工学の専門教育がなされる高等教育機関 ウィキペディアから
工業大学(こうぎょうだいがく)、工科大学(こうかだいがく、英: Institute of Technology)は、工学の専門教育がなされる高等教育機関であり、工学部のみの単科大学に冠せられる名称・種別である。
大学の種別としての工業大学・工科大学は単に「工大(こうだい)」と略す場合もあり、他にも、各工業大学・工科大学の学生・関係者や近隣住民によるその大学の省略形呼称として、「工業大学/工科大学」・「工業大/工科大」・「工大」などとして使われる場合も多い(大学の略称については当該項目を参照)。
かつての日本の工業大学・工科大学は、専ら工学に特化した分科大学・単科大学であったが、現在では理工系総合大学となっている例が少なくない。
日本において最も古い「工科大学」の名称は、東京帝国大学の分科大学である東京帝国大学工科大学(現在の東京大学工学部)に見られる。ほか、京都帝国大学工科大学(現在の京都大学工学部)、九州帝国大学工科大学(現在の九州大学工学部)、満洲国の旅順工科大学に見られる。
「工業大学」の名称は、単科大学として設立された東京工業大学(現在の東京科学大学工学院)が最古であり、旧制大学としては大阪工業大学(現在の大阪大学工学部)、藤原工業大学(現在の慶應義塾大学理工学部)、興亜工業大学(現在の千葉工業大学)である。
現代では、主にInstitute of Technologyと英語表記されるが、かつては単科大学・分科大学の観点からCollege of Engineeringなどと表記された。例えば、東京工業大学のかつての英語表記は慣習としてTokyo College of Engineeringであったが、第二次世界大戦後に現在のTokyo Institute of Technologyと正式に定められた。
特殊な例として、
と表記される。
ただし、一部に、理学系、農学系、医学系の学部を含むものもある。文系、もしくは文理融合学部がある場合は個別に記述する。
旧制
新制
現存しているものとして、 以下の大学を挙げる。
※ 名称に工業短期大学を含む短期大学
※ 名称いかんにかかわらず、工学系の学科のみで構成される短期大学
※ 四年制大学の短期大学部は除いている
ノーベル賞受賞者を輩出するマサチューセッツ工科大学(1861年設立の私立大学、略称:MIT)が有名。
1824年に設立されたレンセラー工科大学(英: Rensselaer Polytechnic Institute、略称:RPI)は、英語圏では最古の工業大学。
オーストリアでは、工業大学(Technische Universität, TU)およびファッハホーホシューレ(FH)に大別される。TUには以下が挙げられる。
ドイツの工業系高等教育機関は、工科大学(TU)、ファッハホーホシューレ(5Aタイプ)、ファッハシューレ(5Bタイプ) などの種類がある。
TUについて、以下のグループは「TU9」と呼ばれている。
フランスにおいてはInstitut universitaire de technologie(IUT)と呼ばれる2年課程の高等教育機関(5Bレベル)が存在し、修了時にはDiplôme universitaire de technologie(DUT, 技術大学ディプロマ)が付与され、これはNQFレベルIIIに位置づけられる[1]。また、技師学校(École d'ingeniur、技術系グランゼコール)で工学教育が実施されている。
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