『超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』(ちょーげきじょうばんケロロぐんそう げきしんドラゴンウォリアーズであります!)は、日本のアニメーション映画。2009年3月7日に公開された、劇場版『ケロロ軍曹』の第4弾作品。上映時間は約78分。同時上映は『ケロ0 出発だよ! 全員集合!!』。
概要 超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!, 監督 ...
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本作から劇場版の作品ナンバーがタイトルから無くなっている。ケロロ小隊がドラゴンに変身するのが特徴。なお、本作では過去3作では脇役だった日向秋がストーリー本筋に絡んでくる。
2009年7月24日にDVD(通常版・豪華版の2バージョン)が発売された。同時上映の短編も収録されている(レンタル版には収録されていない)。2010年3月22日にBSジャパンで初めてテレビ公開された(エンディングの省略はなし)。2010年3月26日にはテレビ東京で地上波として初めて放映された。
川上とも子が、日向冬樹の声を担当した最後の作品でもある。テレビ東京開局45周年記念作品。
日本・奥東京市、アメリカ・ニューヨーク、フランス・パリ、オーストラリア・シドニー、アフリカ・タンザニアに謎の巨大なアーチが出現して1カ月後、ケロロ小隊の面々は各地に散りその調査を行っていた。桃華と共にパリを訪れていたタママは、ある夜謎の歌声に誘われ姿を消してしまう。ほどなくして、NYのギロロ、シドニーのクルル、タンザニアのドロロも竜の形をしたエネルギー体に襲われ消息を絶つ。
ケロロと冬樹、夏美の3人は桃華からタママがいなくなったとの連絡を受け、タママを探すべくパリに向かうが、途中でタママが変貌したと思われるドラゴンの襲撃を受け墜落。桃華と合流し、彼女の親友である少女・シオンと出会うことになる。
- フェリシタシオン・ドゥ・ドラクーン(シオン)
- 声 - 水樹奈々
- 桃華の親友でドラクーン家の当主。1年前に両親を亡くし、10歳という若さにして当主の座を継いだ。カールのかかった水色の髪をしており、常にベレー帽を被っている。語尾に「〜なのです」と付ける。家庭環境が厳しくて、家に篭もりがちであったことにより、普通の学校へ行けず桃華以外の友達はいなかった。気丈な性格で両親が死んでも涙ひとつ見せなかったが、内心では「家族」を渇望している。アンチバリアで見えないはずのケロロ小隊を普通に見ることができる。
- 世界中のあちこちに巨大なアーチ「竜のしっぽ」を出現させた張本人であり、その目的は地球に眠っていた巨大な竜「地球竜」を蘇らせるためである。そのプロセスに従ってケロロ以外の小隊メンバー全員をドラゴンに変えてしまった(後に自ら申し出たケロロも変身させた)。地球竜を蘇らせると地球が死の星になってしまうと聞かされ、ケロロ達に地球竜の卵がモン・サン・ミシェルに隠されていることを伝えた。後に暴走したドラゴンの角に触ると正気に戻せると知り、ドラゴン化したケロロに「私を地球竜の所まで連れてって」と頼み、暴走した地球竜を正気に戻そうと奮闘する。
- テレビアニメ版にも何回か登場している。
- タママにはシオっちと呼ばれる。
- ピエール
- 声 - 郷里大輔
- 屈強な肉体を持つ、シオン御付の執事。シオンのことをとても大切に思っている様子。元ストリートファイターで、ポールとはその頃からのライバル。
- 相撲が得意らしく執事服の下にまわしを付けており、さらに相撲をする際、髪の一部が髷に変化する。
- ドラゴン化したケロロ小隊
- シオンの「竜の書」の力でドラゴンの姿になったケロロ小隊。ケロロ以外は記憶や理性をなくし、凶暴化している。
- ケロロドラゴン
- ケロロが変身した緑色のドラゴン。詳細はケロロドラゴンの項を参照。
- ドラゴン化した他のメンバーの暴走を止めるため、自分の意志で変身したが、他のメンバー同様暴走してしまうことになる。
- タママドラゴン
- タママが変身した濃紺の体色のドラゴン。他のメンバーとは異なり東洋の龍の姿をしている。詳細はタママドラゴンの項を参照。
- ギロロドラゴン
- ギロロが変身した赤色のドラゴン。武装化した姿が特徴。詳細はギロロドラゴンの項を参照。
- クルルドラゴン
- クルルが変身した黄色のドラゴン。体の一部が機械化している。詳細はクルルドラゴンの項を参照。
- ドロロドラゴン
- ドロロが変身した青色のドラゴン。忍者を思わせる姿をしている。詳細はドロロドラゴンの項を参照。
- 地球竜(ちきゅうりゅう)
- 地球の中心部で眠っていた謎の竜。クルルによると数万年前、ドラゴン型の宇宙生物があちこちの惑星に卵を産みつけたらしく、地球竜もその内の1つらしい。ただしドラクーン家に地球竜に関するマニュアルが最低でも地球歴1897年製(マニュアルに書かれたモン・サン=ミシェル寺院が現在の形に完成した年)である事から、このドラゴン型宇宙生物を利用した何らかの侵略・破壊的な何かに利用する為に宇宙人がドラゴンの習性を理解・応用した事が事実上明らかになっている(孵化にはケロン人が絶対条件である事から、ケロン軍もしくは他組織による人工生命体の一種であるとも取れる)。
- 卵は惑星のエネルギーを自分だけの養分にして、新しいドラゴン型の生物になって飛び立つらしく、劇中登場した個体は腹部に卵を抱えている、というより卵から顔や羽が生えている。
- シオンが地球竜の角から落ちた時にケロロ小隊が助けに行くことに対して妨害したため、桃華から「この分からず屋!」と言われる。
- テララ
- 声 - 大谷育江
- 劇中の最後の最後で登場するケロン人(幼年期)似の生物。シオンのベレー帽は、後にテララの物となっている。性格は明るく無邪気で、シオンが大好き。
- クルルいわく、地球竜が地球に全エネルギーを返還した時に発生した余剰物質であるという。シオンによると地球竜の思いやりの心が詰まっているらしい。テララという名前はシオンがずっと前から考えていた名前だという。
- 密漁者
- 声 - はらさわ晃綺、増岡太郎
- 感じの悪い2人組でアフリカの砂漠でゾウの密猟を行っていた。2頭のゾウを銃で撃ち殺そうとした所をドラゴン化したドロロに止められ、乗っていた車を剣で真っ二つにされる。
- TVレポーター
- 声 - 加藤夏希
- ドラゴンとなったケロロ小隊が世界中に現れた時に、その事をレポートしていた人。
- 観光客
- 声 - 河村唯(当時アイドリング!!!12号)、朝日奈央(ラブベリー / 当時アイドリング!!!15号)
- モン・サン・ミシェルに観光に来ていた普通の地球人。
- みんなあなたを愛してる(主題歌)
- 歌:Kiroro / 作詞・作曲:金城綾乃 / 編曲:石塚知生 / レーベル:ビクターエンタテインメント
- ケロロ・ジャポ〜ン!(オープニングテーマ)
- 歌:内藤大助&加藤夏希 / 作詞:西直紀 / 作曲、編曲:鈴木さえ子、掛川陽介、本澤尚之 / レーベル:flying DOG・JVCエンタテインメント
- 星のささやく物語 (挿入歌)
- 歌:シオン(水樹奈々) / 作詞:山口宏 / 作曲、編曲:鈴木さえ子、掛川陽介、本澤尚之 / レーベル:flying DOG・JVCエンタテインメント
- 原作第174話にて、本作とは別の原因でケロロドラゴンが登場している。また、同話ラストにはおまけとして、本作における事件を起こす前のシオンとピエールが登場している。また、ピエールのシオンの呼び方も劇場版では「フェリシタシオン様」だが、原作の方は「シオン様」となっている。
- アニメ282話Aパートには、西澤家美術館に桃華、シオン、テララの写真が飾られている。そのため、同話は本作の後のエピソードであるということが明示されている。
- 放映時期にアニメでは川上とも子の病気療養に伴い日向冬樹役を桑島法子が担当していたが、この作品では闘病中に収録を行った川上が冬樹を担当している。その後、川上は2011年6月9日に卵巣がんで死去し、上記の通り本作は川上が冬樹の声を当てた最後の作品となった。
- アニメ356話Aパートのサブタイトルは「ケロロ小隊 真ドラゴンウォリアーズ であります」であり、本作の続編と呼べるエピソードでシオンとテララおよびドラゴン化したケロロ小隊が再登場[2]している。また、ガルルの口から劇場版でケロロ小隊がドラゴンになった理由および劇中では詳しく語られなかった竜の書についても補完されている。
主題歌
- Space Roller Coaster GO GO!
なお、ピエールは登場せず。この時点でピエール役の郷里大輔は死去している。