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ドラゴンクエストシリーズの第11作 ウィキペディアから
『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(ドラゴンクエストイレブン すぎさりしときをもとめて)は、2017年7月29日にスクウェア・エニックスより発売されたコンピュータRPG。ドラゴンクエストシリーズのナンバリングタイトル第11作目。対応機種・プラットフォームはPlayStation 4(PS4)、ニンテンドー3DS(日本のみ)、Steam(日本を除く)。
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 |
PlayStation 4 ニンテンドー3DS(オリジナル) Microsoft Windows Nintendo Switch(11S) Xbox One(11S) |
開発元 |
スクウェア・エニックス オルカ(PS4版) トイロジック(3DS版) |
発売元 |
スクウェア・エニックス 任天堂(Switch版)[1] |
プロデューサー |
齊藤陽介 岡本北斗(PS4/Switch版) 横田賢人(3DS版) |
ディレクター | 内川毅 |
デザイナー | 堀井雄二 |
シナリオ | 堀井雄二 |
音楽 | すぎやまこういち |
美術 | 鳥山明 |
シリーズ | ドラゴンクエストシリーズ |
人数 | 1人 |
発売日 |
オリジナル 2017年7月29日 (PS4版、3DS版) 2017年7月29日 (PS4版) 2017年11月11日(PS4版・中国語対応) 2018年9月4日 (PS4版、Steam版) S(Definitive Edition) 2019年9月27日 (Switch版) 2020年12月4日(PS4版、Windows版、Xbox One版) 2020年12月5日(Steam版) |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:T(13歳以上) USK:12(12歳未満提供禁止) ACB:M PEGI:12 |
エンジン |
オリジナル Unreal Engine 4.13 北米版 Unreal Engine 4.14~4.17 S(Definitive Edition) Unreal Engine 4.18 |
売上本数 |
オリジナル [PS4] 160万本[2] [3DS] 200万本[2] S(Definitive Edition) [Switch] 55.9万本(パッケージ版)[3] 新価格版 [Switch] 37.6万本(パッケージ版)[4] [PS4] 12.5万本(パッケージ版)[5] 全バージョン 600万本(出荷数&DL版)[注釈 1] |
その他 |
リモートプレイ対応(PS4版) すれちがい通信対応(3DS版) Xbox Game Pass、Play Anywhere対応(Windows 10版、Xbox One版) PS4版無印からSへのアップデートは不可 |
2018年9月4日には、リマスター版「Dragon Quest XI: Echoes of an Elusive Age」(以下北米版)が発売された。対応機種・プラットフォームはPS4/Steam(日本を除く)。
2019年9月27日には、リメイク版[注釈 2]『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』(Definitive Edition、以下11S)が発売された[7]。対応機種・プラットフォームはNintendo Switch。
2020年12月4日には、移植版[注釈 3]が発売された。対応機種・プラットフォームはPS4/Xbox One/Windows 10/Epic Gamesストア(Steam版は12月5日)[8][9]。
『X』はネットワーク接続が必要なMMORPGだったが、本作は『I』から『IX』までと同様のスタンドアローンのRPGとなる。戦闘も『X』がリアルタイムでの非ターン制だったのに対し、本作は『IX』以前同様、非リアルタイムのターン制に戻した。
シリーズ開発の中心人物である堀井雄二によると、『過ぎ去りし時を求めて』というサブタイトルはシリーズ30周年の思いを込め、時間を絡めた物語なのでこうなったとのこと。原点回帰を掲げ、『I』のタイトルロゴを反転させた絵をロゴのバックの絵にした[10]。
作曲はシリーズおなじみのすぎやまこういちが担当。「序曲」はイントロが『I』から『III』で使用された曲のアレンジとなっている。本作のために37曲以上を作曲し[11]、過去作からの既存曲も数多く採用されている。
2022年12月9日には本作の登場人物「カミュ」と「マヤ」の幼年時代を描いたスピンオフ作品としてNintendo Switch用ソフト『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤』が発売された[12]。
2013年の企画開始当初はPlayStation 4のみでの発売予定だったが、採算面で不安視されたため、ニンテンドー3DS版も追加された[13]。前作『X』までは委託先または自社開発のゲームエンジンを採用していたが、本作のPS4版では外部メーカーであるEpic GamesのUnreal Engine 4(UE4)を採用した。UE4を採用したとはいえPS4版の開発の手間が大幅に軽減できたわけではなく、PS4版の開発開始が先行したのはUE4の技術検証のためであり[14]、実際の開発は手間が比較的かからない3DS版の制作を先行させ、それに追随してPS4版の制作を本格化させる形となった[13]。
2015年7月28日の「ドラゴンクエスト新作発表会」にて正式発表された、ドラゴンクエストシリーズのナンバリングタイトル第11作目。これまでのナンバリングタイトルは基本的に任天堂またはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)用のシングルプラットフォームだったが、シリーズ初の任天堂・SIEの両ハードでのマルチプラットフォームでの発売となる。
2017年7月17日のカウントダウンカーニバルミニステージにてコンテンツの追加はないと岡本北斗と堀井雄二が明言していたが、2018年9月4日に発売された北米版には様々なコンテンツが追加された[15]。
2018年9月29日のDQXI Dev Team Interviewにてドラクエ11のシナリオについてはかなり削っており、ゲームをプレイしやすい量まで調整していると語っている[16]。『S』では不採用になった部分のシナリオが追加されている。
パッケージ版は、PS4版、3DS版、その両方が入った「ドラゴンクエストXI ダブルパック 勇者のつるぎボックス」、PS4本体同梱版、Newニンテンドー2DS LL本体同梱版が発売され、ダウンロード版は、PlayStation Store、ニンテンドーeショップにてそれぞれ発売された。
2018年9月4日に発売された。プラットホームはPlayStation 4とSteam。5ヶ国語に翻訳され、『VIII』と同様、日本語版に先立って英語ボイス付属となった[18]。 オリジナル版とUnreal Engineのバージョンが違い、アップデートというよりはリマスターに近いと岡本北斗Pが発言している[19]。
2015年7月28日のPS4/3DS版(オリジナル)の発表会において、Switch版についても開発の意向が表明された[注釈 4][22]。
2017年7月28日のオリジナル版発売前日に堀井雄二が、同時発売ではないけどSwitch版の開発準備をしていると明言している[23]。
2017年10月には、Switch版がUnreal Engine4.15[注釈 5]で開発されていることが明かされた[24]。
2018年8月のPAX Eastにおいて岡本北斗は、西側諸国においてはSwitch版を必ず発売すると明言し、また当初は北米版との同時発売が考えられていたこと、それができなかったのは開発が間に合わなかったためであることを明かしている[25]。
2018年9月23日、東京ゲームショウスクウェア・エニックスブースのステージ上において、Switch版(XI S)の発売が正式に発表された[26]。販売は日本国内向けはスクウェア・エニックスが引き続いて直接手がけるが、日本以外については任天堂が担当する[27][28]。ドラゴンクエストシリーズのナンバリングタイトルの中で移植時にタイトルが変わったのは本作が初めてである。
2019年10月6日のUNREAL FEST EAST 2019にて、PS4版(オリジナル)はUnreal Engine4.13[注釈 6](に本作独自改良を加えたもの)で作成されており[24]、Switch版(XI S)はUnreal Engine4.18[注釈 7]を使用していると発表されている[29]。
パッケージ版は日本では、ゲーム本編とは別のボイスドラマや、英語版ボイス等の特典がダウンロードコンテンツ(DLC)で付属する「ゴージャス版」、さらに電子メモパッドやボイスドラマ台本を加えた「夢のゴージャス版」、特別デザインのSwitch本体と「ゴージャス版」が同梱された「ロトエディション」も発売された[30][31]。海外版は日本語/英語のボイスが標準で切り替え可能。また、「ゴージャス版」のDLC(ボイスドラマは無し)および「新たなる旅立ちの書」に付属する見た目装備[注釈 8]は「The Champion’s Pack」という無料DLCで入手可能[32]。
Switch移植版をベースにそれぞれのハードの処理能力に基づいた描画に調整されている。PS4オリジナル版、Steamオリジナル版、PS4北米版、Steam北米版からアップグレードはできないと発表されたため、フルプライスでの購入となる[34]。PS5へのアップグレードも対応していないため後方互換機能によるプレイとなる[35]。
※11sはSwitch版がベースであるため、推奨要件がかなり緩和されている。
2021年3月19日に改定された。
本作における他シリーズとの差別点
リマスター版、リメイク版については後述の各バージョンの特徴の節を参照。
従来にあった待機用の馬車はなく、5人以上になっても基本的に全員が行動を共にする。ニンテンドー3DS版では、移動中の画面には主人公と戦闘参加メンバー4人が表示される(主人公を戦闘参加メンバーに選択している場合は4人)。イベント中などに別行動になったり戦闘参加メンバー以外が表示される場合もあるが、完全に離脱していない限りは道具・装備や呪文などのコマンド操作は可能。
フィールドやダンジョン内で女神像がある場所では、キャンプをすることができる。キャンプでは休息による回復やセーブに加え、仲間との会話や行商人からの買い物(ダンジョン内を除く)も行える。さらにキャンプでのみ行える行動として、複数種類の素材を元に装備品を鍛造する「ふしぎな鍛冶」が用意されている[注釈 9]。内容的には『X』の鍛冶職人とほぼ同様だが、一人プレイのオフライン作であることから作成難度は大幅に低くなっている。「うちなおしの宝珠」を使用することで、装備品ほぼ全般を強化することも可能となっている。
パーティ全体が所有するアイテム全般を一括管理する「ふくろ」は、消費・素材アイテム用の「どうぐぶくろ」と装備品用の「そうびぶくろ」との二種類に分けられている。個々のキャラクターは装備中の品を含め、一人当たり最大24個までアイテムを所持できる。
装備品は、個別所持していない物でも戦闘中に「そうびぶくろ」から自由に装備交換が可能。対して「どうぐぶくろ」に納まる物は、従来どおりあらかじめ個別所持していないと戦闘中は使用不可能となっている。取得したアイテムは入手すると大抵はいずれかのふくろに入るが、一部の回復系のアイテムは先頭のキャラが持つ。
重要アイテムは「だいじなもの」として別枠で管理され、個別所持はできない。使用時は「だいじなもの」欄から行う形となるが利便性は考慮されており、使用頻度が高い物が優先位置となるよう一括ソートできる。
どうぐ・ふくろの整理は、一覧からのボタン操作のみで可能となった。また、ふくろからアイテムを取り出す際は複数個単位(最大9)でまとめて行えるようになった。これは店での売買においても同様となる。
ソフトや関連書籍等の特典としてアイテムを入手できるコードが付属している。1回しか使用できなかった3DS版『VII』『VIII』とは異なり、一度入力すればそのソフトを使用する限りは1つの冒険の書につき1回ずつ(繰り返しプレイする場合でもその都度)アイテムを入手できる仕様になった。
右手・左手・頭・体・アクセサリーと、ほぼ『VIII』以前の区分に戻った。アクセサリーは2つまで装備できる。グローブやブーツなどもアクセサリーに含まれる。アクセサリーにはつける部位(指、手、頭、足など)ごとに種類があるが、装備上の制限はない。片手用の武器は利き手[注釈 11]に装備し、もう一方には盾や2本目の武器[注釈 12]を装備する。両手持ち用の武器は、盾などを同時に装備することはできない。『X』同様、一部の武器では武器を使って攻撃を無効化することがある。また、その発動確率を上げる特技やスキルもある。
店での購入や拾う以外に、「ふしぎな鍛冶」で鍛造することもできる。鍛造した装備品は、精度に応じて装備名の末尾に「+1」〜「+3」のように付き、数値が高いほど強力な性能となる。また、店で購入した物や拾った物、「+3」に満たない装備も打ち直すことでより強い装備に仕上げることができる。
武器は以下の種類がある。カッコ内は装備できるキャラクターだが、特定のキャラのみの専用装備もある。
全表現が3D化された『VIII』以降の作品同様、手に装備した武器や盾はグラフィックに反映される。さらに一部の衣装においても、特定の装備や組み合わせにより見た目が変わる物があり、それらはゲーム上で「おしゃれ装備」と称されている。
3DS版では、下画面で詳細なステータスを確認することができる。
PS4版では、従来作や3DS版のようにターン最初に仲間全員のコマンドをまとめて入力するのではなく、各キャラクターの順番が回って来た個々のタイミングでコマンドを入力する方式が採られている。このため、同じキャラクターに連続して順番が回ってくるケース[注釈 13]があり、ターンの区切りが判別しにくくなっている[注釈 14]が、あくまで各行動はターンごとに行われていることには変わらない。ターンごとに発生する効果についてはターンが回ってきたタイミングで効果が出る。さらに、モード切替によるフリー移動バトルも採用。コマンド入力の際、キャラクターの位置とカメラを範囲内で自由に移動させることが可能となっている。もっとも、移動によるバトルの有利不利は特にない[注釈 15]。
3DS版は従前同様のターンの最初にコマンド入力する方式。ターン毎に発生する効果もターンの最後に効果が現れる(後述のゾーン状態発生も含む)。
3DS版の2Dモードは、『VII』(オリジナル版)以前の旧作同様に、敵モンスターのみが画面に表示される形式で、行動のアニメーション演出はない[注釈 16]。連続ダメージが一発ずつ発生したり、れんけい技に独自のセリフがあったりといった特徴もある。3Dモードでは下記にある取り囲み状態での戦闘以外、3DS版『VII』と同様に、相対するパーティも画面手前側に表示される形式となる。なお、コマンド入力中は敵のみの表示となる。
パラメータは、PS4版は画面右下(『X』の表示形式を踏襲している)、3DS版は下画面に表示されており、状態異常や強化の状況なども確認できるようになっている。
レベルアップによってスキルポイントを貯め、正六角形のハニカム状に配置された「スキルパネル」を選択してスキルを入手する。これにより、習得するスキルを選べるようになったほか、個々が独立したスキルとなった[注釈 17]。ただし、習得できるのは習得済みのパネルと隣接したもののみである上、「?」マークで隠された「ひみつパネル」は隣接するスキルを4つ習得しないと解放されないため、完全な自由度があるわけではない。なお、スキルには「じゅもん」や「とくぎ」だけではなく、キャラクターの各能力値を上昇させるものや呪文・特技の精度を向上させるものも用意されている。
ストーリーの進行により、スキルが失われたり(その際、その分のポイントは戻る)、新たなスキルパネルが解放されたりすることがある。また、ストーリーを進めると、ゴールドを支払ってスキルの系統ごとに習得したスキルを未習得状態に戻し、そのスキルポイントを取り戻す「スキルリセット」が可能になる。
キャラクターのレベルを最大にしても、スキルポイントの総量はすべてのスキルパネルを解放する分には至らない。希少な消費アイテム「スキルのたね」を複数使用してスキルポイントを補充することで全解放が可能となる。
各キャラクターにはあらかじめ勇者、盗賊、魔法使いなどの固有の職業及びキャラクター性能が設定されており、転職システムがある『III』『VI』『VII』『IX』『X』等のような大幅なキャラクターカスタマイズはできない。この点では『IV』『V』『VIII』等に近い。
各地で紫色のふきだしの人から受注できるサブイベント。どこかの本棚にある本を読んでくる、特定のれんけい技を使ってモンスターを倒す、転生モンスターを倒す、などといった用件を依頼される。達成するとアイテムがもらえたり、キャラクターの能力が強化されるものもある。ストーリーと直接の関連はないが、登場人物や物語への理解が深められるクエストも存在する。
『オリジナル』
『11S』
従来シリーズで一部のプレイヤーが実行していた、「一人で魔王撃破」など自ら制限を課してクリアするプレイが、今作からシステムの機能として導入された。設定できるしばりプレイは全部で4種類となっている。『11S』では全8種類になった。
物語開始時に設定でき、魔王ウルノーガ撃破まで維持することで達成となる。達成するとしばり項目に星マークが表示される。達成状況は全セーブデータに共有される。例えば、しばり達成後にしばりを達成できていないセーブデータをロードして再セーブすると、星マークが表示されるようになる。なお、しばりを達成しても「希少アイテムの入手」など冒険に影響のある特典は一切なく、純粋に制限された状態でのプレイを楽しむためだけの要素となっている。
しばりプレイは教会でいつでも解除でき、一度解除すると二度と再設定できない。しばりを複数設定している場合、個別に解除できず、一括でしか解除できない。例えば、全しばり中にクエストをコンプリートしたい場合、購入制限のみを解除することはできず、全解除するしかない。『11S』の3Dモードでは改善され個別解除が可能になった。
以下は『北米版』で追加された項目。
以下は『11S』で追加された項目。なお「戦闘から逃げられない」縛りは削除された。
本作の舞台は、空に浮かぶ命の大樹によって生み出されたロトゼタシアという世界。
ユグノア王国の王子で勇者の生まれ変わりである主人公は、生まれて間もなく、勇者を狙う魔物の大群に国を追われ、イシの村で育てられる。成長した彼は、自らを保護したテオの遺志に従い、王家の首飾りを持ってデルカダール王に謁見するが、王に「悪魔の子」の汚名を着せられ、投獄される。主人公は牢獄で盗賊カミュと出会い、勇者に関する預言を聞いた彼と共に脱獄する。そしてテオの遺した手紙を読み、真実を探るために世界を巡る旅に出る。
二人は、勇者を命の大樹へと導く使命を帯びた姉妹ベロニカとセーニャに出会い、姉妹と共に、闇を払う力を持つという命の大樹を目指すこととなる。その道中で、旅芸人のシルビア、主人公の祖父で元ユグノア国王のロウ、そして生まれて間もない主人公を魔物から守ったデルカダール王女マルティナを仲間に加え、ロウから、デルカダールで暗躍する魔道士ウルノーガの名前を聞く。
一行は命の大樹にたどり着くが、ウルノーガの配下となったデルカダールの軍師ホメロスの襲撃を受け、その強大な闇の力の前に敗れる。さらに、そこへ現れたデルカダール王の身体からウルノーガが抜け出し、主人公の勇者のチカラと大樹に納められていた勇者のつるぎ、そして大樹の力を奪い、魔王となる。力を失った大樹は落下し、世界は闇に覆われる。
大樹の落下後、海底王国ムウレアで目を覚ました主人公は、仲間たちと離ればなれになり、勇者のチカラを失っていたが、女王セレンから世界の惨状を知らされ、仲間たちを探しウルノーガを倒すため再び旅に出る。地上に戻った主人公は、かつて自らを追っていたデルカダールの将軍グレイグと和解し、仲間に加える。そして、ユグノア城跡で魔物の呪縛に捕われていた、主人公の父親で前ユグノア国王のアーウィンの魂を救ったことで、勇者のチカラを取り戻す。その後、仲間たちと再会し聖地ラムダにたどり着くが、ベロニカが命の大樹で主人公たちを魔法で世界各地へ逃がして命を落としていたことを知る。
一行はホメロスとウルノーガを倒し、命の大樹は力を取り戻して再び浮上する。一行は、それぞれの故郷へ帰った後、ベロニカの死を悼んで再びラムダに集結する。そしてカミュの話を聞いて向かった遺跡の書物に書かれた塔に向かい、ベロニカと世界を救うため、命の大樹が落下する直前の世界に戻ることを決意する。しかし、過去へ行けるのは勇者である主人公だけであり、主人公は、止めようとする仲間たちを説き伏せ、一人過去の世界へ旅立つ。
過去に戻った主人公は、ラムダでベロニカを始めとする仲間たちと再会し、命の大樹でホメロスを倒して勇者のつるぎを手に入れ、デルカダール城でウルノーガを倒す。しかしその直後、邪神ニズゼルファが復活し、一行はニズゼルファとの最終決戦に臨む。
ニズゼルファを倒し、世界に平和を取り戻した主人公は、ベロニカ、セーニャと共に勇者のつるぎを命の大樹に奉納しに向かう。主人公がつるぎを大樹に奉納すると、大樹は聖竜に姿を変え、主人公に感謝するとともに、ロトゼタシアを救った「ロトの勇者」と讃える。
エンディングの終わりに、女性が主人公たちの描かれた本を読んでいる様子が映し出される。そして、女性が部屋で眠る青年に城に行くよう促すところで物語は幕を閉じる。
ストーリーの進行による変化により「異変前」「異変後」「時間遡及後[注釈 20]」の3つの世界がある。地域間の通行の可否が多少異なる場所があるものの、大きな陸地の変動等はなく、基本的には同じ世界を繰り返し冒険することになる。
声は先行して後発の派生ゲーム『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』および『ドラゴンクエスト ライバルズ』で割り当てられており、本作では『11S』で使用されている。
異変後にウルノーガが各地に派遣する六つの軍団の指揮官。それぞれがオーブを守護し、その力を利用した固有の特技を持つ。
2017年9月29日、東京都内のユナイテッド・シネマ豊洲にて、ゲームクリア済プレイヤーを主対象とした公式イベント『カウントダウンカーニバル 番外編[注釈 34] 〜ネタバレするとはなにごとだ!〜 ネタバレイトショー』が開催された。イベント終盤(公式配信番組上では2時間22分経過以降)、本作に対する疑問回答コーナーにて「主人公が過去に戻った後(残された元の)世界はどうなったのですか?」という質問が第一に紹介され、これについて堀井雄二は「パラレルワールド化するのではなく、歴史は収束されて一つにまとまっていく」と回答。一方で「各プレイヤーの色々な解釈を全否定するつもりはない」とディレクターの内川毅が補足し、堀井も「自分なりに色々思ってくれれば」と締めた。
なお、先行した(公式配信番組上では2時間17分経過以降)小ネタ紹介コーナーでは、真エンディングの一シーンに登場した“一対の本[注釈 35]”についても触れられたが、内川ディレクターは「具体的に何を意味するかは(現段階では)明かさない」とした。
PS4 / Steam版にて発売された。 オリジナルPS4版をベースに様々な追加要素とバグ修正がされている。
北米版をベースにSwitchの仕様で動くように再調整されている。
堀井は前作『X』の運営段階に入ってからは監修に留まっていたが、『XI』では現場に戻っており、シナリオは細部まで関わった[47]。『X』から齋藤陽介がプロデューサーを続投[注釈 37]。また、二機種同時開発であることや、齊藤が同時期に『ニーア オートマタ』のプロデュースも手がけていた事情があったこと、さらに若手育成の観点から、齋藤の下にPS4版と3DS版のプロデューサーとして岡本北斗および横田賢人が付くこととなった。齊藤はどうしても自分が関わる必要がある場面とプロモーションを除いて、基本的に岡本と横田を見守るスタンスであったという。その後、『11S』では岡本が単独でプロデューサーを務め、横田はモンスターズシリーズのプロデューサー(前任者の犬塚太一はシリーズプロデューサーという肩書になる)に転じている。
ディレクターは『IX』『X』『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズに関わった内川毅が一括して担当した。内川が全体を見なければならない事情からすべてを監修することはできず、岡本と横田が自担当のプラットフォームのディレクション業務もこなす状況であったという。このため、実態としては岡本・横田・内川の三人四脚のトップ体制で開発は進められた。
技術部門の統括であるテクニカルディレクターは前作『X』のWii U版、オフラインモード、冒険者のおでかけ便利ツール(現:冒険者のおでかけ超便利ツール)を手がけた紙山満が担当した。
『X』と同様にスクウェア・エニックス社内の開発で、PS4版はオルカが、3DS版はトイロジックが開発に協力した。方針を決めるリード層を社内スタッフが担い、両社は現場担当を務めた。
『11S』ではPS4版チーフプランナーだった八木正人が開発ディレクター(内川は監修的立場となる)となり、新チーフプランナーの2人もバトルプランナーやプロジェクトマネージャーからの昇格、2Dモードの開発協力がアルテピアッツァになるなど、開発体制にも変化が見られた。
話数 | サブタイトル | 視聴配信日
(YouTube) |
登場人物 |
---|---|---|---|
第1話 | はじめてのともだち | 2019年 8月28日 | グレイグ(幼少期)、グレイグ父、ホメロス(幼少期)、デルカダール王 |
第2話 | 激闘!ロトゼタシア短歌大会! | 9月5日 | カミュ、ベロニカ、マルティナ、グレイグ、シルビア、 セーニャ、ロウ、ハンフリー、マヤ、ホメロス、司会者、ニマ大師、ヤヤク |
第3話 | おてんば姫の涙 | 7月18日 | ロウ、マルティナ |
第4話 | 火竜の宿命~誕生編~ | 8月21日 | カムイ、ヒメナミ、イヅナ |
第5話 | オーレ!シルビア! | 8月1日 | ジエーゴ、セザール、ゴリアテ少年、エリオ、マダム・ローズ |
第6話 | 愛のこもれび | 8月8日 | スラエール、セーニャ、ベロニカ、ファナード、オスカー |
第7話 | ああ…青春のメダ女文化祭 | 7月25日 | ロウ、マルティナ、カミュ、ベロニカ、シルビア、セーニャ メダル校長、ファーリス王子、サマディー王 |
第8話 | おいでませ♡スナック氷点下 | 7月11日 | 迷える子羊たち |
第9話 | 今宵あなたは ぱふぱふマスター | 8月15日 | ロウ、セーニャ、ポナコッタ(団長)、ファーリス王子 サマディー王、グレイグ、カミュ |
第10話 | ふたりの盗賊と伝説の秘宝 | 7月5日 | カミュ、マヤ、デク、ドン・カンノーリ、預言者 |
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