城端駅
富山県南砺市是安にある西日本旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
富山県南砺市是安にある西日本旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
城端駅(じょうはなえき)は、富山県南砺市是安にある[3][4]、西日本旅客鉄道(JR西日本)城端線の駅で同線の終着駅である[5]。第4回中部の駅百選認定駅である[6]。テレビドラマ『最愛』で使用された。
かつて城端駅は木炭生産地であった東礪波郡平村や同郡上平村からの物資集散の要地であった[11]。1947年(昭和22年)に昭和天皇の行幸を迎えるに当り、富山県の林業関係者の間においてはその視察を仰ぎたいとの要望が高まったので、城端駅における木炭出荷状況の視察が計画され、同年10月31日にこれが実現することとなった[11][27]。その際、昭和天皇は「樹を植えていますか、樹を植えているだろうね」、「治水のこともあるから、なるべく植林するようにしてくださいね」と発言し、植樹について軫念している様子であったので[11][27]、富山県知事(当時)の館哲二は急遽関係者と相談の上、婦負郡細入村笹津字古坂において昭和天皇に植樹していただくことにより、林業奨励の紀念とする計画をたて、昭和天皇にその旨を奉伺した[28][27]。昭和天皇はその計画を聴許したので、戦後初めての天皇による植樹が富山県において実現し、これが契機となって1948年(昭和23年)には東京都青梅、1949年(昭和24年)には神奈川県仙石原において天皇による記念植樹が行われ、1950年(昭和25年)4月には山梨県甲府市において第一回全国植樹行事ならびに国土緑化大会(全国植樹祭の旧称)が開催されるに至ったのである[27]。この由来から富山県は植樹祭発祥の地であるともいわれる[27]。
相対式ホーム2面2線[29][30]を持つ地上駅であり[2]、終端部において機回しができる配線となっている[29][31]。2番のりばへは構内踏切によって連絡する[2]。北陸新幹線ができる前は列車は基本的に1番線使用で、2番線を使用する列車は夜間滞泊を行う早朝の列車と臨時列車のみとなっていた[2][31]。木造駅舎を有する。駅務は北陸広域鉄道部の管轄下にあるが[32]、窓口業務は簡易委託駅として南砺市観光協会が受託している[31]。
駅構内には蒸気機関車用の転車台(直径13.4m、深さ約90cm)が富山県内で唯一現存している。1900年初頭より蒸気機関車が廃止された1969年まで使用され[1]、廃止後は放置されていたが、2020年4月に有志らにより「城端駅魅力推進団体」が発足し、転車台内の土砂を撤去してその土砂で展望台を整備、さらに内側の石垣を磨き、内部をキバナコスモスの花壇として整備した[33][34]。2022年4月3日には、北側にある駐車場より転車台までの案内標識と、歴史と昔の写真を紹介する案内板が設置された[35]。
駅舎は木造平屋建桟瓦葺で、開業当時からのものである[4][31][36]。中部の駅百選に選ばれた駅の一つであり[6]、2010年(平成22年)1月26日には「とやまの近代歴史百選」に選ばれている[31][37][38]。また、2013年(平成25年)冬期の青春18きっぷのポスター写真には当駅が用いられた[3][5][39]。駅構内には出札窓口や待合室のほかに城端観光案内所が置かれている[31][40]。待合室のベンチには南砺福光高校(2022年3月に閉校)の生徒が製作した座布団が設置されていたが、製作する1年生がおらず閉校することから2019年で当駅への寄贈を終了した[41]。城端むぎや祭の際には帰路につく観光客のために当駅ホームにて見送りの演舞が行われる[42]。
また、城端をモデルにしたテレビアニメ『true tears』の放映後、町の印象を書き込みたいという旅行者の要望に応じ、観光協会が交流ノートを設置している[3][43][44]。
当駅の海抜が123.4メートルと数字の並びがよいことで知られている[2][4][31]。
当駅における貨物取扱は、1974年(昭和49年)7月1日に廃止された[17]。
1930年(昭和5年)12月5日付『鉄道公報』附録通報「専用線一覧(運輸局)」によると、当駅接続の専用線は次の通りであった[46]。
1951年(昭和26年)12月15日付『鉄道公報』第732号通報「専用線一覧について(営業局)」別表によると、当駅接続の専用線は次の通りであった[47]。
1953年(昭和28年)10月10日付『鉄道公報』第1254号通報専用線一覧別表掲載中、当駅接続の専用線は次の通りであった[48]。
1970年(昭和45年)10月1日時点における当駅接続の専用線は以下の通りであった[49]。
「富山県統計年鑑」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通り[50][51]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1995年 | 574 |
1996年 | 540 |
1997年 | 496 |
1998年 | 468 |
1999年 | 445 |
2000年 | 404 |
2001年 | 364 |
2002年 | 350 |
2003年 | 336 |
2004年 | 326 |
2005年 | 320 |
2006年 | 324 |
2007年 | 303 |
2008年 | 282 |
2009年 | 268 |
2010年 | 242 |
2011年 | 230 |
2012年 | 228 |
2013年 | 253 |
2014年 | 243 |
2015年 | 256 |
2016年 | 258 |
2017年 | 268 |
2018年 | 292 |
2019年 | 276 |
城端さくら線以外は土曜休日運休となる。
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