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坂本龍一のアルバム ウィキペディアから
『音楽図鑑』(おんがくずかん、Illustrated Musical Encyclopedia)は、坂本龍一の4作目のオリジナルアルバム。1984年10月24日にミディレコードよりリリース。
YMO散開後に発売され、ソロアルバムとしては4作目に当たる。それまでのはっきりしたコンセプトに基づいて作成する方法とは異なり、スタジオに入って何の先入観なしに出てくるものを記録していく手段を取った。坂本は「シュールレアリズム的な自動筆記」「羅針盤も海図もなしに海に乗り出して何が起こるかっていう冒険」とコメントしている[2]。
1982年10月24日から始められたレコーディングは、1984年8月23日のCDマスタリングが終了するまで1年8ヶ月を要した。当期間、YMOのアルバム『浮気なぼくら』『サーヴィス』、大貫妙子のアルバム『シニフィエ』、矢野顕子のアルバム『オーエス オーエス』などプロデュース他、YMOの散開ツアーやCM音楽の録音なども行なったため、レコーディングが一時中断した[3]。1984年4月から再開したレコーディングではシンセサイザー「フェアライトCMI」を使用することになった。「この楽器からインスパイアされるところが随分あり前半やっていたことの工事というか、作り直しに掛かった」と坂本はコメント[2]。フェアライトが届いた日は1984年4月13日、サンプリングしていった日が4月24日であることを坂本のマネージャーが日誌をつけている[3]。フェアライトCMIの他、プロフェット5、Emulator[4]、ヤマハDX7(初期型)、Jupiter-4[2]も使用された。
山下達郎が多く参加している理由は、同時期に同じスタジオ(音響ハウス)の上階で竹内まりやのアルバム『VARIETY』のレコーディングが行われており、プロデューサー兼アレンジャーの山下がスタジオに入り浸りだったため。「山下君、ギター弾いてくれる?」「坂本君、ちょっとキーボードお願い」などお互いに声をかけあったといい、坂本も『VARIETY』収録「本気でオンリーユー (Let's Get Married)」と「ふたりはステディ」の2曲で演奏に参加。同アルバムのSpecial Thanksのクレジットにも、坂本が矢野顕子と共に時々スタジオを訪れていた旨の記述がある。坂本によると「”上に達郎がいるからちょっと呼んで”という感じではなかったと思います。ボーカルのダビングにしてもそんなにすぐにできるわけではないですから。」[2]。
ピアノを弾く坂本の影が蟻になっているジャケットデザインは立花ハジメが担当した。
映画「TOKYO MELODY」で本作のレコーディング風景が収録、アルバム不採用曲(「M31 TOKYO MELODY」)も垣間見られる。
ロバート・パーマーが来日した際「音楽図鑑」を愛聴した。高橋幸宏は「音楽図鑑には大好きな曲がたくさんある」とコメント[5]。
※曲目はCD『音楽図鑑完璧盤』を参照した。
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