武蔵野ステークス

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武蔵野ステークス(むさしのステークス)は、日本中央競馬会(JRA)が東京競馬場で施行する中央競馬重賞競走(GIII)である。2024年まで競馬番組表での名称は「東京中日スポーツ杯 武蔵野ステークス(とうきょうちゅうにちスポーツはい むさしのステークス)」と表記されていた[2]

概要 武蔵野ステークス, 開催国 ...
武蔵野ステークス
開催国 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 東京競馬場
創設 1996年5月18日
2024年の情報
距離 ダート1600m
格付け GIII
賞金 1着賞金4000万円
賞金総額7060万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(指定)
負担重量 別定
出典 [1][2][3]
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競走名の「武蔵野」は東京都埼玉県にまたがる洪積台地[4]で、南は多摩川から北は川越市付近まで広がっている[5][6]。また、東京都中部にある武蔵野市は、吉祥寺を中心に商業・住宅地として発展している[5][6]

なお、東京競馬場最寄りの府中本町駅を通るJR武蔵野線も、武蔵野地域・武蔵野台地を貫通して沿線の都市を結ぶことに由来して名付けられたものである。

2024年まで寄贈賞を提供していた「東京中日スポーツ」は、中日新聞社が東京(中日新聞東京本社)で発行する朝刊スポーツ紙[4]。同紙は2025年令和7年)1月31日限りで紙版の発刊を取りやめ、電子版およびWeb媒体に特化することから、2025年の第30回以降寄贈賞および冠が外れて単に「武蔵野ステークス」と改められる予定である。

正賞は地方競馬全国協会理事長賞[2]

概要

1996年に新設された、4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走[7]。2014年より、本競走の1着馬にチャンピオンズカップの優先出走権が付与されている[7]

創設時は5月に東京競馬場のダート2100mで行われていたが、ダート競走体系の整備が進められた2000年にジャパンカップダート(2014年より「チャンピオンズカップ」に改称)が新設されると、本競走はダート1600mに短縮のうえ施行時期も秋の東京開催に変更され、ジャパンカップダートの前哨戦に位置づけられた[7]

創設時より外国産馬が出走可能なほか、地方競馬所属馬は1997年から、外国馬は2000年からそれぞれ出走可能になった[5]

競走条件

以下の内容は、2024年現在[1][2][8][9]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上

  • JRA所属馬(外国産馬含む)
  • 地方競馬所属馬(4頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 3歳56kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減
    • 2020年11月14日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬3kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GII競走またはGIII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2020年11月13日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

賞金

2024年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1][2]

歴史

要約
視点
  • 1996年 - 4歳(現3歳)以上の競走馬による重賞競走(GIII[注 1])として新設、東京競馬場・ダート2100mで施行[5]
  • 1997年 - 指定交流競走となり、地方競馬所属馬が5頭まで出走可能になる[5]
  • 1998年 - 「英国祭UK'98開催記念」の副称をつけて施行[5]
  • 2000年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる[5]
    • 地方競馬所属馬の出走枠を4頭に変更[5]
  • 2001年 - 名称を「東京中日スポーツ杯 武蔵野ステークス」に変更[5]
  • 2002年 - 外国馬の出走枠を8頭に拡大[5]
  • 2014年 - この年から1着馬にチャンピオンズカップの優先出走権を付与[5]
  • 2025年 - 東京中日スポーツが紙版を休刊することに伴い寄贈賞を取り止められ、武蔵野ステークスに改称予定[10]

歴代優勝馬

距離はすべてダートコース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

さらに見る 回数, 施行日 ...
回数施行日競馬場距離優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回1996年5月18日東京2100mキソジゴールド牡72:11.6安田康彦安田伊佐夫皆吉康子
第2回1997年5月17日東京2100mデュークグランプリ牡62:10.5岡部幸雄小西一男石原春夫
第3回1998年5月23日東京2100mエムアイブラン牡62:11.8武豊伊藤修司稲見豊
第4回1999年5月22日東京2100mエムアイブラン牡72:09.6武豊伊藤修司谷口貞保
第5回2000年10月28日東京1600mサンフォードシチー牡51:35.4村山明大沢真(株)友駿ホースクラブ 
第6回2001年10月27日東京1600mクロフネ牡31:33.3武豊松田国英金子真人
第7回2002年10月26日中山1800mダブルハピネス牡51:52.2河内洋柴田政見伊藤武三郎
第8回2003年11月1日東京1600mサイレントディール牡31:36.2O.ペリエ池江泰郎金子真人
第9回2004年10月30日東京1600mピットファイター牡51:35.4柴田善臣加藤征弘臼田浩義
第10回2005年10月29日東京1600mサンライズバッカス牡31:35.2佐藤哲三音無秀孝松岡隆雄
第11回2006年10月28日東京1600mシーキングザベスト牡51:35.3勝浦正樹森秀行吉田和子
第12回2007年10月27日東京1600mエイシンロンバード牡51:35.5吉田豊小崎憲平井豊光
第13回2008年11月8日東京1600mキクノサリーレ牡31:36.0後藤浩輝吉田直弘菊池五郎
第14回2009年11月7日東京1600mワンダーアキュート牡31:35.5安藤勝己佐藤正雄山本信行
第15回2010年11月14日東京1600mグロリアスノア牡41:36.6戸崎圭太矢作芳人高野葉子
第16回2011年11月13日東京1600mナムラタイタン牡51:35.2熊沢重文大橋勇樹奈村信重
第17回2012年11月11日東京1600mイジゲン牡31:36.4R.ムーア堀宣行林正道
第18回2013年11月10日東京1600mベルシャザール牡51:35.3C.ルメール松田国英(有)社台レースホース
第19回2014年11月15日東京1600mワイドバッハ牡51:35.2武豊庄野靖志幅田京子
第20回2015年11月14日東京1600mノンコノユメ牡31:34.7C.ルメール加藤征弘山田和正
第21回2016年11月12日東京1600mタガノトネールせん61:33.8田辺裕信鮫島一歩八木良司 
第22回2017年11月11日東京1600mインカンテーション牡71:35.5三浦皇成羽月友彦(有)ターフ・スポート
第23回2018年11月10日東京1600mサンライズノヴァ牡41:34.7戸崎圭太音無秀孝松岡隆雄
第24回2019年11月9日東京1600mワンダーリーデル牡61:34.6横山典弘安田翔伍山本能成
第25回2020年11月14日東京1600mサンライズノヴァ牡61:35.0松若風馬音無秀孝松岡隆雄
第26回2021年11月13日東京1600mソリストサンダー牡61:35.0戸崎圭太高柳大輔村上稔
第27回2022年11月12日東京1600mギルデッドミラー牝51:35.6三浦皇成松永幹夫(有)シルクレーシング
第28回2023年11月11日東京1600mドライスタウト牡41:35.2横山武史牧浦充徳(株)YGGホースクラブ
第29回2024年11月9日東京1600mエンペラーワケア牡41:36.0川田将雅杉山晴紀草間庸文
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同名の競走

重賞競走が創設される以前の1995年まで、同名の特別競走が行われていた。ただし、JRAではこれらの競走を前身としていない。

優勝馬

距離はすべてダートコース。

優勝馬の馬齢は、現行表記に揃えている。

さらに見る 施行日, 競馬場 ...
施行日競馬場距離条件優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
1986年4月20日東京1600m1400万下ロードレオネ牡41:37.8菅原泰夫野平好男(株)ロードホースクラブ
1987年5月16日東京1600m1400万下ベルベッドグローブ牡41:35.5郷原洋行大久保房松栗林英雄
1988年4月29日東京1400m1400万下イブキノキャニオン牡41:23.1田村正光野平富久(有)伊吹
1989年5月13日東京1600mオープンレインボーアカサカ牡51:35.0岡部幸雄高橋英夫(有)イーデン産業
1990年5月12日東京1600mオープンダイナレター牡61:36.6杉浦宏昭二本柳俊夫(有)社台レースホース
1991年5月11日東京1600mオープンミスタートウジン牡51:35.4安田隆行福島信晴藤立啓一
1992年5月16日東京1600mオープンナリタハヤブサ牡51:34.5横山典弘中尾謙太郎山路秀則
1993年5月15日東京1600mオープンメイショウホムラ牡51:35.3的場均高橋成忠松本好雄
1994年5月14日東京1600mオープンイブキクラッシュ牡41:37.0的場均沖芳夫(有)伊吹
1995年5月13日東京1600mオープンイブキクラッシュ牡51:35.6的場均沖芳夫(有)伊吹
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外国調教馬の成績

脚注・出典

外部リンク

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