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SPA!

日本の雑誌 ウィキペディアから

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SPA!』(スパ!)は、フジサンケイグループ傘下の出版社扶桑社が発行している日本の総合週刊誌。通称『週刊SPA!』。

概要 刊行頻度, 発売国 ...

沿革

要約
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『週刊サンケイ』1963年12月9日号の新聞広告

1952年、「週刊サンケイ」が産経新聞社出版局から創刊された。

その後、産経新聞社出版局が分社・サンケイ出版[注釈 1]を経て、フジテレビ系の扶桑社と統合・合併し、版権を移動したのち、1988年6月産経新聞の題号変更(「サンケイ」→「産経新聞」)に伴い「週刊サンケイ」は雑誌名と記事内容を若者向けに大幅刷新することになり、新たな雑誌として「週刊SPA!」が創刊された。その時、雑誌サイズは週刊サンケイ時代の「B5」から「B5変形」に変更された。創刊からの号数(バックナンバー)は「週刊サンケイ」の号数をそのまま承継している。

「新装刊号」とされた1988年6月9日号のキャッチは「スパ!と図星発見ー情報と遊べる痛快WEEKLY」となっている。表紙は嶋田久作。巻頭は「木村太郎 vs 久米宏」の対談記事[2]が組まれ、同年4月までNHKの「ニュースセンター9時」とテレビ朝日の「ニュースステーション」のメインキャスターとして比較される立場の2人であった[注釈 2]。翌号も「長嶋茂雄 vs ビートたけし」など大型対談を連続掲載した。

誌名は「世相をスパッ!と斬る」から「SPA!」が採用された(「すっぱ抜き」からという説も)。創刊当時のキャッチコピーは「“週刊誌の突然変異”」。現在の題字ロゴは1989年4月から使用している。

「週刊SPA!」の初代の編集長にはフジテレビの元プロデューサー宇留田俊夫が就任した。

2代目編集長には、青人社からスカウトされた渡邊直樹が就任した。1990年代前半は、小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』をはじめ、数々の連載企画がスタートし、「週刊SPA!」は当時最も勢いのある週刊誌とも言われた[3]オタクを売り物にした宅八郎の連載記事やオヤジギャルを題材にした中尊寺ゆつこの漫画などヒット作品を連発した。

しかし、2000年代になるとインターネットが普及したことにより、多くの週刊誌の部数が減少し、日本の週刊誌業界は厳しい時代に突入した。「週刊SPA!」も例外ではなく、2007年度に11億円あった広告収入が、2008年度は7億5000万円に大幅に減少してしまった。この厳しい事態に、当時の「週刊SPA!」の9代目編集長の渡部超(わたなべとおる)は「もう広告のことを考えるのは止めよう」という方針を打ち出し、これからの「SPA!」は広告のない媒体、Web版の有料配信を目指すことにしたという。[4]

10代目編集長の金泉俊輔は週刊SPA!創刊25周年のインタビューで「会社でも従来の仕組みに忠実に乗っかるだけで、ぬくぬくとやっていける世代ではない。既得権がなく、上の世代のようには逃げ切れない。そんな人たちの武器となる、生活を豊かにする情報を提供したい」と語った。[5]

11代目編集長の犬飼孝司は週刊SPA!創刊30周年のインタビューで「編集部員がおもしろいと思ったモノに飛びついて、それを本誌やウェブ、書籍でも掘り下げる。週刊SPA!は仮想通貨を初期からやっている、日本のメディアでは一番詳しいのではないか」「今の日本経済、お金が回っていないのが諸悪の根源。世の中にお金を回すこと…そういうところに斬り込んでいく。スパッと斬って、そこからこぼれ落ちたもの、人があまり目をつけていなかったものに光を当てていきたい」と語った[6]

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エピソード

  • 週刊SPA!には懸賞のコーナーがあるが、SPA!編集長の金泉俊輔は、2018年1月31日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)で、いわゆる「懸賞マニア」と思われる人をなるべく当選させないようにしていると明かした。金泉は、送られてきた応募内容の文面を直接確認し、「この人、いかにも(他の応募者と)属性が違う」、「文面が応募マニアっぽい人」と分かると、その応募主を「懸賞マニア」とみなし調整したと述べた[7]
  • 2018年10月までカラーページは人気コーナー「みうらじゅん×リリー・フランキーのグラビアン魂」のため、グラビア印刷を使用。大日本印刷で最後に残ったグラビア誌であった[8]。以降はオフセット印刷となっている[注釈 3]

歴代編集長

  • 宇留田俊夫
  • 渡邊直樹
  • 靍師一彦
  • 石光章
  • 杉田淳
  • 佐藤寿彦
  • 秋尾弘史(2003年 - )
  • 光明康成(2006年 - )
  • 渡部超(2008年 - )
  • 金泉俊輔(2013 - )
  • 犬飼孝司(2018 - )
  • 石井智(2022 - 現在)

テレビCM

1988年の創刊時は、当時来日公演し話題となっていたラスベガスのスターマジシャンジークフリート&ロイの世界ツアーにあやかり『週刊誌のホワイトタイガー』というキャッチコピーを使用したテレビCMが主にフジテレビの深夜帯で放映された。1992年頃には当時フジテレビアナウンサー川端健嗣が出演するCMが作られた。これは川端扮する通勤中のサラリーマンが「ロンドン橋落ちた」のメロディで「週刊誌がたくさん、たくさん、たくさん」と歌いながら駅ホームの売店で「SPA!」を選ぶという内容だった。また、を身に付けた女性が日本刀を振り回し「SPA!」と斬りながら叫ぶCMも作られた。

連載企画

漫画

グラビア

コラム

  • 8cmヒールで踏みつけたい(鈴木涼美
  • 言論ストロングスタイル(倉山満)
  • 憂鬱なヘッドバンキング(武田砂鉄
  • はき慣れない来靴を履き潰すまで(若月佑美)※月1連載
  • 今日も延長ナリ(爪切男
  • 猫組長西原理恵子の「ネコノミクス宣言」
  • ヘビーユース108(MB)
  • 僕が親ならこうするね(ひろゆき
  • 誰も知らなかったゴルフの真実(三觜喜一)
  • インテリジェンス人生相談(佐藤優)

レギュラー

  • マネ得
  • 飛鳥クリニックは今日も雨(Z李
  • 週刊・匿名記者座談会
  • バカはサイレンで泣く(読者投稿企画、1993年 - 2025年6月3・10日号[9]
    • バカサイ紅白歌合戦(1995年以後、毎年年末に発表)[注釈 5]
  • ツイSPA! TV裏レポート
  • ジバラーガジェット
  • コロナと五輪と不動産
  • S級グルメ
  • 俺の夜
  • SPA! AUTO CLUB
  • エッジな人々

(2022年2月現在)

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過去の連載企画

  • これは事件だ(担当の神足裕司が2011年9月にクモ膜下出血で倒れて以後休載中。再開時期は未定)
  • ニュースな女たち(篠山紀信撮影による巻頭グラビア)
  • 警視庁国際事件課 姫刑事(石ノ森章太郎の漫画 1988年6月〜8月連載)
  • オニのやく目玉(やくみつる4コマ漫画
  • だめんず☆うぉ〜か〜倉田真由美の漫画)
  • 週刊宅八郎(宅八郎によるコラム。批判相手切通理作の自宅電話番号を誌面上に公開し、連載は打ち切られた)
  • スイートスポット(“オヤジギャル”ブームを作った中尊寺ゆつこのコメディ劇画
  • 文壇アウトローズの世相放談「これでいいのだ!」(坪内祐三福田和也の連載対談。ゲストを招き鼎談になることも)
  • 秘密結社鷹の爪団 独立愚連広報部 フラッシュアニメ課(蛙男商会が社会問題を暴いたフラッシュアニメ、漫画。色々な会社からクレームがたくさん付いた為、打ち切りになった問題作。)
  • Mr.パスカルの報告書 (裁判等を扱った蛙男商会のコメディ漫画。)
  • TV無差別級(神足裕司フジテレビ系で放送の番組を辛口批評)
  • 神なき国のガリバー
  • 中森文化新聞(1990年代にあった中森明夫が主宰していたコーナー)
  • 空想科学的“生活向上委員会”(柳田理科雄によるコラム)
  • からまん(唐沢なをきの漫画、天然記念物のトキが性格の悪い課長であるという設定のトキ課長シリーズが評判になる)
  • ニッポンの未明〜憂国妄想マンガ (さかもと未明の漫画)
  • 激裏クリニック
  • ビッグダディのさすらい乱取り
  • 『負け美女』のオトコ観察絵日記 痛男(イタメン)!(犬山紙子)
  • 東京ペログリ日記リターンズ(田中康夫
  • デジペディア
  • おちまさとプロデュース「社長の腹」
  • 寝言サイズの断末魔(松尾スズキ
  • うああ心理学入悶(須賀原洋行の漫画)
  • 中華人民毒報
  • どるばこ(美女タレント発掘&応援プロジェクト)
  • タイツくん大人のたしなみ通信講座
  • 江川達也の時事漫画 にあいこ≒るリアル
  • ゴハンスキー清野とおる
  • ロマンス暴風域鳥飼茜、2016年10月25日号~)
  • 他人円満(犬山紙子
  • 湯遊白書(まんしゅうきつこ
  • ぼっち村(市橋俊介)
  • アラサーちゃん(峰なゆか)
  • ネット炎上観察記(ひろゆき)
  • ニュースバカ一代(勝谷誠彦
  • ニュースコンビニエンス
  • SKE48のふたり遊び
  • できるかな西原理恵子の漫画。不定期連載)
  • 月夜のグルメ (原案・舞城王太郎 漫画・奥西チエ)
  • 全員くたばれ!大学生(サレンダー橋本
  • ぼっちぼち村(市橋俊介
  • ドン・キホーテのピアス(鴻上尚史
  • 東京スナイパー(大根仁
  • すべて忘れてしまうから(燃え殻)
  • 大J林(千原ジュニア)
ほか
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要約
視点

優秀な成人向け漫画に対して贈られる賞「このエロマンガがすごい!」を定期的に開催している[11]

グラビアン魂アワード

さらに見る 年, みうらじゅん大賞 ...
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ミスSPA!

2021年

2022年

2023年

  • グランプリ:心愛、萌花、戸塚咲季[17][18]

2024年

  • グランプリ:吉瀬結、堀りま、三田のえ[19]

SPA!フェス

要約
視点

SPA!フェス

創刊30周年を記念した新旧連載陣によるスペシャルイベント。2018年5月18日から6月10日の1か月間の金、土、日曜にLOFT9 Shibuyaで行われた。また、開催期間中は渋谷ロフト9のカフェスペースで30年の歴史を振り返る展覧会も実施。

SPA!フェス31

2019年6月28日から30日にかけて時事通信ホールで5公演を行った。

SPA!フェス2021プール撮影会

さいたま水上公園の屋外プールエリアを全面貸切し、スペシャルゲストとミスSPA!セミファイナリスト総勢50名の撮影会である。 スペシャルゲスト

SPA!フェス2022プール撮影会inしらこばと水上公園[20]

2022年9月23日、24日に開催。

23日
24日

SPA!フェス2023プール撮影会[21]

2023年9月9日、10日に加須はなさき水上公園で開催。

SPA!フェス35[22]

2023年11月19日に開催。

不祥事

皇室関連コラムでの誤植

1989年2月9日号の連載コラムにおいて、皇室関連の話題に触れた際に編集部側のミスにより、「大正天皇」を「大正洗脳」と誤植していたことが判明。該当号は発売中止となり、既に発送した分についても回収する事態となった[23]

ヤレる女子大学生ランキング

2018年12月25日号の特集記事「ヤレる女子大学生ランキング」がネット上で女性蔑視だとして問題となった。国際基督教大学(ICU)学生らの女子大生グループを中心に抗議の署名活動がなされるなど騒動になった[24]

記事は「ヤレる女子大学生ランキング」として5つの大学を実名掲載するなど、女子学生を蔑視する内容として批判を浴びた[25]。実名を挙げられた大学からは、大学ホームページへの抗議文の掲載や出版元の扶桑社への抗議が行われた[26]

2019年1月22日発売号に関連記事を掲載し、「実名を挙げてしまった大学および学生の方々、関係者の皆さまに改めてお詫び申し上げます」「女性の尊厳に対する配慮を欠いた記事で傷ついた女性、そして不快な思いをされた読者にも重ねてお詫びします」と謝罪し、署名活動を行った大学生らとの面会内容も載せた上で再発防止策を発表した[25]

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脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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