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アメリカのEpic Gamesが開発したゲームエンジン ウィキペディアから
Unreal Engine(アンリアルエンジン、UE)は、アメリカ合衆国のEpic Gamesより開発されたゲームエンジンである。
作者 | ティム・スウィーニー |
---|---|
開発元 | Epic Games |
初版 |
UE1: 1998年5月 |
最新版 |
5.4
/ 2024年4月24日 |
プログラミング 言語 | C++, C#, UnrealScript, HLSL, GLSL, Cg |
対応OS | クロスプラットホーム |
対応言語 | 英語 |
種別 | ゲームエンジン |
ライセンス | プロプライエタリ - 原則無料で、ソースコードも公開されている。但し、UE製コンテンツの売上が100万ドルに達した場合5%をロイヤリティとして支払う必要がある[1] |
公式サイト |
www |
採用ゲーム一覧 |
1998年にファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS) である『Unreal』で初めて実装された。
Unreal Engineはエピックゲームズが自社で開発した『Unreal』、『Unreal Tournament』シリーズ、『Gears of War』シリーズ、『フォートナイト』、『Infinity Blade』はもちろんの事、同業他社が開発した『レインボーシックス』シリーズ、『レッドスティール』、『バイオショック』および『ミラーズエッジ』など多くのゲームで採用されている。
その他にも、NASAの宇宙飛行士訓練やウォルト・ディズニー・カンパニーの映画製作とテーマパークに利用[2][3]されるなど様々なジャンルで使われ、「最も成功したビデオゲームエンジン」としてギネス世界記録にもなっている[4][5]。
Unreal Engineのコア部分はC++で記述されている。Unreal Engineは高レベルの移植性という特徴があり、iOS、Android、Nintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Oneなどをサポートしている。
UE3までは、多くのゲームコードはC++やプロプライエタリなスクリプト言語であるUnrealScriptで記述されていた。UE4以降はノードベースのスクリプティングシステム Blueprint が提供され、またコードベースの実装はC++へ移行した[6][7]。ゲームの大部分はエンジン内部を深く探求せずに実装でき、他のミドルウェアと共に使用するとき、コンテント作成においてゲームデザイナーとアーティストの両方を支援する様々なツールも提供している。
1998年に誕生し、第1世代Unreal Engineはレンダリング、コリジョン探索、AI、グラフィック、ネットワーク、ファイルシステム管理を1つの完全なエンジンに統合した。統合レベルの使用に応じて、いくつかのトレードオフはその時に使用できるハードウェアで性能を維持するために必要である。例えば、Epic Gamesはプレイできるフレームレートを維持するために円柱コリジョン探索を使用することに決定した。Epic Gamesはこのエンジンを『Unreal』と『Unreal Tournament』に使用した。
第2世代Unreal Engineは『Unreal Tournament 2003』向けに開発された。このエンジンはコアコードとレンダリングエンジンがUnrealEd 3によって完全に書き換えられた。また、『Unreal Tournament 2004』の乗り物を強化したKarma physics SDKも統合した。他の多くの要素も更新、改良されPlayStation 2、ニンテンドー ゲームキューブ、およびXboxをサポートした。UE2Xと呼ばれるUE2の特別バージョン(『Unreal Championship 2』で使用)はXboxに最適化された仕様が特徴である。またこのエンジンはUnrealの後継である『Unreal II The Awaking』にも使用されている(バージョンは『UT2003』のものと同等)。
第3世代であり、今世代のUnreal Engine 3 (UE3) はDirectX(Windows、Xbox 360のバージョン9-11)に準拠している。同様にPlayStation 3やMac OS X、Linux、そしてiOSやAndroid、Adobe Flash Player 11のStage 3D、PlayStation Vita、Wii Uなどで使われているOpenGLも使用している[8]。レンダラーはHDRRやパーピクセルライティング、ダイナミックシャドウなどの高度な技術に対応している。また、以前のバージョンで利用できたツールでもビルドでき、Stage 3DのハードウェアアクセラレートAPIを利用しAdobe Flash Player 11に対応し、移植された。エピックゲームズは今バージョンのエンジンを自社のゲームに使った。積極的なライセンス交付を繰り返し、多くの優秀なライセンサーからたくさんの支援を集めた。エピックゲームズはUnreal Engine 3がWindows 8およびWindows RTの両方で動作することを発表した[9]。
エンジンが開発されてから18ヶ月も経過した[10]2004年にUnreal Engine 3のスクリーンショットが公開された[11]。固定関数のパイプラインがいまだにサポートされていたUnreal Engine 2とは違い、Unreal Engine 3は完全にプログラムで制御できるシェーダーハードウェア(DirectX 9の時期にシェーダーモデル3.0を要求していた)を利用するように設計されていた。全ての光源計算が1バーテックス単位の代わりに1ピクセル単位でされた。レンダリングの側ではUnreal Engine 3にはガンマ補正ハイダイナミックレンジレンダラーへの対応も提供されていた。Id TECH4やCryENGINEに類似しており、UE3はコンテンツが高/低スペックのどちらでもかけ、ランタイムで整えられるように作られた。ゲームコンテンツを直接設計する前世代との代表的な相違点である。
コンシューマーゲームで初めに発売されたUnreal Engine 3を使用したゲームはGears of Warであり、初めに発売されたPCゲームはRoboBlitzであった。はじめはUnreal Engine 3はWindows、Xbox 360、PlayStation 3のプラットフォームにしか対応していなかったが、その後2010年にAndroidとiOSが追加された(初めのiOSタイトルはInfinity Bladeで、初めのAndroidタイトルはDungeon Defendersだった)。OS Xへの対応は2011年に追加された[12]。
以下に、UE3の生涯で特に重要な更新をまとめる。
Unreal Engine 3はモッダーが利用するには完全にオープンな仕様になったが、同時にエンジンのライセンサーはUE3を使って作られたゲームを発売し販売する機能が制限された。2009年12月、エピックゲームズはUnreal Development Kit (UDK) と呼称される、フリーのUE3のSDKをリリースした。これは一般に広く利用可能となり、ゲームの開発者はEpicに99米ドルの料金と、UDKを利用したゲームまたは商業アプリケーションによる収入が50,000ドルを超えている場合、そこから25%のロイヤリティーを支払うことで自分のゲームを販売することができるようになった[25]。2010年12月のUDKのリリースでiOSゲームの作成機能がサポートされた。
ゲーム産業以外に、UE3は多くの非ゲームのプロジェクトにも採用されている。例えば:
2005年8月18日、Epic Gamesの副社長マーク・レインはUnreal Engine 4が2003年から開発されていることを明らかにした[29]。2008年半ばまで、開発はエピックゲームズの技術ディレクターであり創設者のティム・スウィーニー1人だけで行われていた[30]。このエンジンはPCハードウェアとコンソールを主軸に置いている。
2012年2月、マーク・レインは「今年以降、皆さんがUnreal Engine 4を見ればショックを受けるだろう。」といった[31]。Unreal Engine 4は来たる2012年のGame Developers Conferenceで限られた出席者にそのベールを脱ぎ[32]、開発者のアラン・ウィラードがデモンストレーションを行ったエンジンの動画は2012年6月7日にGameTrailers TVを経由し一般に公開された[33][34]。このデモの動画はGeforce GTX 580が取り付けられたPC上で作成され、同じくGeforce GTX 680が取り付けられたPCで動かすことができる[35]。またUnrealScriptはUE4では提供されないことが発表された。
2014年3月20日、初版となる4.0.0をリリース[36]。
UE4の主要な特徴の一つに事前に光源を計算する必要がなくなるボクセル・コーン・トレーシングを使用したリアルタイムのグローバル・イルミネーションがある[37]。UE4はイテレーションの回数を減らし、C++のコードの直接的にアップデートできるようにするという特徴で新規の開発者を呼び込もうとしている。新しい「Kismet」デバッギングエンジンの特徴は開発者がコードをテスト中に直接映像にできることだ。その後開発者はソースコードに飛び、Visual Studioで編集することができる[38]。ゲーム中の要素はゲーム世界をさらに容易に変化させられるように直接クリックすることができる。これは究極的にはテクニカルアーティストとデザイナーとプログラマーの境界があいまいになるということでもある。このことによってコードの編集が効率化し、ゲームのクリエイター達は同時進行で設定を調節することができるようになるだろう[39]。ノードベースインターフェースを採用した「ブループリント ビジュアル スクリプティング システム」を搭載。これはUE3のKismet ビジュアルスクリプティング の後継であり、これまで一般にプログラマーしか使うことのできなかったツール等をデザイナーも利用できるようになった。
『もっと昔のエンジンでは』、武器のダメージとどれくらいの距離だとクリーチャーを殺すことが有効なのかの間の関係を変えたければイテレーションに一両日かかったかもしれない。しかし、毎回ビルドが終わるまで長い間待たなければならないのなら、コンパイルが完了しゲームをプレイしテストできるポイントにいき、テストをしてゲームを終了し変更しコンパイルして…現在までの15分間待っている間、代わりに別のことを話しているだろう。だがそんなことは全部ツールでぱっと手早く終えられるんだから、変更を加えてコンパイルしつつプレイし、それが終わり、男を撃ちそして逃げ、また変更を加えてプレイする…と。イテレーションの時間は15分から30秒にダウンだよ。まあ大体ゲームのプレイしきり方を通して確認するための能力がさらに早まったというわけさ。[39] — Alan Willard、Kotaku
2015年3月2日、UE4は(将来の全てのアップデートも含めて)無料化となり、登録や使用するにあたってロイヤリティを支払う必要がない。以前はUE4を採用したゲームやアプリケーションごとに売り上げが四半期(3ヶ月)で3,000ドル以上あった場合は、5%のロイヤリティを支払う必要があった[40]が、2020年5月13日の発表にて、四半期で100万ドルに変更された。また、この変更は2020年の第一四半期にまで遡って適用された[1]。
4.13から4.21で開発されたゲームはバグのためsetやsetxコマンドで環境変数OPENSSL_ia32capを0x20000000にするか4.22以降でビルドし直す必要がある[50]。
2020年5月14日にPlayStation 5のプレイ映像で発表。PlayStation 5、Xbox Series X/S、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch、PC、Mac(Appleシリコン Macには暫定的な対応)、iOS、Androidに対応する[1]。この時点で発表されているコア技術としてNaniteとLumenがあり、それぞれ今後のゲーム業界に革新的な進化を与えるものとなっている[51]。2022年4月6日にフルバージョンをリリース[52]。Unreal Engine 5.1の革命的な革新の1つは、ポリゴンを使用しないことが可能となったことである[53]。
2021年5月26日、UE5に関するオンラインイベントが行われ、UIの一新、World Partition、MetaSoundなどの新要素について言及された。イベント終了後にUE5早期アクセス版がリリースされ、同時に日本語翻訳を含むUE5ドキュメント、データサイズ100GBに及ぶサンプルプロジェクト「古代の谷」がリリースされた[54]。
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