テレビ熊本
熊本県のフジテレビ系列局 ウィキペディアから
株式会社テレビ熊本(テレビくまもと、英: TV-Kumamoto Co., Ltd.) は、熊本県を放送対象地域としたテレビジョン放送事業を行っている、特定地上基幹放送事業者である。フジ・メディア・ホールディングスの持分法適用関連会社。
本社(熊本市北区徳王1丁目) | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | TKU |
本社所在地 |
日本 〒861-5592 熊本県熊本市北区徳王1丁目8番1号 北緯32度50分22.32秒 東経130度42分28.36秒 |
設立 | 1968年(昭和43年)3月 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 5330001003121 |
事業内容 |
テレビジョン放送事業(フジテレビジョン系列) 放送番組の制作・放送時間の販売・スポーツ・文化事業 |
代表者 |
代表取締役会長 本松 賢 代表取締役社長 河津 延雄 |
資本金 | 3億円 |
売上高 |
58億9988万3000円 (2023年3月期)[1] |
営業利益 |
3億1417万4000円 (2023年3月期)[1] |
経常利益 |
5億6353万8000円 (2023年3月期)[1] |
純利益 |
2億9,620万1,000円 (2024年3月期)[2] |
総資産 |
174億1,865万5,000円 (2024年3月期)[2] |
従業員数 | 65名(2023年3月現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | フジ・メディア・ホールディングス(24.2%) |
主要子会社 |
株式会社TKUヒューマン 株式会社熊本リビング新聞社 |
関係する人物 | 河津寅雄 |
外部リンク | https://www.tku.co.jp/ |
テレビ熊本 | |
---|---|
英名 | TV-Kumamoto Co., Ltd. |
放送対象地域 | 熊本県 |
ニュース系列 | FNN |
番組供給系列 | FNS |
略称 | TKU |
愛称 | TKU、テレビくまもと |
呼出符号 | JOZH-DTV |
呼出名称 | テレビくまもとデジタルテレビジョン |
開局日 | 1969年4月1日 |
本社 |
〒861-5592 熊本県熊本市北区徳王1丁目8番1号 |
演奏所 | 本社と同じ |
リモコンキーID | 8 |
デジタル親局 | 熊本(金峰山) 42ch |
アナログ親局 | 熊本(金峰山) 34ch |
ガイドチャンネル | 34ch |
主なデジタル中継局 |
人吉 19ch 10W 水俣 27ch 100W 阿蘇 42ch 1W |
主なアナログ中継局 |
水俣 38ch 500W 人吉 42ch 100W 玉名 50ch 10W 阿蘇 60ch 10W ほか |
公式サイト | https://www.tku.co.jp/ |
特記事項: 2006年12月1日に地上デジタル放送を開始。 |
通称ならびに愛称はひらがなでテレビくまもととしている。コールサインはJOZH-DTV。1968年(昭和43年)に設立し、翌1969年(昭和44年)4月1日に開局した。フジテレビ系列局。
放送局概要
テレビネットワークはフジテレビのFNN・FNS系列であるが、くまもと県民テレビ(KKT)開局までは日本テレビ(NNN)系列、熊本朝日放送(KAB)開局まではテレビ朝日(ANN)系列とのクロスネット局でもあった。
略称のTKUは、「TV Kumamoto UHF」の頭文字からきている。略称にUHFの"U"がつく例はアナログ放送の親局がUHFだったテレビ局でよく見られるが、大抵は「U○○(UHB等)」「○U○(SUT等)」のパターンのため、「○○U」は唯一のケースである。
局キャラクターとして、局名(社名)にちなみ、1998年(平成10年)より「てれくまくん」を採用していたが、2019年(平成31年)4月1日より、チャンネルIDと社名にちなんだ「くまはち」に交代した。
西日本新聞・産経新聞などと親密で、また朝日新聞・読売新聞・毎日新聞も出資している。
ラジオ局ではTKU以外にも熊本シティエフエム(FM791)のみである。
なお、設立発起人の一人で同局のオーナーでもある河津龍介も発行済み株式を1割強保有する大株主として名を連ねている。
2019年(平成31年)1月からのキャッチコピーは、「リズム!TKU」。
- 『英太郎のかたらんね』中継コーナー「くまモンとかたらんね」の様子(2017年)
- テレビ中継車(2017年)
本社・支社
沿革
- 1967年(昭和42年)
- 1968年(昭和43年)
- 1月5日 - 創立事務所を熊本市桜町2-9(当時の熊本県町村自治会館隣・現在の熊本市中央区桜町2-9)に設置[8]。
- 3月12日 - 創立総会を開催[8]。
- 5月18日 - 第1回株主総会を開催。社名を熊本中央テレビ株式会社から、現在の株式会社テレビ熊本へ変更することを決定する(NHK熊本中央放送局との混同が理由)。同時に略称もTKUと決定された[9]。
- 12月3日 - ネット系列をフジテレビ系中心とすることを決定。
- 1969年(昭和44年)
- 3月1日 - 正午からテストパターンを発射[11]。
- 3月17日 - サービス放送を開始[11]。
- 4月1日 - 8時10分に熊本県内2番目の民放テレビ局として開局。12時45分にTKU初のローカルニュース番組を放送する[12]。
- 4月6日 - TKU初の自主制作番組『TKU週間展望』放送開始。1週間のニュースを取り上げ社説風に解説する15分番組[14]。
- 9月18日 - 矢部中継局(TKU初の中継局)が開局[15]。
- 9月20日 - 高森中継局(後の南阿蘇中継局)がVHF局として開局[15]。
- 10月8日 - 人吉中継局が開局[15]。
- 10月24日 - 小国中継局が開局[16]。
- 11月18日 - 蘇陽中継局が開局[16]。
- 11月22日 - 水俣中継局が開局[16]。
- 12月27日 - 阿蘇中継局が開局[16]。
- 1974年(昭和49年)10月 - テレビ中継局数がRKKと同数になる[17]。
- 1976年(昭和51年)10月 - 熊本県北地域の受信対策として玉名中継局が開局[18]。
- 1981年(昭和56年)12月14日 - 新キャッチフレーズ「くまもとが好き だからTKU」を公表。放送上では翌1982年から使用される[19]。
- 1982年(昭和57年)
- 1983年(昭和58年)
- 1984年(昭和59年)
- 1986年(昭和61年)7月 - TKUとKKTの金峰山送信所が全方向フルパワー化される[23]。
- 1987年(昭和62年)4月3日 - 『若っ人ランド』が金曜深夜の番組として放送開始(同年10月より土曜17時に番組枠を移動)[25]。
- 1989年(昭和64年/平成元年)
- 1月1日 - Visual Identity(VI)導入に伴い、開局20周年マークとして「TKU」ロゴを2代目に変更(ただしロゴ変更から1998年までは、2018年までの物より細かった)、呼称「テレビくまもと」の使用開始[26]。スターダストレビュー作詞・作曲のイメージソング『NEW DAY BEGIN ~愛は風にのって』も使用開始[27]。
- 4月1日 - 開局20周年を迎える。第1回TKUの日を開催[28]。
- 10月1日 - 熊本朝日放送 (KAB)の開局に伴い、フジテレビ系列のフルネット局となる[29]。
- 1998年(平成10年)
- 2006年(平成18年)
- 2009年(平成21年)
- 2011年(平成23年)7月24日 - 正午(午後0時)地上アナログ放送終了。その後、23時59分までにアナログ放送は停波。地デジに完全移行する。
- 2018年(平成30年)12月14日 - 開局50周年を機に、新ロゴマーク(4代目)およびキャッチコピーを発表(2019年(平成31年)1月1日より使用開始)。新キャッチコピーは「リズム!TKU」[32]。
ネットワークの移り変わり
- 1969年(昭和44年)4月1日 - 日本テレビ放送網・フジテレビジョン・日本教育テレビ(以下NET、後のテレビ朝日)のクロスネット局として開局。ニュースネットワークNNN・FNNに加盟。ただし、NNNについては一部ニュース番組を受け、素材送り出しも実施し、ネット分担金も負担していたものの、オブザーバー加盟だった[33]。
- 1969年(昭和44年)10月1日 - この日発足のFNSにも加盟[注釈 2]。
- 番組の編成は、平日については一部除きほぼ1日中フジテレビ系の番組を中心に、日本テレビ系は「NNNきょうの出来事」と「11PM」、NET系は昼のニュースをそれぞれ編成した。土・日曜日はフジテレビ系をメインに、日本テレビ・NETの同時・遅れネットの番組を編成していた。3系列のクロスネット局だったが、当時からフジ色が濃い編成であった。
- 1970年(昭和45年)1月1日 - ANNにも加盟。この時点でのニュースローテーションは、朝がFNN→昼がANN→夕方がFNN→最終版がNNNだった。
- 1975年(昭和50年)3月31日 - ANN系列の準キー局が腸捻転解消により毎日放送から朝日放送に変更され、同時に毎日放送・朝日放送制作分の関西発全国ネット番組を熊本放送と交換。
- 1982年(昭和57年)4月1日 - 熊本県民テレビの開局によりNNNを脱退し、日本テレビ系列の番組がKKTへ移行。
- 1989年(平成元年)10月1日 - 熊本朝日放送の開局によりANNを脱退し、テレビ朝日系列の番組がKABへ移行と同時に「ANNニュースライナー」のネットを打ち切って「FNNスピーク」(月曜 - 金曜)「TKUニュース」(土曜・日曜)の放送を開始し、フジテレビ系列のフルネット局となる。
主な送信所
リモコンキーID - 8
名称 | 識別信号 | チャンネル | 空中線電力 |
---|---|---|---|
熊本 | JOZH-DTV | 42ch | 1kW |
名称 | チャンネル | 空中線電力 |
---|---|---|
人吉 | 19ch | 10W |
水俣 | 27ch | 100W |
天草牛深 | 27ch | 0.3W |
阿蘇 | 42ch | 1W |
阿蘇北 | 19ch | 0.3W |
南阿蘇 | 23ch | 3W |
肥後小国 | 18ch | 1W |
清和 | 35ch | 1W |
蘇陽 | 43ch | 1W |
矢部 | 20ch | 1W |
三加和 | 42ch | 0.3W |
砥用 | 38ch | 1W |
菊水 | 35ch | 0.1W |
三角 | 33ch | 0.3W |
湯浦 | 42ch | 0.3W |
芦北 | 42ch | 0.3W |
立田山 | 27ch | 0.3W |
波野 | 42ch | 1W |
熊本託麻 | 18ch | 0.3W |
玉名 | 42ch | 1W |
玉東 | 42ch | 0.3W |
牛深魚貫 | 32ch | 0.1W |
新和 | 27ch | 0.3W |
崎津 | 28ch | 0.1W |
河浦 | 14ch | 0.3W |
水上 | 30ch | 0.1W |
鹿北 | 31ch | 0.3W |
本渡北 | 37ch | 0.3W |
本渡 | 48ch | 0.3W |
倉岳 | 42ch | 1W |
栖本 | 18ch | 0.1W |
有明上津浦 | 43ch | 0.1W |
御所浦 | 14ch | 0.1W |
泉 | 19ch | 0.1W |
小川海東 | 39ch | 0.1W |
松島教良木 | 43ch | 0.1W |
アナログ放送
2011年7月24日停波時点 アナログ中継局の内小国中継局・南阿蘇中継局のみVHF波で送信していた。
- 他
ケーブルテレビ再送信局
長崎県のケーブルテレビジョン島原(カボチャテレビ)及びひまわりてれび(西九州電設)では、テレビ熊本のアナログテレビの再送信を行ってきたが、2011年(平成23年)7月24日のアナログ放送終了をもってこの2社での再送信も終了した。そのためテレビ熊本は、2013年(平成25年)春に同2社での熊本放送(RKK)の再送信が終了するまでの間、熊本県の民放4局の中で唯一、県外のケーブルテレビ局による再送信が実施されていない状態にあった[注釈 4]。
資本構成
企業・団体の名称、個人の肩書は当時のもの。出典:[34][35][36][37][38]
概要
フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日のクロスネット時代には、西日本新聞社と同比率で読売新聞社(務臺光雄)と朝日新聞社(広岡知男)の社長が個人大株主となっていた。
2021年3月31日
資本金 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|
3億円 | 600,000株 | 58 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
フジ・メディア・ホールディングス | 143,000株 | 25.83% |
関西テレビ放送 | 62,000株 | 10.33% |
河津悦子 | 43,000株 | 7.17% |
西日本新聞社 | 30,000株 | 5.00% |
過去の資本構成
資本金 | 授権資本 | 1株 | 発行済株式総数 |
---|---|---|---|
3億円 | 12億円 | 500円 | 600,000株 |
1978年3月31日
資本金 | 授権資本 | 1株 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|---|---|
3億円 | 12億円 | 500円 | 600,000株 | 65 |
1992年3月31日
資本金 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|
3億円 | 600,000株 | 61 |
2003年3月31日
資本金 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|
3億円 | 600,000株 | 59 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
フジ・メディア・ホールディングス | 113,000株 | 18.83% |
関西テレビ放送 | 56,000株 | 9.33% |
河津悦子 | 43,000株 | 7.16% |
朝日新聞社 | 36,000株 | 6.00% |
西日本新聞社 | 30,000株 | 5.00% |
2015年3月31日
主な番組
→詳細は「テレビ熊本番組一覧」を参照
アナウンサー
男性
女性
過去に在籍していたアナウンサー
※はアナウンス部長経験者。●は故人。
男性
女性
- 1980年
- 橋本絵理子( - 1985年。退職後、フリーアナウンサーへ転向)
- 1989年
- 野田亜紅[39](その後はフリーでFM熊本等で活動)
- 1992年
- 1996年
- 1997年
- 岩永暁子[39]
- 2001年
- 井後真奈美( - 2014年3月)
- 藤本愛英( - 2011年。一旦家庭に入った後、フリー情報誌出版の仕事を始める)
- 2006年
- 田中(現・仲野)朝子( - 2009年12月。退職後、ホリプロ所属のフリーアナウンサー)
- 2010年
- 矢部絹子
- 古沢久美子( - 1977年、毎日放送へ移籍)
- 浅田麻梨乃(MBA留学、三井物産を経て、現・テレビ朝日社員。USCPA米国公認会計士、CIA公認内部監査人の資格を持つ)
- 中島道子
- 若松美雪
- 小門容子(退職後、タレントに転身)
- 横田浩子
- 白浜美津子
- 勝田麻吏江
- 荒尾千春(退職後、サガテレビ契約職員を経て、フリーアナウンサー)
自社主催イベント
- TKUの日(毎年5月の第2土・日曜日、熊本市動植物園、『わくわく江津湖フェスタ』の一環として開催。2011年(平成23年)までは3月の最終土・日曜日にTKU本社、駐車場などで開催されていた。2011年(平成23年)は東北地方太平洋沖地震のチャリティーイベントとして「がんばろう!日本〜今、私たちにできること 熊本の想いを被災地へ〜」として開催)
- TKU納涼花火大会(毎年8月、熊本市熊本城『火の国まつり』の一環として開催、2009年(平成21年)を最後に現在は行われていない。)
- くまもとマーチングフェスティバル(毎年8月、熊本県民総合運動公園陸上競技場で開催)[41][42]
関連施設
特色
- ローカル制作番組強化の一つとして、1993年(平成5年)から熊本県出身の偉人を発掘・顕彰して後世に伝えようと大型ドキュメンタリードラマ「郷土の偉人シリーズ」を制作しており、毎年1回[注釈 11]FNS九州ブロック7局で放送している。また、2013年(平成25年)4月から月 - 金曜日に朝の情報番組「英太郎のかたらんね」をスタートさせるなど、自社制作番組の強化やニュース番組の充実に取り組んでおり「英太郎のかたらんね」が10年連続同時間帯視聴率トップ独走中、また「TKU Live News」も同時間帯で平均視聴率トップをとるなど自社番組の視聴率も好調である。
- 『ミュージックフェア』をネットしている最南端の放送局である。
- 2004年(平成16年)に熊本の放送局で初めて国際標準規格ISO 14001を取得している。
- 本社所在地は1991年(平成3年)に編入によって熊本市(現在の熊本市北区)になるまで飽託郡北部町であり、全国的にも珍しい郡部(町または村)に社屋を持つ放送局で、民間放送局(ケーブルテレビ局とコミュニティFMラジオ局を除く)としては唯一郡部(町または村)に本社を置く放送局であった[注釈 12]。また、在熊テレビ局では唯一、本社を開局時から移転していない。
- 地方局としては珍しく、公明党のCMおよび政見放送[注釈 13]と創価大学のCM[注釈 14]を除き、創価学会関連組織のCMの出稿(放映)の受け入れを一切認めていない。これは、同じフジテレビ系列(FNN/FNS)に属する関西テレビとほぼ同様である。こうした経緯から、創価学会および関連団体が企画・制作に参加した外部プロダクション制作番組の購入や放送枠買取の受け入れも行っていない。
関連人物
脚注
参考文献
外部リンク
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