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日本の特撮テレビドラマ ウィキペディアから
『正義のシンボル コンドールマン』(せいぎのシンボル コンドールマン)は、1975年3月31日から同年9月22日までNET(現・テレビ朝日)系で、毎週月曜日19:30 - 20:00に全24話が放送された特撮テレビ番組、および作品内に登場するヒーローの名称。
映像上のタイトルは「コンドールマン」であるが、以下のものには小さく「正義のシンボル」の文字が加えられている。
平和活動を生業とする青年・三矢一心は、人間の悪の心から発生したモンスター一族に襲われ命を失うが、タバ老人の導きによって伝説のドラゴンコンドルの魂と一体化し「コンドールマン」となって復活する。人間の悪の心を利用し世界征服を画策するモンスター一族に立ち向かうコンドールマンと心ある人たちの戦いを描く。
『アラーの使者』以来15年ぶりとなる東映制作・川内康範原作のヒーロー作品[3]。
『愛の戦士レインボーマン』、『ダイヤモンド・アイ』と並んで「川内ヒーロー3部作」と呼ばれているが、本作品のみ製作会社(前2作は東宝)が異なる[4]。東映に変わったことにより『仮面ライダー』に代表される東映変身ヒーローのテイストが盛り込まれ、モンスター一族のコミカルな描写、コンドールマンとともに戦う仲間たちの存在など、痛快明朗な活劇になった。そのうえ、『七色仮面』や『アラーの使者』、さらに劇場版『月光仮面』といった東映製作の川内康範作品のテイストも加わっている。しかし、「人間誰しも欲望や悪の心を秘めていて、それに打ち勝つ強い正義の心を養わねばならない」という作者である川内の強いメッセージはしっかりとドラマの中で生かされ、最後まで全うされた。[要検証]日本を食料不足に追い込む「日本ハンガー作戦」など、敵側が現実的な作戦を行うのは前2作と共通している[5]。メインライターである伊東恒久は、製作が東映に変わったことについて「現場的には大きな違いはなかったと思う。予算的にも頑張っていたし、東映という会社は何でもありという風潮だった」と述べている[6]。
本作では原則として各話で完結して終わるのではなく、多くの場合「コンドールマンのピンチ」で次回に続くという形となる。
人間の欲望から生まれた怪物集団。ニューヨークのエンパイヤーステートビルを本拠地としている。多くのモンスターは背広、軍服、白衣、民族衣装など、人間と同じコスチュームをまとっており、そのモンスターの特徴を際立たせている。人間と同じコスチュームで着飾っていないモンスターは、ゴミゴンを除きマントを羽織っている。挨拶や了解の意を示すときに右掌を腰のあたりで前に向け「ハ〜ルマゲドン」と発声する。
コンドールマンに倒されるとモンスターの本体を見せる。
コンドールマンの愛車。コンドルの嘴を思わせるノーズを持った、黄色い車体のオープンカー。バックナンバーは「マッハ 50-50」。後部のエアスタビライザーに付属するパラボラアンテナから吸収する太陽エネルギーが動力源。最高速度は時速1,200km[11]。
ホバークラフトによって水上の走行も出来るが、空は飛べない。また設定では、ボンネットからのミサイルや、後部からのパラシュートなどといった武装が装備されていたが、劇中では使用されなかった。なお、ベースとなった車両は日産のSP311型ダットサン・フェアレディ1600であるが劇中での製作者は不明。
佐藤仁哉は、マッハコンドルのカースタントはすべて自分が担当したと証言している。車の先端が尖っており後部にも細かいパーツが付いていたため、駐車時の勘がつかみ辛かったという[12]。
後年ジャパンアクションエンタープライズ社長を務める金田治は、本作品で初めて擬斗を担当した[13]。金田は殺陣をつけるのに無我夢中で後年のように作品の設定・世界観を考慮したり周囲の意見を取り入れることなどはできなかったが、同じ川内原作の『月光仮面』のイメージを指針としていたことを述べている[13]。
以下ノンクレジット。
参照宇宙船SPECIAL 1998, p. 215
放映日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|
3月31日 | 1 | コンドールマン誕生 | 伊東恒久 | 松島稔 |
4月7日 | 2 | 吸血モンスターの挑戦 | ||
4月14日 | 3 | 殺しが命 ダンガンマー | 奥中惇夫 | |
4月21日 | 4 | 輝け!ゴールデンコンドル | ||
4月28日 | 5 | 紅コウモリ現わる | 山崎晴哉 | 伊賀山正光 |
5月5日 | 6 | コンドール・ジュニア誕生 | ||
5月12日 | 7 | 怪!モンスター貴族 | 伊東恒久 | 奥中惇夫 |
5月19日 | 8 | やったぞ!3段化身 | ||
5月26日 | 9 | 恐怖の吐かせ屋! | 山崎晴哉 | |
6月2日 | 10 | 海の罠・魔界島 | ||
6月16日 | 11 | ゼニクレージー大反撃 | 伊東恒久 | まつしまみのる |
6月23日 | 12 | 魔のトライアングル作戦 | 山崎晴哉 | |
6月30日 | 13 | 大血戦!モンスター砦 | 伊東恒久 | |
7月7日 | 14 | モンスター一族大襲来!! (総集編) | ||
7月14日 | 15 | 戦慄の日本炎上作戦 | 山崎晴哉 | 伊賀山正光 |
7月21日 | 16 | 絶体絶命!コンドールマン | ||
8月4日 | 17 | 火の海を突破せよ!! | 伊東恒久 | |
8月11日 | 18 | 陸・海・空 3大モンスターの逆襲 | ||
8月18日 | 19 | 死のモンスター工場 | まつしまみのる | |
8月25日 | 20 | 悪の空 デーモンスモッグ | ||
9月1日 | 21 | 悪魔の超一流塾 | 山崎晴哉 | |
9月8日 | 22 | 生か死か?! 4段化身 | 伊賀山正光 | |
9月15日 | 23 | 大暴れ!ドラゴンコンドル | 伊東恒久 | |
9月22日 | 24 | 日本全滅?! キングモンスター |
この節の加筆が望まれています。 |
歌詞はオープニングテーマもエンディングテーマも、ヒーローが守る人間側も汚れたものとして書かれている。レコード発売元はキャニオンレコード(現・ポニーキャニオン)。
すべて東映ビデオより発売。
出典:米谷佳晃 2014
アートクリエイターの米谷佳晃は、2014年に発売された自著の中で自身がドラゴンコンドルとゴールデンコンドルのデザイン、コンドールマンのマスクの修正デザインを手掛けたことを明かしている。
ドラゴンコンドルとゴールデンコンドルのデザインは制作準備段階で原作者の川内康範からOKが出ず、米谷と共に『キカイダー01』に参加していた特撮監督の矢島信男を通して1975年1月に急遽米谷へ依頼が行われた。約1週間で仕上げられたデザインは川内の意に沿うものとなり採用されたが、提出と同日に完成したコンドールマンのスーツについて川内がマスクにインパクトが欠けると述べたため、これも米谷に依頼されスーツに直接修正指示が描かれた。
変則的な参加となった米谷に対し東映側からオールラッシュや撮影スケジュールなどの連絡はなく、造形の仕上がりについては放送で確認するしかなかったという。
2016年12月から2017年3月まで、YouTubeの「東映特撮 YouTube Official」にて配信が行われた。
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