皇后杯 JFA 全日本女子サッカー選手権大会

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皇后杯 JFA 全日本女子サッカー選手権大会(こうごうはいジェイエフエイぜんにほんじょしサッカーせんしゅけんたいかい、The Empress's CupEmpress's Cup JFA Japan Women's Football Championship[注釈 1] は、日本女子サッカーカップ戦である。かつては全日本女子サッカー選手権大会が正式名称であったが、第34回大会(2012年)より皇后杯が下賜されたことに伴って大会名が変更され、さらに2017年11月1日に日本サッカー協会 (JFA) が発表した「JFAブランディング」の一環としてJFA主催の2018年以降全ての大会名称に "JFA" の文字を加えること[1] となったことから、現在の大会名となっている。

概要 皇后杯 JFA 全日本女子 サッカー選手権大会, 開始年 ...
皇后杯 JFA 全日本女子
サッカー選手権大会
開始年 1980年
主催 日本サッカー協会
参加チーム数 48(2015年度以降)
加盟国 日本
前回優勝 三菱重工浦和レッズレディース(2回目)
最多優勝 日テレ・東京ヴェルディベレーザ(16回)
サイト 公式ウェブサイト
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概要

JFAに登録した中学生以上の女子選手により編成された、クラブチーム、大学、高校などの加盟チーム[2] が参加し、国内で最も権威のある単独チームの大会として実施される[3]。ノックアウト方式により優勝をめざすもので(3位決定戦は行われない)、男子の天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会に相当する。

歴史

第1回大会および第2回大会は当時の女子サッカーの普及レベルから試合に出場するメンバーが揃いにくい事情等もあり8人制で行われ、試合時間は25分ハーフ、使用するボールは4号ボール、ゴールはジュニアゴールを使用し、ピッチの広さは54m×76mで開催された。

第3回大会からは11人制が導入され、第4回大会には試合時間が30分ハーフとなった。第7回大会からは5号ボールが採用され、徐々に男子並みの、一般的なサッカー大会のルールに近づいていくことになった。その後もいくつかの変更があったが、第27回大会では1~3回戦までが40分ハーフ(同点の場合は10分ハーフの延長戦、なお決しない場合はPK戦)、準々決勝と準決勝からは45分ハーフ(同点の場合は15分ハーフの延長戦、なお決しない場合はPK戦)、決勝は45分ハーフ(同点の場合は延長戦を行わずにPK戦)となり、第32回大会から全試合45分ハーフとなった。

1980年代は清水第八が第2回大会から第8回大会にかけて7連覇を達成したが、Lリーグ(当初はJLSL)が発足した1990年代に入ると主力選手が新チームの清水FCレディースに移籍したこともあって、毎年のようにLリーグ参戦チームが優勝するようになる。

第1回大会から第16回大会までは3月、第17回大会は1~3月、第18回大会から第25回大会までは1月に実施されていたが、「女子の天皇杯」との位置づけに鑑み、また大会への関心を集めることも踏まえて、第26回大会からは12月に開催して決勝戦は天皇杯の前座として翌年元日に国立霞ヶ丘競技場を舞台に開催されていた。

第34回大会からは11月から開始して決勝戦は単独試合として12月下旬(2012年は12月24日にNACK5スタジアム大宮で開催)に行なわれ[4]、同年度からは宮内庁より下賜された皇后杯が優勝チームに授与されることになり[5]、大会名も「皇后杯全日本女子サッカー選手権大会」に変更された。優勝チームには皇后杯のほか、優勝杯、表彰状、JFA杯(第38回以降)、竹腰杯、メダルが授与される。

また男子のスーパーカップに相当するなでしこスーパーカップが2005年に新設され、全日本女子サッカー選手権大会の優勝チームが日本女子サッカーリーグチャンピオンと対戦することになっていたが、2008年度に協賛企業撤退等で中止し、以降は開催されていない。

後援・協賛

後援
協賛

参加枠

2024年度大会の出場枠は以下の通り定められている[6]

  • WEリーグ:12チーム(5回戦にシード)
  • なでしこリーグ1部:12チーム(2回戦にシード)
  • 地域代表
    • 北海道:1チーム(-1)
    • 東北:2チーム(+1)
    • 関東:7チーム(+1)
    • 北信越:1チーム
    • 東海:2チーム(-1)
    • 関西:1チーム(-1)
    • 中国:5チーム(+1)
    • 四国:2チーム(+1)
    • 九州:3チーム(-1)

結果

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年度優勝結果準優勝会場観客数
チーム名出場枠1チーム名出場枠1
11979年2FCジンナン関東代表2 - 1高槻女子FC関西代表三菱養和会巣鴨グラウンド
21980年2清水第八スポーツクラブ東海代表2 - 0FCジンナン関東代表
31981年2清水第八スポーツクラブ東海代表6 - 0FC PAF関東代表国立西が丘サッカー場
41982年2清水第八スポーツクラブ東海代表6 - 0FCジンナン関東代表国立霞ヶ丘競技場
51983年2清水第八スポーツクラブ前回優勝2 - 0高槻女子FC関西代表
61984年2清水第八スポーツクラブ前回優勝4 - 0高槻女子FC関西代表
71985年2清水第八スポーツクラブ前回優勝5 - 1高槻女子FC関西代表
81986年2清水第八スポーツクラブ前回優勝1 - 0読売サッカークラブ女子・ベレーザ関東代表
91987年2読売サッカークラブ女子・ベレーザ関東代表2 - 0清水第八スポーツクラブ前回優勝
101988年2読売サッカークラブ女子・ベレーザ前回優勝2 - 0高槻女子FC関西代表
111989年2高槻女子FC関西代表1 - 0 aet清水FCレディースJLSL国立西が丘サッカー場
121990年2日興證券ドリームレディース関東代表3 - 3 aet
(PK 4 - 1)
鈴与清水FCラブリーレディースJLSL
131991年2鈴与清水FCラブリーレディースJLSL0 - 0 aet
(PK 3 - 1)
読売サッカークラブ女子・ベレーザJLSL
141992年2日興證券ドリームレディースJLSL1 - 0読売日本サッカークラブ女子ベレーザJLSL
151993年2読売日本サッカークラブ女子ベレーザJLSL2 - 0プリマハムFCくノ一JLSL
161994年2プリマハムFCくノ一L・リーグ4 - 1日興證券ドリームレディースL・リーグ
171995年3フジタサッカークラブ・マーキュリーL・リーグ3 - 2読売西友ベレーザL・リーグ
181996年4日興證券ドリームレディースL・リーグ3 - 0読売西友ベレーザL・リーグ国立霞ヶ丘競技場
191997年4読売西友ベレーザL・リーグ1 - 0プリマハムFCくノ一L・リーグ
201998年4プリマハムFCくノ一L・リーグ1 - 0日興證券ドリームレディースL・リーグ
211999年4田崎ペルーレFCL・リーグ0 - 0 aet
(PK 4 - 2)
プリマハムFCくノ一L・リーグ
222000年4日テレ・ベレーザL・リーグ2 - 1田崎ペルーレFCL・リーグ
232001年4伊賀フットボールクラブくノ一L・リーグ2 - 1 VG田崎ペルーレFCL・リーグ
242002年4田崎ペルーレFCL・リーグ1 - 0日テレ・ベレーザL・リーグ1,389人
252003年4田崎ペルーレFCL・リーグ2 - 2 aet
(PK 5 - 3)
日テレ・ベレーザL・リーグ1,641人
262004年5日テレ・ベレーザL・リーグ・1部3 - 1さいたまレイナスFCL・リーグ・1部14,499人6
272005年5日テレ・ベレーザL・リーグ・1部4 - 1TASAKIペルーレFCL・リーグ・1部18,545人6
282006年5TASAKIペルーレFCなでしこリーグ・1部2 - 0岡山湯郷Belleなでしこリーグ・1部15,050人6
292007年5日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部2 - 0TASAKIペルーレFCなでしこリーグ・1部11,725人6
302008年5日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部4 - 1INACレオネッサなでしこリーグ・1部11,249人6
312009年5日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部2 - 0浦和レッドダイヤモンズ・レディースなでしこリーグ・1部12,648人6
322010年5INAC神戸レオネッサなでしこリーグ1 - 1
(PK 3 - 2)
浦和レッドダイヤモンズ・レディースなでしこリーグ14,706人6
332011年5INAC神戸レオネッサなでしこリーグ3 - 0アルビレックス新潟レディースなでしこリーグ20,977人6
342012年INAC神戸レオネッサなでしこリーグ1 - 0ジェフユナイテッド市原・千葉レディースなでしこリーグNACK5スタジアム大宮4,064人
352013年INAC神戸レオネッサなでしこリーグ2 - 2 aet
(PK 4 - 3)
アルビレックス新潟レディースなでしこリーグ3,901人
362014年5日テレ・ベレーザなでしこリーグ1 - 0浦和レッドダイヤモンズ・レディースなでしこリーグ味の素スタジアム6,120人
372015年INAC神戸レオネッサなでしこリーグ・1部1 - 0アルビレックス新潟レディースなでしこリーグ・1部等々力陸上競技場20,379人
382016年INAC神戸レオネッサなでしこリーグ・1部0 - 0 aet
(PK 5 - 4)
アルビレックス新潟レディースなでしこリーグ・1部フクダ電子アリーナ5,329人
392017年日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部3 - 0ノジマステラ神奈川相模原なでしこリーグ・1部ヤンマースタジアム長居2,683人
402018年5日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部4 - 2 aetINAC神戸レオネッサなでしこリーグ・1部パナソニックスタジアム吹田6,853人
412019年日テレ・ベレーザなでしこリーグ・1部1 - 0浦和レッズレディースなでしこリーグ・1部NACK5スタジアム大宮10,012人
422020年日テレ・東京ヴェルディベレーザなでしこリーグ・1部4 - 3浦和レッズレディースなでしこリーグ・1部サンガスタジアム by KYOCERA2,762人
432021年7三菱重工浦和レッズレディースWEリーグ1 - 0ジェフユナイテッド市原・千葉レディースWEリーグ1,375人
442022年8日テレ・東京ヴェルディベレーザWEリーグ4 - 0INAC神戸レオネッサWEリーグヨドコウ桜スタジアム1,939人
452023年8INAC神戸レオネッサWEリーグ1 - 1 aet
(PK 6 - 5)
三菱重工浦和レッズレディースWEリーグ2,625人
462024年8三菱重工浦和レッズレディースWEリーグ1 - 1 aet
(PK 5 - 4)
アルビレックス新潟レディースWEリーグエディオンピースウイング広島3,063人
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^1 JLSLは「日本女子サッカーリーグ」の略式表記。L・リーグは1994年後期から2005年まで使用された日本女子サッカーリーグの略称。なでしこリーグは2004年途中から採用された日本女子サッカーリーグの愛称で、2005年まではL・リーグと併用され、2010年からは日本女子サッカーリーグ1部のみの呼称となった。
^2 翌年3月に開催。
^3 翌年1月から3月にかけて開催。
^4 翌年1月に開催。
^5 決勝戦のみ翌年元日に開催。
^6 第26回大会から第33回大会までは元日の天皇杯の前座試合として開催された。第34回大会以降は女子の単独開催。
^7 準決勝・決勝のみ翌年に開催。
^8 準々決勝・準決勝・決勝は翌年に開催。

チーム別成績

さらに見る チーム名, 優 ...
チーム名[注 1]優勝年度準優勝年度
日テレ・東京ヴェルディベレーザ1671987,1988,1993,1997,2000,2004,2005,2007,2008,2009,
2014,2017,2018,2019,2020,2022
1986,1991,1992,1995,1996,2002,2003
INAC神戸レオネッサ732010,2011,2012,2013,2015,2016,20232008,2018,2022
清水第八プレアデス711980,1981,1982,1983,1984,1985,19861987
TASAKIペルーレFC441999,2002,2003,20062000,2001,2002,2005
伊賀FCくノ一三重331994,1998,20011993,1997,1999
日興證券ドリームレディース321990,1992,19961994,1998
三菱重工浦和レッズレディース272021,20242004,2009,2010,2014,2019,2020,2023
高槻女子フットボールクラブ1519891979,1983,1984,1985,1988
FCジンナン1219791980,1982
鈴与清水FCラブリーレディース1219911989,1990
フジタサッカークラブ・マーキュリー101995
アルビレックス新潟レディース052011,2013,2015,2016,2024
ジェフユナイテッド市原・千葉レディース022012,2021
FC PAF011981
岡山湯郷Belle012006
ノジマステラ神奈川相模原012017
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  1. 現存するクラブの名称は現在のチーム名、撤退したクラブの名称は撤退時のチーム名で統一。

得点王

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選手得点数試合数所属チーム出場枠成績参加チーム数
30丸山桂里奈53東京電力女子サッカー部マリーゼなでしこDiv1ベスト432
大滝麻未早稲田大学ア式蹴球部関東1ベスト16
31永里優季54日テレ・ベレーザなでしこDiv1優勝
齋藤有里ASエルフェン狭山FCなでしこDiv2ベスト8
32菅澤優衣香43アルビレックス新潟レディースなでしこベスト4
柴田華絵神村学園高等部九州ベスト16
京川舞4常盤木学園高等学校チャレンジEベスト4
33西川明花73FC高梁吉備国際大学中国1ベスト16
34河原﨑希63ノジマステラ神奈川関東2ベスト16
35池笑然64INAC神戸レオネッサなでしこ優勝36
36浜田遥63ベガルタ仙台レディースなでしこベスト4
37田中美南74日テレ・ベレーザなでしこ1部ベスト448
38三浦成美63日テレ・ベレーザなでしこ1部ベスト4
39田中美南75日テレ・ベレーザなでしこ1部優勝
40田中美南75日テレ・ベレーザなでしこ1部優勝
41小林里歌子55日テレ・ベレーザなでしこ1部優勝
42小林里歌子65日テレ・東京ヴェルディベレーザなでしこ1部優勝
43小山史乃観75セレッソ大阪堺レディースなでしこ1部ベスト4
44植木理子84日テレ・東京ヴェルディベレーザWE優勝
45齊藤夕眞54ヴィアマテラス宮崎九州34回戦敗退
46山本さゆり65ヴィアマテラス宮崎なでしこ1部ベスト8
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試合中継

  • 2008年度まで決勝戦をBS日テレで生中継、日本テレビで録画放送を行った。
  • 2009年度から日本サッカー協会の動画配信サイト「JFA TV」でのLIVE配信やハイライト映像の配信を始めている。
さらに見る 回, 年度 ...
年度決勝準決勝準々決勝4回戦/3回戦2回戦1回戦
30 2008年[7] BS日テレ(生中継)
日本テレビ(録画・関東広域圏)
- - - - -
31 2009年[8] JFA TV(生中継) - - - - -
32 2010年[9] JFA TV(生中継)
NHK BS1(録画)
JFA TV(生中継) - - - -
33 2011年[10] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) JFA TV(生中継) JFA TV(生中継) JFA TV(生中継) -
34 2012年[11] NHK総合(生中継) NHK BS1(生中継) - - - -
35 2013年[12] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) - - - -
36 2014年[13] NHK総合(生中継)
NHKラジオ第1(生中継)
NHK BS1(生中継、録画) NHK BS1(生中継、1試合) NHK BS1(録画、1試合) JFA TV(生中継、4試合) -
37 2015年[14] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、録画) NHK BS1(生中継、2試合)
JFA TV(生中継、2試合)
JFA TV(生中継、4試合) JFA TV(生中継、4試合) -
38 2016年[15] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、2試合) NHK BS1(生中継、1試合) JFA TV(生中継、4試合) -
39 2017年[16] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) - - JFA TV(生中継、4試合) JFA TV(生中継、4試合)
40 2018年[17] NHK総合(生中継) NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、2試合)
JFA TV(生中継、2試合)
JFA TV(生中継) JFA TV(生中継) JFA TV(生中継、16試合)
41 2019年[18] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、2試合)
JFA TV(生中継、2試合)
JFA TV(生中継) JFA TV(生中継、4試合) JFA TV(生中継、4試合)
42 2020年[19] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) JFA TV(生中継) - - JFA TV(生中継、4試合)
43 2021年[20] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、2試合) JFA TV(生中継、4回戦2試合) - -
44 2022年[21] NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継) NHK BS1(生中継、2試合) - - -
年度 決勝 準決勝 準々決勝 5回戦 4回戦 - 1回戦
45 2023年[22] NHK BS(生中継) NHK BS(生中継) JFA TV(生中継) JFA TV(生中継) -
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脚注

関連項目

外部リンク

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