広電西広島(己斐)駅

広島県広島市西区にある広島電鉄の駅 ウィキペディアから

広電西広島(己斐)駅map

広電西広島(己斐)駅(ひろでんにしひろしま こいえき)は、広島市西区己斐本町一丁目にある、広島電鉄である。駅番号はM19

概要 広電西広島(己斐)駅*, 所在地 ...
広電西広島(己斐)駅*
駅構内(2018年4月)
ひろでんにしひろしま(こい)
Hiroden-nishi-hiroshima
上は西広島駅
所在地 広島市西区己斐本町一丁目18-8[1]
北緯34度23分48.68秒 東経132度25分40.62秒
駅番号 M19
所属事業者 広島電鉄
駅構造 地上駅
ホーム 4面6線
乗車人員
-統計年度-
11,697人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1922年(大正11年)8月22日
乗入路線 2 路線
所属路線 本線(市内線)
キロ程 5.4 km(広島駅起点)
M18 福島町 (0.7 km)
所属路線 宮島線
キロ程 0.0 km(広電西広島(己斐)起点)
(1.0 km) 東高須 M20
乗換 西広島駅山陽本線
  • * 駅名の歴史-
  • 1912年:己斐停留場(市内線)開業
  • 1922年:己斐町駅(宮島線)開業
  • 1931年:己斐町駅を西広島駅に改称
  • 1969年:西広島駅を広電西広島駅に改称
  • 2001年:己斐停留場と広電西広島駅を広電西広島(己斐)駅に統合・改称
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概要

市内線である本線(軌道線)の終点の停留場かつ宮島線(鉄道線)の起点の駅である。鉄軌分界点は当駅構内の東高須駅寄りにある。

かつては市内線の停留場は己斐停留場(こいていりゅうじょう、己斐電停)と称し、宮島線の駅(広電西広島駅)とは隣接する別の施設とされていたが、1962年昭和37年)から市内線と宮島線との直通運転が始まり、1991年平成3年)8月8日からはほぼすべての電車が直通運転するようになった。そして2001年(平成13年)1月中旬から同年7月末まで、宮島線の広電西広島駅に市内線の己斐停留場を統合する駅舎の工事が行われ、同年11月1日に統合された[2]。この際に本駅・停留場は広電西広島(己斐)に改称されている[3][4]が、案内上は単に「西広島」のみで表記されることもある。

歴史

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1945年米軍作成の広島市地図。一部1930年代の情報で書かれておりKoimachi Station表記が確認できる。
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1988年の広電西広島駅(国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成)。

駅構造

要約
視点

4面6線(頭端式2面2線、島式2面4線で、そのうち1線は島式ホーム内での行き止まりの頭端式)のホームを有する[2]。1番線に宮島線方面からの、4・5・7番線に市内線方面からの車止めがあり、行き止まり構造となっている[2]。なお、4・5番線は同じ1本の線路の両側にホームがある構造となっている[2]。前述のような経緯から宮島線の線路は本線のやや北寄りにずれた位置に配置されていたため、1番線と7番線以外は構内でS字カーブする構造となっている。

広電西広島(己斐)駅 構内配線略図

広電廿日市・
広電宮島口
方面
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↓ 広島駅・広電本社前方面
凡例
出典:[9][10]


運行系統とホーム(2001年11月以降)
1 広電宮島口行き[2] 平日朝ラッシュ時の折り返しのみ
2 広島駅行き[2] 紙屋町八丁堀方面
3 広電宮島口行き[2] 通常はこのホームを使用
4 広電本社前行き・日赤病院前行き
広電本社前行き・日赤病院前行き 紙屋町西・市役所前方面
朝夕時間帯に運行
5 (降車専用)[2]
6 広電本社前行き・日赤病院前行き 平日朝ラッシュ時のみ[2]
広電宮島口行き 夕時間帯を中心とした折り返しのみ
7 (臨時ホーム) 通常は使用せず[2]※クリスマス電車や、荒手車庫に廃車・休車等で送られるために待機している車両のために使用する場合がある。[11]
  • 以前は平日朝夕ラッシュ時に駅員が数名配置され[2]、可搬式カードリーダーを用いた運賃収受、両替、PASPYの発売、安全管理や案内などを行っていたが、全扉乗降サービスの拡大により、2022年7月をもって無配置となった[12]
  • 駅構内には定期券販売窓口がある[13]
  • 各ホーム間を連絡する構内踏切には一部を除いて遮断機がない。かつての駅員配置時には駅員が両手を広げて通行を遮断していた。
  • 当駅の東高須寄りには構内踏切があり、その先には鉄軌分界点がある。
  • 2番線から広電宮島口方面へ出発、広電宮島口方面から3番線へ到着できる信号があるが、回送・臨時を除いて運用がない。
  • 駅の統合工事で3番線の線路を延伸して市内線と直結、逆に4番線を市内線側からの行き止まり構造として5番ホームを増設した。これによって、上記の通り2番線が広島駅方面の乗降ホーム、3番線が広電宮島口方面の乗降ホームとなった。
  • 市内線電車の待機線にホームを新設して6・7番ホームとした。
  • かつては当駅始発のJA広島病院前行き、広電廿日市行きが設定されていたが、2013年11月のダイヤ改正でどちらも廃止された。
  • 2号線(広島駅ゆき)・3号線(朝夕時間帯に運行)とも土橋十日市町紙屋町西を経由する。朝夕時間帯以外に市役所前・日赤病院前方面へ利用する場合、広島港(宇品)方面へ利用する場合は紙屋町電停などで1・7号線に乗り換えとなる[14]

運行系統とホーム(2001年10月以前)

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改装前の改札の様子

2001年10月以前は鉄道線側に2面4線(頭端式1面2線、島式1面2線)のホームがあり、以下の通り運用されていた[15]

広電西広島駅・己斐停留場 構内配線略図

広電廿日市・
広電宮島口
方面
Thumb
↓ 広島駅前・広電本社前方面
凡例
出典:[16][17]


1 広電宮島方面 頭端ホーム・当駅折り返し
2 広島駅前方面 宮島線からの直通列車用
3 広電宮島方面 頭端ホーム・当駅折り返し
4 広電宮島方面 市内線からの直通がメイン
  • 宮島線⇒市内線の電車は西広島で降車を扱った後に己斐で乗車を扱った。市内線⇒宮島線はその逆だった。
  • 宮島線専用の高床車の全廃に伴って全ホームを低床化、2番線の線路を延伸して市内線と直結し、直通列車の広島駅方面の降車ホームとして乗降分離が図られた。
  • 運賃は、西広島駅は駅改札での支払いだったが、己斐停留場では車内精算が基本であり、状況に応じて可搬式運賃箱で対応した。
  • 2番線からの宮島方面への発車と宮島方面から4番線への到着は可能だったが、市内方面から2番線への到着と4番線からの市内方面への発車はできなかった。
  • 1・2番ホームと3・4番ホームは、構内踏切で連絡されていた。
  • 現在の6番線・7番線にあたる線路にはホームはなく、市内線電車の待機線として使用されていた。

運行系統とホーム(1989年8月以前)

広電西広島駅・己斐停留場 構内配線略図

広電廿日市・
広電宮島口
方面
Thumb
↓ 広島駅前・広電本社前方面
凡例
出典:[18][17]


1 広電宮島方面 高床ホーム・当駅折り返し
2 広電宮島方面 高床ホーム・当駅折り返し
3 広電宮島方面 低床ホーム・当駅折り返し
4 広電宮島方面/広島駅前方面 低床ホーム・市内線-宮島線直通列車が使用
  • ホームは頭端式2面4線。山陽本線寄りのホームが1番線、太田川寄りのホームが2・4番線で、太田川寄りホームの2番線宮島側の面を切り欠く形で3番線が設けられていた。
  • 1番線から東高須側に向かって電留線が設置されていた。
  • かつては1番線の反対側に2番線が割り当てられており、その頃は2・3・4番線がそれぞれ3・4・5番線だった。
  • 宮島線⇒市内線の電車は西広島で降車、己斐で乗車を扱う。市内線⇒宮島線はその逆。4番線が直通列車専用ホームで、宮島方面と広島駅方面の双方の乗降を扱っていた。

旧己斐停留場

概要 己斐停留場, 所在地 ...
己斐停留場
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解体前の下り側ホーム(2007年5月)
こい
Koi
福島町 (0.7 km)
所在地 広島市西区己斐本町一丁目18
所属事業者 広島電鉄
所属路線 本線
キロ程 5.1 km(広島駅前起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1912年大正元年)12月8日
廃止年月日 2001年(平成13年)11月1日
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2001年10月以前の己斐停留場は相対式2面2線のホームが設けられており、下り側は市内線(本線)からの降車専用、上り側はひろでん会館の1階部分と一体化した構造で市内線(本線)への乗車専用となっていた。

このホームは駅統合後も残されていたが、下り側は自転車置き場に、上り側は露店スペース「ひろでん横丁」に転用され、共にホーム前面に柵が設置されて乗降はできない状態であった。その後2018年に、ひろでん会館と共に解体された。

なお、戦前の己斐町駅→西広島駅は後にひろでん会館が建つ場所に木造二階建ての駅舎があり、市内線の電停のホームはその北側の面に、東西方向に向いて設置されていた。また1953年までは、宮島線ホームの南東側に本線に隣接する形で宮島線車両の車庫(己斐車庫)があった。

己斐車庫があった頃の西広島駅・己斐停留場

広電廿日市・
広電宮島口
方面
Thumb
↓ 広島駅前・広電本社前方面
凡例
出典:[17]


利用状況

要約
視点

以下の情報は、広島市統計書に基づいたデータである。1日平均乗車人員データは、年度毎の乗車総数を365(閏年は366)で割った値を小数点2位を丸めて小数点1位の値にした物である。広島電鉄のデータは1,000で丸めて提供されているので、1年毎ではプラスマイナス500の誤差があり、1日当たりでは1.4人程度の誤差が発生する。

さらに見る 年度, 1日平均 乗車人員 ...
年度 1日平均
乗車人員
1年毎
乗車総数
1年毎
定期
1年毎
定期外
出典
1998年(平成10年) 14,898.6 5,438,000 1,688,000 3,750,000 [統計 1]
1999年(平成11年) 14,967.2 5,478,000 1,594,000 3,884,000 [統計 1]
2000年(平成12年) 14,567.1 5,317,000 1,551,000 3,766,000 [統計 1]
2001年(平成13年) 13,969.9 5,099,000 1,483,000 3,616,000 [統計 2]
2002年(平成14年) 13,860.3 5,059,000 1,439,000 3,620,000 [統計 3]
2003年(平成15年) 13,767.8 5,039,000 1,453,000 3,586,000 [統計 4]
2004年(平成16年) 13,821.9 5,045,000 1,410,000 3,635,000 [統計 5]
2005年(平成17年) 13,326.0 4,864,000 1,409,000 3,455,000 [統計 6]
2006年(平成18年) 13,430.1 4,902,000 1,458,000 3,444,000 [統計 7]
2007年(平成19年) 13,475.8 4,932,000 1,478,000 3,454,000 [統計 8]
2008年(平成20年) 13,487.4 4,923,000 1,482,000 3,441,000 [統計 9]
2009年(平成21年) 12,605.5 4,601,000 1,490,000 3,111,000 [統計 10]
2010年(平成22年) 11,975.3 4,371,000 1,497,000 2,874,000 [統計 11]
2011年(平成23年) 11,945.4 4,372,000 1,469,000 2,903,000 [統計 12]
2012年(平成24年) 11,945.2 4,360,000 1,439,000 2,921,000 [統計 13]
2013年(平成25年) 11,964.4 4,367,000 1,442,000 2,925,000 [統計 14]
2014年(平成26年) 12,150.7 4,435,000 1,532,000 2,903,000 [統計 15]
2015年(平成27年) 12,061.6 4,415,000 1,534,000 2,881,000 [統計 16]
2016年(平成28年) 12,043.8 4,396,000 1,554,000 2,843,000 [統計 17]
2017年(平成29年) 11,939.7 4,358,000 1,620,000 2,738,000 [統計 18]
2018年(平成30年) 11,813.6 4,312,000 1,666,000 2,646,000 [統計 19]
2019年(令和元年) 11,696.7 4,281,000 1,719,000 2,562,000 [統計 20]
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駅周辺

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在りし日のひろでん会館(2008年7月)

西日本旅客鉄道(JR西日本)西広島駅の南方、山陽本線宮島街道(旧国道2号)に挟まれた場所に位置する。駅周辺は西区の中心地区にあたり、西区役所も駅近くにある。

旧己斐停留場部分の上は広島電鉄の所有する「ひろでん会館」として、当駅の駅ビル的な位置づけとなっていたが、2018年に解体。跡地は2020年に暫定活用スペース「KOI PLACE」(コイプレイス、略称:コイプレ)となっている。

本線(市内線)は新己斐橋(太田川放水路)を超えるとほぼ直角に左カーブして駅に進入する。毎年1月の天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会の最終区(第7区)ではランナーが軌道を横断して走行するため、電車が広電西広島駅または新己斐橋でランナーを待避する姿が見られる。

バス路線

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広電西広島駅周辺のバスのりば
4番のりば(宮島街道 広電西広島駅向かい 西行 下り)
5番のりば(宮島街道 広電西広島駅側 東行 上り)

書籍との関連

  • 那須正幹作の「ズッコケ三人組」シリーズ(ポプラ社刊)では、主人公達が住む花山町の市電花山駅のモデルとなっている(但し宮島線が無いなど若干実際と異なる)。これは、那須本人も様々な書物で語っている。また駅ビルであるひろでん会館は花山デパートとして作中に登場しており、駅構内にもそれを示す看板がある。

隣の駅

広島電鉄
本線・宮島線
福島町電停 (M18・本線) - 広電西広島(己斐)駅 (M19) - 東高須駅 (M20・宮島線)

脚注

関連項目

外部リンク

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