トップQs
タイムライン
チャット
視点
AD-LIVE
日本の即興舞台劇 ウィキペディアから
Remove ads
概要
企画のきっかけとなったのは、アニメイトTV(現・アニメイトタイムズ)で配信されていたインターネットテレビ番組「鈴村健一の超人タイツ ジャイアント」で、2008年に開催した鈴村が脚本を書いたドラマCDの発売記念イベント「『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』微妙にスケジュールがあいませんでした ~SAKURAI~/~IWATA~」において、観客に詳細を伝えずに行った舞台が始まりである。プロジェクト名が指す通り、ほぼ全編アドリブ(ただし、この舞台の性質上、エチュードの様相を呈している)を主体としているが、これは当初、稽古をする時間を確保出来なかったために全部アドリブで行ったものが、舞台終了後のタネ明かしでの観客の評判が良かったためである。2008年の初公演から2012年までの鈴村以外のキャストは、前述のドラマCDに出演していた櫻井孝宏・岩田光央のみが出演していた(なお、演劇出身の岩田からは当初「こんなリスキーなことをやる人はいない」と強く反対されていた)が、鈴村が総合プロデューサーを務めるようになった2014年からは多数の声優がキャストとして参加している[1]。
Remove ads
舞台上のルール
要約
視点
事前に決められているのは、世界観の設定とストーリーの進行に必要な最小限のプロットのみである。アドリブ舞台では世界観が設定されているだけでなく、例えばあるタイミングで電話に着信があったり、宅配便で荷物が届くなど、要所にはストーリーの進行に必要なプロットが組み込まれている。その上で、出演者の設定は日程ごとに毎回異なったものとなっており、出演者がどんな設定のキャラクターなのか事前に知ることなく舞台に上がる。本番で初めて共演者のキャラクターを知るため、そのキャラクター設定に適応しながらアドリブ芝居を展開しなければならなくなり、予想できない共演者のキャラクターに対してどう対応するのかというのがアドリブ舞台の見どころである。
一部の舞台ではキャストの他、案内役のストーリーテラーも舞台に上がることがある。
アドリブワード
アドリブ舞台では一般募集したキーワードをセリフとして使うことができる。ただし、それらはひとまとめにアドリブバッグに詰めこまれた状態となっているため、どんなキーワードが出るかは本人もわからない。また、一度引いたキーワードの引き直しは出来ず、必ずセリフに組み込まなければならない。なお、キーワードを出すタイミングは本人の演技が続く間であるならば、キーワードを見た後で演技して、その後に出すこともできる。
場面にマッチした奇跡のようなキーワードを引くか、あるいはデタラメなキーワードを引くかといった具合で出演者同士を動かし、ここでも出演者のアドリブ能力が試される。
舞台設定
- 2008年(『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』微妙にスケジュールがあいませんでした ~SAKURAI~/~IWATA~)
- 「惑星ダーウィン」が地球に衝突する日に偶然出会った2人を描く。
- 2011年(『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』微妙にスケジュールがあいませんでした ~再会・SAKURAI~/~再会・IWATA~)
- 「惑星ダーウィン」衝突後の地球が舞台。「リチギー星人」によって惑星衝突は回避された代わりに人類が支配されることとなり、彼らがテレビ番組で企画したとあるゲームに巻き込まれる2人を描く。
- 2012年(『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』~ついにスケジュールがあいました 2012・秋~)
- ロボットが店長を務めるコンビニを舞台に、店員・強盗・他の客というそれぞれの立場で3人がストーリーを進めていく。
- 2014年(AD-LIVE)
- 2008年の設定を踏襲し同じく「惑星ダーウィン」が地球に衝突する日に偶然出会った2人を描く。舞台が2面構成になっている。
- 2015年(AD-LIVE 2015)
- テーマは「友達」。友達作りを斡旋する会社「トモダチファクトリー」を舞台に、トラウマを抱えた2人が様々な試練を乗り越え友情を育む。鈴村は2人を見守るスタッフ役として全公演に出演。
- 2016年(AD-LIVE 2016)
- テーマは「会いたい人」。深層心理を舞台に、「ベルソン社」が開発した「マインドダイブ」で、心を閉ざしたり植物状態にある相手の心の中に入り込む。
- 2017年(AD-LIVE 2017)
- テーマは「秘密」。キャラ設定、2人の関係、相手の知らない「キャラに関する秘密」と最後の行動が決められた上で、全12公演それぞれ違う舞台設定、脚本の下、「彩-LIVE」と称したアンサンブルキャストと共にストーリーを進めていく。途中、前述の「ヒミツ」が明らかにされる。
- 2018年(AD-LIVE 2018)
- テーマは「究極のアドリブ」。「惑星ダーウィン」の発見記念パーティーを第1幕、ダーウィンが衝突する直前の10年後の地球を第2幕とした2部構成。第2幕ではストーリーテラーの鈴村が舞台に直接結末の行動以外の演習指示を出せるようになる。
- 2019年(AD-LIVE ZERO)
- 事前の世界観やギミックを定めず、人物設定・ギミック・世界観など全てをくじで決定する。また、くじによるそれらの設定は本番直前で行う。
- 2020年(AD-LIVE 2020)
- テーマは「脱出」。リアル脱出ゲームの制作・運営を手掛けるSCRAPとコラボ。豪華客船を舞台に、謎解きをしながら即興劇を進めなければならない。
- 2021年(AD-LIVE 2021)
- テーマは「建前と本音」。日本一のホテル王・叶夢ノ助が設立した「夢ノ助本舗」という会社を舞台に、各公演で同じ設定・ストーリーによる二幕構成で行われる。一幕では建前で、二幕では本音でそれぞれ物語を進行し、一幕目の演出やオチはくじ引きで設定する。鈴村は「ユメノスケ」というキャラクターで全公演に出演[2]。
- 2022年(AD-LIVE 2022)
- テーマは「痛快群像劇!」。各公演3名が出演し、とあるテレビ番組の生放送を舞台にした即興劇を作り上げる。3名の登場人物のうち、番組制作スタッフ(キャラクターA)と現場に偶然居合わせた謎の人物(キャラクターB)を12名の声優が演じ、番組に急遽出演することになった人物(キャラクターC)に「AD-LIVE」初出演となるレジェンド声優1名と2.5次元舞台を中心に活動する俳優5名が挑む[3]。
- 2023年(AD-LIVE 2023)
- テーマは「運命のやりなおし」。不慮のトラブルで突如命を落とした人物(キャラクターB)。予測しなかった神様は、ゆかりのある人物(キャラクターA)を召喚するが、縁があった人物は記憶も姿も別の人物になってしまい、命を落とした人間も記憶が曖昧な状態で復活してしまった。2人は神から与えられた「未来をも変える運命の玉」の力を使いながら真実の結末を目指す。特別公演ではゆかりのある人物(キャラクターA)が3人となり、本物が1人だけ混じっているというよりカオスな状況になる。キャラクターAの人物設定、向かうべき真実の結末などは運命の玉に書かれており、舞台公演本番中に明かされることとなる。[4]。
Remove ads
主な出演者
- 鈴村健一(出場13回)
- 本企画の発案者であり、2015年より総合プロデューサーを務める。
- 森久保祥太郎(出場9回)
- 鈴村曰く「ミスターAD-LIVE」。2014年夜の部や2017年夜の部など出演した公演はファンの中でも語り草となっている。2019年のAD-LIVE ZEROでは「クリエイティブプロデューサー」として演出部も兼任した。
- 浅沼晋太郎(出場7回)
- 声優活動の他、劇団「ハイブリッド・アミューズメント・ショウ bpm」を立ち上げ、舞台役者に留まらず、脚本や演出も手掛ける。2016年から参加し鈴村や川尻恵太(SUGARBOY)とともに演出部を兼任していたが、2019年以降は出演者のみとして参加している。
- 岩田光央(出場6回)
- 2008年の企画立ち上げから参加。舞台経験者として黎明期のAD-LIVEを支えた。役柄として女装をすることが多い。
- 櫻井孝宏(出場6回)
- 岩田と同じく2008年の企画立ち上げから参加。抜群のトーク力、フォローや切り返しの上手さから「業界一のレシーバー」とも云われる。2014年から鈴村が社長を務める事務所に移籍している。
- 梶裕貴(出場6回)
- 自他共に認める「AD-LIVE好き」「AD-LIVEのスペシャリスト」。ストーリーの構築とレシーブの上手さに定評がある。後述の「AD-LIVE TV」にも出演。
- 津田健次郎(出場6回)
- 出演者として参加するほか、ドキュメント作品「MATSU-LIVE」、映画「ドキュメンターテイメント AD-LIVE」の監督を務めた。舞台経験が豊富であることから、2018年通常公演のトリを浅沼とともに務めた。
- 小野賢章(出場6回)
- 子役出身であり、声優業のみならず舞台経験も豊富なことから常連として名を連ねている。
- 下野紘(出場5回)
- 過去4回の出演全てで同一のキャラを演じた。特技の即興ソングも披露している。
- 蒼井翔太(出場5回)
各公演詳細
- サブキャスト(2017年より「彩-LIVE」と呼称)
- 2012年 - 山村真也、横島裕
- 2014年 - 向山智成
- 2015年 - 向山智成
- 2016年 - 犬飼若博、大堀こういち、川本成(あさりど)、小山めぐみ、竹井亮介(親族代表)、西山宏幸、廣瀬詩映莉、松本寛也、諸岡立身(トーキョーハイライト)、安田ユーシ、山岸拓生(拙者ムニエル)、外崎友亮、向山智成
- 2017年 - 猪狩敦子(bpm)、小山めぐみ、渋木のぼる、砂川禎一郎(夜ふかしの会)、辻本耕志(フラミンゴ)、廣瀬詩映莉、向山智成、矢部遼平、浅沼晋太郎
- 2018年 - 猪狩敦子、砂川禎一郎、辻本耕志、青地洋、原彩弓、小山めぐみ、向山智成
- 2019年 - 鈴村健一、森久保祥太郎、足立信彦(順風男女)、向山智成
- 2020年 - 足立信彦、猪狩敦子、南大介、原彩弓
- 2021年 - 青地洋、足立信彦、安田ユーシ
- 2022年 - 鈴村健一、砂川禎一郎
Remove ads
DVD・Blu-ray
Remove ads
関連番組
MATSU-LIVE
概要
津田健次郎が2016年度公演の舞台裏を撮影したドキュメンタリー番組。
出演
スタッフ
放送日程
AD-LIVE TV
概要
アニメイト池袋本店で開催された「AD-LIVE展」会場を舞台に、鈴村と梶が繰り広げる"AD-LIVEな"トークバラエティ。
出演
- 鈴村健一(MC)
スタッフ
- ナレーター:中谷一博
- 構成:伊福部崇
- 撮影:遠山眞史(Zeta)
- 照明:根建勝広(PROGRESSO)
- 音響効果:安原裕人、三濱徹也
- オンライン編集:和田玄太郎、佐藤佑美
- MA:日比野倫啓、小倉彩乃
- ラインプロデューサー:上林健治
- 制作アシスタント:中山佳介
- チーフディレクター:東久保栄太
- ディレクター:島田健作、兒玉佳恵
- キャスティング協力:桑原敦
- 制作協力:キュー・テック、Karte
- 企画協力:鈴木明秀、アシストポート、インテンション、ヴィムス
- 宣伝:金谷好
- アシスタントプロデューサー:井上めぐみ
- プロデューサー:高橋祐馬、瓜生恭子
- 総合プロデューサー:鈴村健一
- 制作著作:AD-LIVE Project
放送日程
Remove ads
映画
2019年に映画化。鈴村は実写映画初主演、監督を務める津田健次郎にとっても監督デビュー作となる。
ストーリー
AD-LIVEの打ち合わせや本番直前、AD-LIVEの原点に還る旅の様子など、普段は見られないAD-LIVEの裏側に密着した映画になっている。
キャスト
スタッフ
- 撮影:橋本清明・関森崇
- 照明:高橋雄一郎・本田祐介
- 録音:井筒康仁
- 美術:橋本昌和
- 振付:CHINO
- 演出補・編集:熊谷涼花
- 音楽:宮崎誠
- 音楽プロデューサー:鈴木めぐみ・十河大和
- 音楽ディレクター:福井健吾(VERYGOO)
- 音楽制作:アニプレックス
- プロデューサー:高橋祐馬・中村卓郎
- 助監督:川崎明子
- 配給:ライブ・ビューイング・ジャパン
- 制作担当:池田飛鳥
- 制作プロダクション:祭
- 製作:AD-LIVE Project
- 監督・脚本:津田健次郎
Remove ads
脚注・出典
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads