリコンLPチャートで10位以内にランクインしている。
原作の人気に加えて、スタッフの暴走と揶揄される押井守や伊藤和典の先鋭的な演出や、当時若手の実力派アニメーターによる作画からアニメファンからも注目されるようになった。それによってアニメ界の異才をあまた輩出した伝説的な存在となっている。また、1980年代の国産アニメで盛んに行われていたアニメーターの「お遊び」的な作画により、騒動や人ごみ(モブシーン)の中に『めぞん一刻』を始めとするさまざまな高橋キャラがしばしば「隠れキャラクター」的に登場しているほか、本作と全く関係のない他の漫画・映画・アニメのキャラクターもしばしば登場している。劇場アニメ第2作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』は、押井守監督作品の原点であり押井の出世作でもある。
小学館の創業100年記念作品として再アニメ化[25]。1981年版アニメからスタッフ・キャストを一新し、完全新作として4クールにわたって製作された[25]。放送はフジテレビの深夜アニメ枠『ノイタミナ』ほかにて行われ[25]、第1期は2022年10月から2023年3月まで、2クール連続で放送された[26]。第2期は2024年1月から6月まで、2クール連続で放送された[27]。
3作共にツクダホビーより発売。
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