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訪日外国人向けのJRグループの特別企画乗車券 ウィキペディアから
ジャパン・レール・パス(英語: JAPAN RAIL PASS)とは、日本国以外からの訪日外国人旅行を対象に、JRグループ各社が発行するJR各社の鉄道・路線バスが乗り降り自由で利用できる特別企画乗車券である。
観光目的で日本に短期滞在する外国人、および外国に10年以上の長期滞在をする日本人が購入できる。基本的には日本国外の代理店で引換券を購入し、日本国内の引換所でパスポートと引換証を提示してパスに交換する。2017年3月8日から2021年3月31日までは[1] 日本国内の50余りの場所でも購入できた[2]。ただし日本国内の販売は外国人対象に限られ[1]、また日本国内で購入する料金は国外より高めに設定されていた[1]。
2020年6月1日より、外国人に限り、公式サイト上からインターネットで直接購入できるようにし、そのまま指定席の予約ができるようになった(ただし、日本入国時に利用資格の確認、パス本券への交換手続きは従来通り必要となる)。また、パスを自動改札機で直接入出場できるようにし、みどりの窓口以外にも、指定席券売機で乗客が直接指定券の発券ができるようになった。価格は、日本国内での購入額と同一となる[3][4]。
2017年3月7日以前までは、基本的に、日本国外のJR指定発売店および代理店(旅行会社・航空会社等)でのみ発売されており、日本国内では購入できなかった(例外として、2002年FIFAワールドカップが開催された際に、2002年5月20日ー6月30日の間のみ、当パスを日本国内の駅および指定旅行会社店舗で発売<国外販売時と同一価格、ただし利用開始日は同年5月26日ー6月30日に限定>、併せて、同一販売期間に、日本国以外の旅券保持者を対象に有効期間を5日間、利用対象を特急・急行・普通列車の自由席のみとした『2002 FOOTBALL PASS』(大人22,000円、子供11,000円)[5]、またJR東日本管轄地区において『JR EAST PASS』を国内発売したことはあった[6])が、同8日から2019年3月31日(利用は7日間用同年4月6日、14日間用同13日、21日間用同20日)までの予定で国内16か所の駅[7] でも購入可能となった[8]。
下記の条件のいずれかに当てはまる者だけに、購入および利用資格がある。
なお、日本国籍保持者については、2017年3月31日の引換証発売(日本国内での引換は2017年6月30日まで)をもって一度は発売を終了[11] したものの、上記の通り同年6月1日より条件を変更して発売を再開した。
2004年(平成16年)3月31日まで、10年以上日本国外に移住しているが永住権を持たない日本国籍保持者にもパスの購入利用資格があったが、同年4月1日からこの条項は撤廃された[要出典]。
ジャパン・レール・パスにはグリーン車用と普通車用(指定席)の2種類があり、さらにそれらが7日、14日、21日間用パスに分かれている。すべて使用開始日からの連続した日数が有効期限となる。運賃・料金は日本円建てで設定されており、日本国外での購入の場合、引換証発行時の為替レートで購入地の現地通貨での価格に換算、発売される。なお引換券は購入から3か月以内に日本国内でパスの交付を受けるか、発売箇所で手数料(10%)を払って払い戻さないと無効になる。利用開始日は、パスの交付時に、その日から1か月以内の任意の日に設定可能だが、一旦設定した利用開始日はいかなる理由があろうと変更不可。また、交付されたパスは利用開始日前までは払い戻しが可能(手数料10%)だが、開始日以降はたとえ未使用でも払い戻し不可。また紛失した場合(盗難、引換券の紛失も含む)の再発行も不可。
2019年10月1日発売分より消費税増税に伴い料金改定が行われた。
2023年10月1日発売分より料金改定が行われる。
2024年3月16日に北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間が開業し、北陸本線の同区間がIRいしかわ鉄道(金沢駅 - 大聖寺駅間)とハピラインふくい(大聖寺駅 - 敦賀駅間)に経営分離されることから、越美北線は他のJR在来線との接続がなくなる事となり、同日以降の扱いは以下の通りとなる[15]。
JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州が発行する基本的に自社線のみ(一部は指定された他社線を含む)のレールパスもある。JR東海のものは周遊きっぷの形態であり、ジャパンレールパス及び他の5社が発行するレールパスとは性質が異なる。
ジャパン・レール・パスと同様の日本国外の代理店での販売のほか、日本国内でも発売各社の一部の駅で販売している。規定や有効期限は各社により異なる(後述)。ただし、購入は短期滞在の外国人のみに限定されている。なお、JR EAST PASSは外国人(在留資格に関わらず)に限定されている。
JR北海道線全線、およびジェイ・アール北海道バスのバス路線に乗車可能(ただしバス路線のうち、札幌 - 旭川、紋別、帯広・十勝川温泉、キロロ各区間と一部不定期路線を除く。札幌 - 小樽はジェイ・アール北海道バス運行便に限る)。また、グリーン車、普通車用ともに、利用開始から10日間以内の4日間のみ利用可能な「フレキシブル4日間用パス」も設定している。寝台車の利用については、ジャパン・レール・パス同様、寝台料金と特急料金を払えば可能。2009年4月1日より料金改定。
JR東日本が発行する。2013年7月1日に商品内容が大幅に改定され[16]、2016年4月1日に商品内容が再改定され、「東北エリア」「長野・新潟エリア」としてリニューアルされた[17]。
2013年6月30日までの発売分については、ジャパン・レール・パスにも設定のない、普通車用Youth Fare(12歳 - 25歳)を設定、また、グリーン車、普通車用ともに、利用開始から1か月以内の4日間のみ利用可能な"Flexible 4-day Pass"も設定していた。2013年7月1日発売分より、以下のように内容が変更され利用開始から14日以内の5日間のみ利用可能な"Flexible 5-day Pass"のみとなり、グリーン車、ユース用の設定は無くなった。
JR東日本線全線(BRT含む)、伊豆急行線、北越急行線全線、青い森鉄道線全線、IGRいわて銀河鉄道線全線、東京モノレール線全線、仙台空港鉄道線全線、東京臨海高速鉄道線(りんかい線)、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン新井 - 直江津間[18] の特急(新幹線を含む)・急行列車・普通列車及び伊豆急行・東武鉄道直通特急の普通車指定席、ジェイアールバス東北とジェイアールバス関東の一般路線バスが利用できる[19]。「はやぶさ」「こまち」の普通車指定席も利用可能。
ちなみに表内の料金は日本国外での代理店で買った場合の早期購入優待料金であり、日本国内の指定窓口で買った場合は割高になる。
区分 普通車のみの設定 |
東北エリア | 長野・新潟エリア |
---|---|---|
大人 | 19,000円 | 17,000円 |
子供 | 9,500円 | 8,500円 |
JR東日本とJR西日本が2016年4月1日から発行する[17][20]。有効期間は7日間。成田空港 - 東京間の各駅、東京都区内のJR各駅、東京モノレール線全線、北陸新幹線全線、小浜線を除く西日本旅客鉄道金沢支社管内のJR在来線全線、のと鉄道七尾 - 和倉温泉間、アーバンネットワークの一部路線の特急(北陸新幹線を含む)・急行列車・普通列車の普通車指定席が利用できる。あいの風とやま鉄道線富山 - 高岡間とIRいしかわ鉄道は通過利用する場合に限り乗車できる。在来線特急列車の利用は「成田エクスプレス」「サンダーバード」の普通車指定席、「はるか」の普通車自由席がそれぞれ利用可能。なお、「きのさき」「くろしお」などの他の特急列車は利用できない。
ちなみに表内の料金は日本国外での代理店で買った場合の早期購入優待料金であり、日本国内の指定窓口で買った場合は割高になるので注意。
区分 普通車のみの設定 |
7日 |
---|---|
大人 | 24,440円 |
子供 | 12,220円 |
JR東海では「富士山・静岡エリア周遊きっぷ」、「高山・北陸エリア周遊きっぷ」、「伊勢・熊野・和歌山エリア周遊きっぷ」、「アルペン・高山・松本エリア周遊きっぷ」(冬季は発売休止)の4種類を発行。有効期限は5日間(「富士山・静岡エリア」のみ3日間)に固定されている。
在来線特急・普通列車の普通車自由席に乗車可能(ただし「高山・北陸エリア」、「伊勢・熊野・和歌山エリア」は指定券が4回まで発行可能、「高山・北陸エリア」は北陸新幹線富山 - 金沢間に乗車可能)。全エリアの東海道新幹線・ホームライナーと「富士山・静岡エリア」の特急ふじさん号(自由席不連結)への乗車は別途料金が必要。
区分 普通車のみの設定 |
富士山・静岡エリア | アルペン・高山・松本エリア | 高山・北陸エリア | 伊勢・熊野・和歌山エリア |
---|---|---|---|---|
大人 | 4,500円 | 17,500円 | 14,000円 | 11,000円 |
子供 | 2,250円 | 8,750円 | 7,000円 | 5,500円 |
JR西日本では「関西エリアパス」、「関西ワイドエリアパス」、「関西・広島エリアパス」、「山陽・山陰エリアパス」、「関西・北陸エリアパス」、「北陸エリアパス」、「関西・山陰エリアパス」、「広島・山口エリアパス」、「岡山・広島・山口エリアパス」、「JR西日本オールエリアパス」、「関西ミニパス」、「鳥取・松江パス」の12種類を発行。「関西エリアパス」は普通列車と「はるか」の自由席、および京都市営地下鉄の地下鉄一日券(Kansai Area Pass)と京阪電車のKYOTO SIGHTSEEING PASS[Kansai Area Pass]のみに限定されており、新幹線は利用することができない。
一方、「関西ワイドエリアパス」「山陽・山陰エリアパス」「関西・広島エリアパス」「関西・北陸エリアパス」「関西・山陰エリアパス」、「広島・山口エリアパス」「岡山・広島・山口エリアパス」の場合、ジャパン・レール・パスでは利用できない山陽新幹線の「のぞみ」「みずほ」も利用可能。また、「北陸エリアパス」「関西・北陸エリアパス」の場合はエリア内での北陸新幹線の利用も可能。いずれもグリーン車用の設定はない。
海外の指定旅行代理店で引換券を購入するか、JRオンライン予約、もしくは日本の旅行代理店での購入が可能。ただし、「関西ミニパス」と「鳥取松江パス」は海外の指定旅行代理店のみ購入可能でJRオンライン予約も不可。
種類 | 区分 | 1日間 | 2日間 | 3日間 | 4日間 | 5日間 | 7日間 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
関西エリア | 大人 | 2,800円 | 4,800円 | 5,800円 | 7,000円 | - | - |
子供 | 1,400円 | 2,400円 | 2,900円 | 3,500円 | - | - | |
関西ワイドエリア | 大人 | - | - | - | - | 12,000円 | - |
子供 | - | - | - | - | 6,000円 | - | |
関西・広島エリア | 大人 | - | - | - | - | 17,000円 | - |
子供 | - | - | - | - | 8,500円 | - | |
山陽・山陰エリア | 大人 | - | - | - | - | - | 23,000円 |
子供 | - | - | - | - | - | 11,500円 | |
関西・北陸エリア | 大人 | - | - | - | - | - | 19,000円 |
子供 | - | - | - | - | - | 9,500円 | |
北陸エリア | 大人 | - | - | - | 7,000円 | - | - |
子供 | - | - | - | 3,500円 | - | - | |
関西・山陰エリア | 大人 | - | - | - | - | - | 18,000円 |
子供 | - | - | - | - | - | 9,000円 | |
広島・山口エリア | 大人 | - | - | - | - | 15,000円 | - |
子供 | - | - | - | - | 7,500円 | - | |
岡山・広島・山口エリア | 大人 | - | - | - | - | 17,000円 | - |
子供 | - | - | - | - | 8,500円 | - | |
JR西日本 オールエリア |
大人 | - | - | - | - | - | 26,000円 |
子供 | - | - | - | - | - | 13,000円 | |
関西ミニ | 大人 | - | - | 3,000円 | - | - | - |
子供 | - | - | 1,500円 | - | - | - | |
鳥取・松江 | 大人 | - | - | 4,000円 | - | - | - |
子供 | - | - | 2,000円 | - | - | - |
JR四国が発売し、JR四国(児島駅を含む)・土佐くろしお鉄道全線の特急・普通列車の普通車自由席・指定席、阿佐海岸鉄道全線、高松琴平電気鉄道・伊予鉄道・とさでん交通の鉄道線全線に乗車可能。ただし「サンライズ瀬戸」号には四国内、四国 - 児島駅間の発着であっても乗車できない。バスにも乗車できないが、ジェイアール四国バスが運行する高速バスで松山 - 高知間を結ぶなんごくエクスプレス号では割引運賃が適用される(ホエールエクスプレス号は割引不可)[21]。
ちなみに表内の料金は日本国外での代理店で買った場合の早期購入優待料金であり、日本国内の指定窓口で買った場合は割高になるので注意。
区分 普通車のみの設定 |
2日間 | 3日間 | 4日間 | 5日間 |
---|---|---|---|---|
大人 | 7,400円 | 8,500円 | 9,400円 | 10,000円 |
子供 | 3,700円 | 4,250円 | 4,700円 | 5,000円 |
JR九州線普通座席車のみの設定。九州内であってもJR西日本管轄の山陽新幹線および博多南線は乗車不可。九州新幹線区間内「みずほ」については利用可能。
区分 普通車のみの設定 |
北部九州版 3日間 | 北部九州版 5日間 | 全九州版 3日間 | 全九州版 5日間 |
---|---|---|---|---|
大人 | 8,500円 | 10,000円 | 15,000円 | 18,000円 |
子供 | 4,250円 | 5,000円 | 7,500円 | 9,000円 |
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